著者
横山 真衣 三輪 和久
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.530-540, 2021-12-01 (Released:2021-12-15)
参考文献数
36

The purpose of this study was to examine the conception of learning and learning behavior for each goal orientation type from the multiple-goals perspective and to clarify the characteristics of each type. Questionnaires were conducted with fourth-year undergraduate students, and responses for 340 students were analyzed. We created four goal orientation types based on goal orientation combinations: <Low-goals>, <High-goals>, <High-Performance-Avoidance-goal>,and <High-Learning-goal> and examined conception of learning and learning behavior of each type. As a result, it was suggested that conception of learning and learning behavior differ depending on goal orientation type. <High-goals> tended to have multiple conceptions of learning, <High-Learning-goals> tended to have Active conception of learning, and <Low-goals type> and <High-Performance-Avoidance-goals> tended to have Passive conception of learning. It has been shown that the perception and learning behavior of <High-goals type> and <High-Leaning-goal type> are similar, we showed that these two types of the conception of learning are different and clarified the characteristics of each type.
著者
遠野 大輔 横山 真男 植木 一也
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.143-144, 2018-03-13

本研究では、GoogleのライブラリであるMagentaを使い、ドラマのカテゴリ別に分けられている楽曲から自動生成を行い、機械学習で生成された楽曲の音楽らしさを評価した。着目した点は、「学習回数の違いによる音楽らしさ」「対数尤度の違いによる音楽らしさ」「サビのメロディーに着目したジャンルごとの音楽らしさ」「イントロのメロディーに着目したジャンルごとの音楽らしさ」の4点に着目して評価及び分析を行った。
著者
坂本 淳哉 後藤 響 近藤 康隆 本田 祐一郎 片岡 英樹 濱上 陽平 横山 真吾 中野 治郎 沖田 実
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.38 Suppl. No.2 (第46回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.AcOF2005, 2011 (Released:2011-05-26)

【目的】 先行研究によれば,関節包に由来した拘縮の発生メカニズムとして線維化の発生が指摘されている.ただ,この線維化の発生状況を詳細に検討した報告はなく,その発生メカニズムも明らかになっていない.一方,手掌腱膜の線維増生によって生じるDupuytren拘縮は,コラーゲン合成に関わるサイトカインを産生する筋線維芽細胞の著しい増加がその発生メカニズムに強く関与しているとされ,肺や肝臓などといった内蔵器の線維化にも筋線維芽細胞の増加が関与していることが近年報告されている.つまり,不動による関節包の線維化に対しても筋線維芽細胞の増加が関与しているのではないかと仮説できる.そこで,本研究では,膝関節不動モデルラットの関節包における線維化の発生状況と筋線維芽細胞の変化を組織学的・免疫組織化学的手法を用いて検討した.【方法】 実験動物には12週齢のWistar系雄性ラット12匹を用い,無作為に無処置の対照群(n=5)と両側後肢を股・膝関節最大屈曲位,足関節最大底屈位にてギプス包帯で4週間不動化する不動群(n=7)に振り分けた.実験開始時は,各群すべてのラットを麻酔し,0.3Nの張力で膝関節を伸展させた際の可動域(ROM)を測定した.そして,実験終了時は,不動群においては前述の方法でROMを測定した後,両側後肢後面の皮膚を縦切開し,膝関節屈筋群を切除した後に,再度,ROMを測定した.なお,対照群においては皮膚の切開や筋の切除は行わず,麻酔下でROMを測定した.その後は,両側膝関節を摘出し,最大伸展位の状態で組織固定を行い,脱灰処理の後,矢状断にて2分割し通法のパラフィン包埋処理を行った.そして,右膝関節の各試料から5μm厚の連続切片を作製し,105μm厚(連続切片21枚)につき1枚,のべ3枚の切片を抜粋し,コラーゲン線維の可視化のためにPicrosirius Red染色を施した.次に,各試料の染色像における後部関節包を40倍の拡大像でコンピューターに取り込み,画像処理ソフトを用いて画像上に縦,横50μm間隔に格子線を描いた.そして,後部関節包のコラーゲン線維束上に存在する格子線の交点の総数を計数し,対照群の平均値を基準に不動群のそれを百分率で算出した.また,筋線維芽細胞のマーカーとして使用されている抗alpha-smooth muscle actin(alpha-SMA)抗体を用いて免疫組織化学的染色を施した後,後部関節包におけるalpha-SMA陽性細胞の出現率を計測し,各群で比較した.なお,統計手法にはMann-WhitneyのU検定を適用し,5%未満をもって有意差を判定した.【説明と同意】 本実験は,長崎大学動物実験指針に基づき長崎大学先導生命科学研究支援センター・動物実験施設で実施した.【結果】 実験終了時の不動群のROMは,対照群のそれに比べ有意に低値を示し,不動群のすべてのラットは皮膚の切開と筋の切除後もROM制限が残存していた.次に,Picrosirius Red染色像を検鏡すると,不動群では後部関節包の肥厚や線維増生が認められた.そして,前述の方法で画像解析を行った結果,対照群の平均値に対する不動群の百分率は有意に高値を示した.また,不動群におけるalpha-SMA陽性細胞の出現率は対照群のそれに比べ有意に高値を示した.【考察】 今回の結果,実験終了時の不動群のROMが対照群のそれに比べ有意に低値であったことから,拘縮の発生は明らかである.そして,不動群では皮膚の切開と筋の切除後もROM制限が残存しており,これは関節構成体にも拘縮の責任病巣が存在することを示唆している.先行研究によれば,正常関節の運動時の組織抵抗寄与率は関節構成体の中でも関節包が最も大きいといわれており,この残存したROM制限は関節包に由来するところが大きいと考えられる.そして,Picrosirius Red染色像の画像解析の結果は,不動群の後部関節包におけるコラーゲン増生を示しており,不動によって線維化が発生しているといえよう.そして,不動群に認められたalpha-SMA陽性細胞の出現率の増加は,筋線維芽細胞の増加を意味しており,これは不動によって惹起された後部関節包の線維化の発生に関与していると推察される.ただ,線維化の発生時期やその分子メカニズムは不明であり,今後の検討課題と考える.【理学療法学研究としての意義】 今回の結果は,ラット膝関節を屈曲位で4週間不動化すると後部関節包に線維化が惹起され,この変化には筋線維芽細胞の増加が関与する可能性が見出された.つまり,これらの結果は,関節包由来の拘縮の発生メカニズムの解明の一助になる成果と考える.
著者
倉前 正志 豊島 悠輝 前田 享史 横山 真太郎
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.44, no.5, pp.260-267, 2008-10-15 (Released:2010-03-15)
参考文献数
14

CELSS (閉鎖生態系生命維持システム) とは系外と物質の授受を行わない閉鎖空間内を, 系内での物質循環により人間が生活できる環境に保つシステムである。本研究ではCELSSの物質循環を解析する第一段階として, (財) 環境科学技術研究所・閉鎖型生態系実験施設 (CEEF) の実際の設定を参考に, CELSSの数理モデル化に必要な構成要素の検討とそれに基づくモデル化を行った。今回の検討ではO2およびCO2に着目し, 食物生産は植物栽培により賄うこととした。居住区, 植物区, O2タンク, CO2タンク, 湿式酸化装置, 酸素再生装置の6要素でモデルを構成し検討を行った結果, 適切に属性値を設定することで各区画のO2・CO2濃度が長期間で安定し, 閉鎖系内で安定した物質循環を行ううえで少なくともこの6要素が有効であると示唆された。また, CEEFの属性値を用いて検討を行った結果, 時刻により変動する人間および植物の代謝量にも, 設定を変更することで応用可能性があることが示された。
著者
吉村 美紀 加藤 陽二 新田 陽子 横山 真弓
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.95-99, 2013 (Released:2013-04-19)
参考文献数
17
被引用文献数
5 1

野生シカ肉の有効活用を目的として,オスジカ,メスジカの肉重量および栄養成分の差異について検討した。試料は,兵庫県丹波地域において2010年9月,11月,12月に捕獲したニホンジカを使用した。オスジカの平均体重は46.4 kg,肉重量は16.7 kg,歩留率は35.6%,栄養成分は100 gあたりタンパク質21.2 g,脂質0.4 gを示した。メスジカの平均体重は36.3 kg,肉重量は13.1 kg,歩留率は35.7%,タンパク質20.5 g,脂質0.7 gを示した。メスジカは,オスジカより小さいが,肉の歩留率は同等で,脂質量は増加傾向にあった。オスジカ,メスジカとも捕獲月による肉重量および栄養成分値の差異は小さかった。肉の部位別では,オスジカ,メスジカともモモとスネの重量割合が高く,肉の部位間での栄養的特徴の違いは小さかった。
著者
横山 真男 室谷 浩平 矢川 元基
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
計算力学講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp._213-1_-_213-3_, 2015

本研究では,粒子法の大規模並列計算により,ミルクラウンと呼ばれる水滴が落下し液相に衝突したときに発生するスプラッシュ現象を再した.解析モデルに対して,十分小さな粒子を用いることができければ,クラウン側面の壁厚さ方向に十分な粒子数を配置することができず,クラウン側面の壁に穴が開くという非物理的な現象が発生する.本研究では,十分に小さな粒子を用いることで,粒子法によりミクルラウンを再現すること成功した.加えて,本研究では,クラウン状の構造が消滅した後に形成される「こけし」の生成も成功した.
著者
横山 真吾 大野 善隆 後藤 勝正
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2013, 2014

【はじめに,目的】肉離れに代表される骨格筋損傷はしばしば線維化を惹起し,重度な場合は骨格筋機能不全を呈することで日常生活動作の阻害因子となることが知られている。スポーツ現場では骨格筋損傷の治癒を促すために物理療法の1つである微弱電流(microcurrent electrical neuromuscular stimulation:MENS)治療が実施されている。MENS治療により損傷した組織の修復が促進された事例は数多く報告されているが,そのメカニズムには不明な点が多い。ストレスタンパク質であるheat shock proteins(HSPs)の発現誘導は,損傷骨格筋の再生を促進することが報告されている。コラーゲン特異的なHSPであるHSP47は,損傷骨格筋細胞に発現が誘導されることが知られている。したがって,HSP47は損傷骨格筋の再生に重要な役割を担っていることが示唆される。そこで本研究は,MENS治療がもたらす損傷骨格筋の再生促進の機序についてHSP47発現から検討することを目的とした。【方法】実験動物は7週齢のC57BL/6J雄性マウス36匹を用い,骨格筋損傷後に自然回復させる群(CTX群;n=18)と回復過程においてMENS治療を行う群(MENS群;n=18)の2群に分類した。筋損傷は,麻酔下にて左側前脛骨筋(TA)に対しcardiotoxinを筋注することで惹起した。また,右TAを対照群とした。MENS治療は,Trio 300(伊藤超短波(株),東京)を使用し,左後肢に対して出力20 μA,周波数0.3 Hz,パルス幅250 msの条件で1日1回,60分間実施した。CTX筋注を基準として,1,2および3週間後に両後肢よりTAを摘出し,骨格筋含有タンパク量を測定した後Western blot法を用いてHSP47およびHSP72発現量を評価した。【倫理的配慮,説明と同意】本実験は所属機関の動物実験に関する規定に従い,所属機関の動物実験委員会の審査・承認を経て実施した。【結果】TAの筋タンパク量はCTXを筋注することで低下し,その後の徐々に回復した。CTX筋注3週後において,筋タンパク量はMENS群がCTX群に比べて有意に高値を示した(p<0.05)。TAにおけるHSP47発現量は,CTXを筋注することにより増加し,CTX筋注1週間後に対照群に比べ約2.5倍の発現量を示した(p<0.05)。その後,HSP47発現量は徐々に低下したが,MENS治療によりHSP47発現量の低下が促進した。TAにおけるHSP72発現量も,CTX筋注により増加し,その後徐々に低下する傾向が認められたが,CTX筋注およびMENS治療による統計学的に有意な変化は認められなかった。【考察】本研究では,損傷骨格筋に対するMENS治療は損傷により低下した筋タンパク量の回復を促進した。したがって,MENS治療は損傷骨格筋の治癒促進効果を有することが確認された。MENS治療によって,CTX筋注により増加したHSP47発現量の低下を促進することが認められた。HSP47はコラーゲン特異的なHSPであり,損傷骨格筋細胞膜に発現が誘導されることから,MENS治療は損傷骨格筋の再生に必要なコラーゲン量を適切に制御することで,再生を促進しているものと考えられた。【理学療法学研究としての意義】MENSには損傷組織の回復促進効果がある他,疼痛抑制効果なども有するとされており,リハビリテーション医療への応用が期待される物理刺激の一つである。MENS治療は痛みを伴わず受傷早期から実施できることから,その治療メカニズムが明らかにすることで運動器リハビリテーションに大きく貢献できるものと考えている。本研究の一部は日本学術振興会科学研究費(挑戦的萌芽,24650411;基盤A,22240071)ならびに日本私立学校振興・共済事業団による学術振興資金の助成を受けて実施された。
著者
横山 真男 瀬田 陽平 矢川 元基
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
pp.17-00287, (Released:2017-12-06)
参考文献数
15

Based on experimental observation of liquid dripping, a method to prevent liquid adhesion at the wall of cup was proposed in this paper. When water or sauce etc. is poured from edge of a cup or a pot, the liquid adheres to the wall of cup, which often makes a table or clothes dirty. To clarify the above annoying problem, the flow dripping from the cup, whose edge was shaped to have various thin channels, was observed by using high speed camera. We found the water adhesion on cup's wall reduced when the channels were located at the outside of edge of the cup.
著者
横山 真男 斉藤 勇也
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.22, pp.1-6, 2015-02-23

1980 年代から 2000 年にヒットした邦楽の楽曲構造を分析し可視化を行った.対象として,オリコンランキングの 1980 年から 2007 年の各年で Top10 に入る楽曲について調査した.本研究では,曲のサビに注目し,コード進行の頻度やパターン,シンコペーションの数,動機のパターンを取り上げ,年毎にその特徴を分析した.We analyzed and visualized the music structures of the Japanese pop music that made the hit from the 1980s to 2000s. The musical pieces investigated here are that the music ranked in Top10 at each year of the Oricon ranking from 1980 to 2007. In this study, we focused on sabi (chorus) of the music and investigated the characteristic of the chord progression, the number of syncopation and the pattern of the motive.
著者
横山 真貴子 秋田 喜代美 無藤 隆 安見 克夫
出版者
一般社団法人日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.95-107, 1998-07-30

本研究では, 保育の中に埋め込まれた読み書き活動として, 幼稚園で行われる「手紙を書く」活動を取り上げ, 1幼稚園で園児らが7カ月問に書いた手紙1082通を収集し, コミュニケーション手段という観点から手紙の形式と内容を分析した。具体的には「誰にどのような内容の手紙を書き, 書かれた手紙はどのようにやりとりされているのか」について, 収集した手紙全体の分析(分析1)と手紙をよく書く幼児とあまり書かない幼児の手紙の分析(分析2)から, 全体的発達傾向と個人差を検討した。主な結果は次の通りである。第一に, 幼児は主に園の友達に宛てた手紙を書いており, 手紙の大半には, やりとりに不可欠な宛名と差出人が明記されていた。このことから, 幼児は園での手紙の形式的特徴を理解していることが示された。第二に, 全体的には絵のみの手紙が多く, コミュニケーションを図ることよりも, 幼児はまず手紙を書き送るという行為自体に動機づけられて手紙を書き, 「特定の誰かに自分が描いた作品を送るもの」として手紙を捉えていることが示唆された。特にこの傾向は年中児で頭著であった。だが第三に, 年長児になると相手とのやりとりを期待する伝達や質問等の内容が書かれ始め, 手紙を書くことの捉え方が発達的に変化することが示された。また第四に, 手紙を書くことに興味を持つ時期が子どもによって異なり, 手紙が書ける園環境が常時準備されていることの有益性が指摘された。
著者
吉岡 誠記 横山 真太郎 小口 智
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会 論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.146, pp.13-21, 2009
参考文献数
24
被引用文献数
2

わが国では人口構成の高齢化が進んでおり、今後、社会福祉施設を利用する数の増加が予想される。一方、近年では室内環境における微生物汚染が着目されており、例えば一般に易感染者とされる高齢者を中心とする社会福祉施設においては、重症かつ大規模な被害の可能性も考えられる。そこで、我々は札幌市東区にある老人保健施設を対象に、ビル管法で室内における濃度基準が定められている項目に加え、一般に室内空気汚染の指標として取り上げられることが多いと思われる室内浮遊微生物や自然放射性物質などを加えた項目を主要室内空気質として、その測定調査を実施し、その実態の調査を行った。この結果、冬期では非常に低湿度傾向にあることが確認された。続いて、このような低湿環境においては細菌やウィルスに対する抵抗力が低下すること多くなることが考えられるため、施設内感染対策に関連した室内空気環境における微生物制御を念頭に、加湿・滅菌複合システムの開発を行った。そして本システムの有効性の考察およびその活用法の具体的手順の提示を目的とし、同施設での導入実験を行い、湿度レベルの保持とともに浮遊微生物数の減少に効果がみられることを確認した。
著者
横山 真男 八代 月光 植木 一也
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:21888752)
巻号頁・発行日
vol.2018-MUS-119, no.41, pp.1-4, 2018-06-09

深層学習を用いて,演奏音からそのヴァイオリン製作者を当てる楽器識別および未知の楽器がどの製作者のヴァイオリンに近いか音色分析を行うプログラムを開発した.音響特徴量としてケプストラム法によるスペクトル包絡を深層学習の学習およびテストデータに用いた.ヴァイオリンは,ストラディバリをはじめとするオールドイタリアンの名器からモダン,国産の新作楽器まで 21 本で評価実験を行った.開放弦の演奏音を学習させたところおよそ 90% 以上の割合で識別ができ,楽曲の演奏音では約 60% 弱の正答率が得られた.また,未知の楽器が学習したどの楽器に類似しているかといった傾向分析についても試みた.
著者
古屋 温美 横山 真吾 中泉 真吾
出版者
環太平洋産業連関分析学会
雑誌
産業連関 (ISSN:13419803)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.5-17, 2011
被引用文献数
1

古屋ら(2008)は,北海道厚岸町において発生したカキマヒ性貝毒事件(2005年4月),全国的な広がりを見せたノロウイルスによる感染性胃腸炎の流行(2006 年 12 月)による,危害や風評による被害・損失額を算定し,産業連関表の活用により,被害額の地域内外への波及影響の程度を明らかにした.この研究で,産地や消費地への影響を最小化するには,厳格な品質衛生管理,正しい知識や情報の提供,危害発生時のリスク管理が重要であると述べた.本論文では東日本大震災による農林水産物の風評被害による経済的影響について分析を試みたが,カキの分析時と異なるのは,その原因が放射能という特殊なものであることと,農林水産物だけでなく様々な輸出品に対し,外国から風評被害を受けたことである.外国からの風評被害は,シンガポールの日本食レストランの経営等にも深刻な影響をもたらすなど,波及影響は計り知れない規模であり,厳格な品質衛生管理や正しい知識や情報の提供だけでは防ぐことの出来ない被害であった.本研究は,風評被害の要因となっている原発事故が未だ収束しない状況において,統計データなど公表資料が不十分であり,また,地域,品目や期間等が限られた範囲のデータを用いた分析となったが,今後,公表される統計データが充実すれば詳細な分析が可能になることから,引き続き想定される農林水産物の風評被害の経済評価の基礎研究としたい.
著者
古屋 温美 横山 真吾 中泉 真吾
出版者
環太平洋産業連関分析学会
雑誌
産業連関 (ISSN:13419803)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.5-17, 2011-10-31 (Released:2014-08-07)
参考文献数
9
被引用文献数
1

古屋ら(2008)は,北海道厚岸町において発生したカキマヒ性貝毒事件(2005年4月),全国的な広がりを見せたノロウイルスによる感染性胃腸炎の流行(2006 年 12 月)による,危害や風評による被害・損失額を算定し,産業連関表の活用により,被害額の地域内外への波及影響の程度を明らかにした.この研究で,産地や消費地への影響を最小化するには,厳格な品質衛生管理,正しい知識や情報の提供,危害発生時のリスク管理が重要であると述べた.本論文では東日本大震災による農林水産物の風評被害による経済的影響について分析を試みたが,カキの分析時と異なるのは,その原因が放射能という特殊なものであることと,農林水産物だけでなく様々な輸出品に対し,外国から風評被害を受けたことである.外国からの風評被害は,シンガポールの日本食レストランの経営等にも深刻な影響をもたらすなど,波及影響は計り知れない規模であり,厳格な品質衛生管理や正しい知識や情報の提供だけでは防ぐことの出来ない被害であった.本研究は,風評被害の要因となっている原発事故が未だ収束しない状況において,統計データなど公表資料が不十分であり,また,地域,品目や期間等が限られた範囲のデータを用いた分析となったが,今後,公表される統計データが充実すれば詳細な分析が可能になることから,引き続き想定される農林水産物の風評被害の経済評価の基礎研究としたい.
著者
土岐 信子 山根 沙季 長野 宏子 川田 結花 木村 孝子 辻 美智子 長屋 郁子 西脇 泰子 横山 真智子 山澤 和子 堀 光代
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.27, 2015

【目的】日本各地には、各地域の自然環境の中から育まれた食材を中心とした日常食または行事食がある。しかし現代は、地域の伝統的な料理が親から子へ伝承されにくい傾向にある。そこで1960~1970年頃までに定着してきた岐阜県東濃地域の郷土料理と、その暮らしの背景を明らかにするために聞き書き調査を実施した。<br>【方法】日本調理科学会「次世代に伝え継ぐ日本の家庭料理」調査に参画し、岐阜県東濃地域の瑞浪市、恵那市、中津川市を調査した。対象者はその地で30年以上居住した70歳代~90歳代女性8名で、家庭の食事作りに携わってきた人である。<br>【結果】自家栽培した作物を中心に、日常食はご飯、味噌汁、漬物が基本であった。また小麦をうどん屋に持ち込み、うどんに加工して煮込みうどんや素うどんなどで食した。山間部のため、野山の食材を中心にした料理が多く、おかずには季節の野菜や芋類を使った煮物、大豆の煮豆や炒り豆、蕗の佃煮、蜂の子の佃煮、醤油味噌などを食していた。味噌やたまり、蒟蒻などの加工品も作っていた。また乳牛や山羊、鶏、鯉、蜂の子を飼う家もあり、牛乳や卵も手に入った。魚は保存性の高い塩漬けした秋刀魚、鰯などを利用したが、昭和30年代にはスーパーマーケットができ、生の魚や肉なども手に入るようになり利便になっていった。この地で伝え継ぎたい家庭料理として、五平餅、朴葉寿司、蜂の子ご飯、さんま飯、栗おこわ、栗きんとん、栗蒸し羊羹、からすみ、朴葉餅、年取りのおかず、煮なます、柚べし、鯉こくなどがある。
著者
横山 真男 瀬田 陽平 矢川 元基
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.856, pp.17-00287-17-00287, 2017 (Released:2017-12-25)
参考文献数
15

Based on experimental observation of liquid dripping, a method to prevent liquid adhesion at the wall of cup was proposed in this paper. When water or sauce etc. is poured from edge of a cup or a pot, the liquid adheres to the wall of cup, which often makes a table or clothes dirty. To clarify the above annoying problem, the flow dripping from the cup, whose edge was shaped to have various thin channels, was observed by using high speed camera. We found the water adhesion on cup's wall reduced when the channels were located at the outside of edge of the cup.
著者
横山真一著
出版者
梓出版社
巻号頁・発行日
2005