著者
松村 俊和 武田 義明
出版者
植生学会
雑誌
植生学会誌 (ISSN:13422448)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.131-137, 2008
被引用文献数
1

&nbsp;&nbsp;1. 淡路島の水田畦畔法面における二次草原で,管理放棄後の年数と種数および種組成との関係を明らかにすることを目的として,管理が継続されている管理地と管理放棄後1-6年経過した放棄地で出現種とその被度および高さを調査した.<BR>&nbsp;&nbsp;2. 管理地の出現種数の平均値は25.3種で放棄地よりも有意に大きかった.放棄地での放棄後の年数と出現種数との間には,有意な負の相関が認められた.<BR>&nbsp;&nbsp;3. 積算被度と種数との間に有意な負の相関があった.また,0.2m以下の階層,0.2mを超え0.4m以下の階層および0.4mを超え0.6m以下の階層で,上層の積算被度と種数との間にそれぞれ有意な負の相関があった.<BR>&nbsp;&nbsp;4. 管理地の種組成は放棄後の年数が3年以内の放棄地とは類似していたものの,放棄後の年数が4年以上の放棄地とは異なっていた.<BR>&nbsp;&nbsp;5. 管理地には28種が特徴的に出現していたのに対して,放棄地に特徴的に出現していたのはネザサ類のみであった.<BR>&nbsp;&nbsp;6. 管理放棄による出現種数の減少と種組成の変化は,放棄後数年間という短期間に起こっていた.これは,草刈りによって被度の増加を抑えられていたセイタカアワダチソウやネザサ類が,管理の放棄とともに高さおよび被度を増加させたことによると考えた.
著者
松村 敦 柿島 大貴 宇陀 則彦
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.143-148, 2010-05-28 (Released:2011-06-25)

ひとり読みを始める前の子どもには,大人が絵本を選ぶ必要があるが,膨大な絵本の中から子どもにあった絵本を見つけ出すことは難しい.そこで本研究では,子どもの質問にその子どもの興味が現れることに着目し,子どもの質問を利用したソーシャル絵本推薦システム「ぴくぶく」を構築した.「ぴくぶく」では,親によって記録された子どもの質問は他の利用者に共有され,子どもの質問を介して絵本を推薦し合うことができる.本システムの有効性を検証するために,親子25組を対象に評価実験を行なった.
著者
松村 理恵子 岩田 美千代 澤田 愛子
出版者
富山大学
雑誌
富山医科薬科大学看護学会誌 (ISSN:13441434)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.77-84, 2001-08

本研究では, 看護婦と末期患者のコミュニケーションの課題を考察するために, 末期患者とのコミュニケーション場面における看護婦の感情を明らかにすることを目的とした.その結果, 看護婦の感情は《事実を知っている緊張感》, 《患者の人生に影響を与える責任の重み》, 《思いを共有できないつらさ》, 《何もできない申し訳なさ》, 《看護の手ごたえのなさ》, 《余裕のなさ》, 《責められることへのやるせなさ》, 《患者の心の中に入る怖さ》の8つに分類された.さらにターミナルケアに関わる看護婦は, 末期医療の特殊性から, 患者と同じ目標をもつことが難しいことを悩んでおり, また, 看護婦の無力感, 自信のなさなどから, ひとりの人間として患者と関わることが困難であることがわかった.これらのことから, 末期患者とのコミュニケーションの課題として, 末期医療の厳しい現実を正しく見つめた上で, まず自分のいかなる感情も自分のものとして受け入れ, さらに自分を価値ある人間として認めることが重要であると考えられた.
著者
松村 冨美子
出版者
夙川学院短期大学
雑誌
夙川学院短期大学研究紀要 (ISSN:02853744)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.29-39, 1989-12-25

This study is aimed at discovering a new sewing technique whereby Japanese yukata can be made safe from seam puckering after washing. The following experiments were conducted in this present investigation : Two yukatas, one sewn by hand, the other by machine, were made, using the same two types of thread. These samples were examined to study the phenomenon of seam puckering both before and after washing. Our findings are as follows : 1) There is no great difference in seam puckering observed between hand-made and machine-made yukata after washing. 2) However, it is clear that machine-made yukata exhibit a little less seam puckering than hand-made yukata. 3) Moreover, concering partial seam puckering after washing, our research shows that three parts of a yukata, namely, sode-guchi, sode-furi and eri-shita are more prone to seam puckering than the other parts of a yukata. Thus, this experiment demonstrates that it is clearly necessary to develop a new sewing technique that will guarantee that the three above-mentioned parts of a yukata are made safe from seam puckering after washing.
著者
田中 貴紘 松村 京平 藤田 欣也
出版者
The Japanese Society for Artificial Intelligence
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.25, no.6, pp.683-693, 2010
被引用文献数
2 2

In this paper, we proposed the user uninterruptibility estimation method based on focused Application-Switching (AS) during PC work for establishing information display timing control scheme with less intelligent activity disturbance for users. At first, we collected and analyzed the PC operation records and the subjective uninterruptibility of users. From the analysis, we selected features in AS timing that affect user uninterruptibility. Then, we provided the estimation method based on co-occurring features that are observed in AS timing, and confirmed the availability of our method.
著者
松村 伸治 謝 尚平
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.45, no.10, pp.781-791, 1998-10-31
参考文献数
24
被引用文献数
7

季節風の吹き出しは冬季日本および日本海の経年気候変動をもたらす最も重要な要素の一つである.本研究は, 現在入手可能な船舶, 地上, 衛星観測データを用いて, 冬季季節風変動の影響を総合的に調べたものである.日本冬季降水量の変動パターンは日本海側と太平洋側とに分かれており, 季節風が強い年には日本海側で降水量が多く, 太平洋側では逆に少なくなる.一方, 日本海上の降水量, 水蒸気量はともに季節風が強いときに減少していることが衛星データを用いた解析から示された.しかし, 日本列島に近付くにつれ雲水量が増加しており, 日本海側で降雪量が増えていることが示唆された.また, 季節風の強い年に海面水温(SST)が低くなるという影響は日本海南部(40°N以南)のみにしか現れず, 北部においては季節風よりも海洋の内部変動による影響が大きい.このようなSST変動の南北相違は日本の気温にも現れており, 全国的には季節風と地上気温とが有意な負相関を示すものの, 北日本では相関係数が小さくなっている.以上のように, 40°N以南の日本海・日本列島上の気温変動が2〜3年周期を持つ季節風の強弱に強く影響される一方で, 10年スケールの変動が北日本に見られることも分かった.後者の変動要因に関する詳しい解析は今後の課題である.
著者
伊藤 誠二 裏出 良博 松村 伸治 芦高 恵美子
出版者
関西医科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999

痛みは生体にとって警告反応どなる生理的な痛みだけでなく、炎症や手術後の痛み、癌末期の疼痛、神経の損傷による神経因性疼痛(ニューロパシックペイン)と様々な原因で起こり、自発痛、侵害性刺激による痛覚過敏反応、本来痛みを誘発しない非侵害性刺激による痛み(アロディニア)とさまざまな病態をとる。末梢組織で活性化された侵害受容器のシグナルは一次求心性線維を介して脊髄後角に伝えられる。我々は、脊髄髄腔内にプロスタグランジン(PG)E_2あるいはPGF_<2α>を投与するとアロディニアを生じ、PGD_2がアロディニアの発症を修飾すること、これらのアロディニアの発症はカプサイシン感受性と非感受性の異なる2つの伝達経路を介すること、脊髄での中枢性感作には、PG→グルタミン酸→NMDA受容体→一酸化窒素合成酵素(NOS)の活性化という生化学的カスケードを介することを明らかにしてきた。今年度は、アロディニアの発症機構におけるこれらの生体因子の役割をノックアウトマウスで明らかにするために、まずマウスの坐骨神経結紮モデルを確立し、検討した。1)アロディニアは坐骨神経結紮後、1週間で生じたが、COX-2のノックアウトマウスは、アロディニアの発生には関与しなかった。2)坐骨神経結紮モデルの痛覚反応はCOX-1の選択的阻害薬で抑制されたが、COX-2の選択的阻害薬では影響されなかった。3)誘導型NOSのノックアウトマウスでもアロディニア反応は抑制されなかった。4)NMDA受容体ノックアウトマウスではアロディニア反応の出現が抑制された。これらの結果は、アロディニアの発症にグルタミン酸による興奮性神経伝達が重要な役割をしていることを示唆するものである。今後、我々が進めてきた髄腔内PG投与によるアロディニアモデルと比較検討してアロディニアの発症機構を解明したいと考えている。
著者
伊藤 誠二 西澤 幹雄 芦高 恵美子 松村 伸治
出版者
関西医科大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2000

最近のDNAマイクロアレイの実験では、神経損傷に伴い100以上の遺伝子発現が変化することが報告されているが、どのように疼痛反応に関与するかは不明であった。今年度はPACAP(pituitary adenylate cyclase-activating polypeptide)のノックアウト(PACAP^<-/->マウスを用いて検討を行った。神経損傷に伴いPACAPの発現がDRGの中型・大型細胞、脊髄後角の浅層で増加するが、PACAP^<-/->マウスでは見られなかった。痛覚伝達にはグルタミン酸NMDA受容体が重要であり、その活性化に伴い一酸化窒素(NO)の産生が増加する。神経型一酸化窒素合成酵素(nNOS)活性は組織を固定後、NADPHジアホラーゼ活性で組織染色して測定できる。神経損傷後、NADPHジアホラーゼ活性がPACAPの発現誘導部位に一致して増加していたが、PACAP^<-/->マウスでみられなかった。NADPHジアホラーゼがnNOSの活性化を反映しているかどうか確認するために、蛍光NO指示薬DAF-FMを用いてNO産生を検討した。脊髄スライスにNMDAあるいはPACAPを単独投与した場合にはNO産生がみられなかったが、NMDA存在下にPACAPは濃度依存的にNO産生を増加させた。PACAP^<-/->マウスでNMDAとPACAPが相乗的に作用してアロディニアを誘発することから、疼痛行動とNO産生との関連が確認された。さらに、培養細胞を用いてNMDAとPACAPでnNOSの細胞質から細胞膜へのトランスロケーションが引き起こされ、NO産生が上昇することが示された。nNOSは後シナプス膜肥厚(PSD)においてPSD-95を介してNMDA受容体と会合することが知られている。現在、神経因性疼痛に伴うNMDA受容体複合体の構成分子の変化をプロテオミクスで解析を進めている。
著者
宮地 良樹 松村 由美 椛島 健治
出版者
京都大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2004

紫外線は紅斑(日焼け)・皮膚老化・免疫抑制・発癌など多岐に渡る影響を生体に及ぼす。皮膚科領域では、紫外線による免疫抑制作用は重要で、様々な皮膚疾患に紫外線治療が応用されているが、その反面、腫瘍免疫機能の低下により、皮膚癌を誘発することが問題となっている。一方、プロスタグランジン(PG)E2は、各々異なるシグナル伝達系を持っ4種類のサブタイプ受容体EP1、EP2、EP3、EP4を有し、紫外線照射によりのPGE2産生が強く認められることが知られていた。ところが各受容体の発現レベルや分布の複雑さ故、紫外線照射におけるPGE2の機能解析は困難であった。そこで我々は研究目的をPGE2の紫外線照射における生体への役割の解明と治療への応用に定め、課題の実現を目指している。まず、紫外線照射による紅斑形成において、マウスに紫外線照射を行うと、耳介の腫脹が起こるが、この腫脹反応がNSAIDにより減弱し、プロスタノイドの関与を示唆させた。そこでPGE2受容体欠損マウスに紫外線を照射するとEP2、EP4欠損マウスにおいて耳介腫脹反応が減弱していることが確認された。また、皮膚局所の炎症細胞の浸潤、血管径の減少、ドップラー血流計による局所血流量の減少も認められた。したがって、紫外線紅斑の形成には、PGE2-EP2,EP4シグナルが重要であることが示唆された。さらに、紫外線の局所免疫挿制作用を検証するために、紫外線を腹部に3kJ/m2照射した3日後にハプテンであるDNFBを腹部に塗布して感作する。その5日後にDNFBを耳介に塗布し24時間における耳介腫脹変化を確認すると、紫外線を照射しなかったグループに比べ耳介腫脹が減弱し、局所の免疫抑制効果を検証できる。この局所免疫抑制作用がプロスタノイドの産生を阻害するNSAIDの投与により消失することをC57BL/6マウスで確認したのでプロスタノイドがこのメカニズムにおける重要な分子であることが強く推測される。今後も引き続きPGE2各受容体欠損マウスにこのモデルを行い各受容体の役割の解明を行い、紫外線誘発発癌との関連の関係の解明を目指す。
著者
宮井 康宏 上西 啓介 松村 真宏
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

本研究は、他者の行動を示すことによる人々の行動の変化を検証した。具体的には、ペットボトルのキャップ分別行動を対象とし、ゴミ箱の違いによる分別率の変化をみた。ゴミ箱は、キャップ穴が開いているだけのゴミ箱と、キャップ箱を付け他者が入れたキャップがわかるゴミ箱、カウンターによりキャップの数を表示するゴミ箱を用意した。最も分別率が高くなったのは、数を表示するゴミ箱であり、次にキャップ箱付きゴミ箱となった。
著者
土屋 俊 竹内 比呂也 佐藤 義則 逸村 裕 栗山 正光 池田 大輔 芳鐘 冬樹 小山 憲司 濱田 幸夫 三根 慎二 松村 多美子 尾城 孝一 加藤 信哉 酒井 由紀子
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、今後の学術情報流通環境における大学図書館の役割を追求し、大学の教育研究の革新という観点から検討を行うとともに、それを実現するための要件を明らかにし、「2020年の大学図書館像」を描き出すことを目的とした。そのために大学図書館における情報サービス(NACSIS-ILL)と情報資源管理(NACSIS-CAT)の定量的、定性的分析を行い、時系列的変化を明らかにするとともにその要因について考察した。これらを踏まえ、さらにシンポジウムなどを通じて実務家からのフィードバックを得て、「2020年の大学図書館像」について考察した。
著者
因 京子 松村 瑞子 西山 猛 チョ ミギョン
出版者
日本赤十字九州国際看護大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

映画を用いる教材と教師用リソース、日本人学生にも用いることのできる観察と分析の技能養成のための教材および教師用リソース、ドラマを用いた教室活動案を作成した。ストーリーマンガに基づく教材と教材開発の方法論の議論を含む大学院生向け集中講義を海外と日本で行い、受講者、外国人を含む教師および教師志望者を対象に、使用可能性についての判断を調査した。開発した教材や教材開発の方法論等についての招待講演を海外において2回、国内で1回行なった。
著者
堀口 郁夫 松岡 延浩 松村 伸二 谷 宏 町村 尚 内藤 成規 今 久
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1994

誰にでも使用できることを目標に、衛星赤外データ解析のシステム化の研究を行って一応の完成をみた。解析ソフトは、気象衛星ノア(NOAA)のAVHRRデータと気象衛星ひまわり(GMS)データについてである。これらはMicrosoft Windows 95のパソコン上で作動するようになっている。CPUはPentium 90MHz以上、メモリ16MB以上、ディスク50MB以上のハードウエアが必要である。また、光磁気ディスクなどの補助記憶装置を備える必要があり、表示装置としては256色以上のディスプレイが必要である。これらは最近価格が安くなっており、誰でも容易に備えることが出来る。気象衛星ノア(NOAA)のAVHRRデータについては、タンジェント補正、幾何補正、プロファイルの表示、植生指数の計算、表面温度の計算、これらの印刷、ファイル保存などの処理をするソフトで構成されている。また、気象衛星ひまわり(GMS)については、画像の切り出し、地図投影、海岸線や緯度経度の表示、ピくセルの情報、拡大縮小表示、大気補正、画像出力、などのソフトが組み込まれている。試作段階のソフトとデータをインターネット上で配布するため、千葉大学にfitサイトを設置した。同時に12名のモニターを選び、配布方法とソフトも使用感に関するアンケート調査をした。1997年1月30日からデータ配布用サーバの運用を開始した。試験配布の結果から、基本的にはfitソフトとデータの配信を行うこととした。なお、申請などはネットワーク上で行うこととし、WWWサーバを利用した。
著者
関山 浩介 福田 敏男 松村 司郎 山田 康二
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.63, no.605, pp.196-203, 1997-01-25
参考文献数
12
被引用文献数
2

This paper deals with a modeling and controlling strategy for multirobot group behavior. While the distributed autonomous robot system has the advantage of flexibility, it also has difficulties in coordinating global system such that the designer expects. We present a methodology for the designing issue for group robotics. Self-organization is a natural principle in a dissipative system. Utilizing this principle, we present the top-down and bottom-up hybrid approach and a basic model for coordinating macro-scale group behavior as a framework for the self-organizing control of group behavior. Then we present the model of strategy formation in the system based on the opinion formation model. The analytical predicted group behavior is verified by simulation results. In particular, we realize self-organization of temporal behavior pattern in group-level cooperation.
著者
小澤 紀美子 松村 祥子
出版者
東京学芸大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1989

日本はきわめて高度な高齢社会に移行していくために、高齢者が自立して暮らせるためのケア付き住宅やソ-シャルケアなどのサ-ビスシステムの開発が緊要な課題となっている。そこで本研究は3年間にわたって調査を進め、次のような成果を得た。1住宅及びケアサ-ビスを受けている程度によって高齢者の住まい方を5カテゴリ-に分類し、7施設居住および在宅高齢者110人に面接調査を実施した。その結果、社会的・文化的要因や家族関係及びライフヒストリ-、地域社会の差異によるサ-ビス受容レベル、供給レベルの実態と住居の形態別のサ-ビスへの要求、生活の自立の程度に差がある等、高齢者のかかえる問題点等を明らかにした。2社会福祉関係者、福祉行政関係者、学識経験者、一般住民61人への面接調査により、高齢者福祉に必要な30項目の相互関連性を調べ、DEMATEL法によりソ-シャルサ-ビスシステムの問題構造を明らかにした。さらに日本型ソ-シャルサ-ビスシステムの問題解決のための方策を検討した。3以上の調査結果、及びフィンランドの研究成果の概要、研究担当者がこれまで調査した住民への意識調査結果から、日本型ケアサ-ビスシステムとそのサポ-トのための組織づくりへの課題を検討し、その方策の提案を行った。