著者
山岸 祐己 斉藤 和巳
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.29, 2015

レビューサイトにおけるオブジェクトのランキングは,殆どの場合,公表されていないサイト独自の手法で生成されている.確かに,ランキングの秩序の為には,独自の方法で最適化を図ることも重要であるが,その不透明性が懸念されていることも事実である.これに対し,我々は,ユーザの基本評点行動として多項分布モデルを仮定し,位置情報による評点の偏りを考慮した,統計モデルに基づくオブジェクトのランキング手法を提案する.
著者
白井 克佳 中里 信立 斉藤 実 鍋倉 賢治 松田 光生
出版者
人間環境大学
雑誌
人間と環境 (ISSN:13434780)
巻号頁・発行日
no.3, pp.69-77, 1999-06

本研究は夏期合宿における競技選手のコンディションの変動を調査した。対象は男子陸上長距離選手8名とし、対象の起床時、朝練習時心拍数、主観的体調、尿(量、濃度)、及び走行距離と、練習を行った環境の計測を行った。その結果、起床時、朝練習時心拍数と主観的体調が、合宿が進行するに従い、低下することが観察された。起床時、朝練習時心拍数の低下は合宿によるトレーニング効果によるものか、合宿の環境に慣れたためか、今回の検討では明らかにすることができなかった。主観的体調の低下は先行研究では心拍数の増加とともに観察されたが、今回はそれと異なった結果となった。合宿中に脱水症状を起こし、練習を中止した選手がいたが、この選手の当日の尿量は前日までと比べ、著しく高値であった。このことは尿量の観察がコンディションを把握する上で有用であり、熱中症などの事故を未然に防ぐ手がかりとなる可能性があることを示している。
著者
斉藤 正一 中村 人史 三浦 直美 三河 孝一 小野瀬 浩司
出版者
一般社団法人日本森林学会
雑誌
日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.83, no.1, pp.58-61, 2001-02-16
被引用文献数
4

山形県内のナラ類の集団枯損被害地で, カシノナガキクイムシの脱出状況と被害木の枯死経過を6年間調査し, カシノナガキクイムシと枯死に関与する特定の菌類(仮称ナラ菌)の動態に関する試験を行って, これらの相互関係を検討した。カシノナガキクイムシは, 6月下旬に短期間かつ大量に羽化脱出し健全木に穿入して, 8月上旬に被害木は枯死することが確認された。また, 羽化脱出初期の時期と枯死に関する時間的経過との間には有意な関係が見出された。ナラ菌伝搬に関する実験と時期別のナラ菌の接種試験の結果から, カシノナガキクイムシは枯死に関与するナラ菌を樹幹内に伝搬し, 羽化脱出初期の時期と同様の接種時期にのみ枯死が発生したことから, ナラ類の枯死経過には, カシノナガキクイムシの穿入と伝搬されたナラ菌の樹幹内での動態が関連することが強く示唆された。
著者
長谷川 洋 菊池 真里 竹中 佐和 斉藤 康幸 佐々木 寿子
出版者
筑波技術短期大学学術国際交流委員会
雑誌
筑波技術短期大学テクノレポート (ISSN:13417142)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.57-63, 2001

本学の在学生を対象に聴覚障害児教育における分離教育(聾学校)と統合教育についてアンケートを実施した結果を報告する。統合教育における問題点は、授業が分からないことと友人との人間関係の構築が難しい点にある。統合教育を受けた学生の半数は難聴学級もない学校で学んでいる。それにも拘わらず、統合教育を受けて良かったと評価している。一方聾学校の場合は、学力が低い、人数が少なすぎる、通うのに遠いなどの問題がある。こうした結果をもとに、統合教育と分離教育のあり方について考察する。
著者
北尾 直也 八幡 剛浩 松本 孝朗 岡松(小倉) 優子 大町 麻子 木村 和弘 斉藤 昌之
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.69, no.10, pp.1065-1068, 2007-10-25

脱共役蛋白質UCP1は熱産生組織である褐色脂肪に特異的に発現し,寒冷下における体温調節に寄与している.高原性ナキウサギ(Ochotona dauurica)はモンゴルや中国北方の寒冷高地帯に生息する小型の非冬眠動物であり,同環境への適応にUCP1の関与が示唆されている.本研究では,高原性ナキウサギのUCP1 cDNAをクローニングし,ヌクレオチド配列を決定した.予想されるアミノ酸配列は他の動物種のUCP1と高い相同性を示し,UCPファミリーに共通するいくつかの配列が確認された.また,様々な組織におけるUCP1 mRNAおよび蛋白質を調べたところ,肩甲骨間の皮下脂肪組織に発現が認められたが,他の部位の脂肪組織や心臓,骨格筋,脳などには発現が認められなかった.これらの結果は,高原性ナキウサギのUCP1が褐色脂肪組織での熱産生に貢献していることを示唆する.
著者
薩本 弥生 川端 博子 堀内 かおる 扇澤 美千子 斉藤 秀子 呑山 委佐子
出版者
日本家庭科教育学会
雑誌
日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.55, 2012

[目的] 現在の衣生活は、旧来の家庭で衣服を作る時代から、既製服を選んで購入する時代となった。日常着が洋装化し、既製服が普及した今日、きもの文化に触れる機会もめっきり減り、これらの技術や文化が若者に理解されにくくなりつつある。一方で、2006年に改正された教育基本法に「伝統や文化を尊重し、我が国と郷土を愛するとともに、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと」が新たな教育の目標として規定されたことを受けて、新指導要領が2008年に告示され、中学校の技術・家庭科の衣生活分野では「和服の基本的な着装を扱うこともできること」が盛り込まれたため、和服の着装の体験を含めた教育プログラムを模索することは必要不可欠である。そこで本研究では、和服の中でももっともカジュアルで取り組みやすいゆかたの着装を含む体験的学習を通し、きもの文化を次世代に継承する家庭科の教育プログラムを開発し、その学習効果の検証することを目標とし、特に浴衣の着装実習において大学教育学部で事前に浴衣の着装指導に関してトレーニングを積んだアシスタントティーチャーを活用して技能の理解・習得に力点を置いた授業実践を試行的に行い、技能の理解・習得を目標に着装体験することがきもの文化への興味・関心を喚起するかを明らかにすることを目的とする。 [方法]2011年6月から9月に、Y大学附属K中学校において、家庭分野担当教員の協力を得て教育実習の一環で大学の実習生が2年生4クラスを対象とした浴衣を教材とした3時間(50分×3)の授業を実施した。実習直後および夏休み明け(事後)に着装感や技能習得意識に関する項目(23項目)について5件法で調査を実施した。23項目の直後・事後調査のデータがそろっている4クラス分の男女生徒159部(90.9%)を対象として、分析結果から得られた内容をもとに、授業の成果と生徒の意識変容について考察する。 [結果と考察] (1)因子分析によって抽出された全5因子を相関分析した結果、「興味関心因子」と「理解習得因子」に高い相関があることがわかった。(2)共分散構造分析の結果、「理解習得因子」から「興味関心因子」へのパス係数が有意であった。このことから「技能の理解・習得を目標に着装体験することがきもの文化への興味・関心を喚起する」という仮説が成り立つことが立証された。さらに男女による差異、帯結び部分練習の有無による差異を検討した結果、有意に差が見られた。以上の結果から、男女でのゆかたの色柄の違いや着付けの難易度の違いがある中で男女ともに、きもの文化に対する興味関心や理解習得を肯定的にとらえるために授業のさらなる工夫の必要性が明らかになった。着付け技能の理解・習得をめざした授業作りのために部分練習をすると理解習得意識が高まり、それが興味関心喚起に結びつくことがわかった。授業時間数が縮小傾向の中での時間数の確保が課題である。[まとめ]これまでの実践を通して教師自身の「きもの」文化に関わる意識啓発と知識・技能の力量形成が重要であることが明らかとなってきたので、大学で着付けの技能を中心に「きもの」文化に対する意識啓発と技能習得のためのトレーニングを積んだ学生をATとして活用したのが本研究の特徴である。ATの活用により教員に余裕が生じ、生徒への示範や指導が行き届き、授業が円滑に進行し、着装技能の理解や習得意識が向上し、きもの文化に対する興味関心の喚起にも有効であることが明らかになった。附属学校という地域のリーダー的な実践校での実践であり、設備や教材などの学習環境、教師の実践力向上に向けての周りの支援、さらに生徒の質の高さ等々が整っているため出来た実践という面はある。しかし、一般校でも、地域か、保護者の協力を仰ぐ体制づくりを整えて行くことで可能となると思う。
著者
仲田 祐 佐藤 博俊 斉藤 泰紀
出版者
The Japan Lung Cancer Society
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.26, no.7, pp.727-736, 1986

昭和57年~59年の3年間に延べ363,320名の間接レ線読影により82例の原発肺癌, 6例の転移肺癌を発見した.又, 高危険群 (50才以上喫煙指数600以上) の喀疾細胞診により67例の悪性腫瘍を発見し, 原発肺癌は62例であった.尚喀疾細胞診発見肺癌は82.3%がレ線写真無所見であった.<BR>経年実施回数別の肺癌発見率は, 初回10万対比45, 2回目は38, 3回目は15に減少した.切除率は63.6%, 76.1%, 80%と上昇し, 全体で切除例の57%が早期例であった.特に喀疾発見症例は51例中45例が切除され, うち40例 (89%) が早期例であった.
著者
岡崎 健二 田阪 園子 寺田 裕佳 斉藤 大樹
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.76, no.667, pp.1593-1600, 2011-09

Transactions of AIJ. Journal of architecture, planning and environmental engineeringIn order to reduce the damage caused by earthquakes, it is crucial to convince people that the investment in safer housing will eventually prove to be worthwhile. As the choice regarding housing safety is made based on people's earthquake risk perception, we conducted a field survey in Indonesia, Nepal, Pakistan in 2007, and Turkey, Philippines, Fiji, and Japan in 2008, to better understand the seismic risk perception of residents concerning housing safety and willingness to retrofit their houses, using a similar questionnaire. The survey targeted approximately 800 households in each country. We examined the comparison of the differences in people's earthquake risk perception. The excerpt of the findings shows that, in Indonesia, Nepal, Turkey and Japan, people rely more on engineers in disaster risk management and earthquake safety measures, while in Pakistan, people rely more on masons or governments, and people rely more on their family and friends in Fiji and Philippine. Another finding shows that in Indonesia and Pakistan, people are ready to pay more to protect their house property, while people are ready to pay more to protect their family in Nepal, Turkey and Japan. Thus, the result will help the stakeholders to develop disaster risk management policies and initiatives that would fit into people's risk perception, which is different from country to country, from community to community.
著者
谷田貝 利光 六角 久美子 草鹿 育代 中村 友厚 長坂 昌一郎 石川 三衛 斉藤 寿一 石橋 俊
出版者
THE JAPAN DIABETES SOCIETY
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.325-328, 2002-05-30
被引用文献数
4

糖尿病の既往歴が無く, 分娩7日後に糖尿病性ケトアシドーシス (DKA) で発症した1型糖尿病の症例を経験した. 症例は29歳女性, 2000年3月10日当院で第1子男児を満期産で正常分娩した. 14日から上気道炎症状を認め, 翌15日に尿糖陽性を指摘された. 17日朝から口渇, 多尿, 悪心, 嘔吐が出現し悪化したため入院. 血糖値835mg/d<I>l</I>, 尿ケトン体強陽性, 代謝性アシドーシスからDKAと診断された. HbA<SUB>1c</SUB>は67%と軽度上昇にとどまっていた. 血中・尿中CPRは低値で内因性インスリン分泌能は著しく低下しており, 経過中回復を認めなかった. 入院時Lipase, Elastase 1の軽度上昇を認め, また抗GAD抗体, 抗IA-2抗体などの自己抗体は陰性だった. 本症例を含めて過去に報告された分娩後にDKAで発症した1型糖尿病6例の臨床像は, 劇症1型糖尿病にほぼ合致しており, その成因を考える上で重要と思われた.
著者
佐藤 貞雄 斉藤 工 大柳 康
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.57-59, 1991
被引用文献数
1

ガラス繊維を30%充填した液晶ポリマー (以下LCP-GF30と呼称) とポリカーボネートなど汎用樹脂の<I>p-v-T</I>特性を独自に設計-試作した装置を用い, 温度20~325℃, 圧力0~150MPaの節囲で, 等温圧力変化法によって検討した. その結果, ポリカーボネートの大気圧下溶融温度領域の比容積は熱膨張によって7%増大し, 負荷圧力の増加とともに漸次減少する. これに対してLCP-GF30の比容積は0.15% (325℃において) 程度増大するだけでその変化量は前者に比べて著しく小さく, また, 圧力 (最大150MPa) を負荷してもその比容積は大気圧下室温のものとあまり変わらない. したがって, 定常状態におけるこの種液晶ポリマーの比容積は温度・圧力の影響をあまり受けないことがわかった.
著者
溝口 明則 中川 武 浅野 隆 斉藤 直弥
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.72, no.612, pp.131-138, 2007
被引用文献数
1 2

Although there are a variety of arguments and conclusions, the dimensional plan system of the Khmer architecture is not achieved collective conclusion over the years. Concerning this issue, the main purpose of this study is to indicate the construction measure of the Khmer period through the comparative analysis between Thommanon Temple Complex and Banteay Samre Temple Complex, which are suitable examples on account of the construction period, located region, and the scale of complex.The conclusions of this analysis are; 1. these two monuments are clearly recognized to be subjected to the whole number plan system, 2. the construction measure of the Angkor Wat period is estimated around 412mm.
著者
山内 博 網中 雅仁 荒井 二三夫 吉田 勝美 中井 泉 斉藤 秀
出版者
聖マリアンナ医科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999

本研究は、急性や慢性砒素中毒患者の妊婦が高濃度な無機砒素を摂取した場合、胎児の脳中枢神経障害は発生するか否かについて、動物実験モデルを用いて解明を試みた。妊娠ラット(妊娠17日目)に投与した三酸化二砒素量はLD_<50>の1/4(三酸化二砒素として、8.5mg/kg)である。三酸化二砒素投与後、12、24、48時間目にラットを屠殺し、脳中の砒素を化学形態別に測定、そして、組織診断(タネル法でのアポトーシス細胞診断)を行った。他方、自然出産させた群(生後5週齢)を用いて、自発行動量(Animex)と7項目(潜伏時間、歩行量、立ち上がり回数、毛繕い回数、洗顔回数、脱糞回数、排尿回数)のOpen-field testを実施した。脳血液関門が未成熟な段階において、胎仔の脳へ三酸化二砒素もしくはその最終代謝産物であるジメチル化砒素(DMA)が増加し、脳細胞は損傷を受けた現象が観察された(アポトーシス細胞;12時間目が最も発生し、時間の経過と共に減少傾向)。この作用は母獣では認められず胎仔のみであった。脳細胞への損傷は三酸化二砒素によるものか、それとも代謝物であるDMAによる作用であるか、新たな研究の必要性が提起された。行動学(Open-field test)の7項目の結果は、三酸化二砒素投与群と対照群の二群間を比較すると、歩行量と潜伏時間に二群間で有意差が認められた。立ち上がり回数、毛繕い回数、洗顔回数、脱糞回数、排尿回数に関しては、二群間で差が見られなかった。しかし、三酸化二砒素投与群の雌では立ち上がり回数の減少、毛繕い回数の増加がそれぞれ統計学的に有意差が認められた。自発行動量の結果は、三酸化二砒素投与群と対照群の休眠期の活動に差は認められなかった。しかし、活動期では三酸化二砒素投与群は午前4:00〜午前8:00の時間帯での活動量の減少を認めた(t-testとANOVA)。今日、飲料水の無機砒素汚染からの高濃度な無機砒素暴露者は世界的な規模では約1300万人存在し、妊婦、胎児や乳児への暴露が存在している。また、急性砒素中毒患者の妊婦から生まれて来た赤ん坊も存在している。本研究において、胎児期の砒素暴露による脳障害の発生は、組織診断と行動学的な検査結果において示唆され、今後、この分野の研究は十分に発展させる必要性があると考えた。
著者
松田 忠久 斉藤 雅人 阿部 昌弘 橋本 哲也 小林 裕之 渡辺 泱
出版者
社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.78, no.8, pp.1417-1422, 1987-08-20 (Released:2010-07-23)
参考文献数
12
被引用文献数
2

1982年6月から1985年10月までに, 京都府立医科大学泌尿器科学教室を受診した腎腫瘤症例で, 腹部CT, 腎超音波検査, 腎血管造影などにて診断が確定し得なかった10例に対して, 選択的腎生検を施行した.選択的腎生検にて得られた組織診断は, 腎細胞癌6例, 乳頭状腎細胞癌1例, 移行上皮癌1例, 血管筋脂肪腫1例, 膜性増殖性糸球体腎炎1例で, それにより各々の症例の治療のために極めて重要な情報が得られた. また生検を契機とした腫瘍細胞の播種をはじめとした合併症は, 認められなかった.よって腎腫瘍に対する選択的腎生検は, 従来の諸検査では診断できなかった腎腫瘍の診断に非常に有用であると思われた.
著者
山口 忍 丸井 英二 斉藤 進 荒賀 直子
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.468-476, 2007-09-30 (Released:2014-11-12)
参考文献数
29

目的: 1歳児をもつ母親の育児困難感の有無を把握し, 母子の属性と育児困難感の関連を明確にする. 対象: 千葉県内の協力が得られた2市に在住する1歳児をもつ全母親910名 方法: 2005年10月に無記名自記式質問紙による郵送調査を実施した. 育児困難感がある母親の把握には母子愛育会日本子ども総合研究所が作成した子ども総研式育児支援質問紙1歳児用を使用した. 結果: 分析対象は有効回答が得られた362名 (39.8%). 育児困難感がある母親は21.0% (76名) であった. その内, 育児困難感I. IIともにもっとも強いランク5である面接相談が必要とされる母親は4.4% (16名) であった. 育児困難感がない母親は79.0%で, その内訳では全くなしが45.0%であった. 母の属性7項目との関連では, 妊娠中に異常があった母親と関連がみられた (p<0.05). 子どもの属性7項目との有意な関連はなかった. 結論: 育児困難感がある母親は21%であり2000年の川井らの報告と比較して増加していた. また, 妊娠中に異常があった母親は育児困難感を持つことが明確になった. 今後は育児困難感軽減に向けた取り組みの充実が急務であり, そのためには妊娠中からの予防方法の開発, 汎用性がある育児困難感尺度の開発が必要である.
著者
足立 薫 渡辺 幹夫 斉藤 理 西 精基
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.20, no.58, pp.7-11, 1996-11-15

This paper presents features of SmartMedia (SSFDC : Solid State Floppy Disk Card) for newly developed Digital Camera, DS-7. The media for Digital Camera are classified with PCMCIA cards, built-in memories, and various small cards. SmartMedia has the characteristic of small, thin, inexpensive and exchangeable for Digital Camera. The system configuration of DS-7,the physical format and the image file format (Exif) of SmartMedia are described.