著者
村上 由紀子
出版者
研究・イノベーション学会
雑誌
研究 技術 計画 (ISSN:09147020)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.130-144, 2016-08-30 (Released:2018-01-26)
参考文献数
66
被引用文献数
1

This study reviews previous studies on international collaborative research (ICR) to obtain suggestions for promoting successful ICR in Japan. Japanese ICR is less active than that of other advanced economies, and policies for promoting Japanese ICR are being planned. Based on the findings of previous studies, the following is discussed: the background of increasing ICR in the world, the benefits and costs of ICR, the motivation and opportunities for forming international research teams, the possible reasons for inactive ICR in Japan, and the conditions for successful ICR. The importance of the international mobility of researchers for forming international research teams and successfully performing ICR is pointed out, and then policies are suggested for supporting international mobility, the utilization of human capital and the social capital of migrants. Policies to improve the research environment within the country are also important for achieving ICR at higher levels.
著者
和田 一成 臼井 伸之介 篠原 一光 神田 幸治 中村 隆宏 村上 幸史 太刀掛 俊之 山田 尚子
出版者
公益財団法人大原記念労働科学研究所
雑誌
労働科学 (ISSN:0022443X)
巻号頁・発行日
vol.88, no.1, pp.1-12, 2012-02-10 (Released:2013-09-25)
参考文献数
15
被引用文献数
3

実験では,実験参加者(44名)が知覚判断課題を行うたびに常に試行数を確認するように言われ,半分の参加者には確認を省略すると10個の追加課題が課されるリスクが,もう半分には,省略により1個の追加課題が課されるリスクがあることが教示された。全8ブロック中4ブロックにおいて,半分の試行で試行数のメッセージが5秒遅れ(コスト大条件),残りの4ブロックでは半分の試行で2秒遅れた(コスト小条件)。実験参加者は,遅れて出るメッセージを確認しなくても次の試行に進むことができ,この行動を違反行動とした。結果は,コスト小条件よりもコスト大条件で確認の省略が多かった。この結果は,ルール違反における課題遂行コストの強い効果を示している。(表2,図7)
著者
小野 央人 小林 武史 村上 知征 高橋 識至
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.245-251, 2023-04-28 (Released:2023-04-28)
参考文献数
20

【目的】身体活動性の定期評価と身体活動性向上のための指導を行っているCOPD患者へのCOVID-19流行の影響を明らかにする.【対象と方法】身体活動性の評価と指導を定期的に行っている安定期COPD患者42名(男性37名,平均年齢74.5±8.8歳)を対象とし,COVID-19流行前(2019年4月~2020年1月)と流行下(2020年2月~2021年2月)の身体活動量を比較した.また,定期評価月別の平均歩数の推移をCOVID-19流行前から流行下にかけて分析した.【結果】COVID-19流行前と流行下を比較して身体活動量に有意な変化はなかった.2020年3・4月においては,6ヵ月前と比較して平均歩数が減少していたが,6ヵ月後には流行前の水準に回復した.【考察】COPD患者において,COVID-19流行下に身体活動性の評価と指導を定期的に行うことで身体活動量の低下を抑制できた可能性がある.
著者
和田 浩志 村上 孝夫 田中 信壽 中村 昌司 斎木 保久 陳 秋明
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.106, no.11, pp.989-994, 1986-11-25 (Released:2008-05-30)
参考文献数
23
被引用文献数
5 8

From the fronds of Pseudocyclosorus subochthodes CHING and P. esquirolii CHING, a new flavanone glycoside (2S)-eriodictyol 7-O-methylether 3'-O-β-D-glucopyranoside (I) and maltol 3-O-β-D-glucopyranoside (V) were isolated. Besides them, from the former a new glycoside 5-hydroxymaltol 5-O-α-L-rhamnopyranoside (II) and (2E, 6E)-(10S)-2, 6, 10-trimethyl-2, 6-11-dodecatriene-1, 10-diol (12-hydroxynerolidol) (III) were isolated and from the latter astragalin and shikimic acid were isolated. Their structures were elucidated by chemical and spectroscopic methods.
著者
中村 志保 郡司 朋子 木村 愛美 西村 麻衣 菊川 千波 菊地 紗和子 村上 純子 上田 渚 石倉 智子 鶴川 香緒利 横須賀 美紀 奥森 留美子 神前 あい 井上 吐州
出版者
日本視機能看護学会
雑誌
日本視機能看護学会誌 (ISSN:24333107)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.8-10, 2018 (Released:2019-02-01)
参考文献数
4

目的:甲状腺眼症の斜視手術後患者に対するリハビリテーション( 以下リハビリ) として、効果的で簡易な方法を検討し、 病棟オリジナルの視野チャートを作成した。看護師の指導にて実施したので報告する。 方法:甲状腺眼症による複視のため斜視手術を行った15 名を対象に、視能訓練士の助言を得て作成した視野チャート にて、入院時・手術翌日・退院時に両眼単一視野(以下単一視野)の変化を比較した。またこれを用いた術後のリハビ リ方法を指導し、退院時にアンケートを実施し有用性を評価した。 結果:対象患者全員が、視野チャートを用いたリハビリが分かりやすく、積極的に取り組めたと回答した。入院時と退 院時の単一視野の比較では、14 名が拡大し1 名は明らかな変化がなかった。 考察:視野チャートにより注視目標を明確にでき、簡易的なリハビリが考案できた。また患者がリハビリに積極的に取 り組めた。よって斜視手術後における視野チャートは有効であった。

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著者
村上千鶴子著
出版者
駿河台出版社
巻号頁・発行日
2009
著者
山根 晶子 岡田 光正 村上 昭彦
出版者
公益社団法人 日本水環境学会
雑誌
水質汚濁研究 (ISSN:03872025)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.48-53,28, 1990-01-10 (Released:2009-09-10)
参考文献数
9

栄養塩内包マイクロカプセルを海面に散布して, 流出した原油の海洋石油分解菌による分解を積極的に促進して処理する方法を検討した。すなわち, 海洋表面を模擬した上下揺動振盤装置を用いて, 海洋より単離した石油分解菌 Pseudomonas sp.に4種の原油, Arabian light, Berri, Murban, Khafjiを生分解させたところ, 21日間での分解除去率は海水のみでは約20%であったが, マイクロカプセルを投与した場合には43~56%に促進された。活性アルミナカラムクロマトグラフィーによる分画から, 原油成分のうち飽和分が最もよく分解され (75~85%), ついで芳香族分が分解される (55~60%) ことが分かった。各原油5gに対して21日間での分解除去率は1回当りの投与量が116mgでほぼ最大に達した。また7日間での分解除去率 (投与総量116mg) は全除去率の80%以上を示した。投与間隔は7日間までは除去率に影響ないがそれ以上の間隔になると除去率は低下した。
著者
古田 俊夫 藤本 博巳 中西 正男 村上 英幸
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.233-241, 1990-06-24 (Released:2010-03-11)
参考文献数
5

Acoustic digital data telemetry makes it possible to retrieve the observed values on a surface ship at any time during long-term underwater measurement. Several sea trials have been carried out totest feasibility and reliability of the telemetry by means of acoustic pulses from an ocean bottom heat flow meter newly developed for long-term measurement. More than 90% of values retrieved by the acoustic telemetry is in good agreement with ones memorized in the bottom equipment and recovered later. Bit length of each acoustic pulse for this data telemetry can be selected from 100msec to 10msec in accordance with the ambient acoustic noiselevel. Under normal sea states, 20msec is sufficient length of a pulse for the data retrieval from a depth of 6, 000 meters.
著者
村上 健太郎 森本 幸裕 堀川 真弘
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.38-43, 2011 (Released:2012-03-14)
参考文献数
24
被引用文献数
4 1

近畿地方の市街地 164 箇所の人為的ハビタット(石垣,壁,建物間の隙間,路傍)におけるシダ類の種組成と気候条件との関係を,CCA (正準対応分析), TWINSPAN (二元指標種分析),指標種分析を用いて調査した。CCA の第1軸スコアは暖かさの指数や寒さの指数とよく対応し,気温変化の軸と考えられた。第2軸スコアは乾湿計数や冬季降水量とよく対応し,空中湿度などの乾湿に関する変化の軸と考えられた。TWINSPAN によってシダ類群集は4区分され,それぞれイヌワラビ型,イノモトソウ型,イヌケホシダ型,イシカグマ型と判断された。また,イヌワラビ型,イノモトソウ型,イヌケホシダ型,イシカグマ型の順に温かさの指数や平均気温は大きくなり,イシカグマ型,イヌワラビ型,イノモトソウ型,イヌケホシダ型の順に乾湿係数や降水量はより小さく,乾燥が厳しくなった。今後,このような群集タイプの変化に着目することで,気候変動の目安となる可能性があると考えられた。
著者
水上 陽真 渡辺 弘之 五十嵐 隆夫 村上 巧啓 佐々 学 河合 幸一郎
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.287-291, 1986-03-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
7

19歳の女性銀行員にみられたユスリカ喘息の一例を報告した. 患者は富山県東部の黒部川河口付近の純農村地帯に居住している. 耕地は殆んど水田であるが, 同地では毎年, 決って6月中旬にユスリカの成虫が群飛する. 患者は3年前より同時期にユスリカ成虫が眼に入り, 著明な眼険浮腫, 結膜充血をきたすエピソードを数回経験していた. 1985年6月17日, ジョギング中, 空中を飛んでいる虫の一群の中を走りぬけた際, その虫を気管内に吸いこみ, 約30分後, 著明な呼吸困難, 喘鳴, チャノーゼを呈して救急入院した. 入院後, 気管支拡張剤, 副腎皮質ホルモンの投与にて症状は改善した. この場所に群飛していた虫は Tanytarsus oyamai オウヤマチビユスリカと同定された. 同ユスリカより抗原液を作製し, 皮膚テスト, RAST, 吸入誘発試験を施行した. これらのアレルギー学的検査はいずれも陽性であり, ユスリカを抗原とする気管支喘息であることが確認された.
著者
青山 修三 村上 竜仁
出版者
日本ペストロジー学会
雑誌
ペストロジー学会誌 (ISSN:09167382)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.25-29, 2004-04-30 (Released:2019-07-11)
参考文献数
4
被引用文献数
2

2003年北海道内胆振,日高,石狩,留萌,宗谷,空知地方に点在する史跡におけるシロアリ生息調査をした結果,胆振地方室蘭市内で初めてヤマトシロアリの生息が確認された.また今回の調査範囲では現存する歴史的建築物にシロアリ被害は見られなかった.特に胆振と空知地方はいまだ家屋被害が発見されていないので,継続調査が必要であると考えられた.
著者
高橋 聡 三田 知子 村上 恵理 遠藤 雅士 丹波 嘉一郎 長谷川 聰 白井 克幸
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.89-94, 2023 (Released:2023-03-29)
参考文献数
15

【緒言】ブプレノルフィン経皮吸収製剤(BTDP)の自己中断により,急性オピオイド退薬症状を呈した在宅医療患者を報告する.【症例】84歳,在宅訪問診療利用中の男性.腰部脊柱管狭窄症の悪化により,4カ月前からBTDPで鎮痛されていた.症状改善傾向と考えた家人が,患者本人に無断でNSAIDs経皮吸収製剤に貼り替えたところ,約50時間後から5分ごとの頻尿や失禁,水様性下痢,発汗,血圧低下,足裏の不快感,不眠などの多彩な症状が表出された.Clinical Opiate Withdrawal Score(COWS)では12点の軽度退薬症状に該当した.発症後24時間で激しい症状はほぼ自覚されなくなり,48時間後には完全に消退した.【結論】BTDPの急速な中止による退薬症状の報告例は少ない.医学薬学的な側面のほか,在宅医療におけるオピオイド製剤使用上の社会的問題点も明らかとなった.
著者
村上 保壽
出版者
密教研究会
雑誌
密教文化 (ISSN:02869837)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.185, pp.1-16, 1994-03-15 (Released:2010-03-12)
被引用文献数
1
著者
三輪 正人 中島 規幸 廣瀬 壮 岩崎 洋子 村上 敦史 松永 真由美 渡辺 建介
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.55, no.10, pp.1337-1339, 2006-10-30 (Released:2017-02-10)
参考文献数
11
被引用文献数
1

【背景】老人にみられる鼻の乾燥感あるいは乾燥性鼻炎の存在は知られているが,その詳細な基礎的メカニズムは不明である.その理由の一つとして,客観的な診断法が確立されていないことがあげられる.本研究では,鼻粘膜水分蒸散量の年齢変化について焦点を当て検討した.【方法】対象は,10〜75歳の88名のボランティアで,Tewameter TM300(Courage+Khazaka electric, Germany,日本総代理店:インテグラル)により,水分蒸散量の測定をおこなった.【結果】鼻粘膜水分蒸散量は,年齢により増加する傾向が認められた.【結語】老人にみられる鼻の乾燥感あるいは乾燥性鼻炎の発症機序に,鼻粘膜上皮水分蒸散量の増加が関与する可能性が示唆された.