著者
小林 秀行 中島 耕一 上村 修一 永尾 光一 石井 延久
出版者
JAPANESE SOCIETY OF OVA RESEARCH
雑誌
Journal of Mammalian Ova Research (ISSN:13417738)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.204-207, 2010 (Released:2010-12-03)
参考文献数
25

精巣組織に含まれる精原幹細胞は,精子の源となる細胞であり,一生の間に自己複製および精子への分化を絶えず行っている.最近,マウスにおける精原幹細胞に関しては, in vitroでの培養が可能となったが,ヒト精原幹細胞に関しては,まだまだ不明な点が多く,謎に包まれている.最近,体細胞に特定の遺伝子を導入することにより多能性幹細胞を誘導することが可能となり,人工多能性幹(iPS)細胞と呼ばれている.また,ヒト精巣組織から培養条件を変えることによって多能性幹細胞が誘導されたとの報告がなされた.このように,ここ5年間で幹細胞に関する研究分野は急速に発展している.これら幹細胞に関する研究は,将来的に男性不妊症の解明や治療に大きく貢献することが期待されている.今回,ヒト精原幹細胞およびヒト精巣組織由来の多能性幹細胞について最新の知見を含めて報告する.
著者
小林功長著
出版者
文芸社
巻号頁・発行日
2014
著者
山口 慎太郎 安藤 道人 神林 龍
出版者
東京大学
雑誌
国際共同研究加速基金(帰国発展研究)
巻号頁・発行日
2017

本年度は、以下の平成30年度研究発表の雑誌論文に示してあるように、多くの査読付き論文を出版するという成果を得ることができた。それらの出版にいたる過程では、下記に記載したさまざまな学会、大学でのセミナー発表を行い、そこでは有意義な討論を行うことができた。また、西宮市と協力して行った保育利用申込者に対するアンケートも集計を行うことができた。それにより、基本的な記述統計を整理し、西宮市に報告書を提出した。平成31年度はデータのさらなる分析を行う予定である。また、学術論文の出版を目標としており、さらなる研究成果が平成31年度に見込まれている。現在は研究実施計画に従って、引き続いてデータ収集・分析の最中であり、今後のさらなる研究成果は平成31年度に得られることが見込まれる。
著者
林 堤和
出版者
日本美術教育学会
雑誌
美術教育 (ISSN:13434918)
巻号頁・発行日
vol.1975, no.213, pp.6-11, 1975
著者
真野 俊樹 小林 慎 井田 浩正 山内 一信
出版者
特定非営利活動法人 日本医療マネジメント学会
雑誌
医療マネジメント学会雑誌 (ISSN:13456903)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.329-334, 2003-09-01 (Released:2011-03-14)
参考文献数
16

医療改革についての方向性のひとつは医療機関からの情報公開である。患者と医師間における情報の非対称性の問題は、一般に患者側に発生し、その大きさによって患者が不利益を被る可能性があるが故に問題とされる。一方医療という財においては、例えば年代別、職業別などに、罹患しやすい病気を統計的に知りえても、各個人がいっ、どのような病気にかかるかは予測できないという不確実性がある。平成11年の受療行動調査によると、消費者は入院や外来など医療機関受診の際に「家庭・友人・知人」からの情報を重視しているという。われわれが健常人に行った調査では「友人」による情報を信頼している。ブランドは情報の非対称下でのシグナリング機能を果たし、評判によって無駄な探索を止め、取引費用を削減する効果がある。またブランドは、非排他性、非競合性をもち、外部性も持っために公共財であるという考え方もある。この視点から、医療機関が消費者の選択基準になりえるブランド形成の努力をおこなうことも重要ではないか。

1 0 0 0 OA 論理学

著者
高山林次郎 著
出版者
博文館
巻号頁・発行日
1898
著者
秋元 洋輔 小林 正美
出版者
日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 = Papers on city planning (ISSN:1348284X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.175-180, 2011-10-25
参考文献数
13

大阪港の色彩景観は、陸上の港湾施設や大規模構造物、海上を往来する船舶やコンテナなど、その大部分が塗装の色によって構成される。工業塗料の色彩は無数であり、港で使用できる色彩の許容範囲も広く、そこに非日常的な都市空間像が追い求められると、周辺景観から逸脱した色彩群が出現し、混沌とした景観を生み出すことにつながる。水運の歴史と共に育まれてきた港の景観には、その場所に残り続けてきた色彩が存在するはずである。本研究では、場所の拠り所となる色彩を求めて、まず港湾景観の歴史を辿り、かつてそこにあった地域の色彩を収集した。また行政や民間会社にヒアリングを行い、現在の景観を構成する要素の塗色を調べ、船舶業界と倉庫業界で引き継がれてきた色彩決定の仕方や考えを聞き取り、これまで大阪市で検討されてきた、公共上屋の色彩計画の策定資料を収集して分析した。さらに、大阪市港湾局で行われた、天保山客船ターミナルの外装塗り直し工事の塗色選定に関わり、港湾施設の色彩改修を実践した。
著者
秋元 洋輔 小林 正美
出版者
日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 = Papers on city planning (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.175-180, 2011-10-25

大阪港の色彩景観は、陸上の港湾施設や大規模構造物、海上を往来する船舶やコンテナなど、その大部分が塗装の色によって構成される。工業塗料の色彩は無数であり、港で使用できる色彩の許容範囲も広く、そこに非日常的な都市空間像が追い求められると、周辺景観から逸脱した色彩群が出現し、混沌とした景観を生み出すことにつながる。水運の歴史と共に育まれてきた港の景観には、その場所に残り続けてきた色彩が存在するはずである。本研究では、場所の拠り所となる色彩を求めて、まず港湾景観の歴史を辿り、かつてそこにあった地域の色彩を収集した。また行政や民間会社にヒアリングを行い、現在の景観を構成する要素の塗色を調べ、船舶業界と倉庫業界で引き継がれてきた色彩決定の仕方や考えを聞き取り、これまで大阪市で検討されてきた、公共上屋の色彩計画の策定資料を収集して分析した。さらに、大阪市港湾局で行われた、天保山客船ターミナルの外装塗り直し工事の塗色選定に関わり、港湾施設の色彩改修を実践した。
著者
岩澤 劍 古川 美里 斎藤 友子 鈴木 愛美 小林 昌子 林 秀和
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.66, no.6, pp.731-737, 2017-11-25 (Released:2017-11-30)
参考文献数
8

頸部膿瘍にてヘマトイジン結晶を認めた1症例を経験した。症例は10歳男児,左耳下腺部腫脹を訴え当院耳鼻咽喉科を受診した。画像検査所見より膿瘍形成を認め,エコー下穿刺を行った。採取した検体をグラム染色及びチールネルゼン染色を施した結果,赤血球,白血球,細菌とともに色調が黄褐色から赤褐色で大部分が菱形,一部は針状の結晶を認めた。結晶の形態的特徴からヘマトイジン結晶を疑った。ベルリン青染色とスタインのヨード法がともに陰性であり95%アルコール,10%酢酸,10%塩酸に不溶,10%水酸化ナトリウムに溶解したため,ヘマトイジン結晶と同定した。ヘマトイジン結晶は閉塞的な環境で出血することで形成され,髄液や尿などで観察されることが知られている。特に,髄液では穿刺時の血液混入と陳旧性の頭蓋内出血を鑑別診断する指標となる。結晶の出現は出血時期の推定に有用な情報となり得るため,積極的に臨床側へ報告することが重要である。
著者
進藤 順治 小林 寛
出版者
日本野生動物医学会
雑誌
日本野生動物医学会誌 (ISSN:13426133)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.79-81, 2003 (Released:2018-05-04)
参考文献数
11

フンボルトペンギンの舌骨装置を観察した。中舌骨はすべて軟骨で構成され舌組織に埋没し,舌と同様に矢尻型を呈していた。底舌骨は短く,後舌骨と癒合していた。舌骨角のうち,角は中舌骨後方で小さく突出し,鰓角は角鰓骨と上鰓骨から構成され,その比は約3:1であった。フンボルトペンギンの中舌骨はすべて軟骨から成り,底舌骨と後舌骨の癒合は,この種の特徴であると思われた。
著者
小林 勇
出版者
神戸親和女子大学国語国文学会
雑誌
親和國文 (ISSN:02879352)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.50-65, 1995-12-01
著者
中畑 龍俊 依藤 亨 足立 壮一 林 英蔚
出版者
京都大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2004

造血幹細胞の発生、性状、増殖・分化機構とその異常、サイトカイン受容体の異常と白血病発症との因果関係、白血病発症の分子機構が明らかにすることを目的に研究を行い以下の成果が得られた。(1)ヒト造血幹細胞を容易に受け入れるNOD/SCID/γ_c^<-/->(NOG)マウスを開発した。このマウスに移植したヒト臍帯血CD34+細胞からサイトカインの投与なしに顆粒球、赤芽球、マクロファージ、巨核球、血小板、T, B, NK, NKT, DC,肥満細胞を含む全てのヒト型血球分化が認められた。ヒトT細胞の初期分化は主に胸腺内で行われ、一部胸腺外分化も認められ、血清中にヒト型のIgM, IgG, IgAが観察された。(2)造血幹細胞増殖支持能を持つストローマ細胞株を樹立した。このストローマ細胞株上でサルES細胞を培養すると非常に多くの血球が出現することから造血幹細胞を生み出すのに必要な分子も発現している可能性が示唆された。(3)G-CSFR遺伝子異常を持ちKostmann症候群のモデルとなる2種類のTgマウスを作成した。変異G-CSFR-TgマウスへG-CSFを1年間連日皮下すると、3血球系とも著明に増加した状態が続いたが、白血病の発生は見られなかった。(4)サルES細胞から胎児型の血液細胞と成体型の血液細胞の両者および血管内皮細胞を誘導することが可能となった。サルでもマウスと同様、血液と血管内皮の共通の母細胞であるhemangioblastの存在が明らかとなった。
著者
林 明宗 佐藤 秀光
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.142-146, 2011 (Released:2011-07-08)
参考文献数
14
被引用文献数
5 7

【目的】脳腫瘍治療の合併症である頭皮放射線性皮膚炎は火傷の一種であり,現状ではステロイド製剤がその治療の主役となっている。今回,火傷を保険適応とする紫雲膏の頭皮放射線皮膚炎に対する治療効果を検討した。【方法】悪性脳腫瘍症例22例(全脳照射9例,局所照射13例)を対象とした:男/女=12/10例。51~74歳(平均63.1歳)。疾患内訳:悪性神経膠腫13例,脳悪性リンパ腫6例,転移性脳腫瘍3例。症状内訳(重複あり):発赤18例,灼熱感をともなう疼痛13例,瘙痒感13例,皮膚びらん3例。治療効果は自覚症状の改善度により以下のように判定した:著効(改善度80%以上),有効(改善度50%以上),やや有効(改善度50%未満),無効(改善度30%未満)【成績】著効16例,有効6例で,全例に良好な治療効果を認めた。【結論】紫雲膏は組織修復作用にも優れ,ステロイド製剤にかわる放射線性皮膚炎に対する有用な薬剤として期待できる。
著者
崔 舜翔 亀井 勉 小林 洋子
出版者
International Society of Life Information Science
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.82-83, 2013-03-01 (Released:2018-12-11)

【目的】薬物を一切使わずに、気功入静法、刺絡療法と催眠療法の三者の同時導入により、摂食障害の諸症状の著しい改善が見られた一症例を報告する。【材料と方法】35歳、女性、幼児ごろより周りからのいじめ、未成年時の家出により、14歳から現在まで21年間摂食障害を患う。主な症状として、食事に対する恐怖心と罪悪感、人との外食や出勤時の食事ができず、仕事から帰宅すると暴食し、その自覚もなく、過食と嘔吐を繰り返す。また、20年以上の不眠症、左腹部の鈍痛感、呼吸困難に陥いたりする。鍼灸、整体、マッサージ、催眠療法、瞑想等各種治療法を試みたが、改善は得られなかった。2012年11月から、当院で気功入静法、刺絡療法と催眠療法と3つの組合せ治療を受ける。気功入静法は、徐々に時間を初回の15分から最長150分まで延ばし、呼吸法を行わずに、「人天合一、物我両忘」の虚無境界に入る方法を指導した。気功入静法のみを通じて摂食障害の要因ときっかけを探ることにした。刺絡療法は3回目以降から12正経の井穴に、自宅で週2~3回程度に行うように指導した。催眠療法は、3回目から1回約20分行い、気功入静法を実践するにつれて健康意識が自然に高まるという一般的な暗示を入れた。【結果】治療開始から今までの2ヶ月間計9回の治療(1回治療3時間)を経って、現在嘔吐はまだ多少あるものの、食事量が過食時の三分の一まで減り、上記の諸症状すべてが消え、著しい改善が認められた。【考察及び結論】中医理論では、喜・怒・思・憂・悲・恐・驚などの感情が行き過ぎると、陰陽のバランスの崩れ、気血の運行の乱れと臓腑の機能失調をもたらし、疾病を起こすとされる。本人が5回の指導と治療によって気功入静法をマスターできたために、気功入静による心理的障害の除去と健康増進の効果が現れたと考えられる。また、全身12経絡への刺絡療法によって自律神経と体性神経の異常亢進を抑制でき、そして、催眠療法によって健康意識が高まった。この三つの療法の相乗効果によって行き過ぎた感情が調整されたことが陰陽と気血及び臓腑の機能の改善につながり、結果的に摂食障害の諸症状の顕著な改善につながったと考えられる。