著者
宮入 照子 松本 仲子 小林 トミ
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.125-131, 1986-07-20

ババロアに洋酒, スパイスを使用したときの嗜好について官能検査を行ない検討した。1. 洋酒を加えたババロアで嗜好が高かった洋酒は, コアントロー, グランマニエ, マラスキノであり, 嗜好が低かったものは, 赤ワイン, ペパーミント, 白ワインであった。2. 洋酒入りババロアにスパイスを添加したとき, 一般に嗜好が高かったスパイスはバニラ, 嗜好が低かったのはクローブであった。また, シナモンは洋酒の種類によって嗜好が分かれ, 洋酒がオレンジキュラソ, 白ワイン, 赤ワインの場合は嗜好を高め, グランマニエ, チェリーブランデーでは逆に傾向を低めた。3. スパイスの添加効果については, 洋酒のみを加えたババロアで嗜好が低かった。赤ワイン, ペパーミント白ワインの各ババロアはその評価を向上させたが, 逆に洋酒のみを加えたババロアで嗜好が高かったコアントロー, グランマニエ, マラスキノ, モカの各ババロアではその評価を低下させる傾向が認められた。
著者
松本 玲子 山口 潔子 布野 修司 高橋 俊也 山根 周 安藤 正雄
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.69, no.582, pp.73-79, 2004

Clarifying the process of urban formation and the form of townhouses in Willemstad(Curacao, Netherland Antillen), this paper discusses the influence and modification of Dutch colonial City planning in Caribbean Region. Willemstad is one of the best preserved Dutch colonial cities in Caribbean region. With numerous historical buildings and houses,Willemstad was registered as UNESCO World Heritage site in 1997. The research project this paper is based on was launched under the title 'Field Research on Origin, Transformation,Conversion and Conservation of Urban Space of Colonial Cities' the major target of which are the Dutch colonial cities. To compare the colonial cities of all over the world is ambitious objective of our project. The Dutch is well known as a developer of high-densed settlements with townhouses. One of major focuses of this paper is what and how the Dutch designed the townhouse in Curacao. The paper is composed by historical analysis of the process of establishment and development of Willemstad and considerations on block formation and typology of townhouses. Analyzing the block formation and form of the house plan,the paper suggests the similar type of townhouse in Netherland might have been introduced in the beginning of establishment of the city.
著者
松本一夫著
出版者
岩田書院
巻号頁・発行日
2001
著者
松本 一夫
出版者
三田史学会
雑誌
史学 (ISSN:03869334)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.p231-243, 1986-01

論文一 はじめに二 小山秀朝の活動三 小山朝氏を中心とした動向四 小山氏庶流藤井氏の動向五 その他の小山氏庶流の動向六 おわりに
著者
松本 忠夫
出版者
東京大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1986

野外調査:昭和62年6月15日から6月21にかけて, 沖縄県の西表島・石垣島・沖縄本島に出かけ, クチキゴキブリ及びオオゴキブリの生息状況調査を行った. 調査項目は, コロニー組成, 天敵相, 巣構造, 生息地の環境条件などであった. この調査には研究補助者として大学院生1名を同行させた. クチキゴキブリのコロニーについては約100ユニット, オオゴキブリのコロニーについては約20コロニーを採取し, その組成を詳細に調べることができた.飼育実験: 現地より採取して実験室に持ち帰った昆虫に関して下記のような行動実験を行った.(1)成虫と子虫の間の行動上の関係:クチキゴキブリの初齢幼虫は自分の親の回りに集まるが, オオゴキブリではそのような傾向を持たない事が分った.(2)成虫の防〓行動/捕食者のムカデに対拠させたところ, クチゴキブリの成虫は積極的に子虫をまもる行動に出るが, オオゴキブリにはそのような性質を持たない事が分った.(3)雌雄の配偶行動/クチキゴキブリ類の〓成虫の雌と雄がペアーを作ったところ, 相互に翅を食い合うという大変特異な行動様式が観察された.(4)子虫の成長/両種とも成虫に至るまで7齢を経る事が分った. また, クチキゴキブリの初齢幼虫は親より隔離すると充分成長できない事が分った
著者
松本和也 桧垣博章
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.521-522, 2012-03-06

メッセージの宛先を特定の位置に存在するノード群としたアプリケーション(AP)への期待が高まっている。一方で、AP開発のためのネットワークプラットフォームが確立されていないため、開発の難易度が高くなっている。そこで、メッセージの宛先を位置としたAPのためのネットワークプラットフォームを提案する。提案するネットワークプラットフォームでは、位置情報をアドレスとすることで指定した位置に存在するノードに対してメッセージを送信することを実現する。さらに、位置を宛先としたAP特有の通信である、リクエストメッセージを送信していないノードであっても返信先位置に含まれていることでリプライメッセージを受信することを実現可能にする。
著者
松本 慶蔵 鈴木 寛 野口 行雄 玉置 公俊 宇塚 良夫 宍戸 春美 井手 政利 永武 毅 土橋 賢治 田口 幹雄 渡辺 貴和雄 林 雅人 木村 久男
出版者
Japanese Society of Chemotherapy
雑誌
CHEMOTHERAPY (ISSN:00093165)
巻号頁・発行日
vol.27, no.5, pp.321-333, 1979

従来のセファロスポリン系抗生物質より抗菌力の拡大と増強がなされたとされるCefamandole sodiumにつき基礎的・臨床的研究を行なった。呼吸器感染症の病原菌に対するMICのピーク値は, 肺炎球菌0.1μg/ml, 大腸菌0.78μg/ml, 肺炎桿菌0.78μg/ml, インフルエンザ菌0.39μg/mlで, 本剤の抗菌力の特徴はインフルエンザ菌に対する抗菌力が, CEZ, CEXよりも極めて優れ, アンピシリンに匹敵することである。ボランチアにおける本剤2gの点滴静注時血中ピーク値は57±19.16μg/ml, 血中半減期は37±1.73分, 尿中回収率は投与開始後5時間までに52.8±10.48%で, さらに連続投与による蓄積性もみられなかった。臨床的検討は呼吸器感染症16例, 尿路感染症3例, 細菌性心内膜炎2例, 敗血症1例, 肝膿瘍1例, 不明熱1例の計24例について行なった。呼吸器感染症に対する本剤の主たる投与量は慢性気管支炎1g×2・DI/日, 肺炎1~2g×2・DI/日で, 呼吸器感染症全体に対する有効率は75%であった。本剤が優れた抗菌力を示すインフルエンザ菌性呼吸器感染症4例中, 本剤の抗菌力と解離した臨床効果を呈した症例は嚢胞状気管支拡張症の1例だけであった。副作用は対象24例中1例のみにGOT, GPTの軽度上昇を認めたにすぎなかった。<BR>抗菌力および臨床的検討成績からみると, 本剤はインフルエンザ菌性呼吸器感染症をはじめとした感染症に極めて有用であると結論することができる。
著者
河上 智也 小林 高嶺 保原 達 春日 純子 松本 真悟 阿江 教治
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.127, 2016

近年の研究では、土壌有機物はリグニン単体と比べて滞留時間が長い事が示されており、鉱物とのキレート結合による化学的吸着が土壌有機物を強く隔離していると考えられている。加えて、土壌有機物の分解過程において、微生物由来のアミノ酸などが増加する事から、新たに物質が生成されている事が示唆されている。 そこで我々は、分解過程で微生物により生成された物質が、鉱物の吸着により安定化し、さらに吸着の度合いによってその蓄積量が左右されると考えた。これを検証するため、吸着度合いが異なる土壌について、本来微生物に速やかに消費されると考えられるグルコースを与えた培養実験を120日間行い、土壌の吸着度合いと炭素蓄積量の関係について調べた。 その結果、グルコース濃度は短期間で急激に減少し、最終的には検出されなくなった。しかし、全炭素量をみると、添加したグルコースに対して多いものでは1/3以上の炭素が残っていた。更に、残った炭素量は吸着度合いの大きい土壌ほど高い値を示した。これらの結果から、微生物によりグルコースは別の物質に変化し、鉱物の吸着により安定化、さらに吸着の度合いによって炭素蓄積量は左右されたと考えられる。
著者
小林 高嶺 河上 智也 保原 達 春日 純子 松本 真悟 阿江 教治
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース 第127回日本森林学会大会
巻号頁・発行日
pp.399, 2016-07-08 (Released:2016-07-19)

土壌有機物は非常に多様な構成を示すと考えられていたが、近年の研究から一部の土壌有機物は微生物由来のものに徐々に置き換わりながら、一部のアミノ酸組成や構成成分が似た物質へと収斂していく可能性が示唆されている。本研究では、土壌分解物に収斂性があるのかを検証することを目的とし、まず新鮮な桜島火山灰にグルコース、ミズナラ、トドマツの異なる3種類の有機物を添加し120日間の培養を行った。さらに0,30,60,120日目において各土壌を20g採取しKCl、超純水、リン酸緩衝液による逐次抽出を行い、抽出液において有機物の分解生成物や土壌中のアミノ酸組成の変化について検証を行った。その結果、全炭素においてはグルコース区では30日目までに減少がみられたが、ミズナラ区、トドマツ区に大きな変化は見られなかった。一方、全窒素では、グルコース区、ミズナラ区では大きな変化は見られなかったが、ミズナラ区で大きな増加がみられ、微生物の活動により窒素固定が行われたと推測された。これから土壌有機物の分解生成物にC/N比的な収斂は見られなかった。発表では、アミノ酸分析の結果も交えて考察を加えていく。
著者
有村 秀孝 窪田 英明 松本 政雄 金森 仁志
出版者
THE SOCIETY OF PHOTOGRAPHY AND IMAGING OF JAPAN
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.228-235, 1998

本研究の目的は医療用増感紙-フィルム系に対する特性曲線の形の管電圧依存性を調べることである。管電圧50kVから100kVで5種類の系の特性曲線を測定した。それは両面増感紙/両面乳剤フィルム系 (dual system) を使って作成したX線写真の (1) 両面乳剤,(2) フロント乳剤と (3) バック乳剤の特性曲線とフロント増感紙またはバック増感紙からの光を遮断したdual system (single system) を使って作成したX線写真の (4) フロント乳剤と (5) バック乳剤の特性曲線である。ダブルクロスオーバー光を考慮して特性曲線の形の管電圧依存性を理論的に調べるために, SilbersteinとVybornyの特性曲線の式を変更した。その式を使うために, フロント増感紙が発する露光量に対するバック増感紙の発する露光量の比 (相対露光量) の管電圧依存性を求めた。相対露光量は特性曲線の形に最も影響を及ぼす要因である。結果として, 測定した5種類の特性曲線の形は管電圧にほとんど依存しなかった。本研究で用いた系に関して, 変更した式を使い, 次の2つのことを示した。(1) 管電圧50kVから100kVまでの相対露光量の0.538から0.667の範囲ではdualsystemの特性曲線の形はほとんど変化しない。(2) 相対露光量が0.4以下になる低い管電圧ではdualsystemの両面乳剤の特性曲線の形が明かに変化する。
著者
松本 英明
出版者
一般社団法人日本土壌肥料学会
雑誌
日本土壌肥料學雜誌 (ISSN:00290610)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.563-572, 1991-10-05
被引用文献数
1
著者
工藤 康晴 松本 拓也 松田 准一 折橋 裕二
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集 2004年度日本地球化学会第51回年会講演要旨集
巻号頁・発行日
pp.159, 2004 (Released:2007-02-23)

近年、ロイヒ海山は、最も新しいホットスポット火山として注目されている。また、それを構成する玄武岩中のヘリウム同位体組成は非常に始源的な値を反映していることが知られている。今回、我々は、単一玄武岩中にどのような希ガス同位体的不均質が存在するのか、あるいは存在しないのかということを調べる為に、一つのロイヒ海山産玄武岩全岩に含まれるガラスとカンラン石の希ガス同位体測定を行った。
著者
孝口 裕一 山野 公明 八木 欣平 奥 祐三郎 松本 淳 浦口 宏二
出版者
北海道立衛生研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

イヌの抗多包条虫ワクチンの開発は将来的に飼いイヌからヒトへ、あるいは終宿主動物の感染率を長期的に下げる有力な手段になる可能性がある。一方、イヌに感染と駆虫を繰返すと部分的な感染抵抗性を示すという報告があり、再感染によって誘導される虫体排除機序を解明することはワクチン開発を行う上で重要であると考えられる。本研究ではイヌに多包条虫を繰返し実験感染させ、従来の糞便検査に加え、分子生物的な解析を行うことにより主要な虫体排除機序の一端を明らかにした。また、繰り返し感染により感染抵抗性を獲得したイヌの虫体排除能は短期的に消失せず、イヌの抗多包条虫ワクチン開発の可能性を裏付けた。