著者
藤川 浩 和宇慶 朝昭 楠 淳 野口 やよい 橋本 由美 太田 建爾 伊藤 武
出版者
Japanese Society of Food Microbiology
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.41-44, 1996-06-20 (Released:2010-07-12)
参考文献数
11
被引用文献数
2

一般消費者からの苦情品および製造・販売業者から収去品として集あられた市販ミネラルウォーター292件 (90銘柄) について微生物性異物を調べた.その結果, 異物として45検体 (20銘柄) から真菌, 14検体 (10銘柄) から細菌の菌塊が検出された.検出された真菌の種類としてはPenicillium属が極めて多く, 次いでAcremonim属, Cladosporium属などであった.一つの銘柄から複数の菌種が検出されたものもみられた.また真菌性異物の認められた試料では細菌汚染は低かった.
著者
森 聖治 橋本 温 上野 純子 内海 俊明 谷岡 博昭
出版者
Japanese Society of Oral and Maxillofacial Surgeons
雑誌
日本口腔外科学会雑誌 (ISSN:00215163)
巻号頁・発行日
vol.36, no.10, pp.2337-2340, 1990-10-20 (Released:2011-07-25)
参考文献数
35

The authors recently experienced a plastic surgery (Bernard's method) for extensive defect of lower lip due to self-mutilation. The patient is a 7-year-old girl suspected Lesch-Nyhan syndrome.The prognosis is now good with no recurrence and no problems. The authors will discuss the treatment after operation and countermeasure of self-mutilation in this paper.
著者
橋本 晃
出版者
日本マス・コミュニケーション学会
雑誌
マス・コミュニケーション研究 (ISSN:13411306)
巻号頁・発行日
vol.62, pp.165-177, 2003-01-31 (Released:2017-10-06)

The U.S. Military exercised almost perfect media control and propaganda during the Persian Gulf War. How did they develop their skills of media control at a time of limited wars during the Kosovo War? This study attempts to answer this question and should be suggestive of media control and propaganda in future limited wars conducted by the United States. A critical review of the literature, including items collected in Belgrade during the war shows that a tendency toward "invisible war" has emerged, in which the military does not have to introduce any media control.
著者
石崎 和彦 橋本 憲明 松井 崇晃 名畑 越夫 神戸 崇 奈良 悦子 星 豊一 阿部 聖一 小林 和幸 重山 博信 平尾 賢一 金田 智
出版者
新潟県農業総合研究所
巻号頁・発行日
no.13, pp.47-66, 2015 (Released:2015-06-24)

「コシBL13号」は,新潟県農業総合研究所作物研究センターにおいて開発されたいもち病真性抵抗性同質遺伝子系統である。1996年より,戻し交配法を適用し,「K59」を1回親,「コシヒカリ」を反復親として育成された。いもち病真性抵抗性遺伝子型はPitと推定される。2011年から奨励品種決定調査に供試され,いもち病抵抗性以外の特性において「コシヒカリ」と類似性が高いことから,2013年に新潟県の奨励品種に採用された。なお,「コシBL13号」は,2014年に種苗法に基づき品種登録された。
著者
神戸 嘉一 鈴木 莊介 矢部 辰男 中田 勝士 前園 泰徳 阿部 愼太郎 石田 健 谷川 力 橋本 琢磨 武田 美加子 土屋 公幸 吉松 組子 鈴木 仁
出版者
日本哺乳類学会
雑誌
哺乳類科学 (ISSN:0385437X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.289-299, 2013 (Released:2014-01-31)
参考文献数
44

クマネズミはthe Rattus rattus species complexとも称され,複数の種からなる種複合体である.日本には古くに移入した東アジア地域起源のRattus tanezumi(2n=42)に加え,新規に移入したインド地域が起源のR. rattus(2n=38)の2系統が存在する.本研究ではこれらクマネズミ系統の日本列島における分布および移入の歴史を把握することを試みた.毛色関連遺伝子Mc1r(954 bp)をマーカーとし,奄美大島産を含む36個体の塩基配列データを新規に収集し,既存の配列データと合わせ,日本列島の17地点,さらに比較対象として用いたパキスタン産を含め,総計133個体のデータを基に系統学的解析を行った.その結果,小樽,小笠原諸島および東京の3地域でR. rattus型が認められ,これらの地点ではR. tanezumi型とのヘテロ接合体も存在した.これらの結果から,既存系統への浸透交雑が一部の市街部,港湾部および離島で進行している実態が明示された.一方,琉球列島の自然林では,R. rattus型のMc1rハプロタイプは認められなかった.これは,新たな外来系統R. rattusの定着や浸透交雑を起こさない何らかの要因が存在する可能性を示唆する.琉球列島には独自のMc1r配列の存在も認められ,他地域とは遺伝的に分化した集団として位置づけられる可能性も示唆された.
著者
大貫 雅子 橋本 洋子 堀尾 武
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.38, no.5, pp.505-510, 1996 (Released:2010-08-25)
参考文献数
21
被引用文献数
2

42歳, 男性。体温上昇時, 精神的緊張時に強度の痛みとともに生じる皮疹を主訴に受診した。温熱負荷および運動負荷により紅斑と粟粒大の膨疹が誘発され, 皮疹出現時の発汗低下が確認されたことより, 減汗性コリン性蕁麻疹と診断した。組織学的には発汗低下の要因となるような機質的変化はみとめられず, 連日の運動負荷による発汗の促進誘発により症状の軽快が得られた。本疾患の病態形成機序は十分解明されていない。自験例では, 誘発時の血中ヒスタミン値の有意な上昇はみられなかった。また, 内服PUVA療法により皮疹形成は抑制されたが痛みは改善しなかったことから, 両者に関与するメディエーターは異なる可能性が示唆された。
著者
川崎 展 上田 陽一 酒井 昭典 森 俊陽 佐羽内 研 橋本 弘史
出版者
産業医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

下垂体後葉ホルモンの一つであるオキシトシン (OXT)は疼痛調整に関与していることが示唆されている。本研究の目的は、OXT-単量体赤色蛍光タンパク1 (mRFP1)トランスジェニックラットを用いて、急性ならびに慢性炎症・疼痛モデルラットを作製し、視床下部・下垂体後葉・脊髄におけるOXT-mRFP1融合遺伝子の発現動態を可視化・定量化し、OXTの役割を検討した。その結果、急性および慢性疼痛・炎症モデルラット、いずれにおいても下垂体後葉系におけるOXTの産生・分泌の亢進および視床下部室傍核-脊髄経路のOXT系が活性化しており、温痛覚の感受性に関わっていることが示唆された。
著者
橋本 貞雄
巻号頁・発行日
vol.6, pp.297-312,
著者
中川 由紀子 神田 真軌 林 洋 松島 陽子 大場 由実 小池 裕 永野 智恵子 関村 光太郎 大塚 健治 笹本 剛生 橋本 常生
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.52-60, 2019-06-25 (Released:2019-08-07)
参考文献数
16
被引用文献数
1

畜水産食品中の抗真菌薬15剤,抗寄生虫薬2剤およびその他の動物用医薬品3剤のLC-MS/MSによる高感度な一斉分析法を開発した.薬剤の分解を抑制するため,対象食品に50%エタノールを加えてホモジナイズをした調製試料から,アセトニトリルを用いて薬剤を抽出した.抽出液をアルミナNカラムに通液して精製し,得られた試験溶液を全多孔性オクタデシルシリル化シリカゲルカラムで分離しMS/MS測定を行った.これらにより,食品由来成分の影響を受けやすく分析が困難とされる魚介類にも適用可能となった.畜水産物8食品において妥当性評価を実施した結果,選択性は十分で,真度70.2~109.3%,併行精度18.0%以下,室内精度18.7%以下となり,ガイドラインの基準に適合した.定量下限値は,3 ng/gに設定可能と考えられた.
著者
岸田 晶夫 木村 剛 橋本 良秀 中村 奈緒子 舩本 誠一
出版者
東京医科歯科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

優れた生体適合性・生体機能性を有する脱細胞化生体組織を規範として、新しい生体材料である人工生体組織(Tissueoid:生体組織のようなもの)の概念を提唱し、その創製を通じてバイオマテリアルの設計概念および作製プロセスの獲得を目指した。脱細胞化組織の特性の要因のひとつとして生体組織の微細構造があることを見いだした。その要素をコラーゲンあるいは人工材料で作製した組織体に組み込み「Tissueoid」の開発概念を立証した。