著者
綾木 雅彦 森田 健 坪田 一男
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住総研研究論文集 (ISSN:21878188)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.85-95, 2016

生活環境内の自然光と人工照明中のブルーライト成分を試作した光センサーを使用して測定した。ブルーライトを発する光源を使用して眼の角膜上皮細胞への光毒性の培養実験を行って,眼障害の可能性と対策について考察した。ブルーライトならびにブルーライトの覚醒度への影響を検証した。新たに作成した網膜電位図記録装置により,ブルーライトに反応する内因性光感受性網膜神経節細胞の電気活性をヒトで記録することに成功し,住環境で曝露するブルーライトの生体反応の新たな検査法を開発することができた。以上の結果から,通常の視力や視野の確保以外にも眼と全身の健康に配慮した照明,遮光が使用されるべきであると結論した。
著者
坪井 潤一 森田 健太郎 松石 隆
出版者
日本水産學會
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.180-185, 2002 (Released:2011-03-05)

キャッチアンドリリースされたイワナの成長・生残・釣られやすさ 坪井潤一、森田健太郎、松石 隆(北大院水) 北海道南部の4河川において、天然のイワナSalvelinus leucomaenisを用いて、キャッチアンドリリース後の成長、生残、釣られやすさを調べた。釣獲直後の死亡率は6.7%であり、過去の研究結果に近い値であった。一方、キャッチアンドリリースが行われた個体において、成長率や生残率の低下は認められなかった。また、釣られやすさは釣獲経験のある個体と無い個体で同程度であった。よってキャッチアンドリリースを行うことは資源量および釣獲量の増大に有効であることが示唆された。 日水誌、68(2)、180-185(2002)
著者
坪井 潤一 森田 健太郎 松石 隆
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.180-185, 2002-03-15
参考文献数
28
被引用文献数
6 15

北海道南部の4河川において,天然のイワナSalvelinus leucomaenisを用いて,キャッチアンドリリース後の成長,生残,釣られやすさを調べた。釣獲直後の死亡率は6.7%であり,過去の研究結果に近い値であった。一方,キャッチアンドリリースが行われた個体において,成長率や生残率の低下は認められなかった。また,釣られやすさは釣獲経験のある個体と無い個体で同程度であった。よってキャッチアンドリリースを行うことは資源量および釣獲量の増大に有効であることが示唆された。
著者
藤井 節郎 中村 芳正 武田 節夫 森田 健一 佐藤 俊幸 丸中 照義 川口 安郎 采見 憲男
出版者
The Japanese Cancer Association
雑誌
GANN Japanese Journal of Cancer Research (ISSN:0016450X)
巻号頁・発行日
vol.71, no.1, pp.30-44, 1980-02-29 (Released:2008-10-23)
参考文献数
14

The metabolism, antitumor activity, and acute toxicity of 5-fluoro-1, 3-bis-(tetrahydro-2-furanyl)-2, 4-pyrimidinedione (FD-1) were investigated in animals, compared with 5-fluoro-1-(tetrahydro-2-furanyl)-2, 4-pyrimidinedione (FT). It was found that after oral administration of FD-1, the level of 5-fluorouracil (5-FU) was maintained higher and longer than after administration of FT, and that a large amount of 5-FU was released from FD-1 by liver microsomal drugmetabolizing enzymes or spontaneous hydrolysis via 5-fluoro-3-(tetrahydro-2-furanyl)-2, 4-pyrimidinedione (3-FT) and FT. FD-1 had a significant activity against the solid form of Ehrlich carcinoma, sarcoma-180, hepatoma AH130, Yoshida sarcoma, Walker carcinosarcoma-256, and leukemia L1210 and P388, but not the ascitic forms, and it produced greater inhibition of tumor growth than FT. The acute toxicity of FD-1 was less than that of FT.
著者
加藤 依子 伊藤 靖 北澤 圭子 森田 健一 反町 隆俊 藤井 幸彦 川原 信隆
出版者
特定非営利活動法人 日本脳神経血管内治療学会
雑誌
Journal of Neuroendovascular Therapy (ISSN:18824072)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.46-50, 2013
被引用文献数
4

【目的】今回我々が新たに開発した6FrセルリアンカテーテルDD6の有用性について報告する.【方法】未破裂前交通動脈瘤に対するコイル塞栓術,および破裂左中大脳動脈瘤のコイル塞栓術において,8Frガイディングカテーテルのintermediate catheterとして6FrセルリアンカテーテルDD6を使用した.【結果】親血管のアクセス困難を解決し,ガイディングカテーテルのサポートを向上させると同時に,balloonあるいはstent assist techniqueを併用したコイル塞栓術が可能であった.【結論】4Frセルリアンカテーテルを用いたtriple coaxial systemではsimple techniqueによる塞栓術のみが可能であるが,新たに開発した6FrセルリアンカテーテルDD6を用いたtriple coaxial systemであればバルーン併用あるいはEnterprise VRD併用によるコイル塞栓術が可能である.
著者
森田 健宏
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学雑誌 (ISSN:03855236)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.87-94, 2002-09-20
被引用文献数
7

保育所におけるパソコン利用の問題点について,保育士を対象に評定尺度を用いた調査を行い,その内容から保育士の抱く問題点の因子構造について検討した.因子分析の結果,解釈可能な4因子(第1因子「子どもの心身の発達への影響」,第2因子「保育実践利用の意義・方法」,第3因子「職員間のコンセンサス」,第4因子「職員のメディアリテラシー」)を抽出した.さらに,各因子を構成する項目の評定について検討したところ,子どもが自然とふれあうなどの直接経験の機会が少なくなることや人間関係の発達に影響を及ぼすことなど,従来の研究から多く述べられてきたことに加え,実際に保育で利用するための環境構成が困難であることや,職員のスキル習得及び実践事例研究のための研修機会が持ちがたいことなどについても,高く支持されていることが明らかになった.
著者
森田 健太郎
出版者
産業医科大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2013-08-30

1型糖尿病患者は現在増大しており、その原因の1つに環境因子が考えられている。日本では2000年以降黄砂の飛来が急増している。黄砂は浮遊粒子状物質であり、大気環境基準物質に指定されているが、糖尿病発症の環境因子になりえるかどうかは未だに不明である。そこで、本研究では、発症機序の異なる2種類の1型糖尿病モデルマウスの系を用いて黄砂が1型糖尿病に及ぼす影響を検討した。その結果、黄砂は1型糖尿病モデルマウスの系に依存して増悪因子とも抑制因子ともなりえることが示唆された。しかし、どのようなメカニズムによってこのような相反する結果が生じたのかは不明であり、今後さらなる検討が必要である。
著者
森田 健太郎
巻号頁・発行日
2013

筑波大学博士 (医学) 学位論文・平成25年3月25日授与 (甲第6595号)
著者
安梅 勅江 田中 裕 酒井 初恵 宮崎 勝宣 小林 昭雄 天久 薫 枝本 信一郎 伊藤 澄雄 篠原 亮次 杉澤 悠圭 澤田 優子 童 連 田中 笑子 冨崎 悦子 望月 由妃子 渡辺 多恵子 恩田 陽子 徳竹 健太郎 平野 真紀 森田 健太郎 AMARSANAA Gan-Yadam 川島 悠里 難波 麻由美 呉 柏良 丸山 昭子
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

経年的な子どもの発達、社会適応、健康状態、問題行動の発現への影響を踏まえ、科学的な根拠に基づく「気になる子ども支援プログラム」の開発を目的とした。全国の0~6歳児と保護者約36,000組の12年間パネルコホート調査を用い、子どもの特性別に発達の軌跡と関連要因について分析した。その結果、家庭環境要因、子ども特性要因、家族特性要因、地域サポート要因の子どもの発達への影響の大きさと軌跡を明らかにした。
著者
福田 裕美 森田 健
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
no.15, pp.195-198, 2002-06-20
参考文献数
4

The purpose of this study was to investigate the effect of an intruder and partitions on personal space with reference domains of demonstrative pronouns and physiological responses. 1) The person's psychological territory could be expressed with demonstrative pronouns. 2) An intruder on personal space caused a decrease in the "kore" area and increase (p<0.01) in CV_<R-R> levels. 3) The "kore" area and BPmin tended to decrease (p<0.05) in the group who felt decrease in mental pressure because of setting a partition on personal space. 4) Mental pressure was not always in accord with the feeling of avoidance.
著者
坪井 潤一 森田 健太郎 JUN-ICHI TSUBOI KENTARO MORITA 北海道大学大学院水産科学研究科:(現)山梨県水産技術センター 東京大学海洋研究所:(現)(独)水産総合研究センター北海道区水産研究所 Graduate School of Fisheries Sciences Hokkaido University:(Present address) Yamanashi Fisheries Technology Center Ocean Research Institute University of Tokyo:(Present address) Hokkaido National Fisheries Research Institute Fisheries Research Agency
出版者
日本水産學會
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.70, no.3, pp.365-367, 2004-05-15
参考文献数
17
被引用文献数
4

釣られやすさの種間差を明らかにすることは, 天然個体群保全や放流指針策定において重要である。本研究では, 野生化したニジマスと天然のイワナが生息する自然河川において餌釣りとフライフィッシングを行い, 釣られやすさの種間差を比較した。その結果, 餌釣りではイワナの方がニジマスよりも釣られやすかったが, 逆にフライフィッシングではニジマスの方がイワナよりも釣られやすかった。放流直後のニジマスは非常に釣られやすいと考えられてきたが, 自然水域に馴化した個体や再生産された個体では, 釣られにくくなることが示唆された。
著者
森田 健宏
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学雑誌 (ISSN:03855236)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.159-164, 2000
参考文献数
6
被引用文献数
1

幼児向け教育テレビ番組(NHK教育)を対象に, ショットの種類と構成比率, 注視対象の提示様式についての調査を行った.その結果, 幼稚園教育要領の「環境」領域を主なねらいとした番組では, 他番組よりもショットの構成数が少なく, 特にクローズアップやミディアムショットの継続時間が長く構成されていること, また, 「うたっておどろんぱ」や「たっくんのおもちゃ箱」などショー的に展開されるジャンルの番組では, ロングショットの比率が高く, クローズアップされたショットの継続時間が短いことが明らかになった.また, 注視対象の提示様式については, ショットの構成パターンなど番組ジャンルの影響を受けて, 構成比率が異なっていることが明らかになった.
著者
堀田 博史 松河 秀哉 森田 健宏 松山 由美子 村上 涼 吉崎 弘一
出版者
園田学園女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究の目的は、保育でのメディア活用に関する教育方法・技術をパッケージ化したカリキュラムの開発を行うことである。研究は、メディアを保育カリキュラムに取り入れている幼稚園・保育所の活用実態を調査、また日本における保育でのメディア活用指針を作成する手順で進めた。開発した体系的に保育でのメディア活用を学ぶ教育方法と技術に関するカリキュラムはWebサイトで公開、講義で利用され、おおむね高評価を得ている。
著者
森田 健宏
出版者
桜花学園大学
雑誌
桜花学園大学人文学部研究紀要 (ISSN:13495607)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.123-135, 2003-03-31

The purpose of this study was to investigate about the film technique when using home video cameras. For this study, 20 samples of video tape were offered from homes. In this study, detailed contents of film techniques were as follows; (a) zoomnig technique, (b) panning technique, (c) tilting technique, (d) cutting technique, (e) others. The main results were as follows, (I) zooming technique was the most frequently used in home video cameras. However zooming function operated more quickly than they thought. Viewers would get confused in many times if we look at the film. (II) panning technique was used so many times too. But since the way they use this technique did not suit the rule, they made the film unclear.
著者
森田 健 大中 忠勝 上野 智子 山本 昭子
出版者
福岡女子大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2004

ヒトの生体機能が季節により変動することはよく知られているが、原因がはっきりしている例は少ない。また、生体リズムの季節変動についても報告が少ない。季節により生体リズムが変化する機序としては、日長の変化によるリズム同調の変化が考えられる。このことから本研究では、緯度が異なる3地域(高・中・低緯度)及び季節(春・夏・秋・冬)において人々が日常生活の中で受ける光の量及び質の違いを把握し、ヒトはその環境にどのように適応しているのかという環境適応能の観点から分析を行った。その結果、自然の光環境が気候や季節及び緯度により大きく異なることが明らかになった一方、被験者の受光量や活動量は季節や緯度との関係性は低く、むしろ個人の生活スタイルや過ごす場所に依存している可能性も示唆された。しかし生体リズムの指標となるメラトニンリズムには、季節変動及び地域差における特徴が明確に表れた。特に中緯度:日本の秋において、高いメラトニン分泌量及び位相後退の特異的季節変動が認められたが、これが外部の光刺激変化によるのか、また冬に備える内分泌機能の働きによるものなのなど、その原因を明確にすることはできなかった。本研究における調査は、フィールド調査であり、生体リズムに影響する様々な因子の厳密な制御は行っていない。しかし、日常生活における実際の光環境下で確認した本成果は、今後の光環境計画を考える上での基礎的知見を提供するものと考えている。
著者
森田 健宏
出版者
夙川学院短期大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2005

本研究では幼児期のメディア利用について(1)現行の幼児向けメディア機器のインタフェースデザインと操作性について、(2)一般的なPCがどの時期から利用可能かを、幼児向け機器からの移行教育のための基礎的研究を目的に調査している。まず、研究1では、現行の幼児向け機器としてS社製およびE社製の幼児向けコンピュータをサンプルに、デスクトップの構成調査とユーザビリティ検証を初期利用者を対象に行った。主な結果は、S社製については基本的にペンタブレットの操作スタイルであることから、初期利用者にとってユーティリティ性、習熟容易性に優れているが、モニタ画面と操作パネルの視点移動頻度は少なく操作パネルに長く注視しやすいことが確認された。一方、E社製については、マウス及びキーボードによる操作で各アイテムに子ども向けキャラクターデザインが利用されていることから長時間利用が好まれていたが、習熟までの視点移動頻度が高いこと、アイコン選択などのマウス操作にプレなどの誤操作が見られた。次に、入力デバイスの操作性について、マウス、ペンタブレット、および手描きによる円描写の操作内容を実験的に比較検討した。その結果、カーソルを始点へ同定させる所要時間がマウスはペンタブレットやクレヨンよりも多く要すること、円模写の軌跡からマウスとペンタブレットでは異なる部分で操作が困難となることなどが確認された。一方、研究2では、デスクトップ上のフォルダとファイルの操作、フォルダの階層性の理解について調査を行った。その結果、3歳児の場合、上位階層において階層性が視認できるデザインであれば内包される対象が特定できるが、フォルダの内包性が視認できず、かつ下位層でもフォルダデザインに変化がない場合、3階層以上のファイル特定は困難であるが、フォルダの色ラベリングの効果によりファイル特定が可能になるケースもあったことなどが確認された。
著者
林 真 長尾 美奈子 祖父尼 俊雄 森田 健 能美 健彦 本間 正充 宇野 芳文 葛西 宏 佐々木 有 太田 敏博 田中 憲穂 中嶋 圓 布柴 達夫
出版者
日本環境変異原学会
雑誌
環境変異原研究 (ISSN:09100865)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.275-283, 2004-12-20
被引用文献数
1

食品関連物質の遺伝毒性の評価,解釈をするための戦略を構築するため,日本環境変異原学会に臨時委員会を設立し,厚生労働科学研究費補助金食品安全性確保研究事業「既存添加物等における遺伝毒性評価のための戦略構築に関する研究」の研究班と共同し,定例の検討会議を毎月開催し,統一的な考えについて検討を続けている.本戦略を構築するためのモデルとして,コウジ酸を選択し,評価に必要と考えられる試験を実施し,その結果の評価,解釈を国際的議論のもとに標準化可能なものとするため,海外から指導的立場にある研究者をコンサルタントとして招聘し,議論,提言を受けた.本臨時委員会の活動は3年計画で進められており,現在は約1年半が経過したところである.ここでは,本委員会の設置意図を中心に活動の中間報告を行う.