著者
中井 隆司 高橋 功太郎 松本 雅宏
出版者
奈良教育大学大学院教育学研究科専門職課程教職開発専攻
雑誌
奈良教育大学教職大学院研究紀要「学校教育実践研究」 (ISSN:18836585)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.49-58, 2009-03-31

本研究の目的は、動きを上手に行ったり、その動きを他者に示すことができる「動きのリズム化能力」を学ぶ小学校体育実践を開発し、抽出グループを対象に動きや動きのリズムのポイントと基準の習得過程及び児童間の評価点のズレを分析することで、開発した実践の学習成果と可能性を検証しようとした。得られた結果は以下の通りである。①児童が採点した評価点及びその評価点のズレの変容から、単技・組み合わせ技ともに、学習が進むに伴って評価点が向上し、評価点のズレも少なくなったことから、綺麗な技及び動きのリズムのポイントと評価基準を児童間で共有することができたと考えられる。②抽出グループの児童の映像分析から、前転については技術的ポイントを、開脚前転・前転+V字バランスでは動きのリズムのポイントをそれぞれ頭と身体で理解することが可能であったが、後転については十分理解するには時間数がやや足りなかった。
著者
岡﨑 裕之 竹田 修三 竹本 幸未 水之江 来夢 田中 沙和 松本 健司 新藤 充 荒牧 弘範
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本毒性学会学術年会 第43回日本毒性学会学術年会
巻号頁・発行日
pp.P-229, 2016 (Released:2016-08-08)

【目的】糖尿病は「現代の国民病」といわれている。治療薬であるチアゾリジン(TZD)誘導体はPPARγを活性化し、アディポネクチン(AdipoQ)遺伝子の発現を亢進させることで症状を改善する。一方で、浮腫などのoff-target効果が知られている。この原因は不明であるが、TZDの物性に起因する可能性などが示唆されている。したがって、TZDとは「全く異なる化学構造」を有するPPARγの活性化剤が希求されている。ボンクレキン酸(BKA)は、ココナッツ発酵食品から単離された脂肪酸様の構造を有するカビ毒である。これまでに我々は、BKAがPPARγを選択的に活性化すること見出している(JTS., 40:223, 2015)。しかし、細胞膜透過性には課題があった。本研究では、この課題を克服し、PPARγの刺激作用を示す新規BKAアナログ合成し(9種類)、AdipoQ遺伝子および肥大化脂肪細胞に与える影響を検討した。【方法】常法により、脂肪前駆細胞であるラット3T3L1細胞をDEX/IBMX/insulinで脂肪細胞に分化させ、ピオグリタゾン(PIO)およびBKAアナログで処理し、肥大化脂肪細胞に与える効果を比較した。脂肪細胞の染色はOil Red O染色にて行い(JTS, 38:305, 2013)、脂質の定量はAdipoRedTM(Lonza)を用いた。遺伝子の発現はリアルタイムRT-PCRにて解析し、レポータージーンアッセイにてPPREの活性化を評価した。【結果および考察】既存薬のPIOを対照として、3T3L1細胞をBKAアナログで処理し、PPARγの活性化の有無を解析した。アナログの中で、BKA-#2がPIOと同程度の転写活性を示した。次に、肥大化脂肪細胞をPIOおよびアナログで処理した結果、PIOと同様にアナログにより脂肪細胞の顕著な小型化が確認された。また、AdipoQ遺伝子のレベルを解析した結果、発現が亢進していた。チアゾリジン薬の副作用に「浮腫」が挙げられる。HEK293(不死化ヒト胎児腎細胞)細胞を用いた検討で、PIOは浮腫に関与するSLC4A4のレベルには影響を与えなかったが、BKA-#2はその顕著な低下作用を示した。本研究でBKA-#2の有望性が示された。
著者
松本 光司 佐久間 雅久 島田 隆明
出版者
東海北陸理学療法学術大会
雑誌
東海北陸理学療法学術大会誌
巻号頁・発行日
vol.28, 2012

<b>【目的】 </b>我々は高校野球三重県大会においてメディカルサポートを実施しているが、その対象は一部の選手に限られる為、選手の状況を把握する為に、アンケート調査を実施し、選手の障害予防への介入方法の検討を行った。<br><b>【対象】 </b>三重県高校野球連盟に加盟の南勢地区を中心とする13校の硬式野球部の選手300名。<br><b>【方法】 </b>我々が各高校を訪問し、調査の目的、記入方法を説明し、現地にてアンケート用紙を回収した。アンケートは無記名の質問方式にて、(1)基本情報(学年、身長、体重、ポジション、野球歴、他スポーツ歴)、(2)理学療法士(以下:PT)の認知度、PTとの関わり、(3)障害(現在、過去の怪我・疼痛の有無、怪我をして受診する施設)、(4)生活習慣(練習時間、睡眠時間、ストレッチング(以下:STG)、食事・水分摂取)について調査した。また、怪我・疼痛とSTGの関係性について多変量解析(主成分分析)を用いて検討を試みた。<br><b>【結果】 </b>(1)基本情報 1)学年:1年生141名、2年生159名。2)ポジション:投手60名、捕手26名、内野手121名、外野手93名。3)野球歴:小学校から265名、中学校から35名。4)野球以外のスポーツ歴:ない138名、ある162名。<br>(2)PTの認知度およびPTとの関わり PTの知名度に関して、知る選手163名、知らない選手137名。PTと関わった事がある選手60名であった。また、PTの治療・指導に興味がある選手は182名であった。<br>(3)障害 怪我の既往歴がある選手は221名であり、野球肘83名、骨折72名、肉離れ50名、野球肩42名、腰痛19名、疲労骨折14名、腰椎分離症12名、捻挫10名、半月板損傷9名、腰椎ヘルニア9名、靱帯損傷8名、オスグッド4名、シンスプリント2名であった。<br> 現在怪我をしている選手は56名であり、野球肘15名、野球肩7名、腰椎ヘルニア・捻挫・腰椎分離症・膝痛が各4名、肉離れ3名、疲労骨折・腰痛が各2名であった。現在疼痛がある選手は165名、その内訳は腰痛61名、肘痛58名、肩痛51名、足部痛30名、手首痛16名他となった。そして、93名(56.4%)は痛みについて監督・コーチは把握していない結果となった。怪我・痛みに対して受診する施設は整骨院・整体師・鍼灸師が230名、病院が116名、PTによる治療が27名という結果であった。<br> 障害とSTGの関係について主成分分析の解析結果は、怪我によって、STGに関する認識や、実施時間が増える傾向であった。<br>(4)生活習慣 1)平均睡眠時間:5~6時間192名、7時間以上102名、3~4時間6名。2)部活動以外でのSTG実施状況:毎日実施115名、全くしない90名、週2・3日61名、週4日以上34名。3)STG実施時間:5~10分89名、10~15分57名、5分以内43名、15分以上21名。4)食事の摂取状況:主に朝食を食べない選手が多かった。5)水分摂取状況:練習中と試合中で違いがあり、試合中はスポーツドリンクを摂取している選手が多かったが、摂取量に気を付ける選手の割合は低かった。<br><b>【まとめ】 </b>今回、野球選手の障害状況と生活習慣の実態が明らかとなった。<br> 結果から、大会期間中だけでなく、三重県高校野球連盟と緻密な連携を図り、定期的なメディカルチェックやSTG講習会を実施し、選手個人の状態が把握できるような支援体制の構築が必要だと考える。

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著者
松本正夫 [著]
出版者
慶應通信
巻号頁・発行日
1952
著者
松本 俊治 細川 義則 阿部 寛 松森 英明 松崎 勝寛 箱崎 幸也 植草 利公 石岡 知憲 桑原 紀之 福田 芳郎 出口 英一 新井 健男 宮野 武 駿河 敬次郎 石川 浩
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.442-451, 1986-04-25 (Released:2009-07-09)
参考文献数
12
被引用文献数
1

先天性胆道疾患(先天性胆道閉鎖症14例,先天性総胆管拡張症5例,Alagille症候群1例)の肝内γ-glutamyl transpeptidase(γ-GTP)を組織化学的に検討し,血清γ-GTP値と比較した結果,胆管閉塞時の血清γ-GTP上昇には,肝小葉内γ-GTP活性増加と著明な胆管増殖が関係する事がわかった.肝内γ-GTPの電顕的検討を,先天性胆道閉鎖症3例,肝外胆管閉塞ラットで行い,胆管閉塞時の肝内γ-GTPの超微形態的局在状態を初めて明らかにした.胆管閉塞時,肝小葉内では,γ-GTPの増加した毛細胆管,肝細胞において,γ-GTPの毛細胆管腔,Disse腔への流出が起り,グリソン鞘では,γ-GTPの増加した増殖胆管で,γ-GTPの内腔への流出,増殖胆管周囲小血管への流出が起る事を示唆する所見も得られた.
著者
矢島 太郎 松本 泰三 吉岡 謙 中山 健
出版者
資源地質学会
雑誌
資源地質
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.45-58, 1997

勢多の低硫化系浅熱水性金鉱床は日本において最も最近に発見された金鉱床である.現地性シリカシンター,カオリン鉱床,水銀鉱床,熱水爆発角礫岩等の熱水活動の地表近くの兆候がよく保存されており,これらが金鉱床発見の手がかりとなった.主鉱化帯は現地表面下約250m付近に位置しており,比較的浅所で金の沈殿が生じたと考えられる.<BR>鉱化作用は(i)所々角礫化した白色の縞状石英脈,(ii)黒色の硫化物に富む熱水角礫岩に分けられ,いずれも主として凝灰角礫岩や安山岩中に発達している.前者は掘進長で最大19mの幅を有し,部分的にAu50g以上の高品位部を伴う.これは中性熱水の湧昇によって形成されたと考えられる.脈は調査地域の北部では急傾斜で北西―南東に連続するが,南部~南西部では不規則な細脈群となり,さらに南部では水平脈に移行する.このことから,北部から南部に向かう導水勾配に規制された熱水の流れが示唆される.後者は,北西一南東方向の規制を受けた4列の雁行配列をなして産出し,最大幅25mに達するところがあるが金品位は一般に低い.これはH2Sの酸化により生成した酸性水と上昇する中性熱水が混合するところに形成されたものであり,地下水位の低下を反映しているものと考えられる.
著者
松本 克己
出版者
日本言語学会
雑誌
言語研究
巻号頁・発行日
vol.1995, no.108, pp.174, 1995
著者
松本 早苗 浅井 隆 新宮 興
出版者
克誠堂出版
雑誌
麻酔 (ISSN:00214892)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.213-217, 2007-02
著者
臼井 英治 松本 英樹 松村 隆
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.66, no.12, pp.1968-1973, 2000-12-05 (Released:2009-04-10)
参考文献数
12

The paper presents a structure model with single degree of freedom which may represent the non-linear characteristics of actual machine tool structure. By using an experimental set-up for orthogonal turning which utilizes the proposed structure model, it is shown that the non-linear variations of vibration parameters m, k, c with applied load can be measured with a special impulsive excitation technigic during the actual turning. Th obtained variations are proved to be quite similar to those obtained for usual turning lathe. Computer simulations of chatter on-set process are then carried out with taking both the variable m, k, c obtained and the non-linearity of cutting process reported in the previous papers into account. The predicted stability thresholds of chatter vibration through the simulation are in good quantitative agreement with the experimental results which include the well-known non-linear phenomena such as high feed and high speed stabilities of chatter and the finite amplitude chatter vibration.
著者
矢部 沙織 高橋 博之 後藤田 裕子 森 孝之 井川 裕之 工藤 ひとみ 松本 哲 紅粉 睦男 関口 雅友
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.34-40, 2015-01-30 (Released:2015-02-04)
参考文献数
16
被引用文献数
1

62歳男性.30歳時に糖尿病を発症しインスリン治療を開始され,10年前より1日4回のインスリン強化療法を施行していた.62歳時,糖尿病性壊疽のため左足第I趾切断術目的に当院の心臓血管外科に入院.術後創部治癒は良好であったが,空腹時血糖値が50~500 mg/dl台と激しく変動したため,血糖コントロール目的に当科転科となった.インスリンを増量したが,600 mg/dl以上の高血糖が数日間持続した.腹部の診察をしたところインスリン注射部位に,径4 cm大の皮下硬結を2カ所認めた.皮膚生検の結果,インスリン頻回注射部位に形成された皮下限局性アミロイド沈着と診断した.注射部位変更後,血糖コントロールは著明に改善し,総インスリン量は減少した.長期インスリン治療患者に対しては注射手技指導を徹底し,さらに血糖コントロール不良例では,皮下限局性アミロイド沈着の形成を念頭に置いた丹念な身体診察が重要である.
著者
松本 勝
出版者
Japan Association for Wind Engineering
雑誌
日本風工学会誌 (ISSN:09121935)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.96, pp.3-5, 2003-07-31 (Released:2010-06-04)
参考文献数
6