著者
西本 卓也 渡辺 隆行
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J94-D, no.1, pp.209-220, 2011-01-01

視覚障害者のコンピュータ利用に適した超早口音声の音質を改善することが望まれている.しかし超早口音声の評価のためには,聞き手の慣れの効果の考慮が重要である.本研究では親密度を統制した超早口音声の聴取において(1)実験の途中での親密度条件の変化,(2)親密度に関する教示の有無,の要因が聞き手の課題への慣れに与える影響を検証した.約21モーラ/秒という超早口音声の聴取における了解度と心的負荷に着目した実験から,「慣れによって親密度が高いという自覚が促された場合に,特にトップダウン情報としての心的辞書へのアクセスが促進され,その結果として了解度が高くなり心的負荷が少なくなる」という仮説を支持する結果が得られた.
著者
若松 寛 橋本 伸也 渡邊 伸 渡辺 信一郎 河村 貞枝
出版者
京都府立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1995

(1)本研究は、多様な生産形態・民族・言語・宗教・文化を基礎に政治的統合を達成した国家を帝国システムとして捉え、システム内部の諸要素の比較史的検討を通じて、世界史上における多様な政治的統合のあり方を解明すると共に、国家そのものの現在的意味を問いなおすことを目的とし、3年間共同研究を行ってきた。その成果は次のとおりである。(2)若松寛は、清朝による青海地方平定の後、ここに設置された旗の数に関し、当初の29旗が1746-1806年の期間のみ30旗あったことを解明した。(3)河村貞枝は、ヴィクトリア期からエドワード期にかけての帝国体制・帝国文化の中で形成されたイギリスの「第一波」フェミニズム運動をとりあげ、その本質が帝国主義の問題を中心に内包するものであったことを指摘し、インド女性との関係、ボ-ア戦争に対する姿勢、国際的なフェミニズムの連携に果たした役割などを考察した。(4)渡辺信一郎は、『大唐開元礼』に規定される唐王朝の元旦儀礼の訳注をおこない、元旦儀礼をつうじて象徴的に表現される皇帝と中央官僚との君臣関係、中央政府と地方政府及び諸外国・異民族との政治的従属関係の存在を指摘し、それらを唐王朝の帝国構造として把握した。(5)渡邊伸は、神聖ローマ帝国に関する近年の二つの研究動向に注目した。その一つは、帝国を「平和」のための法共同体とするものであり、いま一つは皇帝を中心とする人的結合関係から帝国をとらえようとする。そして事例考察から帝国システムの解明に後者の方向が有効と指摘した。(6)橋本伸也は、3次にわたるポーランド分割によってロシア領となった西部諸県の18世紀以来の教育的伝統を踏まえたうえで、19世紀前半のポーランド・シラフタを対象とした帝国の民族教育政策の転回について考察した。
著者
渡利 徹夫 江尻 晶 森下 一男 佐貫 平二 渡辺 二太 西村 清彦 天野 恒雄 成原 一途 岡本 正雄 笹尾 真美子 霍 裕平 沈 慰慈 沈 学民 李 健剛 張 大慶 王 孔嘉 兪 国揚 王 兆申 方 瑜徳 張 暁東 万 元熈 万 宝年 邵 育貴 朱 思錚 武藤 敬 関 哲夫 熊沢 隆平 大久保 邦三 岡村 昇一 足立 圭三 東井 和夫 佐藤 哲哉 孟 月東 藤原 正巳 羅 家融 藤田 順治 SHEN Xuemin SHEN Weici FANG Yude WANG Zhaoshen WANG Kongjia YU Guoyang HUO Yuping WAN Yuanxi WAN Baonian LI Jiangang ZHANG Daqing ZHANG Shaodong LUO Jiarong MENG Yuedong SHAO Yugui ZHU Sizheng 万 元煕 李 建剛 愈 国揚
出版者
核融合科学研究所
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1993

本計画立案時点において、トーラス型プラズマ装置として核融合科学研究所(NIFS)ではJIPP T-II U及びCHSが稼働中であり、準定常運転を目指す大型のLHDが建設中、他方合肥の等離子体物理研究所(ASIPP)ではHT-6M装置が稼働中、準定常運転を目指す大型のHT-7が建設中であった。またこの時点では「高ベータプラズマの閉じ込め研究」を共同研究の主要なテーマとしたが、基本となるプラズマ加熱が未だうまく行かない状態にあったASIPP側では大電力イオンサイクロトロン加熱の実現をHT-6Mの第一優先項目としたので、本計画もこの方面への研究協力に力点を置くことにした。本計画の3年間に、日本から合肥への派遣延べ21名,合肥から日本への招聘延べ18名を含む交流が実行された。平成5年度:ASIPPは採用していたカーボンリミターの材料の選択に問題があるとしてこれを撤去した。引き続きイオンサイクロトロンアンテナのファラデイシールドと呼ばれる部分の構造に問題があるというNIFS側の指摘に基づきこれも撤去した。これらの結果として、加熱の効果を示す「アンテナの負荷抵抗の増大」が観測された。NIFSのイオンサイクロトロン加熱において実績のあるチタンゲッターをHT-6Mに持ち込み不純物の制御を試みた。その結果ターゲットプラズマの質が向上した。入射電力は多少増大したものの未だ本格的な加熱には至らなかった。平成6年度:NIFSにおいて実績のある、固体ボロンを使ったボロニゼーションを試みた。不純物の流入が減少し、表面加熱に関する実験を行なう事が出来た。不純物の問題はいくらか改良されたものの、アンテナは絶縁破壊が起り大電力入射を妨げている。これを解決するために「長いアンテナ」を製作することにした。NIFSは2イオン共鳴加熱に移行することを主張していたが、HT-6Mでは磁場を0.9T以上にする上での技術的問題とASIPP内の実験テーマの優先順位の問題があって、2イオン共鳴加熱への移行は持ち越すこととなった。NIFSではLHDのイオンサイクロトロン加熱のための技術開発研究を行なっている。この一部としてASIPPの同軸切替器を改造して使用することにした。平成7年度「長いアンテナ」を装着し、第2高周波加熱以外に2イオン共鳴加熱の実験も行なった。予備的なものであったが、水素と重水素の成分比等の基本データも
著者
長田 敏行 渡辺 昭 岡田 吉美 中村 研三 三上 哲夫 内宮 博文 岩淵 雅樹
出版者
東京大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1991

体勢上レンガ積み構造に例えられる植物体に発達された内・外的刺激に独特の応答反応を示す現象の分子機構の解明を目的として立案された本研究組織において、研究期間終了にあたって次のような成果が得られた。まず、植物ホルモンのうち作用が最も広範かつ劇的ゆえ重要とされるオーキシンについて発現制御をする遺伝子を探索して得られた遺伝子は、グルタチオンS-トランスフェラーゼをその翻訳産物と同定したが、これはオーキシン制御の遺伝子で機能の同定された最初であった。また、やはりオーキシン制御の遺伝子で細胞増殖に関っていると推定されるGタンパク質のβ-サブユニット様の遺伝子も同定したが、これは植物で初めてのGタンパク質関連遺伝子であり、タンパク質Cキナーゼを介する新しい信号伝達経路の展開を予測させたが、同様な展開は蔗糖により誘導されるβ-アミラーゼでも、Ca依存タンパク質キナーゼの介在を予測させ、斯界に本邦発の情報として貢献できたといえる。また、植物ホルモンが形態形成に果たす役割についても遺伝子の同定がなされた。一方、植物への病原菌の感染に伴う応答機構については、エリシターに対応する受容体の同定、中間で作用するホスホイノチド代謝経路の推定もなされ、病原菌抵抗性植物の再生も試みられた。さらに、植物ウイルスであるタバコモザイクウイルスの感染に関しては、ウイルスの複製酵素領域が抵抗性を支配していること、またウイルスの細胞間移行に関する30kDaタンパク質のリン酸化が抵抗性に関与していることも示された。なお、本研究グループで広く用いられたタバコ培養細胞株BY-2は、高度な同調化が可能ということで世界18ヶ国で使われるにようなったが、その流布にあたっていは本研究グループが大いに貢献してた。
著者
古野 毅 鈴木 徳行 渡辺 暉夫
出版者
島根大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1986

化石木の珪化過程と形成について組織構造的に研究を行い, 以下の研究成果を得た.1.珪化過程 有機物分析, SEM観察, EPMA分析, X線回析, 光学・偏光顕微鏡観察から化石木の珪化過程と形成を次のように考察できた.(1)細胞内膣中のシリカ鉱物の種類 まずオパールAが材木中に浸透して, オパールCTが沈澱する. その後地質条件により石英に移転する.(2)細胞壁へのシリカ鉱物の侵入と置換 シリカ鉱物の沈積は初めは細胞内膣のみであり, ある時期に壁にも侵入し, 壁物質として置換する. 最終的には壁物質のほとんど大部分がシリカと置換される.(3)細胞壁に残存する有機炭素 細胞壁の有機炭素の残存には有機物の保存性がよい場合と, 早い段階で壁のシリカ置換が進行し, 有機物が見られない場合がある. 前者でも時間の経過などにより次第に有機炭素は消失する.(4)細胞形態 壁のシリカ置換の進行, 有機炭素の減少とともに細胞の形態は徐々に失われていくが, 細胞の形状は痕跡として残る.(5)樹脂様物質の炭素残存 樹脂細胞・放射柔細胞に存在している樹脂様物質の炭素残存が非常によく, 炭素含有の高い物質として化石化している.2.珪化作用における樹脂様物質の役割 樹脂様物質かコハクと同様にC-C鎖式構造を基幹とした物質であり, 付随しているカルボキシル基とフェノール性OH基が周囲のpHを低下させ, 木材中に侵入したシリカ鉱物はその周辺で沈澱しやすくなり, 周囲の壁のシリカ置換を促進させる効果があることや, 豊富なアルキル構造の疎水性により保存性がよいことがわかった.3.珪化木の人工合成 ヒノキー珪酸溶液の反応系に数ヶ月浸漬すると, 仮道管や放射柔細胞の木材細胞中に長い角柱状あるいは円柱状のシリカ鉱物が形成された.
著者
渡辺 和行
出版者
香川大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

1996年のフランスも、戦争の記憶の問題に直面した。1月にはヴィシ-政府との関与を疑われたミッテラン前大統領が他界し、7月にはフランス人として初めて「人道に反する罪」に問われて終身刑に服していたポール・トゥヴィエが病死した。このように、当時を知る人々が鬼籍に入って身体的記憶が薄れるにつれて、国民的記憶を曖昧にする動きも加速したのである。それでは、ヴィシ-の集合的記憶はいかに変容したのであろうか。ヴィシ-期の集合的記憶は、4段階(1994-54年の服喪期、1954-71年の抑圧期、1971-3年の脱神話期、1974年以降の脅迫観念期)を経て変化してきた。第I期は、法的忘却を意味する大赦が可決された時期であり、第2期は、抑圧された記憶の補償作用としてレジスタンス神話が最盛期を迎えた時期でもあり、1964年のジャン・ム-ランのパンテオン移葬がその頂点をなした。レジスタンス神話を代表したドゴールが死去した翌年の1971年に、ヴィシ-像の転機が訪れた。この年は対独協力のフランスを描いた映画が上映され、ユダヤ人を殺害した民兵団のトゥヴィエに特赦が与えられた年でもあった。こうしてヴィシ-政府によるユダヤ人迫害問題が注目を集め、脅迫観念と化す第4期を迎える。近年の戦争の記憶がユダヤ人問題と関わるのも、以上のような「ヴィシ-症候群」によるのである。1997年1月には、ヴィシ-時代のジロンド県の高官で1970年代には予算大臣を務めたこともあるモ-リス・パポンが、1600人ほどのユダヤ人を収容所に送った咎により、「人道に反する罪」の共犯として裁判に付されることが決定されたばかりである。同時進行的なパポン事件の訴追に至る経緯を中心に、1996年のフランス社会における「ヴィシ-症候群」の諸相を、ドイツの歴史家論争との比較も交えて吟味検討したのが、私の科研研究である。日本にとっても裨益するところが大きい。
著者
中西 洋喜 加藤 治久 渡辺 敏暢 石上 玄也 西牧 洋一 丸木 武志 吉田 和哉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.654, pp.45-51, 2002-02-15

流星は,彗星を起源とする塵が大気圏に突入して発光する現象であり,この塵には生命の起源となった有機物が含まれている可能性が示唆されている.本論文では,しし座流星群をはじめとする様々な流星群を,大気圏外から観測を行い,イメージおよび分光データを取得する小型衛星,LEOLEO(Leonid-Meteor Observer in Low Earth Orbit)-IIを提案する.本衛星には,I.I. CCDカメラ及び分光器が搭載される.これにより地上からでは大気の影響で観測が極めて困難であった,流星の紫外線領域での分光観測が可能となり,これまで得ることができなかった貴重なデータを得ることが期待できる.
著者
小西 克巳 遠山 敏章 渡辺 明日香
出版者
The Japanese Society for Artificial Intelligence
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.25-36, 2010

This paper proposes a fashion-related image gathering algorithm and a retrieval system. Since it is difficult to define the fashion-related image exactly in mathematical sense, computers can not recognize whether given images are fashion-related even if they use computer vision techniques. It is also difficult to gather and search only fashion-related images on the Internet automatically for the same reason. In order to overcome these difficulties, we focus on human computing power, which helps computers to find fashion-related images from tons of images on the Internet. This paper provides an algorithm to gather high quality fashion-related images and propses a fashion-related image retrieval system, both of which utilize the information and meta data obtained in a fashion-related image sharing site. Evaluation experiments show that the proposed algorithm can gather fashion-related images efficiently and that the proposed retrival system can find desired images more effectively than Google Image Search.
著者
カンウィパーラートサムルアイパン 中村 聡史 渡辺 知恵美
雑誌
研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.2010-DBS-150, no.15, pp.1-8, 2010-07-28

日本では料理や味覚を擬音語,擬態語を表すオノマトペを用いて 「ふわふわケーキ」 のように表現することが多い.そこで我々は,オノマトペを利用した料理レシピ推薦システムの開発をしている.これまで,オノマトペとレシピ用語の一対一の関連を求めてオノマトペをキーワードにしてレシピを検索するシステムを開発した.今後は,複数の用語やオノマトペと用語の組合せでも検索できるようにすべきである.そこで,本研究はオノマトペと用語の集合の関連を求め,これらの結果に基づいた検索システムのインターフェースを提案する.
著者
渡辺 秀樹
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

3年間に1)古英詩の詩語と定型句の意味と系譜、2)動物名人間比喩義の収集分類と構造性の考察、3)研究基礎資料となる英語各種辞書における定型表現と比喩義の扱いの比較を続けてきた。第1分野は柱となる研究で、20年来取り組んで来た古英詩Beowulfのメタファー研究を進め、英文論文2点を雑誌に発表、博士論文を基に古英詩の比喩と定型表現研究書を出版した。論文1点は日本中世英語英文学会の機関誌、学会創立20周年記念号に寄稿を依頼されたもので、それを機にミュンヘン大学Hans Sauer教授より本詩の日本人研究文献表の作成を依頼された。論文は後にBeowulfの研究ハンドブックや最新校訂版に言及されることになって英語史学界に成果を広く認められた。第2分野では3年間で英語鳥名および犬科の名詞群の人間比喩義の体系を明らかにし、特定メタファー表現としては諺的直喩表現"as dead as a dodo"の発生と変化・拡散過程を中世英語の類似表現から論を起こし、19〜20世紀の200年のスパンで示した。両方の研究テーマおよび成果は先行研究が全くない当該研究者のオリジナル論考である。発表論文に対する反応および進捗状況を見て、英語動物名メタファー研究は、他の動物名に拡大して深化させる価値と必要があると判断し、これを研究テーマとする新たな科学研究費補助金研究を申請、採択されて継続中である(平成19〜22年科学研究費補助金基盤(C)(2)英語における動物比喩の総合研究:その歴史・構造・ジャンル(課題番号19520421))。第3の分野は辞書学とメタファー研究の複合で、比喩義や定型表現の独特な説明で名高い英和辞書『熟語本位英和中辞典(齊藤秀三郎)』を参照することが多かったため、研究副産物の形でこの辞書の英文序文の比喩・イディオムの使用法を解読した。これは後に英文書評論文に発展してヨーロッパの歴史的言語研究誌Historigraphia Linguistica(2006)に掲載された。3年間の研究では本来の古英詩文体研究が進み、重要テーマ、英語動物名の比喩体系研究が見出された。研究成果は出版論文・著書・学会口頭発表により公にされて反響を呼び、学界を刺激し一定の評価も得て、今後のBeowulf関係のシンポジウム企画・司会や英語連語研究のシンポジウムの講師を依頼されている。内外の古英詩研究者、英語メタファー研究者、英語辞書編纂者、諺・定型句研究者に新たな知見と資料を提供するものであると信ずる。
著者
渡辺 重佳
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 C (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.J92-C, no.8, pp.467-476, 2009-08-01

本論文では現在の半導体メモリ市場の主流製品であるDRAM,フラッシュメモリと今後の大きな市場が期待される FeRAM ,MRAM,PRAM, ReRAM 等の新型メモリの過去40年の歴史とその将来展望に関して述べる.DRAMではメモリセルの構造とメモリセルサイズの縮小が重要であり,その高速性のため,パソコンの主記憶等に使われる.マルチメディア情報の記憶媒体として使われるフラッシュメモリは不揮発性特性と低コスト技術が重要であり,低コスト化のため多値化,積層化が進められている.新型メモリは近い将来は各メモリ固有の研究開発状況に合わせた製品化が重要だが,将来はDRAMとフラッシュメモリの特性を併せ持つユニバーサルメモリの実現が期待される.
著者
吉川 英夫 渡辺 禎 池田 尊 三野 俊作
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.54, no.505, pp.2670-2674, 1988-09-25

In this study, a test of exhaust gas noise reduction is reported through the application of a heat-resistant epoxide resin, in place of a steel motorcycle muffler of a gas engine exhaust system. The findings show that this resin muffler results in a noise reduction without decreasing the engine efficiency, even in a restricted space. The experiments were conducted using the same shape for the steel and resin mufflers which were set at the outlet of a 250 ml engine exhaust system. The noise level of the exhaust gas after being introduced into the shielding compartment was measured by a standard noise-meter and FFT analyzer for the comparison of noise reduction effect.
著者
渡辺 〓修
出版者
神戸学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

我が国では、犯罪現象と人権意識の変化にもかかわらず、「自白をとるか、とられないか」という次元での争いが、捜査から公判そして学界における主たる関心になっている。刑事手続における「55年体制」的思考である。本研究は、刑事手続のかかる運用と理論を克服し、新たな犯罪情勢に対応する捜査権限のあり方、起訴の基準、公判手続のありかた、有罪・無罪の認定基準、そして、これらに対応した被疑者・被告人の防御権の充実を模索することを目的として行った。その結果、次の点について研究をまとめることができた。(1)違法収集証拠排除法則の適用のありかた。(2)外国人被告人事件の公判廷の運用開演。(3)聴覚障害者事件と刑事裁率の限界を明確にすること。(4)事実認定の適正化。(5)検察官上訴権の制限による刑事裁判の全体としての適正化。
著者
阿閉 義一 高山 進 河崎 道夫 渡辺 守 新居 淳二 田中 晶善
出版者
三重大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1998

【1】インターネットスクール「三重仮想大学:http://www-press.hep.phen.mie-u.ac.jp/mievu」の開設(1)インターネットスクールで開講している講座・中学生向けの「自然と人間」…………………………………………………同/shizen/index.html・大学生向けの「宇宙・地球の誕生と自然の構造」……………………………同/uchuu/index.html・市民向けの「量子と宇宙」……………………………………同/ryoushiuchuu/index.html・市民向けの「量子と波」…………………………………………同/ryoushinami/index.html・市民向けの「量子・宇宙・ひも」……………………………………………………同/qus/index.html・大学生および院生向けの「あべちゃんの物理学講座」…………同/ryoushiuchuu/index.html・大学院生向けの「Introduction to High Energy Physics」………………同/ryoushiuchuu/index.html・研究者向けの「Topics on High Energy Physics」…………………………同/topics/index.html・研究会報告「非摂動論的弦模型と世代構造」…………………………………………………同/research01/index.html(2)インターネットスクールにおける「動画:同/movie/index.html」の放映・芦原すなお講演「小説とぼく」…………………………………………………1997年の三重大学学術文化祭から・共通教育シンポジウム「新しい教養教育を考える」…………………………1997年の三重大学学術文化祭から・1997年の三重大学生物資源学部公開講座…………………………林拙郎講演「三重の水と森林」他9つの映像・2000年度三重大学総合科目「宇宙・地球の誕生と自然の構造」で実施した6イベント中の3映像【2】高等・中等教育における教育実践研究(1)毎年度(1998〜2000年度)三重大学共通教育総合科目「宇宙・地球の誕生と自然の構造」を開講(2)2001年2月に三重大学教育学部附属中学校1年「総合的な学習」の時間に「自然と人間」を開講(3)1998年8月に3日間の「高校生のインターネット講座」を開講(4)1999年8月および2000年8月にそれぞれ3日間の「中学生のインターネット講座」を開講
著者
馬淵 一誠 酒井 彦一 (1985) 祖父江 憲治 渡辺 良雄 黒川 正則 佐藤 英美 平本 幸男
出版者
東京大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1985

本総合研究は微小管をはじめとする細胞骨格による多様な細胞機能の制御機構を明らかにする目的で行われた。主に6つの研究計画を軸として行ったので、個々の成果を以下に記す。1.有糸分裂と微小管-ダイニン系の機能。顕微操作により、染色体運動の原動力は染色体近くの半紡錘体部に局在していることが分かった。T-1によるタル型紡錘体の形成は微小管形成果粒が分散する結果であると考えられた。微小管結合蛋白質MAP1は【G_o】期に細胞骨格微小管、【G_1】期に核に結合していることが知られた。2.細胞骨格蛋白繊維と細胞運動系。微小管は試験管内で自発的に重合・脱重合を繰り返していることが分かった。テトラヒメナの中間径繊維が接合後の減数分裂、核交換の過程に関っていることを示した。またテトラヒメナアクチンのアミノ酸配列を遺伝子レベルで解明した。リンホーマ細胞に発現する重合能の低いβ-チューブリンのアミノ酸配列を遺伝子レベルで解明した。3.軸索内における微小管の動態。ニューロフィラメントの分子量200K成分はリン酸化され、通常のニューロフィラメントの数倍の速さで輸送されることを見い出した。イカ巨大軸索中でアクソラニンが微小管と共に分布していることを確かめた。またアクチンが膜の内側に結合していることを初めて観察した。4.細胞骨格調節蛋白質の分子機能。卵細胞より分子量100Kのアクチン繊維切断蛋白質を発見した。受精後、卵表層においてアクチンの重合がおこること、α-アクチニンの濃縮がおこることを観察した。5.神経興奮と微小管の役割。カルモジュリン阻害剤がNa電流を抑制することを発見した。6.細胞機能と細胞骨格。筋細胞において筋原繊維が付く形質膜域の裏打ち構造を明らかにした。また星状膠細胞における中間径繊維の細胞膜付着域の構造をも明らかにした。以上のように2年間で多くの成果があげられ、班員同士の共同研究も活発になり、今後の発展の基礎が築れた。