著者
田中 亮裕 渡邉 真一 中野 夏代 宮本 仁志 中西 和雄 流郷 昌裕 伊東 亮治 田内 久道 守口 淑秀 池川 嘉郎 末丸 克矢 長谷川 均 高田 清式 相引 眞幸 安川 正貴 荒木 博陽
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.232-239, 2010 (Released:2012-03-09)
参考文献数
8
被引用文献数
1 1

This study was undertaken in order to evaluate the effectiveness of interventions by the Department of Infection Control and Prevention in promoting the proper use of antibiotic drugs for methicillin resistant Staphylococcus aureus (MRSA) prescribed to inpatients.We performed 3 interventions : 1.Protocol improvement for anti-MRSA drug use ; 2.Change in alcohol-based handrub and training in hand hygiene and 3.Devised reporting system for drug use.The effects of the interventions were determined by segmented regression analysis of interrupted time series for drug usage and cost before and after the interventions were commenced.The change in slope of drug use was -1.05 vials/1000 inpatients per month (95% Confidence interval (C.I.) -2.84,0.74)and the change in level was -8.21 vials/1000 inpatients (95% C.I.-14.67,-1.75).There was a significant decrease in the ratio of the patients receiving anti-MRSA drugs to MRSA incidence between before and after the interventions.These results suggested that usage of anti-MRSA drugs was immediately reduced by the interventions to promote the proper use of drugs.An ordinary estimate of reduction in costs was ¥29 million per year while a more conservative estimate produced a decrease of ¥20 million per year.These findings suggest that monitoring antimicrobial use and promoting the proper use of antibiotics for MRSA are important roles for pharmacists to perform.
著者
青木 利樹 田中 亮 奥住 秀之 大井 雄平
出版者
常葉大学教育部初等課程研究企画部会
雑誌
教育研究実践報告誌 (ISSN:24360112)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.19-26, 2021-03-01

「特別の教科道徳(道徳科)」の改訂に伴い検定教科書(教科書)が導入された。小学校、中学校共に教科書の内容に、障害が扱われていることが注目されている。本稿は、道徳科の教科書を発行している小学校8社、中学校8社のそれぞれ全学年の教科書の内容を網羅的に調査し、道徳科の教科書において、内容項目ごとの障害の扱いの傾向を検討した。小学校の教科書では97教材、中学校では71教材で障害が扱われており、内容項目ごとに見ると、小学校では、「生命の尊さ」で障害を扱うことが最も多く、次いで「思いやり・親切」、「希望と勇気、努力と強い意志」が多かった。また、中学校では「生命の尊さ」が最も多く、次いで「希望と勇気、克己と強い意志」、「思いやり・感謝」が多かった。道徳科は、小学校、中学校の両方で、障害理解教育に関連する重要な教科であることが推察された。
著者
設樂 弘之 島村 綾 田中 亮治 有満 和人 峯木 真知子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.28, 2016

【目的】食品、特に生鮮食品と呼ばれる領域の食品に関しては、その鮮度と風味には密接に関係がある。野菜や魚など鮮度が良いとおいしいといわれている一方、肉などのようにすこし貯蔵したほうがおいしくなるといわれている。その原因についても多くが研究されている。卵は長期保存がきくことが知られている一方で、生みたてがおいしいといわれているが、その科学的根拠となる研究例は少ない。そこで保存した卵と生みたてのもので風味に違いを明らかにすることを目的とした。 <br> 【方法】タカハシ養鶏場 深谷農場6号舎で養育されたハイライン種マリア(日齢292日)が産卵した卵を5℃で16日保存した。同じ鶏舎のもの(日齢305日)で3日保管した卵と比較した。基礎項目として卵重、HU、卵黄の色、卵白のpHおよびタンパク質量、卵黄のpH、水分、脂質量、およびタンパク質量を測定した。風味の違いを知るために、卵かけご飯、茹で卵、だし巻卵、カスタードプリンを作成し、風味試験に供した。パネルは、東京家政大学栄養学科管理栄養士専攻4年生と大学院生の計25名で行った。<br> 【結果】たまごかけご飯、および、だし巻き卵に関して、新鮮卵のほうが好ましいという傾向にあったが、有意な差はなかった。プリンについては有意に新鮮卵を使ったほうが好ましいという結果になった(p<.05)。2つのプリンには硬さに違いがあり、新鮮卵のプリンのほうが軟らかく口どけが良いことから好まれたと思われる。新鮮卵と保存卵のプリンでは固さに差は、タンパク質量、pHに差があったことが、影響した可能性がある。これらの結果から、野菜や魚と比較すると、卵は保管中の変化が少なく、おいしさにもあまり差はないことがわかった。
著者
荻原 啓文 加茂 智彦 田中 亮造 加藤 巧 遠藤 まゆみ 角田 玲子 伏木 宏彰
出版者
一般社団法人 日本めまい平衡医学会
雑誌
Equilibrium Research (ISSN:03855716)
巻号頁・発行日
vol.79, no.4, pp.218-229, 2020-08-31 (Released:2020-10-01)
参考文献数
29
被引用文献数
5

This study was aimed at (1) determining the risk of falls in patients with chronic dizziness/vertigo using the Timed Up and Go test (TUG), Dynamic Gait Index (DGI), Functional Gait Assessment (FGA), and Activities-specific Balance Confidence (ABC) scale, and (2) investigating the correlations and agreements among the measurements results of assessment by the aforementioned methods in these patients. A total of 52 patients with dizziness/vertigo were included in the study, and the risk of falls in these patients was evaluated by the TUG, DGI, FGA, and ABC scale. We analyzed the correlations and agreements in the fall risk assessed by the aforementioned methods using Spearman's rank correlation and kappa statistics. Of the 52 patients, 11 (21.2%), 26 (50%), 29 (55.8%), and 18 (34.6%) patients were assessed as being at a risk of falls by the TUG, DGI, FGA, and ABC scale, respectively. The results of the assessments by the above methods showed significant good correlations and agreement. However, the kappa coefficients for some results were low (TUG-DGI: k=0.423, TUG-FGA: k=0.351, TUG-ABC scale: k=0.299, DGI-FGA: k=0.885, DGI-ABC scale: k=0.385, and FGA-ABC scale: k=0.294). Risk factors for falls in patients with dizziness and vertigo include disturbances of psychological balance and gait. Multiple methods to assess the fall risk may yield more accurate results than assessment by one method alone.
著者
梅原 拓也 梯 正之 田中 亮 恒松 美輪子 村中 くるみ 井上 純子 村上 恒二
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.1-10, 2016 (Released:2017-02-20)
参考文献数
32

【目的】本研究は,脳卒中患者のADL 回復の対策として,PT,OT およびST の介入量の増加が有効であるかどうかを検討することである。【方法】入院時FIM 運動項目により患者を低群,中群,高群に分類した。各群のFIM 利得に影響する因子の検討のために,ロジスティック回帰分析を行い,抽出された因子ごとにカットオフ値や診断性能を算出した。【結果】対象者と抽出因子数は,低群297 名・5 因子,中群190 名・2 因子,高群170 名・3 因子であった。3 群に共通の因子は,PT とOT の総単位数であった。各群におけるこのカットオフ値・陽性尤度比・陰性尤度比・事後確率は,低群で747 単位以上・2.26・0.63・71.0% であり,中群で495 単位以上・1.5・0.67・62.0% であり,高群で277 単位以上・1.86・0.45・65.0% であった。【結論】重症の者ほど回復は予測しやすいが,より多くの因子でなければ精度の高い予測は難しい。
著者
梅原 拓也 田中 亮 永尾 進 富山 大輔 川畑 祐貴
出版者
公益社団法人 広島県理学療法士会
雑誌
理学療法の臨床と研究 (ISSN:1880070X)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.7-12, 2014-03-31 (Released:2015-03-13)
参考文献数
27
被引用文献数
1

「目的」本システマティックレビューおよびメタアナリシスの目的は,変形性膝関節症(膝OA)に罹患して人工膝関節置換術(TKA)を受けた患者に対する術前および術後の運動介入が在院日数に及ぼす影響について検討することである。「方法」4つの電子データベースを使用して,運動介入が在院日数に及ぼす影響を調べたランダム化比較試験(RCT)を収集した。実験群とコントロール群を比べた在院日数の差のデータを統合した。エビデンスレベルは,GRADEシステムを用いて評価した。「結果」8編のRCTが特定され, 6編は我々のメタアナリスにて統合可能なデータを報告していた。 3編の論文のデータを統合した結果, 術前の運動介入が在院日数に及ぼす有意な影響は示されなかった。一方, 残り3編の論文の統合データは, 術後の運動介入,特に早期運動介入が在院日数に及ぼす有意な影響を示した。エビデンスレベルは,術前の運動介入および術後の早期運動介入それぞれ「中」以下と判断された。「結論」我々は,TKA後の早期運動介入によって膝OA患者の在院日数は短縮できるというエビデンスを明らかにした。
著者
財前 知典 小関 博久 小関 泰一 小谷 貴子 田中 亮 平山 哲郎 多米 一矢 川崎 智子 清川 一樹 川間 健之介
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.615-619, 2010 (Released:2010-09-25)
参考文献数
13
被引用文献数
3 2

〔目的〕本研究は,入谷式足底板における長パッドが歩行および筋力に与える影響について,歩行時の骨盤加速度,大腿部筋活動,荷重応答期の時間的変化及び,静止時股関節内外転筋力変化を計測することにより明確にすることが目的である。〔対象〕健常成人男性15名(平均年齢25.1±3.2歳)を対象とした。〔方法〕表面筋電図,加速度計,Foot Switch,およびHand Held Dynamometerを用いて,歩行時大腿部筋活動,前額面上における加速度,並びに荷重応答期時間変化,股関節内外転筋力変化を自由歩行と長パッド貼付後で測定し,得られた測定値を対応のあるt検定を用いて分析した。〔結果〕長パッド貼付により,荷重応答期は早期に生じ,内側加速度の増大がみられ,立脚期初期における大腿二頭筋の活動減少,大腿直筋および大殿筋の活動増大,立脚期後半において長内転筋活動減少がみられた。また,長パッド貼付側の股関節外転筋筋力は増大した。〔結語〕長パッド貼付は,内側加速度及び歩行時大腿部筋活動を変化させ,股関節外転筋筋力を増大させる可能性が示された。
著者
財前 知典 小関 博久 田中 亮 多米 一矢 川崎 智子 小谷 貴子 小関 泰一 平山 哲郎 川間 健之介
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.38 Suppl. No.2 (第46回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.AbPI1023, 2011 (Released:2011-05-26)

【目的】歩行は個人によって特徴があり、それは健常成人においても同様である。健常成人における歩行の特徴を把握することは運動器疾患の予防の観点からも大変重要であると考える。そこで今回、踵離地(以下HL)において早期群と遅延群に分類し、両群における歩行時下肢筋活動の違いについて調査し、中足骨後方部分の横アーチ挙上における下肢筋活動変化と主観的歩きやすさの変化について比較検討した。【方法】被験者は健常成人17名24脚(男性16脚、女性8脚、平均年齢24.7±2.2歳)とした。各被検者の自然歩行をFoot switchにて計測し、その信号を基に立脚期を100%として時間軸の正規化を行った。Perryの歩行周期を基に49%をHL標準値として、49%よりHLが早い群を早期群、遅い群を遅延群に分類した。入谷式足底板における中足骨後方部分の横アーチパッドの貼付位置に準じて、パッドなしから2mmまでを0.5mm刻みで貼付し、その時の下肢筋活動と膝関節及び骨盤前方加速度を多チャンネルテレメータシステムWEB7000(日本光電社製)にて測定した。なお、それぞれの歩行距離は40mとした。被検筋は腓腹筋内外側頭(以下GM・GL)・前脛骨筋(以下TA)・後脛骨筋(以下TP)・長腓骨筋(以下PL)・大腿直筋(以下RF)・内外側ハムストリングス(以下MH・LH)とした。サンプリング周波数は1kHzとし、得られた加速度波形ならびに筋電図波形をBIMUTAS-Video for WEB(キッセイコムテック社製)で取り込み、筋電図波形では30~500Hz、加速度波形は0~10Hzの周波成分を抽出した。また、各被検筋に対して最大等尺性随意収縮を行い、安定した2秒間の筋電積分値(以下IEMG)を基準として各筋における歩行中の%IEMGを算出した。各被検筋における%IEMGを1%階級に分割したうえで、HL前10%、HL後10%の%IEMGを比較検討した。なお、加速度に関してはHL前10%、HL後10%及びHL時の加速度も併せて算出した。また、早期群及び遅延群におけるパッドの高さによる主観的歩きやすさの違いに関してはマグニチュード推定法(以下ME法)を用いて比較検討した。統計処理にはJava Script-STAR version 5.5.4jを用いて2要因5水準の混合配置の分散分析を行い、有意確率は5%未満とした。【説明と同意】被験者にはヘルシンキ宣言に沿った同意説明文書を用いて本研究の趣旨を十分に説明し、同意を得たうえで実施した。【結果】 HL早期群と遅延群では、遅延群においてHL前10%でGLの筋活動増大がみられ〔F(1,20)=11.11〕、HL後10%でTP、PLの有意な筋活動増大がみられた〔TP:F(1,20)=5.75、PL:F(1,20)=5.99〕。膝関節前方加速度に関しては、HL後10%で早期群に比較して遅延群において有意な増大がみられたが〔F(1,20)=7.51〕、骨盤の前方加速度においては有意差がみられなかった。また、ME法における歩きやすさの主観的評価については、早期群と遅延群において有意な差はみられなかったものの早期群において1.5mm以上のパッドを歩きやすいと感じ、遅延群においては1mm以下のパッドが歩きやすいと感じる傾向にあった〔F(1,20)=2.35〕。【考察】本研究の結果により、HL遅延群ではHL前10%においてGLの筋活動が増大し、HL後10%においてTPとPLの筋活動が増大した。これは遅延群ではHLが遅く、下腿前傾が増大するために制御作用として働くGLの筋活動が増大するものと推察する。また、HL後に生じるTPとPLの筋活動増大は、HLが遅延することにより、その後の身体前方推進力を増大する作用としてTPやPLの筋活動を増大させた事が考えられる。このことは、遅延群においてHL後の膝関節前方加速度の増大がみられたことと関連があるものと思われる。 また、ME法における歩きやすさの主観的評価に関しては有意差がみられなかったものの早期群では高めのパッドが歩きやすいと感じ、遅延群では低めのパッドを歩きやすいと感じる傾向にあった。中足骨後方部分の横アーチパッドは高く処方するとHLが遅延し、低めに処方するとHLが早期に生じるとされている。早期群ではパッドの高さを高く処方することで、HLが遅延した結果、主観的歩きやすさが増大し、遅延群ではパッドの高さを低く処方することでHLが早期に生じ、主観的歩きやすさが増大したものと推察される。【理学療法学研究としての意義】本研究ではHLを基準に健常成人を早期群と遅延群に分類し、歩行時下肢筋活動の違いを検証し、かつHLの速さに影響を及ぼすと考えられる中足骨後方部分の横アーチパッドの高さの変化によって両群の主観的歩きやすさの変化を比較検討した。健常成人は今後運動器疾患になる可能性があり、健常成人の歩行の特徴を明らかにすることは、運動器疾患の予防を行う上で非常に重要であると考える。
著者
田中 亮 戸梶 亜紀彦
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.24, no.5, pp.737-744, 2009 (Released:2009-11-25)
参考文献数
27
被引用文献数
4 3

〔目的〕本研究の目的は,我々が開発を進めている「欲求の充足に基づく顧客満足測定尺度(Customer Satisfaction Scale based on Need Satisfaction: CSSNS)」の因子的妥当性を検証するために,検証的因子分析を行って因子構造モデルの適合度を検討することである。〔対象〕対象は,リハビリテーションサービスの利用者311名とした。〔方法〕CSSNSの因子構造モデルとして仮定した斜交モデル,直交モデル,二次因子モデルの適合度を検討するために,構造方程式モデリングによる検証的因子分析を行った。〔結果〕分析の結果,モデル適合度の絶対的指標であるCFIとRMSEAが基準値以上を示したモデルは,斜交モデルと二次因子モデルであった。さらに,モデル適合度の相対的指標であるAICを比較した結果,斜交モデルは二次因子モデルよりも適合が良いことが示された。〔結語〕CSSNSの因子的妥当性は斜交モデルにおいて検証された。
著者
田中 亮 金田 浩太郎 戸谷 昌樹 宮内 崇 藤田 基 河村 宜克 小田 泰崇 鶴田 良介
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.398-401, 2016-07-01 (Released:2016-07-01)
参考文献数
11
被引用文献数
1

当施設では心停止蘇生後患者に対する目標体温管理の導入と維持など,治療を目的とした体温管理に血管内冷却システムを使用している。今回,38歳男性のIII度熱中症患者に対し,体温管理目的に血管内冷却システムを使用し,良好に体温を管理できた症例を経験した。当施設に救急搬送され,体表冷却・冷却輸液などの従来の冷却方法を用いて管理した症例との比較では,目標温度到達時間や冷却速度は両者に差はなかったが,従来型冷却法では体温のリバウンドが認められたのに対して,血管内冷却システムを使用した本症例では目標温度到達後も体温を安定して管理できた。血管内冷却システムは熱中症症例の体温管理にも有用である可能性が示唆された。
著者
鈴木 哲 木村 愛子 田中 亮
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.583-588, 2014 (Released:2014-09-25)
参考文献数
31

〔目的〕介護職員におけるpresenteeismの発生頻度を調べ,かつ腰痛の程度および心理的因子がpresenteeismに与える影響を解析することとした.〔対象〕介護職員139名とした.〔方法〕presenteeismと腰痛の程度,心理的因子を対象者ごとに評価した.測定項目間の関係をモデル化し,パス解析にて,その適合度と測定項目間の関連性を検討した.〔結果〕対象者の66.9%にpresenteeismがみられた.修正モデルの適合性は十分に高かった.〔結語〕介護職員にとってpresenteeismは業務上の一般的な問題であること,心理的因子がこれに影響する因子として重要であることが確認された.
著者
中村 隆 山﨑 伸也 中川 雅樹 田中 亮造 高橋 剛治 飛松 好子
出版者
日本義肢装具学会
雑誌
日本義肢装具学会誌 (ISSN:09104720)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.194-197, 2016-07-01 (Released:2017-07-15)
参考文献数
7

四肢切断者のリハビリテーションと義肢の適応に関する症例報告である.57歳,男性.電撃性紫斑病による四肢末梢の虚血性壊死により,両前腕,両下腿の切断に至る.リハビリテーションでは移動の確保や義肢の自己装脱着といった課題が顕在化し,義肢の改良とデバイスの活用が必要であった.本症例は我々が経験した同疾病による3例目の症例であったが,過去2例と比較して訓練の遂行に問題はなく,両側能動義手(手先具 : フック)とライナーを使用した下腿義足の適応となった.皮膚状態に問題がなかったこと,両前腕切断と両下腿切断であったこと,先行2症例の経験を踏まえた適切な義肢を選択したことが,順調な結果に至った理由と考えられた.
著者
田中 亮太
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.2-10, 2006-03-31 (Released:2014-11-12)
参考文献数
25

「順天堂医学」52巻1号(2006年)2-10ページに掲載された,「田中亮太:神経幹細胞を用いた脳梗塞治療の可能性」について以下のように公告いたします. 1.海外の共同研究者から,未発表の図表を含む論文を共同研究者の承諾なしに単著として発表した,という指摘があり,著者もこれを認め論文の取り下げを了解した. 2.したがって,遡って掲載を取り消すこととし,インターネット上の検索システムからの削除作業を行い,手続きを終了した. 3.それにともない,読者諸氏には印刷版から上記論文の削除をお願いいたします.
著者
田中 亮太 服部 信孝
出版者
日本神経治療学会
雑誌
神経治療学 (ISSN:09168443)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.24-30, 2017 (Released:2017-05-31)
参考文献数
35

Stoke is one of the leading cause of death in the world. Although the mortality rate after stroke decreased, there are increasing number of patients who needs daily life support after stroke. The Hisayama study demonstrated the recurrence rate of ischemic stroke was 49.7% in ten years after first ever stroke. In addition to the traditional risk factors for stroke recurrence such as age, hypertension, diabetes, smoking, there are increasing evidence the another potential risk factors including infection, insulin resistance, visceral fat, gut dysbiosis, air pollution. These potential risk factors are associate with systemic chronic inflammation that promote artherosclerosis and myocardial injury that result in recurrence of stroke. Cognitive decline is one of the critical problems after stroke. Alzheimer's pathology is frequently related to the onset of dementia after stroke and recurrence of stroke is significant risk for the dementia. The strategy to attenuate the recurrence of stroke is also effective to reduce post stroke dementia. The use of antithrombotics is main treatment for the secondary prevention. Furthermore, strict risk factor control is also able to reduce the risk of stroke recurrence. One of the long term observational study demonstrated both antithrombotic treatment and the strict risk factor control attenuated cognitive decline after stroke. We discussed these topics of chronic stage of ischemic stroke in this section.
著者
田中 亮太 則永 行庸 工藤 真二 林 潤一郎 渡邊 裕章
出版者
一般社団法人 日本エネルギー学会
雑誌
石炭科学会議発表論文集 第50回石炭科学会議 (ISSN:24238295)
巻号頁・発行日
pp.62-63, 2013-10-21 (Released:2017-03-22)

This study focuses on the syngas production by partial oxidation of coke oven gas (COG). The reforming of COG, which is a multi-component mixture, in a turbulent flow includes various complex processes. Previous studies were limited to the results using simulated gas with a laboratory scale small reactor and a laminar flow. In this study, we developed a model which considers both chemical reactions and fluid dynamics for simulating the reforming characteristics of the actual COG in a bench scale relatively large reactor. The detailed chemical kinetic model which consists of more than 2000 elementary reactions and 257 species was reduced to 410 reactions and 47 sepcies for realizing coupling a finite rate reaction model with the turbulence model. Numerical simulations could fairly reproduce the reformed gas compositions and temperature profiles in a reformer.
著者
大岩 美嗣 奥村 浩隆 廣鰭 洋子 田中 亮平 山家 弘雄 照井 慶太 高山 東春
出版者
一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
雑誌
脳卒中の外科 (ISSN:09145508)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.130-136, 2013 (Released:2013-07-27)
参考文献数
24

Recent advancement of three-dimensional computed tomographic angiography (3D-CTA) allows high-spatial-resolution images for the diagnosis of cerebral aneurysms. Prior to operative intervention, the best possible strategy can be developed with the precise knowledge of the shape and location of the lesions in relation to the bone structure and the vascular arrangement, using 3D-CTA. However, replacing conventional digital subtraction angiography (DSA) in order to develop the best treatment strategy remains controversial. In 47 patients with symptomatic cerebral aneurysms, such as subarachnoid hemorrhage or cranial nerve palsy, between April, 2008 and December, 2011, we developed the treatment strategy with computer simulation using only 3D-CTA images of 64- or 320-detector row CT. Thirty-four of the 47 underwent neck clipping of the aneurysms, 3D-CTA clearly showed not only the exact locations of the aneurysms, but also neighboring bone structure such as the anterior clinoid process. Venous arrangements were more clearly shown with 320-detector row CT. In the seven other patients, subsequent DSA was done prior to neck clipping. Coil embolization was employed for the three other patients following the use of 3D-CTA. Two patients underwent parent artery occlusion with EC-IC bypass after DSA. In most cases of the cerebral aneurysms, 3D-CTA seems to be a reliable and less invasive method to develop the operative strategy. The 320-detector row CT can show more precise venous arrangements. If patients have cerebral vasospasm, conventional DSA is still necessary.