著者
岡本 透 大丸 裕武 池田 重人 吉永 秀一郎
出版者
日本第四紀学会
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.215-226, 2000-06-01 (Released:2009-08-21)
参考文献数
30
被引用文献数
6 9

下北半島北東部の太平洋岸には,砂丘砂や泥土に覆われたヒバの埋没林が各所に認められる.この埋没林の形成期は,約2,600~2,000年前,約1,000~850年前,約500年前,および現代である.調査地域に分布する砂丘砂中に認められる埋没腐植層の年代は,14C年代値と白頭山苫小牧火山灰の年代から,約5,300年前,約2,700年前,約1,000~900年前,約600~500年前,そして約200年前に区分された.埋没腐植層の年代により,調査地域に分布する砂丘の形成期は,約5,000年前以降,約2,500年前以降,約1,000年前以降,約600年前以降,約100年前以降と推定された.約2,500年前以降は,砂丘の形成期の年代とヒバ埋没林の形成期の年代とがほぼ一致するため,ヒバ埋没林の形成には砂丘砂の移動が大きく関与している.約2,600~2,000年前のヒバ埋没林は,その年代と分布から,約3,000~2,000年前の小海退にともなう砂丘砂の移動によって形成された.約1,000年前以降に形成された砂丘については,人為的影響によって形成された可能性がある.一方,調査地域周辺には,約700~500年前の製鉄遺跡が数多く分布し,江戸時代後期にも南部藩などによって製鉄が試みられている.砂鉄採取のための砂丘の掘り崩しや,製鉄用の木炭を得るための沿岸部における森林伐採といった人為的影響によって,約600年前以降と約100年前以降に砂丘砂の移動があった.それにともなって,約500年前,現代の年代を示すヒバ埋没林が形成された.
著者
木津 彰斗 末廣 健児 國枝 秀樹 石濱 崇史 池田 幸司 鈴木 俊明
出版者
関西理学療法学会
雑誌
関西理学療法 (ISSN:13469606)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.43-47, 2016 (Released:2016-12-29)
参考文献数
3
被引用文献数
5

The purpose of this study was to illustrate the actions of the gluteus maximus (GM), medial hamstrings (MH), and lateral hamstrings (LH) during forward-reaching in a sitting position using electromyography (EMG). We found that as the distance of forward-reaching increased, EMG activity of the GM, MH, and LH muscles increased to maintain forward-bending of the trunk. In addition, lower GM activation increased at a shorter reaching distance than the upper GM. From the analysis of posture during this task, we also found that the distance covered during forward-reaching was increased by up to 15 cm mainly through flexion of the thoracic spine. This mechanism enhances the distance of forward-reaching achieved by flexion of the hip joint, but extension of the lumbar spine. From these results, we suggest that forward reaching is not simply caused by flexion of the hip joint and that each fiber of GM, MH, and LH muscles has a different function in the sequence of activities that leads to a change in posture.
著者
池田 大地 森田 光
出版者
情報ネットワーク法学会
雑誌
情報ネットワーク・ローレビュー (ISSN:24350303)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.62-75, 2018-11-29 (Released:2020-01-16)
参考文献数
8

日本の森友学園問題をはじめとして、公的機関による決定事項に対する疑惑に注目が集まっている。関係者が、事実を隠蔽したり、他者の認識をミスリードするために改ざんをするようでは、根本解決に向けての議論ができないばかりか、社会の浄化作用を機能不全に陥らせることが懸念される。これに対して、著者らは、不正や疑惑が出れば、その事実を解明するため、過去の事実に遡るための手段が重要であるとの立場から研究してきた。遡って事実の解明ができるならば、不正抑止にもなり得るからだ。本稿では、事実の定義、文書管理機能、改ざん防止機能の三点から考察し検討を加えた。特に、第一項の「事実の定義」は核心部分であり、簡便に事実から情報の形に生成し、事実に関係付けられる情報同士を相互参照することで、疑惑や不正の因果関係を検証することができるようにするものである。第二項は定義された事実を情報として保存する文書管理機能のことを示す。特に、文書保存ができれば十分な機能であるが、象徴的な意味でGitという名称を用い、Gitのトランスペアレント(透明)で文書の加筆訂正などの更新や削除などバージョン毎の相互参照性可能なモデルの機能のことを意味する。また、第三項は改ざん防止機能であり、情報セキュリティを守ると根幹部分を示す。ここでは、他にも類似するモデルは多く存在するけれど、いろいろな実装が進んでいるためブロックチェーンの実装を使う場合を想定して議論する。文書改ざん防止機能を果たすものには、他にもブロックチェーンの源流のマークルツリー[7]などモデルが多く存在する。以上の三機能から文書管理の仕組みを構築できる。
著者
池田 彩夏 魚里 文彦 板倉 昭二
出版者
一般社団法人 日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.288-298, 2019 (Released:2021-12-20)
参考文献数
18

幼児の危険認知の発達をどのように促すべきかは,発達心理学における課題の1つである。幼児への効果的な教育方法として,多くの研究が絵本の読み聞かせを取り上げているものの,防犯教育への絵本の読み聞かせの効果に関しては,直接的な検討はされていない。そこで,本研究では,絵本の読み聞かせが幼児の危険認知の発達を促すかを検討した。さらに,絵本による教育効果と共感性の関連を併せて検討した。4~6歳児を対象に,仮想場面において,未知人物から誘われた際に回避行動を取るか否かの選択,および,その行動理由を尋ねる課題を実施し,絵本の読み聞かせ前後での課題得点を比較した。分析の結果,適切な回避行動および行動理由の回答は読み聞かせ後に増加しており,特に年長児に対し行動理由を尋ねる課題において,読み聞かせの効果が顕著であった。また,共感性と読み聞かせの効果との関係を検討したところ,共感性が高い子ほど,読み聞かせによる危険認知課題の得点の上昇が大きい傾向があった。考察では,絵本の読み聞かせ効果の発達的変化および本研究成果の応用的側面について議論した。
著者
氏原 真弓 石黒 洋明 小玉 肇 西谷 皓次 池田 政身 北村 嘉男
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.112, no.9, pp.1229-1240, 2002-08-20 (Released:2014-12-27)

症例は48歳,女性.約13年間.甲状腺機能亢進症のためプロピルチオウラシル(PTU)を服用していた.300mg/日にて開始して4年後の冬に,感冒様症状に続いて喀血を伴う呼吸困難と高度の貧血を来し,次いで突発性難聴も生じた.尿潜血,便潜血,RA-test陽性,抗核抗体陽性を認めた.甲状腺機能が正常化してPTUの投与が中止されたところ,これらの症状は消失した.その後甲状腺機能亢進症状が再燃しPTUの投与が再開されたが,150mg/日以上服用すると,上強膜炎あるいは強膜炎が出現した.数年前から紫斑が下腿に出没し,嗄声も出現した.1.5年前より300mg/日に増量されたところ,貧血が次第に進行し,不明熱,多関節痛および小腸出血を来した.下肢には環状およびび漫性の紫斑,打ち傷様紫斑が生じた.病理組織像で真皮全層の細動静脈,毛細血管および真皮深層の小動脈にleukocytoclastic vasculitisを認めた.プレドニゾロン30mg/日よりの漸減療法にて,紫斑の新生はなくなり,多関節痛,筋痛も激減したが,尿潜血は続き,15mg/日で経過観察中に血痰が出現した.Myeloperoxidaseに対する抗好中球細胞質抗体(MPO-ANCA)は406EU/mlの高値を示した.PTUの投与の中止により全ての症状が消失し,MPO-ANCAが低下したことより,PTUによるANCA関連血管炎と診断した.これまでに報告された抗甲状腺薬によるANCA関連血管炎45例を検討したところ,皮疹は44%で見られ,手指や下肢の有痛性紅斑,丘疹,潰瘍および下肢の広範な紫斑が主な皮膚症状であった.半月体形成性糸球体腎炎や肺出血を伴うことが多く,microscopic polyangiitisと同様の病像を呈した.PTU等抗甲状腺薬による血管炎には,全身性のANCA関連血管炎とIII型アレルギーが推測される皮膚のleukocytoclastic vasculitisがある.PTUは選択的に好中球に集積され,好中球のMPOにより非常に反応性の高い物質に代謝されるため,それが好中球の核や細胞質の構成成分の構造に変化をもたらし,抗核抗体やANCAが産生されるようになると推察した.
著者
池田 圭佑 榊 剛史 鳥海 不二夫 栗原 聡
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.21-36, 2018-03-14

東日本大震災や熊本地震において,Twitterなどのソーシャルメディアが重要な情報源として利用された.一方,デマ情報のような誤った情報の拡散も確認されており,デマ情報の抑制手法の確立は災害大国日本において急務である.しかし,デマ情報がどのように拡散するかは明らかになっておらず,そのため有効な抑制手法も確立されていない.本稿では,これまでに提案した口コミに着目した情報拡散モデルにおいて「人の生活パタン」および「複数の情報源からの情報発信」を考慮した新たな情報拡散モデルを提案する.本モデルを用いて,これまで再現性に課題のあった実際のデマ情報を再現し,本モデルの妥当性を確認した.また,デマ情報の抑制手法の検討および評価もあわせて行った.その結果,デマ情報を否定する訂正情報をより多く拡散させるための手法が明らかになった.
著者
池田 保 田島 明子
出版者
公益社団法人 北海道作業療法士会
雑誌
作業療法の実践と科学 (ISSN:24345806)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.7-15, 2022 (Released:2022-02-28)
参考文献数
32

本研究は,ICFの課題について障害の社会モデルの視点から整理し,作業療法との関連性や社会参加の支援について考察することを目的とした.方法は,文献からデータを抽出し,質的内容分析にてカテゴリー化を行った.結果,【医学モデルに依拠した障害観】【社会変容の視点が希薄】【内的経験から生じる参加制約の視点が希薄】の3つのカテゴリーが挙げられた.ICFは障害の発生要因がインペアメントに依拠しており,社会からの否定性が活動・参加の制約になる点を表しにくいことが明らかになった.社会参加を支援する作業療法では,障害のある人を肯定的に捉える働きかけや住みやすい社会づくりへの貢献が重要であると考えられた.
著者
金子 信博 井上 浩輔 南谷 幸雄 三浦 季子 角田 智詞 池田 紘士 杉山 修一
出版者
日本土壌動物学会
雑誌
Edaphologia (ISSN:03891445)
巻号頁・発行日
vol.102, pp.31-39, 2018 (Released:2018-04-28)

人間によるさまざまな土地管理は,そこに生息する土壌生物にも大きな影響を与え,土壌生物群集の組成やその機能が,さらにそこに生育する植物の生長にも影響している.農業においても保全管理を行うことで土壌生物の多様性や現存量を高めることが必要である.日本におけるリンゴ栽培は,品種改良と栽培技術の向上により,世界的に高い品質を誇るが,有機栽培は困難であると考えられている.青森県弘前市の木村秋則氏は, 独自の工夫により無施肥, 化学合成農薬不使用による有機栽培を成功させている.その成功の理由については地上部の天敵が増加することや,リンゴ葉内の内生菌による植物の保護力が高まることが考えられているが,土壌生態系の変化については十分調べられていない.そこで,2014 年 9 月に, 木村園(有機) と隣接する慣行リンゴ園, 森林の 3 箇所で土壌理化学性,微生物バイオマス,小型節足動物,および大型土壌動物の調査を行い,比較した.有機の理化学性は,慣行と森林の中間を示したが,カリウム濃度はもっとも低かった.AM 菌根菌のバイオマス, 小型節足動物, 大型土壌動物の個体数は有機で最も多く, 慣行で最も少なかった.特にササラダニの密度は有機が慣行の 10 倍であった.落葉と草本が多く,土壌孔隙が多いことが,有機での土壌生物の多様性および現存量を高めており,植物に必要な栄養塩類の循環と,土壌から地上に供給される生物量を増やすことで,天敵生物の密度を高めることが予測できた.
著者
池田 岳大
出版者
一般社団法人 日本キャリアデザイン学会
雑誌
キャリアデザイン研究 (ISSN:18802753)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.19-31, 2022 (Released:2022-11-02)

This study examined gender differences in career mobility in professions with a high proportion of men and in professions with a high proportion of women using 2017–2021 Japanese Panel Study of Employment Dynamics data (JPSED). The results of the mobility table and multivariate analysis found that although there were no gender differences in the turnover rates of professions with a high percentage of women (regular employment), the turnover rates of women in professions with a high percentage of men (regular employment) were much lower than the turnover rates of men. As age increased, the gender gap in professions with a high percentage of men became larger, arguably due to the impact of life events such as marriage and child-rearing. Previous studies have demonstrated an equalization of the sex ratio in professions with a high percentage of men. However, the analysis in this study revealed that many more women than men leave professions with a high proportion of men in the course of their careers, resulting in the re-segregation of gender roles, thus, maintaining the gender system within the organization. Conversely, men in professions with a high proportion of women were not found to be disadvantaged in career mobility.
著者
桃木 勉 長野 真二郎 池田 良穂
出版者
公益社団法人 日本船舶海洋工学会
雑誌
日本船舶海洋工学会論文集 (ISSN:18803717)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.257-264, 2009 (Released:2009-10-08)
参考文献数
5

Recently, fast car ferries of catamaran type have become larger and larger. In beam waves, motion of catamaran is relatively severe because of its large stability. Therefore, in beam waves, tilt or turn over of cars is concerned for such catamarans. If relationship between wave height and tilt of cars is clarified, safety voyage without lashing will be able to judge before sailing from port.A method of judgment of tilt of cars on deck was proposed by Kuwano. In this method, however, only rolling motion is taken into account. It is necessary to take other motions into account for higher precision of the judgment of tilt of cars on deck. A new method considering heave, sway and pitch as well as roll motion is developed in the present paper. Model experiments to check out the relevance of the new method and the effect of motions except rolling on behavior of vehicles on decks are carried out.The method is applied to a 112m wave piercing catamaran, and criteria of wave height for tilt of vehicles on decks are predicted.The predicted results demonstrate the effects of other motions except rolling are significant in some cases. It is confirmed that the most critical wave period of tilt of vehicles on decks of the wave piercing catamaran is about 6.0 to 8.0 seconds.
著者
池田 廉
出版者
イタリア学会
雑誌
イタリア学会誌 (ISSN:03872947)
巻号頁・発行日
no.3, pp.28-47, 1954-12-30

All'infuori della sua personalita piena di contradizioni e che appartiene ad un periodo di transizione, abbiamo pochi elementi sicuri per investigare il pensiero del Petrarca. L'autore mette in rilievo, che siccome era cosa facile, passare dalla poesia volgare gia impregnata di elementi di razionalismo e di edonismo, al paganesimo, il Petrarca per opporsi a questa tendenza, unendo insieme, il moralismo latino e le sue idee cattoliche si adopero attivamente a formare il suo pensiero. Benche sentisse una profonda attrazione verso le cose umane, conservo sempre in se stesso un ideale religioso sicuro.
著者
大西 秀明 八木 了 大山 峰生 松木 儀浩 伊橋 光二 半田 康延 池田 知純
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.26, no.5, pp.226-230, 1999-07-31 (Released:2018-09-25)
参考文献数
11

本研究の目的は,健常者を対象にして歩行中および立位保持中に膝窩筋筋電図を導出し,その機能を明らかにすることであった。対象は健常男性10名であり,課題動作は自然歩行および膝関節0度,30度,60度および90度屈曲位での立位保持であった。筋電図の導出にはワイヤー電極を使用し,電気刺激を行うことにより電極が膝窩筋内に入っていることを確認した。各動作時に得られた筋電図は全波整流したのち移動平均処理を行い平滑化し,最大等尺性下腿内旋運動時に得られた筋電図をもとに正規化した。歩行中の膝窩筋筋活動は,立脚初期,立脚後期および遊脚後期に強い活動を示した。特に立脚期9.3%時点では膝窩筋の筋活動は最も強く,下腿最大内旋運動時の72.2 ± 14.8%を示した。また,立位保持中における膝窩筋の筋活動は膝関節屈曲角度の増加に伴い増加した。これらの結果から,膝窩筋は,歩行時には遊脚後期から立脚初期にかけては膝関節過伸展を防御し,立脚後期から遊脚初期にかけては膝関節の屈曲運動に関与することが推察された。また,立位保持時には脛骨の前方移動を防ぐように活動していると考えられた。
著者
池田 和史 服部 元 松本 一則 小野 智弘 東野 輝夫
雑誌
情報処理学会論文誌コンシューマ・デバイス&システム(CDS) (ISSN:21865728)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.82-93, 2012-03-21

近年,TwitterのようなブログやWeb掲示板などに投稿された商品やテレビ番組などに対する口コミ情報を分析してマーケティングなどに応用する評判解析技術に注目が集まっている.これらは手軽に情報発信することが可能なため,新鮮かつ多数の意見を即座に収集するツールとして,その活用は大きな可能性を持っている.一方で,評判は投稿者の年齢や性別,趣味などのプロフィールに応じて異なることが多いが,ブログや掲示板には投稿者の年齢や性別が記載されていない場合が多く,投稿数や平均的な意見などの表面的な情報しか抽出できず,プロフィールごとの意見を抽出できないことが課題であった.この問題を解決するため,著者らはTwitter上の口コミ投稿者の日常的な投稿内容を解析することで,年代,性別,居住地域などのプロフィールを推定する技術を開発した.本技術を利用することで,ネット上の口コミ情報をプロフィールごとに分類,集約することが可能となり,商品の改善やテレビ番組の企画などに生かすことが可能となる.性能評価実験の結果,提案手法の汎用的な推定精度は性別で88.0%,年代で68.0%,居住地域で70.8%であり,視聴率測定などへの応用を想定したプロフィール分布誤差の評価では,分布に偏りがある場合でも性別で8.8%,年代で12.4%,居住地で14.0%と実利用に十分な精度であることが示された.
著者
原田 和弘 井澤 修平 中村 菜々子 吉川 徹 赤松 利恵 池田 大樹 久保 智英
出版者
一般社団法人日本体力医学会
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.417-429, 2022-10-01 (Released:2022-09-13)
参考文献数
38

Previous studies among middle-aged and older adults have shown that engagement in exercise with others is more strongly associated with better mental health than engagement in exercise alone. However, the applicability of such findings to workers remains unclear. This study aimed to examine whether 1) engagement in exercise with others and time spent exercising with others were associated with lower stress response and mental distress among workers, and 2) self-determined motivation toward exercise mediated these associations among workers. This was a cross-sectional study. A web-based questionnaire survey was conducted among 810 workers aged 20 to 59 years. The survey measured respondents’ engagement and time spent exercising alone and with others, self-determined motivation toward exercise, psychological and physical stress responses, mental distress, and basic factors. Basic factors were treated as covariates. The analyses of covariance showed that engagement in exercise with others was significantly associated with lower psychological and physical stress responses and mental distress, while engagement in exercise alone was not. Multiple regression analyses revealed that longer time spent exercising with others was not associated with lower psychological and physical stress responses or mental distress. Path analyses showed that mediation effect of self-determined motivation on these associations was not significant. Although dose-response associations and the mediating role of self-determined motivation were not confirmed, this study found that engagement in exercise with others was associated with lower stress responses and mental distress among workers.
著者
渡辺 広光 蜂須賀 清 佐々木 聖夏 池田 和彦 本橋 昌幸 望月 孝幸
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会 年会・大会予稿集 2010年秋の大会
巻号頁・発行日
pp.477, 2010 (Released:2010-10-18)

原子力発電や再処理施設および原子力関連施設に関連する機器には,地震に対する高い健全性が要求されている。このため、有限要素法などによる解析技術を駆使した設計を行っている。 しかし、従来の計算では、配電盤の構造部材を一次元のはりや二次元の板で簡略化していたため、中心位置の読み取りや質量配分等の事前準備が必要であった。そこで、設計時の三次元CADデータを直接利用した実形状で解析モデルを構築する技術を適用して、耐震設計の精度向上と効率化を図り、新しい耐震指針に適合した配電盤の開発を行ったので報告する。