著者
田中 伸一 大嶋 光昭
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.33-38, 1997
参考文献数
2

DVDのROM型ディスクに1枚毎に異なる情報を追記する方式を開発した。CW-Qスイッチ型のYAGレーザのパルスレーザー光を照射して金属反射膜を除去し、約10μm幅のストライプをピットに重ねて形成する。一定幅のストライプの間隔を変調して、188バイトの情報が記録される。この記録方式はBCA(Burst Cutting Area)としてDVD規格に採用された。光ヘッドでBCA部分を再生すると、形成したストライプに対応して、信号レべルがゼロ近くに低下する。高周波のピット信号を簡単なローパスフィルタで除去し、CPUを用いてソフトウェアで簡単に復調・復号してBCAデータが読み取られる。
著者
田中 伸子 岡村 浩
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.13-19, 1983-01-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
35

以上の実験結果より, 食事がα-アミラーゼ活性の変動因子であることは明らかである.また, その構成要因の一つである咀嚼という口腔内の直接的機械的刺激がごく短時間に終了するという事実より考えると, α-アミラーゼ活性の変動は, 食物摂取による直接的な, あるいは生体内における代謝の機序を含めた間接的刺激が作用していると推察される.唾液中α-アミラーゼ活性の変動要因につき検討を加えた結果をまとめると次のようになった.1) 唾液中α-アミラーゼ活性の変動は, 生活のパターンと密接な関連性をもっており, 食事は大きな変動因子であることが認められた.2) 咀嚼という直接的機械的刺激を口腔内に与えると, ただちに唾液量, pHおよびα-アミラーゼ活性が増加する.また, 咀嚼終了とともに, 咀嚼時間の長短に関係なく, 唾液量, pHおよびα-アミラーゼ活性は減少し, ほとんど咀嚼開始前のレベルにもどり以後大きな変動は示さない.したがって, たんなる咀嚼という機械的刺激は, α-アミラーゼ活性に一過性の変動を与える因子であることが認められた.3) 唾液中α-アミラーゼ活性は個人差が大きく, 332名の女子大生の起床時における活性は271mg/ml salivaであったと同時に行ったアンケート調査より, 食物を口に入れてから嚥下するまでの平均咀嚼回数の多い者のほうが, 少ない者よりα-アミラーゼ活性が高いこと, 澱粉性食品を好む者のほうが, 普通もしくは好まない者より高いことに有意差が認められた.この結果より, 食生活における個人の習慣が唾液中α-アミラーゼ活性と関連があるものと考えられた.
著者
加藤 智章 新田 秀樹 西田 和弘 石田 道彦 稲森 公嘉 田中 伸至 石畝 剛士 国京 則幸 関 ふ佐子 原田 啓一郎 水島 郁子 石畝 剛士 片桐 由喜
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究の研究成果として、各国の診療報酬体系は原価計算に基づく報酬設定というスタイルを取っていない点で共通であるという知見を得た。ここで日本の診療報酬体系は統一的で極めて精緻なシステムを構築していることが理解できたものの、医療保障を実現するための供給サイドに対しては、診療報酬に偏重しているため、医療施設等のスクラップアンドビルドに柔軟性を欠くとの仮説を獲得するに至った。このため、本研究はテーマを、医療施設をはじめとする医療保障体制全般にシフトチェンジし、基盤(A)の研究に転換することとした。
著者
瀬良 敦希 三浦 詩乃 中村 文彦 田中 伸治 有吉 亮
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.258-265, 2020-10-25 (Released:2020-10-25)
参考文献数
39

近年米国では「公共交通の優先度が高い街路」を意味する「Transit Street」が提唱されている。公共交通と歩行者のみが通行可能なトランジットモールと違い、自家用車も通行可能であるが、様々な設備を導入し、自家用車の利便性を低下させることで公共交通や歩行者の有意性を保つものとされている。米国では既に整備ガイドラインの発行も見られる。一方日本にはTransit Streetやそれに近い概念は存在しないものの様々な整備が行われた結果、公共交通が優先されるような街づくり・街路づくりが行われた事例は存在する。そこで本研究は日米の事例を参照し、日本における今後の公共交通優先街路空間整備の指針を示すことを目的とする。このためにまずTransit Streetの歴史・定義・空間要素を示したあと、日本での類似事例として福岡市明治通りの整備経緯・内容を報告する。最後に日米の類似点・共通点を踏まえた日本での公共交通優先街路空間整備の指針を示す。
著者
杉本 芳範 田中 伸哉 古川 彰久 渡辺 和夫 吉田 敏臣 田口 久治
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.82, no.3, pp.205-210, 1987

ジャケット冷却時の醪温度応答特性の解析結果をもとに, 温度制御方式としてカスケード制御を採用し, 総米1トン仕込みの醪で発酵ガス発生速度をオンライン計測しつつ計算機を利用した適応的自動制御を行ったところプロセスは順調に制御され, 生成酒の品質も目的に近いものが得られた。
著者
松村 みち子 中村 文彦 田中 伸治 王 鋭
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.I_1107-I_1117, 2014

一般道路の路上に高齢者等の運転者が駐車できる「高齢運転者等専用駐車区間制度」が,わが国で2010年4月に導入された.本制度は日常生活に必要な施設の直近に,安全で快適な駐車環境を提供することで高齢運転者等を支援するものである.公共施設等の路外駐車場の移動制約者用駐車スペースとは異なり,対象車両が明確化され罰則もある.本研究では,事例として神奈川県における高齢運転者等専用駐車区間を取り上げ,利用実態,周辺施設の駐車場の整備状況,目的施設への公共交通によるアクセスのしやすさ等を併せて調査し,制度の導入効果を評価する.高齢者のモビリティを確保する上での課題や方策についても整理してみた.
著者
早内 玄 中村 文彦 田中 伸治 有吉 亮 三浦 詩乃
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.A_223-A_228, 2018-02-01 (Released:2018-02-01)
参考文献数
13

近年、都市内交通としての索道整備が複数報告され、新たな交通手段としての役割が期待されている。 そこで本研究ではトランスポーテーションギャップの考え方に基づき、所要時間の観点から索道の役割を定量的に明らかにすることを目的とする。はじめに、東京都市圏パーソントリップ調査から得られる手段別所要時間分布と人々が受容する所要時間との比較により、都市内交通において現在、既存交通手段では所要時間が受容されない、またはされにくいトリップ距離が複数存在することが明らかとなった。 次に、世界各都市の索道について、同様の比較によりその受容可能範囲が 0.3km~4.2km であることが明らかとなった。最後に両者を重ね合わせた結果、課題の残るトリップ距離のうちおよそ 2~4km の領域における課題を索道が改善しうることが明らかとなった。
著者
坊内 良太郎 手納 信一 塚原 佐知栄 田中 伸枝 菅野 宙子 石井 晶子 中神 朋子 川島 眞 岩本 安彦
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.27-33, 2006 (Released:2008-07-24)
参考文献数
25
被引用文献数
1

後天性反応性穿孔性皮膚症(acquired reactive perforating collagenosis; ARPC)は皮膚表皮への変性膠原線維の排出を特徴とし,糖尿病や慢性腎不全に合併する稀な皮膚疾患である.われわれは血液透析導入後の1型糖尿病に本症を合併し,厳格な血糖コントロールとアロプリノール投与が奏効した症例を経験した.症例は26歳,女性.1986年(9歳)に1型糖尿病を発症.2001年頃から背部と両下肢伸側に〓痒感の強い丘疹が多数出現し,ARPCと診断された.ステロイドおよび抗ヒスタミン薬による局所治療を4年間受けていたが難治性であった.2002年4月慢性腎不全のため血液透析を導入,2004年3月膵腎移植登録目的で入院した.1,800kcal,蛋白40gの食事療法および強化インスリン療法を行い,アロプリノール100mgを開始したところ,約2週間で〓痒感が軽減し,2カ月後には皮疹も減少した.ARPCの発症機序は十分に解明されておらず難治性であることが多いが,本症例では血糖の厳重な管理に加えアロプリノールが奏効したと考えられた.
著者
田中 伸久 小林 貞 田中 英文 佐々 学 萱原 伊智郎 山口 安宣 林 治稔 小澤 邦寿
出版者
日本ペストロジー学会
雑誌
ペストロジー学会誌 (ISSN:09167382)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.1-5, 2004
参考文献数
12
被引用文献数
1

群馬県内において,ユスリカ幼虫が上水道給水栓から発見される苦情事例が発生した.ユスリカは,ヨシムラツヤユスリカおよびハモンユスリカ属の幼虫であり,これらは浄水場内でも確認されたことから,浄水場内のユスリカ幼虫が給水栓に達したものと推測された.また,前塩素濃度を上げる,凝集剤 (PAC) を多めに入れる,濾過機の逆洗回数を増やす,清掃を行うなどの積極的かつ厳重な管理によって,このような事例は防ぎうることが示唆された.
著者
田中 伸枝 馬場園 哲也 内潟 安子
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.87, no.Extra2, pp.E154-E161, 2017-11-30 (Released:2018-02-15)
参考文献数
44

There is a global consensus that early diabetic kidney disease (DKD) is characterized by persistent albuminuria. According to international guidelines, albuminuria is defined as a urinary albumin-to-creatinine ratio (ACR) ≥30 mg/g. Urinary albumin levels should be measured at least once a year. Moreover, albuminuria has been recognized as a predictor of cardiovascular disease.In our cohort study including 3,231 diabetic patients, baseline albuminuria, defined as urinary ACR ≥30 mg/g, was found in 35.1 % of patients; and a decreased estimated glomerular filtration rate (eGFR), defined as eGFR <60 mL/min/1.73 m2, was observed in 20.7 % of patients. The hazard ratio (HR) in each group stratified by albuminuria and eGFR was analyzed to simultaneously estimate the impact of these renal manifestations on renal outcomes. Compared to patients with normoalbuminuria and eGFR ≥60 mL/min/1.73 m2, there was no significantly increased risk for renal endpoints among individuals with normoalbuminuria and eGFR <60 mL/min/1.73 m2 [HR: 2.50; 95 % confidence interval (CI) : 0.99-6.33; p = 0.053]. In contrast, those with microalbuminuria and eGFR ≥60 mL/min/1.73 m2 had a significantly increased risk for renal outcomes (HR: 4.98; 95 % CI: 2.82-8.80; p < 0.001). Therefore, albuminuria may be an independent predictor for the progression of DKD in Japanese patients with type 2 diabetes. In contrast, the level of eGFR is less likely to be associated with renal endpoints. Further studies are required to clarify the implications of albuminuria in diabetic patients.
著者
三浦 雄一郎 福島 秀晃 布谷 美樹 田中 伸幸 山本 栄里 鈴木 俊明
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.32 Suppl. No.2 (第40回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.A0634, 2005 (Released:2005-04-27)

【はじめに】我々はNgらによる腹筋群の解剖学的研究を参照とし、歩行時における個々の体幹筋の機能について報告してきた。内腹斜筋単独部位は立脚期に筋活動が増大し、骨盤の安定化に作用していることが示された。今回、上肢の運動に伴う体幹筋の機能に着目した。上肢の運動に伴う体幹筋の筋電図学的研究では、Hodgeらによると一側上肢を挙上運動させた時に反対側の腹横筋が三角筋の筋活動よりも先行して活動すると報告している。しかし、上肢挙上時における同側体幹筋の筋電図学的報告は少ない。そこで肩関節屈曲時の同側の体幹筋に着目し、その機能について検討したので報告する。【方 法】対象は健常者5名(男性3名、女性2名、平均年齢32±5歳)両側10肢とした。筋電計はマイオシステム(NORAXON社製)を用いた。運動課題は端座位での肩関節屈曲位保持とし、屈曲角度は下垂位、30°、60°、90°、120°、150°、180°とした。各屈曲肢位における上肢への負荷は体重の5%の重錘を持たせることとした。測定筋は運動側の三角筋前部線維、前鋸筋、腹直筋、外腹斜筋とした。サンプリングタイムは3秒間、測定回数は3回とし、平均値をもって個人のデータとした。下垂位における各筋の筋積分値を基準値とし、各角度における筋積分値相対値を求めた。各筋に対し角度間における一元配置の分散分析および多重比較検定を実施した。対象者には本研究の目的・方法を説明し、了解を得た。【結 果】三角筋の筋積分値相対値は肩関節屈曲120°まで徐々に増大し、それ以上では変化を認めなかった。前鋸筋の筋積分値相対値は屈曲角度増大に伴い漸増的に増大した。腹直筋の筋積分値相対値は屈曲角度に関係なく変化が認められなかった。外腹斜筋の筋積分値相対値は肩関節屈曲60°で増大し、屈曲角度60°以上で漸増的にが増大した。【考 察】 肩関節を屈曲させる際、上腕骨の運動に伴って肩甲骨の上方回旋運動が生ずる。前鋸筋は肩甲骨を上方回旋させる作用があり、肩甲骨の外転方向の柔軟性と前鋸筋の求心性収縮が必要となる。しかし、前鋸筋は起始部が第1肋骨から第8肋骨の前鋸筋粗面(肋骨の外側面)であることから前鋸筋のみ求心性収縮が生じた場合、肋骨外側面を肩甲骨内側縁にひきつける力が生ずる。結果として体幹の反対側への回旋運動が生ずることになる。また、座位姿勢は骨盤上で脊柱を介して胸郭がのっている状態であり、きわめて不安定な状態であることから、この反対側の体幹回旋は容易に生じやすいことが考えられる。運動側の外腹斜筋はこの体幹の反対側への回旋を制御し、体幹安定化に作用していることが推察される。
著者
犬飼 望 田中 伸治 中村 文彦 有吉 亮 三浦 詩乃 小根山 裕之 柳原 正実
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学)
巻号頁・発行日
vol.74, no.5, pp.I_1327-I_1338, 2018

交差点の平面幾何構造と交通制御を工夫し,右折車と対向直進車の交錯を減らすAlternative Intersections(以下,AI)と呼ばれる新しい交差点概念が海外にて提案されている.本研究ではAIが我が国でも交通制御の選択肢の1つになり得るという仮説のもと,適用に向けた知見を得ることを目的とする.日本に存在する交差点からAIの適用可能性があると考えられる交差点を選定し,観測データを基本入力値としたシミュレーションを用いてAIを仮想再現し,交差点処理性能評価を行った.また,従来型交差点と構造が大きく異なるAIを日本人ドライバーが迷いや違和感なく運転できるかどうかドライビングシミュレータを用いて検証した.その結果,我が国におけるAIの適用領域の目安を示し,日本人ドライバーにとってAIは工夫次第で受容性があることを明らかにした.