著者
生島 豊 畑田 清隆 斉藤 功夫 伊東 祥太 後藤 富雄
出版者
公益社団法人 化学工学会
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.511-518, 1989-05-10 (Released:2009-10-21)
参考文献数
24
被引用文献数
4 4

超臨界二酸化炭素を用いて, イカ内臓中からドコサヘキサエン酸 (DHA) の選択的抽出分離を試みた.その結果, 流通系抽出装置内に硝酸銀を担持した分離チャンバーを組み入れることにより, 昇圧過程のみで何等の後処理操作を必要とせずに, 原料中に含まれていた DHA 量の約80%を濃度90重量%以上の純度で抽出分離できた.さらに超臨界二酸化炭素への各種エントレーナー添加による抽出効率への影響が検討され, ヘキサン, 酢酸エチル, アセトン系エントレーナーにより抽出効果が向上することがわかった.また溶解度パラメーターを含んだパラメーターによって, グリセライドモデル混合物だけでなく, 本試料のような天然物へのエントレーナー添加効果を相関した.
著者
大澤 克己 松井 淳一 丸田 正治 森田 祐子 斉藤 信博
出版者
社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.62, no.12, pp.585-590, 2015-12-15 (Released:2016-01-28)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

長野県木曽地域の伝統食品である無塩乳酸発酵漬物すんきから植物由来乳酸菌を分離し,ヨーグルト製造に適した乳酸菌を選抜を行い,その乳酸菌を用いたヨーグルトが開発できた.初発菌数1.0×108cfu/ml,発酵時間24時間以内で良好なカードが形成でき,牛乳以外に他の乳酸菌増殖用添加物を使用しないで商業ベースでヨーグルトを製造することを可能にした.
著者
伊藤 聡志 斉藤 文彦 荒井 博俊 山田 芳文
出版者
日本医用画像工学会
雑誌
Medical Imaging Technology (ISSN:0288450X)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.167-175, 2013 (Released:2013-07-27)
参考文献数
16

少数の観測信号から画像復元を行う圧縮センシングを MRIの撮像に応用する場合に,三次元撮像は信号の収集軌道をランダムに選択できる次元を二次元に設定できるため,二次元撮像に比べて圧縮率を高めることが期待できる.本研究では,スパース性を導入する関数に我々が提案する三次元 FREBAS変換を使用し,これを MRI三次元撮像の圧縮センシングに応用した.再生像の品質を二次元画像と比較した結果,信号収集率を同条件とした場合に三次元撮像の方が良質な画像が再生されることを確認した.また,圧縮センシングによる三次元の画像再生は膨大な計算コストを必要とすることから,GPUを利用した再構成処理の並列化を行い,画像再生の高速化を試みた.実験の結果,256×256×64画素の画像を 53秒で行うことができ,CPU計算の 807秒に比べて大幅な高速化を達成することができた.
著者
富田 道男 斉藤 学 春山 洋一 南出 隆久 畑 明美
出版者
京都府立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1995

平成7年度科学研究費補助金では、アルミ鍋からのアルミニウム溶出に及ぼす溶液の影響について調べ、溶出量は酸性溶液で多くなり、酸の種類にも影響されることを明らかにした。2%の酢酸、リンゴ酸、及びクエン酸のそれぞれの溶出量は、100cm^2当たり4.2mgと酢酸が最も多く、リンゴ酸、クエン酸では少なかった。また、酢酸の場合、溶出量は試料温度とともに指数関数的に増えることがわかった。さらに、標準的な食物の調理にアルミ鍋を使用した場合に、鍋から溶出する量も含めて、1人1食分に含まれるアルミニウムの量を調べた。その結果、米飯185g、ポ-クビーンズ163g及び五目豆244gを1食分とした場合、3.4mgのアルミニウムを摂取することになることがわかった。また、食品原材料の中には、鶏の手羽肉のように、100g当たり1.3mgものアルミニウムを含んでいるものがあることも明らかになった。このことを踏まえて、平成8年度科学研究費補助金では、食物の他にも、日常の食物によく使用される食品に含まれるアルミニウムの量の測定に重点をおいた。食品30種について測定した100g当たりのアルミニウム含量を畜肉、魚類、農産物それぞれに分けて平均すると、畜肉の平均アルミニウム含量は2.2mg、魚類では2.4mg、農産物では、葉菜類の平均含量が5.3mgと最も多く、次いで大豆の4.5mg、果菜類0.93mg、根茎菜類0.63mgであった。
著者
朝倉 慎悟 村山 研一 蔀 拓也 斉藤 知弘 渋谷 一彦
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.37, no.39, pp.9-12, 2013-09-06

NHKでは,スーパーハイビジョンなどの大容量コンテンツのサービスを次世代の地上放送で実現するために,大容量無線伝送技術の研究を進めている.これまでに,偏波MIMO伝送の誤り訂正にLDPCブロック符号を適用するとともに,伝送システムの所要C/Nを低減する復号方法を検討・報告してきた.1024QAM, 4096QAMといった超多値QAMでの伝送において信号を安定して受信する為には,誤り訂正符号の高性能化を行い,伝送システムにおける所要C/Nの更なる低減が求められる.そこで,LDPCブロック符号の誤り訂正能力を凌駕することが知られている空間結合LDPC符号の検査行列を新たに試作し,偏波MIMO-超多値OFDM伝送への適用を計算機シミュレーションによって検討したので報告する.
著者
津久井 亜紀夫 小林 恵子 斉藤 規夫
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.115-119, 1989

フィリピン酸紫ヤム塊根粉末中のアントシアニン色素の安定性に関する研究の一環として, 蝶豆花アントシアニン色素とpH, 温度, 紫外線ならびに窒素ガス中での貯蔵における影響について検討し, 下記の結果が得られた.<BR>1) UBEおよびPAのANの23日後の色素残存率は, それぞれ 30℃ で 97% と 77%, 60℃ で 61% と 30%であった. 90℃ では4~5日でほとんど分解された.<BR>2) UBEおよびPAのANをアンプル管に入れ, 60℃で23日間加熱した.空気中での色素残存率はUBEが62%, PAが30%であったが, 窒素中では, それぞれ約85%で安定であった.<BR>3) UBEおよびPAのAN溶液に殺菌灯を直接照射した場合は6時間後約20~30%の色素残存率であったが, アンプル管中のPAの色素残存率は100%, UBEが約95%で安定であった.また屋外に放置した場合は両ANとも1日間で分解退色した.<BR>4) PAのAN溶液に各種添加物を添加し, 加熱した結果, とくにレアスコルビン酸および過酸化水素水によって, 分解退色した.<BR>以上の結果, UBEのANは, ANの中では温度には比較的安定で紫外線照射さえ避ければ十分に加工食品への利用が可能であると考える.
著者
村田 祐一 斉藤 泰一 宮口 庄司
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.48, pp.301-302, 1994-03-07

オフィスでは各種文書の電子化が進んでおり、事務処理用の決裁伝票なども計算機上で作成されることが多い。しかし、決裁印を押すためだけにいったん紙に打ち出さなければならない場合も多く、非常に作業効率が悪い。ディジタル署名を用いて電子的な印鑑を作成できるようにすれば、ネットワークを介して直接電子決裁文書を転送することも可能になり、ぺーパレス効果も持った電子決裁システムを構成することができる。システムを実現するにあたっては、1つの決裁文書に複数名が多重に決裁署名を施せる機能が必須であり、各人の署名鍵, 検証鍵をどのように管理するかも重要な課題となる。本稿では、実際にオフィスで利用されているPC上の勤務票作成システムを対象として、多重署名を行う電子決裁システムの構成法を提案する。
著者
斉藤 貢一 馬場 奈美季 佐々木 美香 渡邉 みどり 伊藤 里恵 加藤 美穂子 石井 里枝 細江 智夫
出版者
日本食品化学学会
雑誌
日本食品化学学会誌 (ISSN:13412094)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.163-169, 2015

A simple, rapid, and precise method for the determination of cyclopiazonic acid (CPA) in liquid seasoning was developed, which uses liquid chromatography with ultraviolet and photodiode array detection LC/UV(PDA) and liquid chromatography with time-of-flight mass spectrometry (LC/TOF-MS). CPA in liquid seasoning was subjected to ethyl acetate extraction, and solid-phase extraction using Oasis&reg; HLB. LC/UV(PDA) was used for qualitative and quantitative analysis, and LC/TOF-MS was used as the confirmatory method. The limit of detection (S/N = 3) and the limit of quantification (S/N > 10) of CPA in LC/UV(PDA) were 0.01 μg/mL and 0.03 μg/mL, respectively. Standard materials were prepared for quality control samples (a low concentration of 0.2 μg/mL and a high concentration of 2.0 μg/mL), and internal quality control was performed. As a result, the trueness of the low concentration sample and the high concentration samples was 80.3% and 81.6%, respectively. The relative standard deviation (RSD) of repeatability was 5.3% or less, whereas that of intermediate precision was less than 10.1%. The results suggest that the developed method is useful for the determination of CPA in liquid seasoning.
著者
茂渡 悠介 酒井 幹夫 水谷 慎 青木 拓也 斉藤 拓巳
出版者
日本混相流学会
雑誌
混相流 (ISSN:09142843)
巻号頁・発行日
vol.24, no.5, pp.681-688, 2011-03-15 (Released:2011-06-15)
参考文献数
11
被引用文献数
3 3

Numerical approaches of the solid-liquid flows were not established so far. This is because the modeling of free surface and solid phase was difficult, furthermore the calculation cost might become excessive. In the present study, a new method is developed to simulate the solid-liquid flows involving the free surface. In this method, the solid-liquid flows were computed by combining the Discrete Element Method (DEM) and the Moving Particle Semi-implicit (MPS) method. This is called the DEM-MPS method. In the present study, the validation of the DEM-MPS method was performed in a solid-liquid flow involving free surface in a rotating tank. The angle of repose and solid distribution were compared between the simulations and experiments. The simulation results were in good agreement with those obtained by the experiment.
著者
斉藤直希渡部謹二小川清 大澤史郁 大槻直哉 小川 清 大澤 史郁 大槻 直哉
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告組込みシステム(EMB) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.69, pp.25-30, 2006-06-27

TOPPERS/JSP は,オープンソースのμITRON4.0 Standard Profile 準拠のカーネルである。名古屋市工業研究所ではTOPPERS/JSP で開発できる人材の育成研修を行ってきた。今年度の研修では,C 言語の知識のみを前提として1年以内にM16C/M32C シリーズ内のCPU 又は評価ボードへの移植を行う人材の育成を一つの目標としている。そこで,TOPPERS/JSP 開発の手順と移植の手順を考察し,移植に必要な情報,ツール及び知識を構成管理表としてまとめた。TOPPERS/JSP is an open source implementation for just standard profile on microITRON 4.0. There are many porting to various micro-processor series. A configuration list isproposed with information, tools and knowledge for porting to Renesas M16C/M32C microprocessor series.
著者
小林 由実 川端 博子 薩本 弥生 斉藤 秀子 呑山 委佐子
出版者
日本家庭科教育学会
雑誌
日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.55, 2012

【目的】 伝統的・文化的な技術や習慣が伝承されにくく、関心も低くなっている中、2008年改訂の中学校学習指導要領の家庭・被服領域において「和服の基本的な着装を扱うこともできる」が明記された。しかし、教師自身の知識・技能が十分でない、教材の確保が困難といった理由から、和服に関する授業の実践例はまだ少ない。この様な現状をふまえ、ゆかたの着装を含む体験的学習を通してきもの文化を次世代に継承する家庭科の教育プログラムを開発し、その学習効果を検証することを目的とする。【授業実践】 本研究では、埼玉大学教育学部附属中学校(2年生4クラス173名)の協力を得て、2011年5月から4週にわたり50分授業を4回実施した。授業は、和服の基礎的内容の学習にはじまり、たたむ、帯を結ぶ、ゆかたを着装する体験学習へと、段階的に進めた。着装技能/ゆかた着装時の気持ち/ゆかたへの興味・関心の視点に関するアンケートと授業ごとの感想をもとに、授業の効果を考察した。【結果と考察】 着装技能の評価 ゆかたの着装技能について、「帯の結び方」等の3項目について8~9割の生徒が理解できたと感じていた。また、写真によるゆかた着装の生徒の自己評価では、「背中心がまっすぐである」等の全ての個別評価と、総合評価「外出できる出来ばえになっている」で有意な相関がみられた。「えり」「すそ」の評価項目では男女とも相関が比較的高い傾向となり、出来ばえに関連する要素とみなされる。男子においては「帯の形が整っている」の相関が最も高く、着付けにおいて帯結びの美しさが総合的な出来ばえに及ぼす影響は大きい。また、教師が同様の評価を行ったところ、5項目について自己評価と教師評価の間に有意な相関がみられた。特に帯に関する項目で、生徒と教師の評価基準が一致する傾向となった。 モデルのゆかた着装時における気持ち ゆかたの着付け体験は2~3人のグループ活動とし、そのうちの一人をモデルとした。授業の前後にモデルを対象にゆかた着装時の気持ちを評価させたところ、「うれしかった」等のゆかたのよさに関する5項目については、全てで高まった。「帯がきつかった」「歩きにくかった」の否定的な2項目においては授業後にはあまり変化せず、比較的低くとどまった。 ゆかたへの興味・関心 授業の前後に、ゆかたへの興味・関心(7項目)を評価させ比較したところ、男女ともに全ての項目で興味・関心が大きく向上した。事後調査においては、「和服について関心がもてた」等の項目で全体の約8割が「(やや)そう思う」と回答した。また、「家族と和服の話をした」の項目では全体の52%が「はい」と回答したことから、授業を通して生徒にきもの文化の継承に関わるきっかけを与えられたと考える。 自由記述の分析 授業後の感想を観点別に分析したところ、帯結びの体験では「帯の形」「長さ調節」「きつさ」が、着付け体験においては、「帯」「おはしょり」が困難な点として最も多く挙げられていた。これらの記述を参考に、要点をおさえた、より簡潔でわかりやすい指導につなげていくことが課題である。
著者
斉藤 了文
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 = Bulletin of the Faculty of Sociology, Kansai University (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.61-118, 2016-03

'Safety' is a charming concept. First, we conduct some useful thought experiments concerning safety. Second, scientific method is considered as a measure for securing safety. And we test the limit of scientific method. Finally, we grasp the meaning of the experiments and the limitation. The points are artifacts and agent.安全というのは、割と奇妙な概念である。この感覚を明らかにするために、まず安全を個人の命や生活を守ることだと、大くくりしたうえで違和感を取り出していきたい。第1節で安全に関わる思考実験をしてみる。そこでは、座敷牢、万里の長城、斜め横断、抜け道、アポロ13、高速道路、太陽という例を取り上げる。これらの例を使って、違和感を具体的に取り出し、さらに考察するべきポイントを探っていく。第2節では、安全確保のための方策の基本として、科学の方法と工学の方法というやり方を取り上げる。リスク削減のための、監視とコントロールというのが基本的な方法である。ただ、面白いことにこのような方法を使っても、リスクが完全になくなると考える人はまずいない。第3節では、第1節で例示した安全のパラドックスが生じてきたその根拠を掘り下げて、哲学的な論点を取り出すことにする。まず、私が背景として持っているリスクの歴史についての理解を提示(3.1)し、行為者と被害者の非対称性について(3.2)考察し、法人は自然人のようには統合された人格ではありえないということに関わる問題を考えていく(3.3)。その上で、人工物というものが、安全についての理解に、さらには現代の社会に与えている意義を提示しようとした(3.4)。
著者
斉藤 了文
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 = Bulletin of the Faculty of Sociology, Kansai University (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.61-118, 2016-03

安全というのは、割と奇妙な概念である。この感覚を明らかにするために、まず安全を個人の命や生活を守ることだと、大くくりしたうえで違和感を取り出していきたい。第1節で安全に関わる思考実験をしてみる。そこでは、座敷牢、万里の長城、斜め横断、抜け道、アポロ13、高速道路、太陽という例を取り上げる。これらの例を使って、違和感を具体的に取り出し、さらに考察するべきポイントを探っていく。第2節では、安全確保のための方策の基本として、科学の方法と工学の方法というやり方を取り上げる。リスク削減のための、監視とコントロールというのが基本的な方法である。ただ、面白いことにこのような方法を使っても、リスクが完全になくなると考える人はまずいない。第3節では、第1節で例示した安全のパラドックスが生じてきたその根拠を掘り下げて、哲学的な論点を取り出すことにする。まず、私が背景として持っているリスクの歴史についての理解を提示(3.1)し、行為者と被害者の非対称性について(3.2)考察し、法人は自然人のようには統合された人格ではありえないということに関わる問題を考えていく(3.3)。その上で、人工物というものが、安全についての理解に、さらには現代の社会に与えている意義を提示しようとした(3.4)。
著者
武田 紀久子 大久保 みたみ 高崎 禎子 唐沢 恵子 石川 尚子 大関 政康 大竹 美登利 川端 博子 斉藤 浩子 林 隆子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.3-13, 1992

東京多摩西部地区 (青梅市) の高齢者の総合生活調査の一環として食生活調査を行い, 次の結果を得た.<BR>(1) 大部分の人が1日3回の食事と, 1~2回の間食をとっていた.主食としては米飯が最も多かったが, 30%の人は夕食に麺類を摂取していた.また, 1日の平均汁物摂取は, 1.9杯であった.<BR>(2) 緑黄色野菜, 淡色野菜, 果物, 大豆製品, 卵は毎日, 魚, いもなどは週3~4回以上摂取している人が多く, 食品のバランスとしてはほぼ良好であった.酒・牛乳以外のほとんどの食品類において, 女性の摂取頻度は男性よりも高率であった.また, 男女とも自分が食事作りをする人はしない人に比べ, 毎日の摂取頻度が高い食品類が多かった。摂取頻度の高い調理法は, 魚では, 焼き魚, 煮魚, 野菜では煮物, 妙め物であった.<BR>(3) 主食となる料理では, うどん, 寿司, 赤飯が好まれた.主菜は, 男性には刺身, すき焼き等の馳走が, 女性には焼き魚, 卵焼き等の惣菜料理が好まれた.また, 女性は主菜よりも野菜中心の副菜を好む率が高かった.<BR>(4) 自分で調理を担当するのは, 女性は約50%, 男性は約10%であった.<BR>(5) 外食の頻度は月1回以上が46%を占めた.市販のおかずの利用頻度は週1回以上が約60%であり, 利用理由として男性は食品の多様性, 女性は簡便性を挙げていた.<BR>(6) 食事の満足度は97%と高率であった.<BR>(7) 子供と同隣居の高齢者は, 別居の場合よりも, 間食回数, 汁物の摂取量が多く, また, 米飯の摂取頻度や市販のおかず・外食の利用頻度も高かった.<BR>(8) 子供と別居している女性は, 98%が食事作りを担当しているが, 食品の摂取頻度は高く, 市販のおかずや外食の利用頻度は低いなど, 日頃から自分の食生活に留意しているようすがみられた.