著者
森田 健一
出版者
日本味と匂学会
雑誌
日本味と匂学会誌 (ISSN:13404806)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.53-59, 2008
参考文献数
24

It is called "Proustian phenomenon" to recall our memory triggered by odor. The aim of this research is to clear the situation when Proustian phenomenon is occurred, and how we experience during the Proustian phenomenon. One hundred and eleven students participated individually. They were asked to fill in a questionnaire and post it in a box. As results, major four situations when Proustian phenomenon occurred were founded; they were triggered by nature odor, odor of one's family or house, odor of one's special person, and one's impressive odor. For the experience, we can see Proustian phenomenon from five perspectives; the affection, the psychic distance between now and then, the feeling of connection between the odor and the memory, unexpected feeling, and the feeling of wonder and impression. Moreover, the relation between Proustian phenomenon and flash back experience and Proustian phenomenon and Deja Vu experience were indicated.
著者
森田 健宏 堀田 博史 佐藤 朝美 松河 秀哉 松山 由美子 奥林 泰一郎 深見 俊崇 中村 恵
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
教育メディア研究 (ISSN:13409352)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.61-77, 2015 (Released:2017-09-14)
参考文献数
40

乳幼児のメディア使用については、その賛否や使用のあり方など、わが国でも様々な研究や提言等が見られるが、それらに大きな影響を及ぼしている先行的な知見の1つにアメリカの専門機関における声明文等がある。本研究では、最近発表されたアメリカ小児科学会(AAP)の「Media Use by Children Younger Than 2 Years.(2011年11月)」およびアメリカ幼児教育協会(NAEYC)「Technology and Interactive Media as Tools in Early Childhood Programs Serving Children from Birth through Age 8.(2012年1月)」の内容について、関連する文献と共に調査し、わが国における今後の乳幼児のメディア使用の課題について検討した。
著者
森田 健太郎 高橋 悟 大熊 一正 永沢 亨
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.79, no.2, pp.206-213, 2013 (Released:2013-03-22)
参考文献数
50
被引用文献数
9 26 3

サケ資源はほとんどが放流魚で維持されていると考えられているが,これまで野生魚(自然産卵由来)の寄与率は調べられていない。本研究では,耳石温度標識による大量放流が行われている北海道の 8 河川において,サケ野生魚の割合を推定した。ウライで捕獲されたサケに占める野生魚の割合は,調査河川全体で計算すると 28.3±1.2%,放流魚の全数が標識されている河川に限定すると 15.9±0.6% と推定された。野生魚の割合は河川や年級群によって大きく変動したが(0~50%),野生魚も十分に資源に貢献しうると考えられた。
著者
森田 健宏
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.5-8, 2008
参考文献数
11
被引用文献数
2

3歳児と5歳児を対象に,立体パズルの作成過程を題材とした映像を視聴してもらい,その後,同一材料を用いて再現内容の査定を行った.実験1では,順序限定性の無いパズルを用いて映像と同一順序での再現を求めた.その結果,年齢及び順序教示の条件で有意差があった.ただし,本研究の結果が,従来の順序記憶に関する研究と比較して全体的に成績が低いことから,視聴時に順序記銘が不要と判断された場合,自発的に記銘解除される可能性が考えられた.そこで,実験2では,順序限定性の有る題材で同様の検討を行った.その結果,5歳児では完全再現率が増加するが,3歳児では変化が見られず,記銘方法や内容に発達差があることが示唆された.
著者
宮腰 淑子 五十嵐 修一 永尾 侑平 井上 重宏 佐藤 朋江 関谷 可奈子 新保 淳輔 佐治 越爾 森田 健一 佐々木 修 岡本 浩一郎 佐藤 晶 山崎 元義
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.8-15, 2012-01-25 (Released:2012-01-27)
参考文献数
19
被引用文献数
1

【背景および目的】可逆性脳血管攣縮症候群(reversible cerebral vasoconstriction syndrome; RCVS)は,雷鳴頭痛を主徴とし,脳血管に可逆性の分節状攣縮を認める疾患である.本疾患の臨床経過と画像所見の経過の検討を目的とした.【方法】2004年6月から2010年12月までに当科にRCVSの診断で加療を行った6例について検討した.【結果】発症年齢は39-53歳(平均44歳)で,女性が4例,男性が2例であった.全例に雷鳴様頭痛を認めた.3例が脳卒中を発症し,全例が女性であった.脳出血が1例,くも膜下出血と脳出血との合併例が2例であった.ベラパミルが5例に投与され,症状改善がみられたが,1例に片麻痺の後遺症を残した.【結論】突然の激しい頭痛を訴える患者を診察する際には,RCVSを鑑別に含める必要がある.
著者
甲斐原 るみ 森田 健
出版者
福岡女子大学
雑誌
福岡女子大学人間環境学部紀要 (ISSN:13414909)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.7-13, 2004-03-01

季節変動に伴う気温や湿度, 日照時間の変化は生体機能に直接影響し, その結果, 生体リズムが季節に依存して変化すると考えられる。本研究は2つの面より, 人工環境化が進む現代生活環境において, 季節変動が若年者の気分や行動にどのように影響しているかを調査した。健康状態に関するアンケートからは, 健康状態・気分や行動に季節変動があり, 特に日照時間との関係が示唆された。夏至から春分まで1年間を通して季節ごとに行なわれた感情プロフィール検査と気分に関するSD法による心理評価からは, 健康状態アンケートと同様, 日照時間が長くなる夏季には気分が良くなり活動的になる傾向を得た。
著者
中野 茂樹 桑田 雅彦 長谷川 浩之 入村 兼司 丸伝 章 森田 健一
出版者
日本毒性学会
雑誌
The Journal of Toxicological Sciences (ISSN:03881350)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.13-59, 1989-10-31
被引用文献数
3 5

ラットにP-4を2, 10, 50および150mg/kg/dayの投与量で13週間経口投与し, その亜急性毒性ならびに回復性を検討し, 以下の知見を得た. 1. 一般状態の観察では, 50mg/kg/day以上の雌雄各群で投薬後一過性の流涎と主に雌で尿による下腹部の汚染が観察された. その他に重篤な中毒症状はみられず, P-4投与によると思われる死亡例もなかった. 2. 体重は, 雄の50mg/kg/day以上, 雌の150mg/kg/dayの群で増加抑制がみられたが, 摂餌量に著しい変動はなかった. 摂水量は雌雄とも50mg/kg/day以上群で, 投薬初期より明らかな増加を示した. 3. 尿検査では, 50mg/kg/day以上の雌雄各群で尿量の増加, 浸透圧の低下, 蛋白およびウロビリノーゲンの陰性化, さらに電解質排泄量の軽度増加がみられた. 4. 血液学的検査では,150mg/kg/day群の雌雄に赤血球数の増加およびAPTTの短縮, さらに雄ではヘモグロビン量およびヘマトクリット値の増加, 白血球数の減少と雌ではフィブリノーゲン量の増加がいずれも軽度にみられた. 5. 血液生化学的検査では, 雄の50mg/kg/day以上および雌の150mg/kg/dayの群に中性脂肪の減少とγ-GTPおよびAlP活性, および尿素窒素の増加がみられた. さらに雄では総および遊離コレステロール, およびリン脂質が減少し, 雌では総コレステロールの増加およびコリンエステラーゼ活性の減少がみられた. 6. 病理学的検査では, 50mg/kg/day以上の雌雄各群に胸腺および脾臓の肉眼的萎縮がみられたが, 病理組織学的異常は認められなかった. 雄の50mg/kg/day以上および雌の150mg/kg/day群では肝臓重量または重量比が増加し, 病理組織学的検査で肝細胞の肥大および脂肪変性が観察された. 電子顕微鏡検査では, 同群でさらに肝細胞に著明な滑面小胞体の増殖を認めた. 腎臓では, 雄の10mg/kg/day以上, 雌の50mg/kg/day以上の群の近位尿細管上皮細胞内に好酸性の核内封入物を認めたが, その細胞質に腎障害像は全くみられなかった. 7. 回復試験では, P-4投与によるいずれの変化も回復ないし回復傾向を示し, 可逆性の変化であることが示唆された. 8. 無影響量は雄で2mg/kg/day, 雌で10mg/kg/day, 確実中毒量は雄で50mg/kg/day, 雌で150mg/kg/dayと推察された.
著者
森田 健夫 山口 満 田所 嘉昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.87, no.12, pp.2271-2279, 2004-12-01
被引用文献数
19

自動採譜の実現において,音楽信号の音高を推定する処理は最も重要であり,リアルタイムでの処 理が望まれている.本論文では,多重唱を対象とした計算量の少ない音高推定法を提案する.提案法は,1オクターブ12音名に対応するくし形フィルタを並列接続したシステムと,その出力値を利用することで音高を推定する.これは,くし形フィルタが対応する音の全周波成分を除去可能であること,更に,上述のシステムの最小出力を検出することで,入力中の1音を推定できることに基づいており,加減算主体の処理で簡単に実現される.実際の多重音を用いた評価実験を行った結果,従来法(トリー法,SVD法)より,約1/5から1/30の処理時間でほぼ同等の音高推定結果が得られた.
著者
遠藤 大斗 宇野 裕美 岸田 治 森田 健太郎
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
pp.2318, (Released:2023-09-08)
参考文献数
47

イトウは国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストにCRとして掲載されている国内最大級の淡水魚であり、土地開発があまり進んでいない湿原や湿地帯をその流域に含む河川に生息する。そのため、湿地帯に形成される河川の氾濫原はイトウの生息環境に重要であると考えられてきた。しかし、本種に関するこれまでの知見は成魚に関するものが多く、幼魚に関する科学的知見は乏しい。本研究では、イトウの幼魚から成魚までの生息環境特性を明らかにするとともに、同所的に生息する同科魚類との比較を行い、本種の保全対策に寄与することを目的とした。調査は北海道大学雨龍研究林を流れるブトカマベツ川で行った。本河川には氾濫原が存在し、川筋が幾本にも分かれる網状流路が発達している。調査は網状流路が形成する分流域と本流域の2つに分けて実施し、河川規模の小さい分流域ではエレクトロフィッシャーを用いた捕獲を行い、河川規模の大きい本流域ではシュノーケリングを用いた潜水目視を行った。さらに、調査地点の物理環境と捕獲された個体の胃内容物を調べた。30地点で実施した分流域調査の結果、捕獲されたイトウは尾叉長69-137mmの幼魚であった。分流域の物理環境について主成分分析を行った結果、流速が遅く濁度が高いという止水的環境においてイトウ幼魚の生息密度が高くなる傾向が認められた。イトウ幼魚の胃内容物からは、魚類や両生類といった大型動物や動物プランクトンのミジンコ目が確認され、イワナおよびヤマメと比べて陸生落下動物の割合が少なかった。21地点で行った本流域調査の結果、目視されたイトウはいずれも体長300-800 mmの若魚・成魚であった。本流域の物理環境の主成分分析の結果、倒木などのカバー割合が高く深い淵においてイトウ若魚・成魚の生息密度が高くなる傾向が認められた。以上の結果から、イトウ幼魚は氾濫原に形成される流速が極めて遅い場所を選択的に利用するのに対し、イトウ若魚・成魚は流れのある本流で深くカバーのある環境を選択的に利用し生息していることが明らかになった。また、イトウ幼魚は成魚と同様に魚食性を示すことに加え、他のサケ科魚類が選好する陸生落下昆虫以外の餌資源を多く利用することが分かり、イトウは幼魚のときから他のサケ科魚類とは異なる摂餌行動をもつと考えられた。今後、イトウの野生個体群を保全していくためには、氾濫原環境の保全が極めて重要であると考えられた。
著者
森田 健作
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1215, pp.147-149, 2003-11-03

衆議院は10月10日に解散、11月9日に投票が行われます。私は埼玉県知事選の出馬を巡って地元(東京4区)を混乱させたことのけじめとして、今回の衆院選には出馬しないことを8月11日に表明しました。 私は「政治家として取った行動に関しては、自分でピシッと責任を取るべきだ」と主張し続けてきました。ほかの人に責任を求める以上、自らについては3〜4倍律さないといけません。
著者
小西 伴尚 石井 智也 福永 真之 森田 健太郎
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.131, 2020

<p> 昨年度より、三重高校(中高一貫高校部)1年生140名全員で、目標とした『自分から行動をとる生徒を増やす』『地域への関心を高め、その魅力や課題を発見し、行動がとれる』に向けて、近隣の大台町旧宮川村にて、高校 1年生全員が学ぶことができるプログラムを計画・実施してきた。1年目は、できる限り生徒自身が何事も行うように仕向け、教員は大枠(実行委員会を組織すること、取組の途中に遠足を利用すること、対象地域を旧宮川村にすること、最低一年間地域のことを考え・課題をみつけ・自分(達)ができることを考え・行動にでること)のみを設定することとした。これにより、実行委員会の生徒は感化され、目的に合った生徒が育ってきたが、他の生徒の変容は少なかった。その後、引き続き旧宮川村や自分の地元、学校のある松阪市の課題を見つけ、行動に出る機会を作り、動き出す生徒を増やしている。</p><p> また、同様の企画を本年度の1年生にも引き継いで実施した。そこでは、一年目に組んだ教員が学年団におらず、さらに準備期間が短くなった中で、実施にこぎつけ、生徒が動く内容は少なくなったが、良い経験となった。発表では、引き継ぎの難しさも踏まえて報告する。</p>
著者
森田 健嗣
出版者
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
雑誌
アジア・アフリカ地域研究 (ISSN:13462466)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.1-19, 2015

This paper discusses the decolonization process of Taiwanese aborigines. China, which governed Taiwan after World War II, was unaware of the existence of Taiwanese aborigines. Thus, they merely acted on the understanding that the people of the plains in Taiwan welcomed the government officials of the mother country. While a few aborigines had started a movement for decolonization after the 228 Incident of 1947, the movement was quickly suppressed. The following then happened in the 1950s. The administrator excluded all of the Chinese Communist Party, which was considered to be an "enemy." Furthermore, unitary policies evolved in Taiwan, such as national language education and the policy to make the mountains like the plains. Additionally, the aborigines' traditional religion began to be replaced by Christianity. Taiwanese aborigines were minorities, and the Han race was predominant in Taiwan. Because of these religious and policy-related changes, it became difficult to maintain and pass on the aborigines' original culture.
著者
森田 健嗣
出版者
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
雑誌
アジア・アフリカ地域研究 (ISSN:13462466)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.1-19, 2015-11

This paper discusses the decolonization process of Taiwanese aborigines. China, which governed Taiwan after World War II, was unaware of the existence of Taiwanese aborigines. Thus, they merely acted on the understanding that the people of the plains in Taiwan welcomed the government officials of the mother country. While a few aborigines had started a movement for decolonization after the 228 Incident of 1947, the movement was quickly suppressed. The following then happened in the 1950s. The administrator excluded all of the Chinese Communist Party, which was considered to be an "enemy." Furthermore, unitary policies evolved in Taiwan, such as national language education and the policy to make the mountains like the plains. Additionally, the aborigines' traditional religion began to be replaced by Christianity. Taiwanese aborigines were minorities, and the Han race was predominant in Taiwan. Because of these religious and policy-related changes, it became difficult to maintain and pass on the aborigines' original culture.
著者
北山 千鶴 森田 健二 福地 広識 李 星愛 古米 弘明
出版者
公益社団法人 日本水環境学会
雑誌
水環境学会誌 (ISSN:09168958)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.59-68, 2021

<p>合流式下水道雨天時越流水の影響により水浴判定基準を超える糞便性大腸菌群数が観測される都市の水辺において, 安全性を確保して海水浴を行うためには糞便汚染状況の予測が求められる。そこで大腸菌を指標として糞便汚染状況を予測し, お台場海浜公園において海水へ顔をつけることの可否判断を行うシステム構築と試行運用を実施した。降雨の時空間特性を考慮して東京都区部の過去10年間の降雨イベントを類型化した。類型化した降雨毎に3次元流動水質モデルでお台場海浜公園における大腸菌濃度を計算し, 濃度経時変化データベースを作成した。任意の降雨を類型化降雨にあてはめ, 対応する大腸菌濃度のデータベースを包絡する濃度変化曲線は, 降雨後のモデル計算結果の濃度上昇を再現することを確認した。このデータベースを包絡する濃度変化曲線を用いる方法で2018年の海水浴イベントにおいて予報システムの試行運用を実施し, その有効性を検証した。</p>
著者
村上 博哉 神谷 修平 柘植 政宏 葛谷 真美 森田 健太郎 酒井 忠雄 手嶋 紀雄
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.65, no.7, pp.387-392, 2016

鉄鋼に含まれるリンは,冷間脆性を起こす原因物質となることから低含有量であることが望まれている.その一方で,切削性や耐候性の向上を目的として添加されることもある.そのため,リンの含有量は厳密な管理が必要不可欠である.しかし熟練者の一斉退職に伴い,化学分析の技術継承が危ぶまれており,視覚情報を取り入れた効率的な継承支援策の確立が喫緊の課題となっている.標準的な定量法として「JIS G 1214鉄及び鋼─りん定量方法」があるが,初心者がこの定量操作を行うと,過塩素酸白煙(蒸気)によるリンの酸化処理の開始の見きわめが早まる傾向が見られた.これはリンのオルトリン酸イオンへの酸化が不十分という好ましくない状況を招く.そこで本研究では技能伝承の一助として,適切な状態から過塩素酸白煙処理が行われるように,この操作を可視化した.また,鉄鋼試料分解後のモリブドリン酸青吸光光度法をスキルフリーなフローインジェクション分析(FIA)法によって自動化した.本法により2種類の認証標準物質中のリン濃度を定量した結果,両物質の定量値共に保証値と良く一致した.
著者
後藤 暁彦 黒木 真理 森田 健太郎
出版者
一般社団法人 日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.241-245, 2020-11-05 (Released:2020-11-14)
参考文献数
20

A non-native brown trout Salmo trutta (407 mm in fork length, 717 g in body weight) was collected from the Otsukushinai River, southern Hokkaido, Japan, in 2019. This specimen was an immature male (0.4 g in gonad weight). The otolith Sr:Ca ratio profile and annual rings suggested that the specimen had migrated to the sea at the age of 4+ years and ascended the Otsukushinai River in the year of the seaward migration. This study is the first record of invasion of anadromous brown trout through the sea in Japan.
著者
森田 健 宮崎 良文
出版者
日本生理人類学会
雑誌
日本生理人類学会誌 (ISSN:13423215)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.31-33, 1998-02-25 (Released:2017-07-28)
参考文献数
13
被引用文献数
1

The authors compiled the definitions of health so far given by WHO and other organs and researchers, and reviewed the concept of health in terms of physiological anthropology. The authors reached the conclusion that health is a state brought about by favorable relation between the environment and humans, as well as a state in which each individual can manifest innate abilities sufficiently. A more healthy environment thus needs to be created.
著者
森田 健太郎 長田 剛典 佐藤 健哉
雑誌
マルチメディア,分散協調とモバイルシンポジウム2016論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.866-871, 2016-07-06

スマートフォンやタブレットが普及するにつれ,近年では拡張現実 (Augmented Reality : AR) の技術を使用したアプリケーションが増加傾向にある.スマートフォンに付随するカメラを利用した AR アプリケーションや,スマートグラス等のウェアラブルデバイスを用いて AR 技術を活用するものも開発されてきている.主な利用例としては,目的地までのナビゲーションシステム,AR マーカーを利用した観光地や施設の説明,スマートグラスを利用し,ディスプレイに必要な情報を表示させることで,医療現場や工場現場においての作業のサポート等が挙げられる.しかしながら,現在の AR デバイス,特にスマートグラスに関しては情報を表示するものという側面が強く,表示された情報に対しての操作に関しては未だ確立された手法は存在しない.そこで本研究では,指に赤外線 Light Emitting diode (LED) を装着し,これをスマートグラスに装着した Complementary Metal Oxide Semiconductor (CMOS) センサがトラッキングすることで指動作を認識し,スマートグラス上の情報を操作するシステムを実装することで,既存手法における問題点の解決を図る.