著者
若松 養亮 矢田 陽美
出版者
日本キャリア教育学会
雑誌
キャリア教育研究 (ISSN:18813755)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.29-39, 2021-03-31 (Released:2021-05-18)
参考文献数
44

The present study investigated relative disregard of labor conditions among candidates of teacher. They are tend to be attracted to worthwhileness or precious value of teaching profession, so such relative disregard was predicted to occur among them. A questionnaire was administered to 192 junior students who belong to faculty of education. As the main question, subjects were asked to rate importance scales between labor conditions (3 kinds: not need to transfer, fair salary, and private time) and attractiveness in his/her job contents (each 3 items ×2 categories: making the most of his/her individuality and playing his/her part in the job). The main results are as follows:(1) Students with high intrinsic work motivation relatively disregarded of all kind of labor conditions than the other students.(2) Under controlled intrinsic work motivation, teacher candidates relatively disregarded of fair salary and private time.(3) Female students relatively disregard fair salary and private time more than male. Mechanism of relative disregard for teacher candidates and suggestion for career formation support were discussed.
著者
田村 今男 友田 陽 山岡 幸男 金谷 三郎 小沢 正俊 赤尾 明
出版者
The Iron and Steel Institute of Japan
雑誌
鉄と鋼 (ISSN:00211575)
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.454-468, 1973-03-01 (Released:2010-10-12)
参考文献数
21
被引用文献数
40 15

The strength and ductility of two-phase iron alloys with a ductile second phase were studied. The alloys used in this investigation were classified in three groups, that is, Fe-Cr-Ni alloys composed of austenite and ferrite, Fe-Ni-C alloys composed of austenite and martensite, and Fe-C alloys composed of ferrite and martensite; these phases had various volume fractions.The main results obtained are as follows:(1) In case of Fe-Cr-Ni alloys having different volume fractions of phases, when the same heat treatment was given, the better combination of strength and elongation was obtained in two-phase alloys than in single-phase alloys of austenite or ferrite. The main cause of this behavior was the difference in grain size. The coarsening of grains in two-phase alloys was much slower than that in single-phase alloys.(2) The effects of grain size on strength were shown by Petch type relations even in two-phase alloys as well as in single phase ones.(3) The effect of the volume fraction of phases on tensile properties with nearly the same grain size depended on the difference between the tensile properties of the second phase and the matrix. As the ratio of the 0.2% proof stress of the second phase to that of the matrix became larger than about 3, the relationb etween 0.2% proof stress and the volume fraction became to deviate from a linear relationship; this is known as the law of mixture. This may be caused by the difference of strains in the second phase and the matrix which becomes larger with an increase of the ratio.
著者
佐野 義和 重田 陽子 市川 美千代 青木 裕光 梅田 卓也 上坂 渡 塚本 朗 千田 浩之 新添 真人
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.226-233, 1996-02-20 (Released:2011-03-14)
参考文献数
17
被引用文献数
1 2

An on-chip inner-layer lens has been developed to improve the photo-sensitivity and smear of CCD image sensors. The inner-layer lens structure consists of a boron-phospho-silicate-glass (BPSG) layer and a heat melting transparent resin. The refractive indices for the inner-layer lens was higher than the BPSG layer and the planarization layer. Taking the incident angle into account, we have applied a new three dimentional simulation to the inner-layer lens to investigate the optical pass. We fabricate a 1/4-type IT-CCD image sensor with an inner-layer lens. This fabricated results of an image sensor has been explained well by the new three dimentional optical simulation. The increase of photo-sensitivity using the inner-layer lens technology is 16% without deterioration in the CCD characteristics. Furthermore using the inner-layer lens reduces the smear value by 70%.
著者
小池 彩乃 大嶋 玲子 田中 志子 内田 陽子
出版者
社会福祉法人 認知症介護研究・研修東京センター
雑誌
認知症ケア研究誌 (ISSN:24334995)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.65-72, 2019 (Released:2020-06-06)
参考文献数
9
被引用文献数
1

本研究の目的は、老人看護専門看護師実習で受けもちをしたBPSDをもつ認知症高齢者1事例に対して、睡眠センサーを用いて睡眠リズムを可視化させ、BPSD軽減につながるケアを実践し、その評価を行うことである。 A氏は、毎日深夜2時に行われる夜間の排泄ケアにより中途覚醒し、BPSDが悪化していた。そのため、①睡眠センサー(TANITA Sleep Scan®)を使用し、7日間の睡眠状況を可視化させ睡眠パターンを把握した ②中途覚醒が多い時間帯を目安にし、排泄ケアを行った。その結果、BPSDの症状軽減につながった。 深睡眠時の中途覚醒はBPSD悪化の要因となるため、睡眠パターンに基づいたケア提供が必要となる。特に認知症高齢者は、不快感や苦痛を言葉で伝えることが難しくなるため、睡眠センサー等を用いて客観的に睡眠状況をとらえ、より良い睡眠につながる眠りの評価を行うことが、BPSD軽減に重要である。
著者
隅田 陽介
出版者
日本比較法研究所
雑誌
比較法雑誌 (ISSN:00104116)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.129-162, 2017-06-30

本稿は,前号に引き続いて,近時,アメリカ合衆国で議論されている,児童に対する性的いたずらに関する証拠のみで児童ポルノ所持に関する捜索令状の「相当な理由」を構成するのかどうかについて検討したものの後半部分である。 本号では,まず,三において,児童に対する性的いたずらと児童ポルノ所持との関係に関する調査研究等に触れた。例えば,Andres E. Hernandezが,ノースカロライナ州Butnerの連邦矯正施設に収容されている90人の男子受刑者を対象として行った調査等である。こうした調査研究については,それぞれについて調査対象者が限定されているといった問題点が指摘されていることに注意する必要があるが,両者の間には関係があるとするものもあれば,逆に,関係はないとするものもあるなど,結論は一致していない,そして,各調査研究に対する評価の仕方も区々となっていることを指摘した。 最後に,四において,若干の検討を行い,現在の合衆国の捜査実務がIllinois v. Gatesに基づいた「諸事情の総合判断(totality of the circumstances)」テストによっているのであれば,これを前提とする限り,第8巡回区連邦控訴裁判所によるUnited States v. Colbertのように,児童に対する性的いたずらに関する証拠が児童ポルノ捜索のための「相当な理由」に該当すると評価することも許されるのではないかということを結論とした。その上で,このように賛否の分かれる問題については様々な角度から検討しておくことが望ましいと考えられることから,例えば,児童ポルノのような児童に対する性的搾取事案に限定して「緩和された相当な理由(expanded probable cause)」, あるいは,「拡大された相当な理由(broadened probable cause)」といった基準を適用すべきであるというような考え方があることにも触れた。
著者
丸山 英樹 齋藤 有香 吉田 陽香
出版者
Japan Wetland Society
雑誌
湿地研究 (ISSN:21854238)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.47-52, 2020 (Released:2020-08-10)
参考文献数
8

エストニア共和国は小さな国であるが,大きな湿地を持ち,持続可能な開発に関する市民活動も多い国の一つである.他方,日本の大学や非政府組織は海外スタディツアーを行ってきて久しい.近年は特に,持続可能な開発をテーマにしたスタディツアーが見られるようになった.本レポートでは,持続可能な開発のうち湿地に着目したエストニアへのスタディツアーについて紹介する.まずスタディツアーの概要について紹介した後,現地のリソースと日本側となる大学の単位付与についての組み合わせおよび工夫を記す.最後に,教育プログラムとしての湿地のワイズユースの可能性をラムサール条約における CEPA プログラムの枠組みから捉える.
著者
米田 陽子
出版者
日本重症心身障害学会
雑誌
日本重症心身障害学会誌 (ISSN:13431439)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.403, 2019 (Released:2021-10-30)

はじめに 当施設は、関連の障害者施設の医療を担い、外来看護師は診療介助や週3回の巡回により指導やケアを行っている。そんな中、便秘で来院する患者は腹部膨満感や呑気症、腹筋が弱くていきめず便を押し出す力も弱く、浣腸に至るケースが多いと感じていた。 通院中のC氏は、外来受診の際に浣腸で逃げ回るようになった。そこでC氏のこれまでの便秘改善の取り組みや便秘の原因を探り、排便改善プログラム(以下、プログラム)を作成した。さらに多職種連携で実施した結果、C氏の便秘が改善できたので報告する。 対象 C氏、62歳、男性、知的障害者、障害区分5、療育手帳A、横地分類:D6、難治性便秘、腹部に機能的疾患なし。 方法 C氏の能力に応じた水分管理や腹部マッサージ(以下、マッサージ)、排便時の姿勢などの内容を取り入れたプログラムを作成して支援員と協働で実践した。 結果・考察 プログラム当初はマッサージ率が46%と低く、また支援員は独自の表現で便の性状を記載していた。そこで正確な排便を知ることが必要だと考え、ブリストンスケール(以下、スケール)での記載を勧めた。C氏の便の性状はスケール6で1回量が少なかった。さらにC氏は腹壁の緊張のため、マッサージを嫌がる事があったが、支援員に優しくマッサージをするように促すと緊張が緩和してマッサージを受け入れ排便に繋がった。その事で支援員はマッサージの必要性を理解できた。 一方定期受診の際、主治医に便の性状がスケール6である事を伝えると、緩下剤が減量となった。また緩下剤減量とマッサージ率が79%に上昇により、バナナ状の便スケール4へと移行した。 おわりに 障害者の能力に応じた内容で作成したプログラム内のマッサージを支援員が納得して実施できた事、および正確な排泄記録により便秘が改善できた。施設での看護ケアは支援員が実践できる方策を考える必要がある。 申告すべきCOIはない。
著者
山本 二郎 佐藤 憲章 越川 松雄 磯田 陽一郎 梅津 雅裕
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.270-273, 1975-04-01 (Released:2010-01-22)
参考文献数
26
被引用文献数
4 5

沸騰無水酢酸中でトリクロロ酢酸とアゾキシベンゼンが反応し, Wallach転位が進行することは以前に報告した。(1)2.2'-および4,4'-ジメチルアゾキシベンゼンはかなりの収率で相当する。4-および2-ヒドロキシアゾ化合物を与えた。(2)α-p-メチルおよびα-p-メトキシアゾキシベンゼンではいずれの場合もp-ヒドロキシアゾ化合物より高収率でo-ヒドロキシアゾ化合物が得られた。(3)β-p-ニトロアゾキシベンゼンは全く反応しなかった。(4)モノおよびジクロロ酢酸は2,2'-ジメチルアゾキシベンゼンに対し触媒作用を示したが, 収率はきわめて低かった。
著者
渡邊 裕也 山田 陽介 吉田 司 横山 慶一 三宅 基子 山縣 恵美 山田 実 吉中 康子 木村 みさか Kyoto-Kameokaスタディグループ
出版者
日本運動疫学会
雑誌
運動疫学研究 (ISSN:13475827)
巻号頁・発行日
pp.2014, (Released:2020-12-08)

背景:長寿社会において,最も深刻な社会問題の1つにサルコペニアおよびフレイルがある。高齢者の自立と生活の質を維持するためには,これらを予防することが重要である。本研究では,地域在住高齢者を対象に,自己管理式の包括的介護予防プログラム(Comprehensive geriatric intervention program:CGIP)が身体機能および骨格筋量に及ぼす効果を調査した。我々は,CGIPを自宅で実施する群(自宅型)と自宅での実施に加えて週に一度の集団指導を行う群(教室型)の介入効果を比較した 。 方法:526名の参加者を,居住地区に基づいて2群(教室型 251名,自宅型275名)のいずれかに無作為に割り付けた。低負荷レジスタンストレーニング,身体活動量の増加,口腔機能の改善,栄養ガイドで構成されるCGIPを12週間実施した。参加者全員に,プログラムの説明を含む90分の講義を2回受講するよう促した。参加者にはトレーニングツール(3軸加速度内蔵活動量計,アンクルウエイト,ゴムバンド)と日誌が提供された。教室型介入群は毎週90分のセッションに参加し,その他の日には自身でプログラムを実施した。一方,自宅型介入群はプログラム実施方法の説明のみを受けた。12週間の介入前後に,膝伸展筋力,通常および最大歩行速度,Timed up and go(TUG)テスト,大腿前部筋組織厚などの身体機能を測定し,Intention-to-treat法を用いて分析した。 結果:526名の高齢者のうち,517名(教室型243名 74.0±5.4歳 女性57.2%,自宅型274名 74.0±5.6 女性58.8%)が研究対象として組み入れられた。9名(教室型 8名,自宅型 1名)は介入前の測定に参加していなかったため,解析から除外された。いずれの介入も膝伸展筋力(教室型18.5%,自宅型10.6%),正常歩行速度(教室型3.7%,自宅型2.8%),大腿前部筋組織厚(教室型3.2%,自宅型3.5%)を有意に改善した。なお,膝伸展筋力は教室型でより大きな改善が認められた(P=0.003)。最大歩行速度(教室型 4.7%,自宅型1.8%,P=0.001)およびTUGテスト(教室型 -4.7%,自宅型 -0.2%,P<0.001)は教室型介入群のみで有意に改善した。 結論:本介入プログラムはサルコペニア,フレイルの予防に有効であった。両介入後,ほとんどの身体機能と大腿前部筋組織厚は改善した。自宅型介入は費用対効果が高く,大規模高齢者集団におけるサルコペニア,フレイルの予防に貢献できるかもしれない。
著者
山田 陽平
出版者
日本認知心理学会
雑誌
認知心理学研究 (ISSN:13487264)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.49-55, 2009-08-31 (Released:2010-11-10)
参考文献数
25
被引用文献数
1

記憶内の情報の一部を検索手がかりとして与えられると,それ以外の情報が思い出しにくくなる.この現象は,リスト内手がかり効果と呼ばれている.本研究では,リスト内手がかり効果が検索抑制によって生じているのかを調べるために,符号化方略を操作した.実験参加者は5カテゴリ,6項目ずつの計30項目からなる学習リストを記銘し,連続して呈示される二つの項目の相違点か類似点のいずれかを判断した.その後,手がかり群は連続呈示された2項目のうちの一方を残りの項目(非手がかり項目)を再生するための手がかりとして与えられ,それらを読み上げた.統制群は4桁の数字を呈示され,それらを読み上げた.その後,手がかり群は非手がかり項目だけを再生し,統制群はすべての項目を再生した.その結果,相違点判断群では,非手がかり項目の再生率は統制群より手がかり群のほうが低く,リスト内手がかり効果が認められた.一方,類似点判断群では,統制群と手がかり群の間に差はなく,リスト内手がかり効果が認められなかった.これらの結果は,リスト内手がかり効果の検索抑制説を支持するものであるといえる.
著者
高梨 信乃 齊藤 美穂 朴 秀娟 太田 陽子 庵 功雄 Takanashi Shino Saito Miho Park Sooyun Ota Yoko Iori Isao
出版者
大阪大学大学院文学研究科日本語学講座
雑誌
阪大日本語研究 (ISSN:09162135)
巻号頁・発行日
no.29, pp.159-185, 2017-02

上級日本語学習者は文章作成などの産出レベルにおいてさまざまな文法上の問題点を抱えている。本稿は、彼らが文法の誤りを自己訂正できるようなモニタリング力を養成するための教材を作成することを最終目標に置いた基礎研究である。上級学習者の産出物である修士論文の草稿を取り上げ、その中に見られる文法的な誤用を、文法カテゴリおよび誤用の種類に基づいて精査した。今回の調査で見られた誤用の90%以上が旧日本語能力試験3 級以下の文法項目であったことからも確認できるように、上級学習者の誤用の大半は初級の文法項目である。それらの誤用の一部は、初級から上級に至るプロセスの中で指導が行われていない、もしくは指導が不十分であることに起因すると考えられる。
著者
羽田 陽一
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.74, no.2, pp.74-82, 2018-02-01 (Released:2018-08-01)
参考文献数
15
被引用文献数
1
著者
飯沼 宏成 石田 陽佑 プレーマチャンドラ チンタカ 加藤 清敬
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2013年度精密工学会春季大会
巻号頁・発行日
pp.877-878, 2013-02-27 (Released:2013-08-27)

距離画像センサーからのデータに3次元ハフ変換を施す平面検出方法を提案してきた。この3次元ハフ変換はノイズに対して耐性があるが、処理に多大な時間を要するという問題点がある。そこで、本研究では距離画像において隣接する3点を用いた微小三角パッチからハフ空間における探索領域を予め求め、3次元ハフ変換を高速に行う手法を提案する。本稿では高速化アルゴリズム並びに従来手法との処理時間の比較について述べる。