著者
鈴木 蕃 佐藤 勝春 小林 秀彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.16, no.4, pp.335-338, 1975-04-15

1970年2月の国際固体回路会議における米国のインテノレ及びハネウェル両社のPチャンネル1k ビットMOSメモリ発表以後,同種のICメモリをコンピュータのメインフレームメモリに導入することが全世界的になってきた.この理由としては,(1)従来のコアメモリより小型で,(2)安く,しかもコアメモリより,今後はるかに大幅な値下りの潜在力を秘めた,(3)低消費電力で,(4)信頼性の高いメモリが,(5)CPU等とほぼ同じ方法で製造でき,(6)同じ方法で保守できる等が挙げられよう.ACOS シリーズ77のメイン・メモリは,全面的にMOS メモリを採用し,上記のような長所を持っている.
著者
中嶋 大 常深 博 林田 清 鶴 剛 田中 孝明 内田 裕之 堂谷 忠靖 尾崎 正伸 冨田 洋 夏苅 権 上田 周太朗 岩井 將親 廿日出 勇 山内 誠 森 浩二 西岡 祐介 平賀 純子 信川 正順 信川 久美子 村上 弘志 幸村 孝由 馬場 彩 Doty John 他 SXI チーム
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.71, pp.368-368, 2016

<p>X線天文衛星「ひとみ」搭載CCDカメラ(SXI)は、200μm厚の裏面照射型PチャンネルCCDを完全空乏化させ、0.4-12 keV の軟X線帯域で38分角四方の広い視野をカバーする。SXIは軌道上での立ち上げから、冷却後の天体データ取得に至るまで、期待通りの性能を示した。我々は軌道上データを用いて、線形性・電荷転送効率・応答関数・検出効率などを較正しており、本講演ではその現状について報告する。また、可視光漏れなど軌道上で発生した事象への対策についても報告する。</p>
著者
矢来 博司 小林 知勝 森下 遊 山田 晋也 三浦 優司 和田 弘人 仲井 博之 山中 雅之 攪上 泰亮 上芝 晴香
出版者
一般社団法人 日本写真測量学会
雑誌
写真測量とリモートセンシング
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.6-11, 2016
被引用文献数
2

噴火に伴う被害の軽減のためには,火山活動のモニタリングが重要である。近年,地殻変動の空間分布を詳細に把握できる利点から,SARを搭載する「だいち2号」の活用が期待されている。この「だいち2号」の干渉SARにより,箱根山や桜島などで火山活動の活発化に伴う地殻変動が捉えられた。箱根山では大涌谷で地殻変動が検出され,継続的な観測により変動の推移が捉えられた。桜島では,捉えられた地殻変動から昭和火口の直下へのマグマ貫入が推定された。これらの情報は火山噴火予知連絡会などに報告され,評価に活用されている。
著者
谷川 嘉伸 中山 良幸 石崎 健史 林 俊光 星 徹
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.51, pp.197-198, 1995-09-20

LANの発展とパソコンの低価格化と高性能化に伴い,物理的に離れた人と同じ画面を見ながらリアルタイムに打ち合わせることを可能にする電子対話システム(例えば,パソコンベースのデスクトップ会議システム)が普及しつつある.従来のシステムでは,着信した電子メールに対して,電子対話で返信する場合に,電子メールアドレスとは異なるアドレス体系をもつ送信元の電子対話アドレスを調べたり,そのアドレスに対して電子対話の接続操作を行うといった繁雑な手続きをする必要があった.報告者らは,アドレス変換機能と電子メール内の送信者アドレス情報を取得するための電子メールシステムとの通信機能の方式を検討し,着信した電子メールに対して,簡単な操作で即座に電子対話で返信できる電子対話システムを提案する.
著者
堀井 洋 堀井 美里 上田 啓未 林 正治 高田 良宏 山地 一禎
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.357-361, 2017-12-02 (Released:2018-02-09)
参考文献数
7

科学実験機器資料など学術資料に対しては,組織・機関を越えた横断的な情報共有と,広く社会に向けた公開および活用が求められている.著者らは,これまで明治・大正期の科学実験機器資料や教育掛図資料に関する資料情報についてサブジェクトリポジトリを構築し,大学や自治体博物館に所蔵されている約800 点の資料情報を公開している.さらに,それらに対してデジタルオブジェクト識別子(DOI: Digital Object Identifier)を付与する試みを実施してきた.本発表では,“科学実験機器サブジェクトリポジトリ”の概要について報告するとともに,広く社会おいて資料情報を公開・活用する試みとして,SNS への資料情報の掲載や博物グッズとの連携などについて紹介する.
著者
根本 しおみ 高田 良宏 堀井 洋 堀井 美里 飯野 孝浩 林 正治
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.347-352, 2017-12-02 (Released:2018-02-09)
参考文献数
2

天文学研究資料は機器や乾板,設計図等多岐にわたっており,我が国の天文学や自然科学の発展を記録した重要な資料である.また,これら資料群は国内の大学や研究機関に広く保管・収蔵されている.資料の種類や機関を横断した資料情報の整理の手法として,我々はデジタルオブジェクト識別子(DOI)を用いた「サブジェクトリポジトリ」の構築を目指している.その嚆矢として,国立天文台岡山天体物理観測所の資料群を対象にサブジェクトリポジトリの構築を試みた.天文学分野では,常に最新の科学技術が研究・観測に適用され,かつ観測プロジェクト単位で観測機器を独自に製作・運用する,いわゆる一品物の観測機器等が多いことから,観測データを再利用するには併せて観測機器やその図面,マニュアル等の関連資料についてもリポジトリ化・オープン化することが求められる.本稿では天文学研究資料の分類,サブジェクトリポジトリの構築,および,DOI による観測機器を中心とした資料間の関連付けの検討について報告する.
著者
足立 久子 岩崎 淳子 小林 和成
出版者
公益社団法人 日本看護科学学会
雑誌
日本看護科学会誌 (ISSN:02875330)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.118-126, 2015-07-06 (Released:2015-07-22)
参考文献数
35

目的:家族から支援のある通院中の糖尿病患者の自己管理へのやる気に,家族による支援,動機づけ要因(満足,自己効力感),糖尿病自己管理行動への患者による主観的な総体的評価が与える影響を検討した.方法:通院中の糖尿病患者208名に無記名自己式質問紙調査を行った.結果:家族から支援のある患者数は,55名(26.4%)であった.患者の平均年齢は59.8歳,HbA1c値の中央値は6.4%(JDS)であった.パス解析の結果,家族からの支援に対する満足から,自己管理へのやる気へのパスは有意(p<.05)であった.糖尿病自己効力感との間に有意(p<.01)なパスを示した糖尿病自己管理行動に対する主観的な総体的評価から,自己管理へのやる気へのパスは有意(p<.05)であった.結論:通院中の糖尿病患者の自己管理へのやる気に,家族からの支援に対する満足と糖尿病自己効力感と関係のある糖尿病自己管理行動に対する主観的な総体的評価が肯定的な影響を与えることが示された.
著者
堀 浩二 倉持 勝久 中林 成広
出版者
帯広畜産大学
雑誌
帯広畜産大学学術研究報告. 第I部 (ISSN:0470925X)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, pp.239-246, 1985-11-20
被引用文献数
1

エゾアオカメムシの幼虫生育にとって,インゲンマメの種子莢,エンドウマメの種子莢,小麦の穂,オオハナウドの種実およびライラックの種実が好適な食餌植物であった。アスパラガスとナナカマドの実はすくなくとも比較的若い幼虫(野外では多分幼虫の全生育期間に対して)にとって,非常に良い食物であった。若い多汁なナタネの種子莢はまた幼虫生育にとって適した食物であろう。種実をつけていないアブラナ科植物,馬鈴薯,アルファルファおよびてん菜茎葉で幼虫を成虫まで生育せしめることはできなかった。
著者
気象学会地球環境問題委員会 IPCC WG1国内支援事務局 林田 佐智子
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.189-193, 2008-03-31
被引用文献数
2

IPCCへのノーベル平和賞受賞は,地球温暖化現象の理解を科学的に評価し,それが高い確率で起ることを証明できたことに対する貢献に対して与えられた.このような地球規模の現象の科学的評価は非常に困難で, IPCCでは20年にわたり多くの研究者の貢献を基礎に,その評価に大きな努力をしてきた.この意味では,その基礎にある膨大な研究成果を生み出す土壌を醸成してきた気象学会等の研究コミュニティーの貢献が大きい.ここでは,近年の温暖化研究の情勢をまとめる意味で, IPCC WG1国内支援事務局の近藤洋輝氏(第1節〜3節および第5節)と,東北大学の中澤高清氏(第4節)にIPCC第4次報告書に関わる日本コミュニティーの貢献についてまとめて頂いた.
著者
高澤 知規 三輪 秀樹 林 邦彦 高鶴 祐介
出版者
群馬大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

老化促進マウスであるSAMP8とコントロールマウスSAMPR1を用いて術後モデル動物を作成し、抗菌薬のミノサイクリンに術後認知機能障害(POCD)の予防効果があるかを調べた。POCDは麻酔よりも手術による侵襲により引き起こされること、ミノサイクリンにPOCDの予防効果があることを発見した。SAMP8ではミノサイクリンによって術後1日目のTNF-α濃度の上昇が抑制された。ミノサイクリンは血液中のサイトカイン濃度を低下させPOCDの予防効果を発揮することが示唆された。ミノサイクリンが術後の認知機能に与える影響を調べるMINPOC-Jトライアルは、予定数のデータ取得がほぼ終了した。
著者
渋沢 潮 林 貴宏 尾内 理紀夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.1512-1523, 2007-03-15
参考文献数
15
被引用文献数
5

本論文では,Why 型質問に対する回答をWEB から自動で抽出するシステムの実現を目的として,(1) Why 型質問に対する回答文が出現する位置をWeb ページから特定する回答位置特定アルゴリズム,(2) 得られた回答文の回答らしさを測る回答度スコアを提案する.そして,提案手法を用いた試作システムRE:Why の実装について述べる.10 問の質問を用いて回答位置特定アルゴリズムの評価実験を行った結果,適合率31.3%,再現率50.4%で回答を正しく抽出することを示す.また,20 問の質問を用いて本システムの評価実験を行った結果,本システムは20 問中16 問の質問に対して,正解を抽出することを示す.This paper reports on a prototype system RE:Why for extracting answers of "Why" type questions from WEB. We have proposed an algorithm for finding an answer in a page and a scoring method for extracted answers, and have implemented a prototype system using these ideas. We have evaluated the effectiveness of our algorithm using 10 questions and have confirmed that the algorithm has 31.3% precision and 50.4% recall. We have conducted experiments using 20 questions and have shown that our system output the correct answer to 16 questions of 20 questions.
著者
市川 貴大 高橋 輝昌 浅野 義人 小林 達明
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.623-626, 2002-05-31 (Released:2011-02-09)
参考文献数
19
被引用文献数
5 5

簡易かつ精度よく雨水や塩化カリウムによる土壌抽出液に含まれるアンモニア態窒素を定量するために, 水質分析で用いられているインドフェノール青法 (原法) の試料・試薬を少量化し, 簡易化した。すなわち, 試料2mlを25mlの試験管にとり, 水を10ml加える。つぎにフェノール・ニトロプルシッドナトリウム溶液を2ml加えたのちに, すばやく次亜塩素酸ナトリウム溶液を2ml加えて混和し, 室温で一・定時間放置する。この液の吸光度を635nmで測定する (試験管法)。本研究では, 吸光度に及ぼす試料の塩化カリウム濃度, 反応させた温度, 反応時間の影響について検討した。その結果, 吸光度は塩化カリウム濃度, 反応させた温度, 反応時間の上昇に伴い高まる傾向にあった。また, 測定結果を原法と試験管法で比較したところ, 両者はよく一致し, ほぼ1: 1の直線で回帰できた。このことから, 試験管法は簡易かつ原法と同様の精度で雨水や塩化カリウムによる土壌抽出液に含まれるアンモニア濃度を測定することができる。