著者
三塩 晋作 廣瀬 徹 中野 純次 松本 純一
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.107, no.8, pp.634-639, 1987-08-25 (Released:2008-05-30)
参考文献数
6

A mode of the alkaline and acidic degradation of sodium 6-[D-2-(2-(4-formyl-1-piperazinyl)-5, 8-dihydro-5-oxopyrido [2, 3-d] pyrimidine-6-carboxamido)-p-hydroxyphenylacetamido] penicillanate (1, PL-385) and structures of the degradation products were studied. Treatment of 1 with three equimolar amounts of sodium hydroxide produced a kinetically stable intermediate, (5R)-penicilloic acid (2a), which on kept at 37°C for 65h was converted into a thermodynamically stable product, (5S)-penicilloic acid (2b). Treatment of 1 with an excess of sodium hydroxide gave a deformyl derivative (3) arising from the elimination of formly group via 2. On the acidic treatment of 1, the degradation product, (5R, S)-penilloic acid (4), was yielded.
著者
三塩 晋作 廣瀬 徹 中野 純次 松本 純一
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.107, no.8, pp.607-615, 1987-08-25 (Released:2008-05-30)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

A series of N-alkylampicillin (2), N-heteroarylampicillin (5) and N-heteroarylcephalexin (6) were synthesized in order to obtain β-lactam detivatives with a broad and orallypotent antibacterial activity similar to that of the injectable N-acylampicillins. 6-[2-[(Pyrido [2, 3-d] pyrimidin-6-yl) methylamino]-2-phenylacetamido] penicillanic acid derivatives (2) were prepared by the reduction of the Schiff base which was derived from the reaction of pyrido [2, 3-d] pyrimidine-6-carboxaldehyde (1) with ampicillin. 6-N-(4-Pyrimidinyl) ampicillin and -cephalexin derivatives (5 and 6) were obtained by the reaction of 4-chloropyrimidine (4) with ampicillin or cephalexin. Compounds 2, 5 and 6 were tested in vitro antibacterial activity and, however, none of them have a broad and potent activity.
著者
三塩 晋作 廣瀬 徹 中野 純次 松本 純一 南 新作
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.107, no.8, pp.592-606, 1987-08-25 (Released:2008-05-30)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

A series of N-(pyrido [2, 3-d] pyrimidine-6-carbonyl) ampicillin and -amoxicillin derivatives (1-3) were synthesized and tested for antibacterial activity and acute toxicity in mice. 5, 8-Dihydro-2-(1-piperazinyl)-5-oxopyrido [2, 3-d] pyrimidine-6-carboxylic acid (7) was converted to N-acyl- and -alkylpiperazinyl derivatives (8 and 9) by acylation and alkylation, respectively ; a part of 9 was alternatively prepared by the reactions involving the displacement of N-alkylpiperazines with sulfoxide 11 which was derived from ethyl 5, 8-dihydro-2-methylthio-5-oxopyrido [2, 3-d] pyrimidine-6-carboxylate (10). Treatment of 4, 5, 8 and 9 with ethyl chloroformate followed by the reaction with ampicillin and amoxicillin gave the desired N-acylampicillin (2) and -amoxicillins (1 and 3), respectively. Among compounds 1-3, sodium 6-[D-(-)-2-(2-(4-formyl-1-piperazinyl)-5, 8-dihydro-5-oxopyrido [2, 3-d] pyrimidine-6-carboxamido)-p-hydroxyphenylacetamido] penicillanate (3l, PL-385) was found to be the most excellent in antibacterial activity and to be the less potent in acute toxicity in mice. An alternative route for the synthesis of PL-385 was accomplished, consisting of the reaction of an active ester 13 with amoxicillin. Structure-activity relationships of 1-3 were discussed.
著者
西岡 伸 鳥居 拓馬 楠本 拓矢 松本 渉 和泉 潔
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.AG16-C_1-10, 2017

<p>In recent financial market, high frequency traders (HFTs) and dark pools have been increasing their share. Financial analysts have speculated that they might decrease market transparency and malfunction price discovery, and their interaction would make the situation worse.To validate speculations, artificial market simulation is a tool of study by constructing virtual markets on computers. In this research, by constructing an artificial market simulation, we analyzed how the interaction between HFTs and a dark pool impacts on the market efficiency (in the sense of price discovery) of a (lit) stock market. In simulations, two types of trader agents enter the market. A market maker agent, a representative strategy of HFTs, submit orders to the lit market. We analyzed the market maker's interest rate spread, or simply the spread, as a key parameter for their strategy. Stylized trader agents submit orders to either the lit market or the dark pool with some probability given as a parameter.The simulation results suggest that on the condition that market makers have little impact to market pricing (having a large spread), moderate use of dark pools can promote market pricing. On the other hand, on the condition that market makers have big impact to market pricing, excessive use of dark pools can inhibit market pricing, while using dark pools do not have bad influence when the rate of use is not high. On the influence of market makers, our results suggest that the bigger the impact to market pricing (a small spread), the more it can promote market pricing.</p>
著者
松本 英実 吉村 朋代 溜箭 将之 葛西 康徳 イベトソン D. ケアンズ J. ベネット T. オズボーン R. テイト J. アヴラモーヴィチ S. ニコリッチ D. ラショヴィチ Z. ジヴァノヴィチ S. ヴコヴィチ K.
出版者
青山学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

混合法(ミクスト・リーガル・システム、mixed legal system)の方法論に立脚して、信託及び信託類似の制度について、比較法制史的考察を行った。混合法における信託を考察するためには、ローマ法の考察が不可欠であることを基本として、一方では古代ローマ法、古代ギリシア法を、他方では狭義混合法(特に南アフリカ法)、広義混合法(バルカン法)を比較対象として、混合法としての日本法との比較を試みた。特に、信託の公的コントロールにの多様なあり方を抽出し、ローマ法と信託法の伝播diffusionという視点から長期にわたる法の展開の全体像と日本法の位置づけを得ることが出来た。
著者
松本 礼子
出版者
一橋大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究は、旧体制末期のパリにおいて、民衆を含めた住民による反王権的な言動一般(「悪しき言説」)に着目し、都市統治全般を意味するとともに秩序維持を担う「ポリス」との関連においてそれらを分析し、これまでの世論研究では捉えきれなかった旧体制末期の政治文化の変容を包括的に解明することを目標としている。既存の権力行使のあり方に対する異議申し立てが、あらゆる社会層において顕著になる1760年代以降において、「悪しき言説」へのポリスの取り組みがいかなる変容を迫られたのかを解明し、旧体制末期の社会と文化の理解に新しい光を当てることを課題とする。研究代表者は、平成27年度および平成28年度にフランス国立図書館および国立文書館で「悪しき言説」をめぐる事例の資料発掘と収集を行い、国立図書館・アルスナル分館所蔵の「バスティーユ文書」コレクションからコーパスを確定しているが、平成29年度の第一四半期は、平成28年度に引き続き、特に現場のポリス担当官の報告書や、彼らを統括する警視総監との書簡の精読を主として行い、18世紀後半に固有の都市統治の技術を明らかにすることに注力した。その成果を平成29年5月に開催された『社会経済史学会』第86回全国大会で報告し、そこで得たフィードバックを反映させた論文が、平成29年12月に公刊された論集『地域と歴史学―その担い手と実践』に収録された。
著者
松本 敏秀
出版者
仙台市科学館
雑誌
仙台市科学館研究報告 (ISSN:13450859)
巻号頁・発行日
no.25, pp.18-20, 2016-03-31

透明骨格標本の作製には,いくつかの方法がある。高価な試薬を極力使用せず,安価で美しく仕上げる方法を模索した。タンパク質の分解には,一般に高価なトリプシンを使用するが,これを安価なパンクレアチンで代用することにより,低コストで作製することに成功した。
著者
祝原 あゆみ 井上 千晶 山下 一也 齋藤 茂子 伊藤 智子 松本 亥智江 加藤 真紀 松岡 文子 持田 和夫 福間 紀子 錦織 圭佑 Ayumi IWAIBARA Chiaki INOUE Kazuya YAMASHITA Shigeko SAITO Tomoko ITO Ichie MATSUMOTO Maki KATO Ayako MATSUOKA Kazuo MOCHIDA Noriko FUKUMA Keisuke NISHIKORI
出版者
島根県立大学短期大学部出雲キャンパス
雑誌
島根県立大学短期大学部出雲キャンパス研究紀要 (ISSN:18824382)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.65-75, 2011

S県A市とS県立大学が取り組む共同事業に参加した地区スタッフが事業から得ているものを分析し,今後の支援について検討することを目的に自記式質問紙調査を行った。その結果「プログラム内容の満足感」は高いが「教室運営の満足感」は低いことや,【高齢者への認識の変化】【自らが感じたプラスの効果】【介護予防への関心の高まり】【活動継続に対する意欲】の4カテゴリーの抽出から,個人のエンパワメント効果が明らかになった。1年間の事業は住民が介護予防に取り組むきっかけとしての役割を果たしており、今後も住民のパートナーとしての継続した関わりが必要と考えられた。
著者
浜田 純一 松本 淳 ハルヨコ ウリップ シャムスディン ファドリ 山中 大学
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2017, 2017

「海大陸」と呼ばれ、モンスーンなど大規模大気循環の熱源と考えられるインドネシア域では、オランダ統治下の1860年代より、ジャカルタ(当時のバタビア)を始めとした地点で気象観測が実施されてきたが、社会的・経済的な理由によりデータが一般に公開されず、これまで気候学研究の「空白」領域となっていた。しかし、近年、「データレスキュー」活動など、現地の観測研究環境の変化を通して、インドネシアを含む東南アジア域においても、気候変動の解明に資する「日」単位の長期気象データが整備・公開されつつある(例えばSACA&D: Southeast Asia Climate Assessment & Datasetなど)。 <br><br>これらの長期気象データセットに基づき、ジャカルタの気象極端現象の長期変化や、降水極端現象の年々変動とENSOとの関連に関する研究などがインドネシア人研究者自身らにより活発に進められ始めている(Siswanto et al., 2015, &nbsp;Supari et al., 2016, Marjuki et al., 2016など)。また、我々自身も、日降水量データを中心としたインドネシアでの気象データベース構築を内外の研究者との協力の上で進め、海大陸域におけるモンスーン降水の年々変動の動態把握、ENSOや冬季アジアモンスーンとの関連について研究を進めてきている(Hamada et al., 2012, Lestari et al., 2016など)。<br><br>インドネシアの首都であるジャカルタにおいては、気象台が設置された1866年より定常的な観測が開始され(雨量観測は1864年より実施)、150年以上に及ぶ気象観測データが蓄積されている(K&ouml;nnen et al., 1998, Siswanto et al., 2015)。また、これらのデータのデータベース化も進められ、観測開始当初からの日単位の気象データがSACA&D、月降水量に関してもGlobal Historical Climatology Network (GHCN) などで公開されている一方、1990年代以降の近年のデータは、依然、十分に整理されていない状況にある。 従って、本発表においては、近年のインドネシアにおける気候変動研究の動向を概括し、最も長期間のデータが蓄積されたジャカルタに焦点を当て、気象観測資料のデータベース化状況、及びモンスーン降水長期変動に関する初期解析結果について報告する。
著者
井上 大介 松本 勉
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.43, no.8, pp.2489-2501, 2002-08-15

ステガノグラフィは真に伝えたい情報を見せかけの媒体の中に埋込み伝送すると いう方法で,通信行為の存在を秘匿することを目指す研究分野であり,画像,音声,テキストなど様々な媒体を用いたステガノグラフィ方式が研究され てきている.本論文では,楽曲の演奏データとして広く利用されているスタンダードMIDIファ イル(SMF)を媒体とするステガノグラフィ方式 ---SMFステガノグラフィ--- を提案し,それが媒体の演奏音をまったく変化させるこ となく,ファイルサイズに対して平均約1[%]の情報を埋込むことができる能力 を持つことを実験的に実証する.また,クォンタイズと呼ばれる音の時間情報 の操作を適用することで,SMFに埋込むことのできる情報量が向上することを実 証する.さらに,SMFステガノグラフィの安全性についての議論を行う.
著者
秋葉 征夫 松本 達郎
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.5, pp.351-357, 1978-05-25 (Released:2008-03-10)
参考文献数
20

ヒナの脂肪吸収に対するセルロース給与の影響を,脂肪の出納より検討し,また131I標識trioleinを用いてその様相を観察した.14日齢の白色レグホーン種雄ヒナを用い,7%のタローを含む精製飼料を基礎飼料として,これにセルロースを4%および8%添加して14日間給与し,7日間の脂肪の出納をみた.セルロースの給与は飼料の消化管内通過速度を有意に早めたが,脂肪の吸収率に対しては全く影響しなかった.従って,前報で報告した,セルロース給与によってヒナの月刊蔵脂肪が減少する現象は,脂肪の吸収低下に基づくものではないことが明らかにされた.12時間絶食させた28日齢のヒナに131I-trioleinを含む飼料を給与し,その25,50,120および240分後に,血漿,肝臓,消化管内容,筋肉内の131Iを測定した.セルロース給与により各時間とも血漿中131Iはわずかに減少する傾向がみられ,120分,240分後の肝臓131Iは有意の減少を示した.