著者
木原 里香 山添 有美 浅井 泰行 足立 佳也 桒原 恭子 藤野 雅彦 佐部利 了 小田切 拓也 綿本 浩一 渡邊 紘章
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.199-204, 2020 (Released:2020-07-21)
参考文献数
15

【緒言】血管内大細胞型B細胞リンパ腫が疑われた患者が過活動型せん妄を呈し,ステロイド投与が過活動型せん妄に有効であった1例を経験したので報告する.【症例】67歳男性.発熱と貧血,高LDH血症を認め,精査中に,過活動型せん妄をきたした.抗精神病薬のみでは症状緩和が困難であった.血管内大細胞型B細胞リンパ腫による微小血管閉塞がせん妄の直接因子となっていることが強く疑われたため,骨髄検査と皮膚生検を施行したうえで,プレドニゾロンを増量したところ,速やかに症状が改善した.【考察】血管内大細胞型B細胞リンパ腫の症例においては,微小血管梗塞や中枢神経病変といった原病によるせん妄に対し,ステロイド投与が症状緩和に寄与する可能性がある.
著者
渡邊 章子 諏訪 さゆり
出版者
文化看護学会
雑誌
文化看護学会誌 (ISSN:18838774)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.1_1-1_9, 2017-05-24 (Released:2018-11-13)
参考文献数
24

目 的 中等度,および重度のアルツハイマー型認知症高齢者(以下,認知症高齢者)の家族と専門職の視点を通して,日本の仏式葬送文化の中で認知症高齢者がどのような喪の過程を辿るのかを明らかにし,認知症高齢者の喪の過程への看護支援について示唆を得ること。方 法 データ収集は,認知症高齢者の家族と専門職の各々に60分間の半構造化面接をし,認知症高齢者が辿っている喪の様相を抽出し質的内容分析をした。結 果 対象者は家族3名,専門職2名であった。面接で語られた内容を喪の過程の時期別,および重症度別に並べ分析した。認知症高齢者の喪の過程では,【死別時-葬儀時】では,死別時や葬儀時には配偶者との死別を認識していたが記銘できなかった。【葬儀時-一周忌】では,配偶者がいると思い行動しており,配偶者を想起できる自宅では配偶者のことを尋ねていたが,自宅以外では尋ねなかった。【一周忌-三回忌】では配偶者と一緒に行っていた家族行事の写真撮影時などに「お父さんもっと長生きすれば一緒にいられたのに」と死別を認識する発言が聞かれた。死別から約2年間は,認知症高齢者に家族が同じ説明を繰り返し行っていた。考 察 認知症高齢者の喪の過程では認知症高齢者が葬儀などの儀式に参加するだけでは死別の記銘・保持につながらないことが示唆された。認知症高齢者が現実見当をつけやすくする方法として,認知症高齢者の培ってきた生活習慣などを考慮した説明が重要であることが示唆された。
著者
八並 光信 上迫 道代 小宮山 一樹 正門 由久 里宇 明元 千野 直一 森 毅彦 近藤 咲子 渡邊 進
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2002, pp.571, 2003

[目的]骨髄移植患者の持久力低下は,リハビリテーションを施行する上で重要な問題である.本研究は,骨髄移植患者用持久力テストの結果を報告する.本邦では,トレッドミルを用いたプロトコルがあるものの,移植前後の持久力低下に関する報告は見あたらない.そこで,我々も予備研究から,以前の報告と同様のプロトコルを検証し,骨髄移植患者の持久力に関する変化を測定したので報告する.[方法]1.運動負荷テストの検証 対象は,平均年齢25.8±3.4歳の健常成人10名(男性5名・女性5名)である.運動負荷テストは,リカベント式エルゴメーターで,毎分10wのランプ負荷法を用いて最高酸素摂取量を求めた.また,骨髄移植患者用の運動負荷プロトコル(トレッドミル歩行を時速2kmからスタートし,3分毎に時速のみ1kmづつ増加させ時速6kmで終了)も行い両者を比較した.2.骨髄移植患者の持久力低下について 対象は,平均年齢33.9±13.9歳の骨髄移植患者10名(男性7名・女性3名)である.移植前後に骨髄移植患者用の運動負荷プロトコルで,トレッドミル歩行を行った.心拍数は,各ステージ終了前の15秒間をテレメーター心電図で記録すると同時にBorgの自覚的運動強度を計測した.[結果]1.運動負荷テストについて エルゴメーターによるランプ負荷法から,各パラメーターのピーク値の平均値は,HR:176.6bpm・VO<SUB>2</SUB>:35.6ml/kgであった.骨髄移植プロトコルによるトレッドミル負荷テストのピーク値の平均値は,HR:114.2bpm・VO2:19.7ml/kgであった.以上の結果から,骨髄移植患者用トレッドミル負荷テストは,最高運動負荷テストの約60%程度の負荷強度であることがわかった.2.骨髄移植患者の持久力について 移植前では,負荷テストの全ステージを全症例がクリアした.移植後は,全ステージを4名がクリアし,6名が途中棄権した.移植前後の負荷終了直後のダブルプロダクト値に差はなかった.ステージ1から3までのHRとBorg値は,有意に移植後の方が高かった.[考察]骨髄移植患者用運動負荷プロトコルは,低強度で安全に施行できるものと考えられた.移植後の持久力低下は顕著であり,特に安静時よりHRの増加が全症例に認め,酸素運搬能や1回拍出量の低下が考えられた.移植前で全ステージをクリアし,移植後にクリア率が減少したことから,移植後の持久力評価として検出力も高いと考えられた.また,臨床上,具体的に歩行スピードを目安として指導できる利点が確認できた.
著者
杉山 真二 渡邊 眞紀子 山元 希里
出版者
Japan Association for Quaternary Research
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.361-373, 2002-10-01 (Released:2009-08-21)
参考文献数
48
被引用文献数
6 6

九州南部に分布する多数のテフラを時間の指標として,最終氷期以降における黒ボク土の分布とその変遷について検討した.その結果,九州南部では約29,000年前から約13,000年前までの最終氷期においても黒ボク土が形成されており,その分布は現在と同様か,より広域であった可能性が認められた.その後,約8,400年前にかけても,広域に黒ボク土が分布していたと考えられるが,約7,300年前には黒ボク土の分布が縮小し,種子島を含む鹿児島県域では黒ボク土がほとんどみられなくなったと推定される.これは,おもに照葉樹林の分布拡大の影響と考えられる.歴史時代には再び黒ボク土の分布が拡大したが,現在では縮小・衰退傾向にあると推定される.これは,農耕地の拡大などによるイネ科草原植生の減少の影響と考えられる.黒ボク土の有機物の給源植物は層準で異なっており,最終氷期はクマザサ属Sasa,完新世以降はススキ属Miscanthusやメダケ属ネザサ節Pleioblastus sect. Nezasaが主体であったと推定される.
著者
松田 雅弘 野北 好春 妹尾 淳史 米本 恭三 渡邉 修 来間 弘展 村上 仁之 渡邊 塁 塩田 琴美 高梨 晃 宮島 恵樹 川田 教平
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.AbPI1026, 2011

【目的】<BR> 脳卒中において利き手側の片麻痺を呈した場合、麻痺の程度が重度であれば非利き手側でADL動作を遂行することとなるため、リハビリテーションの一環として利き手交換練習が実施されている。利き手側で同様の運動を獲得していたとしても、非利き手での運動を学習する一連の経過は新規動作の獲得と同様に時間を要する。しかし、その動作習得過程で、どのようなリハビリテーションの手法を用いることの有効性に関するニューロイメージングの視点からの知見は少ない.そこで今回,健常者における非利き手での箸操作の運動時、イメージ時、模倣時の脳神経活動を検出した。<BR>【方法】<BR> 対象は、神経学的な疾患の既往のない右利き健常成人5名(平均年齢20.7歳)である。<BR> 課題は3種類設定し、第1課題は開眼にて左手にて箸を把持して箸先端を合わせる運動の課題(運動課題)、第2課題は左手で箸を持っている映像をみせて実際に箸操作運動を行わずに、箸操作を行っているときをイメージさせる課題(運動イメージ課題)、第3課題は左手で箸操作を行っている映像をみながら運動課題と同様の箸操作運動を行う課題(模倣課題)とした。スキャン時間はこれらの課題および安静を各々30秒間とし,3種類の課題はランダムに配置し,各課題間は安静を挟む(ブロックデザイン)ようにして撮像した。測定装置はPhilips社製3.0T臨床用MR装置を使用した。測定データはMatlab上の統計処理ソフトウェアSPM2を用いて集団解析にて被験者全員の脳画像をタライラッハ標準脳の上に重ね合わせて,MR信号強度がuncorrectedで有意水準(p<0.001)をこえる部位を抽出した。<BR>【説明と同意】<BR> 全対象者に対して、事前に本研究の目的と方法を説明し、研究協力の同意を得た。研究は共同研究者の医師と放射線技師の協力を得て安全面に配慮して行った。<BR>【結果】<BR> 運動課題では両側感覚運動野、補足運動野、下頭頂小葉、大脳基底核、小脳、前頭前野、右Brodmann area(BA)44の賦活が認められた。運動イメージ課題では、右感覚運動野、両側補足運動野、上頭頂小葉、下頭頂小葉、BA44、大脳基底核の賦活がみられ、運動課題でみられた左感覚運動野と両側小脳の活動が消失した。模倣課題では、両側感覚運動野、補足運動野、上頭頂小葉、下頭頂小葉、BA 44、左前頭前野の賦活が認められた。<BR> 最も広範囲に賦活が認められたのは運動課題で、次に模倣課題であり、両課題とも両側運動関連領野の活動がみられた。運動イメージ課題が最も活動範囲は狭かったが、運動の実行がなくても運動関連領域の活動が認められた。さらに模倣課題時、運動イメージ課題時とも下頭頂小葉、BA 44の活動が両側広範囲にみられた。<BR>【考察】<BR> 運動イメージ課題時、模倣課題時にはミラーニューロンに関連する領域の広い活動が確認された。補足運動野、前頭葉の活動など、感覚運動野に入力する前運動野の活動が広く確認され、運動学習を遂行する上で必要な部位の活動が確認された。模倣課題時は広範囲に活動が認められ、見本を教示しながら動作を指導する方が、活動範囲が広範囲でありリハビリテーションに有用であることが示唆された。イメージ動作でも同様に狭小ではあるが運動関連領野の活動が認められ、運動開始以前に運動イメージを行わせることが重要であることが示唆された。運動イメージで運動を開始する準備を行い、模倣動作を促すことで広く運動関連領野の活動性を向上させることから、リハビリテーション医療の治療では、運動の実行のみではなく画像を提示したり、イメージを繰り合わせた方法が有用であることが示唆された。<BR>【理学療法学研究としての意義】<BR> 機能的MRIなどによって非侵襲的に脳活動を捉えられるようになったが、その研究手法は実際のADL動作と直結しているものではなく、閉鎖的な実験環境上の問題でタッピングなどの動作を主体としているため、ADL動作時の脳内活動の検討は不十分であった。今回実際にADL動作を行い,リハビリテーション治療で行われている手法に関してニューロイメージングの視点から知見を報告した。リハビリテーション医療の治療の中で、運動の実行のみではなく画像を提示したり、イメージを繰り合わせた方法の有用性が本研究より示唆された。
著者
Dagvadorj Otgonjargal 中村大 川口貴之 渡邊達也 川尻峻三 宗岡寿美
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
Journal of MMIJ (ISSN:18816118)
巻号頁・発行日
vol.137, no.7, pp.69-78, 2021-07-31 (Released:2021-07-31)
参考文献数
16

In this study,field surveys were carried out at the damaged area of slope stabilization works,where the main cause was presumed to be the frost heaving of the rock mass.Field measurements of the freezing depth and the amount of frost heave were also conducted.In addition, the effectiveness of the slope stabilization work with the frost heave measures was verified based on the investigation results.The findings are summarized as follows. (1) From the results of the field survey and the field measurements,it was found that even if frost heaving occurred in the extreme surface layer, the rock mass would be degraded and the slope stabilization work would be affected.(2)From the results of the frost heaving tests, it is clear that the frost susceptibility of the damaged rock slope is extremely high, and there was wide agreement between the results of the frost heaving tests and the results of determining the frost susceptibility of the damaged rock slope using a simple strength test method. Therefore, the validity of the simple method proposed by Nakamura et al. for determining the frost susceptibility of rocks by using the strength test was also verified. (3)It was confirmed that both the gabion and the continuous fiber reinforced soil work were effective in preventing the freezing front from advancing into the rock mass.The method of covering the rock slope with non-frost susceptible material to prevent the penetration of the freezing front was found to be effective as a countermeasure against frost heaving.
著者
渡邊 美樹
出版者
東洋文庫
雑誌
東洋学報 = The Toyo Gakuho (ISSN:03869067)
巻号頁・発行日
vol.102, no.3, pp.63-94, 2020-12-17

In the research to date on the history of the Liao Dynasty, the reign of Emperor Shengzong 聖宗 (982–1031) is regarded as the turning point in the Dynasty's tribal system, based on the facts that Shengzong 1) reorganized the six nomadic tribes under the leadership of Xiwang 奚王 that had existed since the founding of the Dynasty and 2) formed subjects not of Qidan 契丹 ethnic origin—the Ordo 斡魯朶 people and imperial slaves—into tribes. Since there is no record of any new tribal formation in the Liaoshi 遼史 histories from that time on, Shengzong's reign is regarded as marking the completion of the Dynasty's tribal system. Referred to in the Liaoshi as "Shengzong's thirty-four tribes" (Shengzong Sanshisibu 聖宗三十四部), the research to date has inferred that this tribal collectivity was formed for the specific purposes of firmly establishing a centralized system of governance and expanding the tribal defense forces on the borders, despite the fact that no attempt have yet been made to ascertain the circumstances under which each individual tribe was formed. In order to fill this gap, the present article examines from which tribe each of Shengzong's thirty-four tribes originated through a careful survey of the background and motivation for each tribe's formation. What this survey reveals is the possibility of classifying the thirty-four tribes into two distinct groups: those people already under the Liao rule prior to Shengzong's reign and those people organized on the occasion of the acquisition of human resources in the expeditions during Shengzong's reign. Furthermore, the purposes behind formation varied from tribe to tribe: for example, compensating for population scarcities, accounting for war captives, the restoration of order on the frontier, and appeasing groups of people to submit to Dynasty rule. In other words, Shengzong's thirty-four tribes were not formed collectively under a consolidated policy of political centralization and border defense, but rather formed separately and incrementally in the process of the Liao Dynasty attempting to solve domestic and foreign problems that had arisen during Shengzong's reign. Despite the fact that the research to date has viewed the Liao tribal system as depicted in the Liaoshi as a self-evident conclusion and has avoided any discussion other than the aims of creating the system as a whole, the author concludes that tracing the circumstances of formation tribe-by-tribe casts doubt on the argument of the research to date that Shengzong conceived his own master plan when reorganizing the tribal system. In the future, only careful examination of conditions evolving over time promises to reveal the actual raison d'etre of the tribes formed under the Liao Dynasty.
著者
中村 剛也 渡邊 琴文 石川 可奈子 熊谷 道夫 宮原 裕一 犬塚 良平 横田 憲治 小熊 惠二 朴 虎東
出版者
日本鳥学会
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.153-165, 2013 (Released:2013-11-21)
参考文献数
46
被引用文献数
1

2007年の8月から9月に琵琶湖北湖に位置する磯漁港で飼育していたアイガモ30羽のうち22羽が斃死亡した.鳥類斃死の要因として鳥ボツリヌス症も検討したが,ボツリヌス毒素の急性毒性は確認できなかった.磯漁港の水試料からMC-RR,LRが確認され,アイガモ肝臓組織から560 ng g-1 DW(178 ng g-1 FW)という高濃度のMC-LRが検出された.MC-LRは藍藻毒素の中でも特に毒性が高く,肝臓組織含有量は先行研究と比較して高いことから,アイガモの斃死に藍藻毒素MC-LRの高濃度の蓄積が関わっていたことが推察された.本研究は日本において斃死した水鳥遺骸から藍藻毒素MCの蓄積量を示した最初の研究である.
著者
森川 みき 市川 邦男 岩崎 栄作 伊藤 わか 在津 正文 渡邊 美砂 増田 敬 宮林 容子 山口 公一 遠山 歓 向山 徳子 馬場 實
出版者
THE JAPANESE SOCIETY OF PEDIATRIC ALLERGY AND CLINICAL IMMUNOLOGY
雑誌
日本小児アレルギー学会誌 (ISSN:09142649)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.46-53, 1995-03-25 (Released:2010-04-30)
参考文献数
14

アミノフィリン持続点滴療法を施行した2歳未満 (2カ月~23カ月) の乳幼児気管支喘息96例 (気管支喘息疑い, 細気管支炎を含む) を対象に, テオフィリンクリアランスに影響を与える諸因子について検討した. テオフィリンクリアランスは加齢とともに上昇し, 6カ月以下の児では7カ月以上の児に比較して有意に低値であった. テオフィリンクリアランスの単変量解析の結果, 下痢を合併する群に有意に低値であった. 発熱群, 嘔吐群ではクリアランスの低下が認められたが統計学的には有意でなかった. アイテムに性別, 月齢, 体重, 発熱, 下痢, 嘔吐の6項目を選択した多変量解析の結果, テオフィリンクリアランスに影響を与える重要な因子は, 月齢, 下痢, 発熱の有無であると考えられ, 低月齢, 下痢, 発熱を有する症例ではテオフィリンクリアランスが低値を示す傾向が認められた.2歳未満の児にアミノフィリン持続点滴療法を施行する際は, 血中濃度のモニタリングを十分に行い, 患児の月齢, さらに下痢, 発熱の有無について考慮する必要があると考えられた.
著者
渡邊 徹 野村 行雄
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.11, no.4, pp.329-361, 1936
被引用文献数
2

As the thyroid gland, as any other endocrine organs, is responsible for the mental as well as the bodily development, it has, been advocated by E. Kretschmer, G. Eward, W. Jaensch, M. R. Berman, O. Klieneberger and other psychologists and characteologists that the thyroidhas a great effect upon the human character. Above all, Berman insisted in his <I>The Glands Regulating Personality</I> upon that the thyroid internal secretion has a very definite controlling relation to intelligence and the complexity of the convolutions of the brain, and that when the chemical reactions which depend upon the thyroid go faster, more oxygen and food materials are burned up or oxidized, more energy is liberated, the metabolic wheel rotates More quickly, the individual senses, feels, thinks and acts more quickly. But his theory is imaginative and speculative, lacks the exact psychological experimental ground.<BR>We began this study for the purpose of detecting the effect of the thyroid gland upon the behavi6ur and learningabilityof animals. For this purpose, we used 32 albino rats and 12 mice and we sorted them into pairs of the same breeding according to their age, sex and weight?\one group for experimental and the other for control animals. To ah experilnental albino rat, we administered the desiccated thyroid gland every day successively 0.005 gm. per 100gm. of its bodily weight and to an experimental mouse 0.0006gm. for some days. Then after about ten days, we experimented on the albino rats by the Obstruction Method, the Maze Learning Method, the Choice Box Method and on the mice by the Revolving Wheel Method. The results of the observations and experiments are as follows:<BR>1) The behaviour of the hyperthyroid rats was more stimulating, more smart ahd more active than that of control rats.<BR>2) The former crossed over the water funk in the obstruction box sooner than the latter. See Fig. 6 in the Japanese Text, pp.344 & 345)<BR>3) In the maze learning, the former eliminated the blinds more readily and reached to the goal sooner than the latter. (See Fig. 8 and Fig 9 in the Japanese Text, pp. 350-1 and 353)<BR>4) The hyperthyroid mice revolved the wheel in the revolving wheel cage more than 10,000 times in six hours in the first trial day in spite of the fact that the control revolved only a few hundred times. But the former hardly improved in revolving the wheel by learning, while the latter revolved more and more times till they surpassed the former in revolving times by above 2,000 times after one week's learning. (See Fig. 12 in the Japanese Text p.359)<BR>5) The above mentioned changes in the behaviour and learning ability of the hyperthyroid animals seemed to appear from five to ten days after the beginning of administrating the desiccated thyroid gland.<BR>6) When we discontinued to administer the desiccated thyroid gland, the animal became less active and less stimulating. We could not make clear whether the improved learning ability would change afterwards again or not.<BR>7) We could not know how these changes happened. In order to find out: whether these changes came from the hunger of the hyperthyroid animals, we tried an experiment, but could not get to any conclusion.
著者
沼田多稼藏著 渡邊錠太郎序
出版者
偕行社
巻号頁・発行日
1925
著者
渡邊 雅恵 須永 康代 石渡 睦子 荒木 智子 伯耆田 聡子 井上 和久 柳田 千絵 吉岡 明美 清宮 清美
出版者
社団法人 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
雑誌
関東甲信越ブロック理学療法士学会 (ISSN:09169946)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.112, 2009

【目的】 近年女性の理学療法士(以下、PT)が増えており、埼玉県理学療法士会(以下、県士会)でも会員の約半数が女性である。その中で出産・育児の関係で離職するPTが多いのが現状である。また、女性に限らず労働条件等で転職・離職するPTも少なくない。<BR> 復職支援システム検討委員会は、離職率の低減および離職をした会員が復職できるようシステムを検討していくことを目的にアンケート調査を実施した。<BR>【対象と方法】 2008年10月における、県士会に登録されている会員2168名を対象に郵送調査法アンケートを実施した。内容は基本属性(経験年数、年齢、家庭環境、就労状況)、職場環境(職場形態、人数、収入、残業、制度利用状況)等を多選択方式および自由記載での回答とした。<BR> なお、対象者には、依頼文書にアンケートの目的を提示した上で、無記名調査、データの統計的処理、個人情報の保護等の説明を記載し、調査に同意していただける方のみアンケートを返送していただいた。 【結果】 回答数は960名、回収率は44.3%であった。男女比はほぼ同数。平均年齢は30.5歳で58%が30歳以下であった。就業しているPTは943名(98.2%)、離職中は17名(男1、女16、1.8%)であり、離職中の女性に注目した。16名の平均年齢は30歳でそのうち子ども有りは11名であった。離職の理由は、転居が多く次に結婚・出産・育児・健康上の理由であった。復職希望は、有りが8名、条件付きが4名であった。復職が困難な理由として、託児所の問題が最も多く70%をしめていた。その他に、労働条件、育児の問題、通勤条件があった。託児所に関しては、職場に職員専用託児所はあるがPTは利用できないという回答もあった。県士会に対するアンケートの自由記載として、保育施設の確保、パート・非常勤の求人情報の提供、出産育児に理解のある職場環境づくりがあった。また、それ以外にも職場を長期間休むことにより最新の情報入手困難、次々に変わるシステムを理解するのが困難、知識や技術の低下などがあり、それらに対するフォロー体制を作ってほしいという要望が見受けられた。<BR>【考察】 今回アンケートに回答して下さった離職者PTが少なく実態は把握できていない。しかし、就業を継続することや復職するために出産・育児、特に託児所の有無に関する影響が大きいことが再確認できた。<BR> 今回のアンケートの結果を基に、今後県士会としてフォロー体制を作るための研修会など復職支援の検討をすすめていく。
著者
渡邊 裕文
出版者
関西理学療法学会
雑誌
関西理学療法 (ISSN:13469606)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.23-29, 2005 (Released:2006-01-26)
参考文献数
15
被引用文献数
1

There are a lot of motor related areas in cerebral cortex. This paper describes the premotor area (PM) and supplementary motor area (SMA). These areas belong in area 6 of Brodmann's areas and they are very important for preparation and planning of movement, although each of them has an independent function. We hope this article will help you to understand those functions and your clinical treatment.