著者
田辺 孝二
出版者
科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.55, no.9, pp.621-628, 2012-12
著者
田辺 新一 中野 淳太 小林 弘造
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.66, no.541, pp.9-16, 2001
被引用文献数
16 12

The 65-Node Thermoregulation-Model was developed, based on Stolwijk model. The model has 16 body parts. Each body part consists of core, muscle, fat and skin. In addition, the model has a central blood compartment. Convective and radiative heat transfer coefficients were derived from the thermal manikin experiments. Under steady state condition, mean skin temperature; skin wet tedness and SET^* agreed well with those by 2 node-model. This model can predict fairly well for. skin temperature distribution under thermal neutrality. Under transient condition, trends of mean skin temperature and evaporative heat loss were similar to the subject experiment by Stolwijk.
著者
田辺 信介 脇本 忠明
出版者
愛媛大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1997

駿河湾・土佐湾および北太平洋東北沖から採取した深海生物を供試して人為起源物質の化学分析を実施し、以下のような研究成果を得た。1)供試した全ての深海生物から有機塩素化合物と有機スズ化合物が検出され、この種の人為起源物質による汚染が、外洋の深海生態系にまで拡がっていることが明らかとなった。また、日本近海産の深海生物にはPCBsが最も高い濃度で残留しており、次いでDDTs>CHLs>HCHs>HCB>PCDFs>PCDDsの順であった。2)沿岸と外洋の深海生物の間で人為起源物質の残留濃度を比較したところ、DDTsやヘキサクロロシクロヘキサン(HCHs)、ヘキサクロロベンゼン(HCB)に関しては、顕著な濃度差は認められず、これら物質が日本沿岸から外洋まで均質に分布していることがわかった。一方、PCBsやクロルダン化合物(CHLs)、ブチルスズ化合物(BTs)の残留濃度は、駿河湾の深海生物で最も高く、外洋性ハダカイワシでは相対的に低値であった。3)外洋のハダカイワシを対象とした調査から、有機塩素化合物の中でも分子量が大きく粒子吸着性の高いPCBsやDDTs、CHLsは深層に、揮発性が高く粒子吸着性の低いHCHsやHCBは表層付近に偏って分布することが示された。また、沿岸および外洋の深海生物から検出されたBTsはいずれも表層に偏った濃度分布を示し、表層への流入が続いていることがその要因と考えられた。よって今後も、BTsによる深海汚染は進行することが示唆された。4)駿河湾における調査から、PCDDsやPCDFsは表層性の魚類よりも、深海に生息する堆積物食性の甲殻類に高蓄積していることが明らかとなった。また、日本近海の深海底は、ダイオキシン類など移動拡散性に乏しく粒子吸着性の高い物質の'たまり場'となることが推察された。5)沿岸性の一部深海生物に蓄積するBTsやPCBs,PCDDs,PCDFsの濃度は、魚介類の薬物代謝酵系や内分泌系をかく乱する惇性毒性の閾値に近いものであった。よって、深海生物の内分泌系に及ぼす毒性影響の解明が今後の課題となった。
著者
田辺 文枝
出版者
一般社団法人 口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.9, no.4, pp.328-337, 1960

For the purpose to find the exact position of neonatal line in Japanese, ground sections of 475 human deciduous teeth were examined histologically. Obtained results are as follows.<BR>1. The position of neonatal line was not characteristic and showed considerable variation in each tooth type, especially on the anterior teeth.<BR>2. The variation of position would be mainly owing to the change of physiologic condion of new- erine period or of the gravity at birth. The considerable variation on the anterior teeth would be ow ng to the constitutional feature of their enamel.<BR>3. The position of neonatal line in Japanese had a trend to appear at incisal or cuspal portion of the tooth crown than the position in American or European people.<BR>4. Toot development in female showed a tendency more earlier than in male at birth-time.<BR>5. The tooth development of the children born after 1950 at birth was thought more fast than of the born at The War-Time and the soon after, but the further investigation about this result will be done.
著者
田辺 文枝
出版者
一般社団法人 日本口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.9, no.4, pp.328-337, 1960 (Released:2010-10-27)
参考文献数
23

For the purpose to find the exact position of neonatal line in Japanese, ground sections of 475 human deciduous teeth were examined histologically. Obtained results are as follows.1. The position of neonatal line was not characteristic and showed considerable variation in each tooth type, especially on the anterior teeth.2. The variation of position would be mainly owing to the change of physiologic condion of new- erine period or of the gravity at birth. The considerable variation on the anterior teeth would be ow ng to the constitutional feature of their enamel.3. The position of neonatal line in Japanese had a trend to appear at incisal or cuspal portion of the tooth crown than the position in American or European people.4. Toot development in female showed a tendency more earlier than in male at birth-time.5. The tooth development of the children born after 1950 at birth was thought more fast than of the born at The War-Time and the soon after, but the further investigation about this result will be done.
著者
堀 慧 鳥海 徹 田辺 昭
出版者
岡山大学農学部
雑誌
岡山大学農学部学術報告 (ISSN:04740254)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.31-36, 1965

1.diaveridineを飼料に最高0.01%から最低0.0001%までの各種の濃度になるように添加して,これを連続投与して本病の感染予防試験を行なった.その結果0.01%ならびに0.005%添加区においては感染が認められなかったが0.0025%以下の添加濃度では感染鶏が高率に認められた.従って本剤の最低有効濃度は一応0.005%の附近にあると思われる.しかしながら1964年度は,全国的に本病の予防剤としてpyrimethamineが発売されたため,岡山県下でも本病の発生が少なく,岡山大学農学部構内の鶏舎でも本病の感染率が一般に低かった.すなわち第1区の無添加対照区の感染率は35.0%であり,同時に行なった他の試験でも,薬剤無添加区での感染率は20~30%が普通であって,第1試験でみられたような濃厚感染は認められなかった.第2試験の0.001%添加区で81.3%の感染率を示したのはむしろ例外的現象と考えられる.従って第2試験の0.005%添加区がもしさらに濃厚な感染に曝された場合,果して完全に本病の感染を防ぎ得るか否かは疑問であるので,本剤を実地に応用する場合,最低有効濃度は0.005%より上にあると考えた方が安全と思われる.2.試験期間中における試験鶏の体重,産卵率,卵重等の推移を各区別の平均値で図示したように,いずれの場合も本剤がニワトリに対して毒性を示しているとは認められなかった.ただし第1図で,8月1日以後第3区および第4区の平均体重曲線が降下しているのは,第3区で2羽第4区で1羽がそれぞれ内臓型淋巴腫症に罹患し,体重が900gないし660gに減少したものが出たためであるが,8月29日現在の体重で,無添加対照区との間でF検定を行なっても5%の水準において有意の差は認められていない.第2図の平均産卵率の曲線についても,同様な傾向が見られるが,これも前記と同じ理由によるものと考えられ,期間中の総産卵個数について,対照区と各区の間でF検定を行なったが,いずれの場合も有意の差は認められなかった.3.ニワトリのcoccidium症に対するdiaveridineの効果は,前記の通りM. L. Clark3)によれば,sulfa剤と混じた場合0.001%であるといい,同じくpyrimethamineの効果は,S. B. Kendall&L. P. Joyner5)によると,sulfa剤と混合した場合0.004%が適当と認めている.従って,この両者はニワトリのcoccidiim症に対してはほぽ同等の効力を有しているものと見られるが,ニワトリのleucocytozoon病に対するpyrimethamineの最低有効濃度は著者ら2)の成績では0.00005%であるのに反し,diaveridineは前記の通り0.005%であるとすると,本病の予防効果では両者の間に100倍の開きが認められるわけであって興味深いことである.4.以上の試験により本剤単味の場合の最低有効濃度がほぼ0.005%であると判明したが,この濃度では実際の野外での応用の場合薬価の点で問題を生ずる恐れがある.したがってsulfa剤と混合投与した場合その相乗効果によりさらに投与濃度をさげる研究が行なわれないと本剤単味では応用範囲が限定されると考えられる。
著者
伴野 潔 林 真二 田辺 賢二
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.15-25, 1985
被引用文献数
6 21

ニホンナシの花芽形成の機構を探る目的で, 花芽の着きにくい品種'新水'及び着きやすい品種'豊水'を用いて, 新梢上における花芽形成と新梢の各部位における栄養成分並びに内生生長調節物質との関係について比較検討した.<br>1. '豊水'では6月30日にほぼ新梢生長が停止したのに対し, '新水'では'豊水'よりも20日遅れ7月20日に停止した.<br>2. '豊水'の腋芽では, 新梢生長停止後急速に節数が増加し, 花芽が分化•発達した. 一方, '新水'の腋芽では'豊水'よりも20日遅れて7月30日に花芽分化の徴候がみられたが, その後の分化•発達はほとんど認められなかった. また, 最終的な花芽形成率は'新水'で15.5%, '豊水'で79.0%であった.<br>3. 両品種の腋芽において, 全窒素含量にはほとんど差異は認められなかったが, 全糖含量, でんぷん含量及び C/N 率は'新水'の方が'豊水'よりも高く推移した.<br>4. '新水'の茎頂では'豊水'に比べ, 特に生長の盛んな時期にIAA含量及びジベレリン含量が高かった.<br>5. '豊水'の腋芽では, 生育期間を通して'新水'よりもジベレリン含量及びABA含量が低く, 逆にサイトカイニン含量が高かった.<br>以上の結果から, ニホンナシの花芽形成は芽において12枚のりん片が形成された後, 節数が急速に増加するかどうかによって決定されること, さらにこの過程には内生生長調節物質が密接に関連しており, そのうちでも特にジベレリンとサイトカイニンが重要な役割を果たすものと推察される.

1 0 0 0 OA 封内風土記

著者
田辺希文 著
出版者
仙台叢書出版協会
巻号頁・発行日
vol.巻之1−4, 1893
著者
田辺 秀之
出版者
総合研究大学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

本研究は、(1)霊長類細胞の収集、細胞培養、(2)染色体標本の調整、(3)2D-FISH法によるメタフェイズ解析、(4)3D-FISH法による染色体3次元核内配置解析、(5)比較解析と全体の統括という流れで進められた。霊長類各種末梢血を京都大学霊長類研究所の共同利用研究により供与していただいた;類人猿2種(チンパンジー、アジルテナガザル)、旧世界ザル6種(ニホンザル、カニクイザル、アカゲザル、タイワンザル、ミドリザル、マントヒヒ)、新世界ザル5種(コモンリスザル、ワタボウシタマリン、フサオマキザル、ケナガクモザル、ヨザル)。これらの霊長類リンパ球細胞核標本に対し、1)放射状核内配置の進化的保存性、2)相対核内配置と転座染色体生成との関係について考察した。1)では、ヒト18番および19番染色体ペイントプローブ、ヒトPeriphery vs InteriorミックスDNAプローブを使用した。その結果、類人猿、旧世界ザル、新世界ザルに至るまで、18番ホモログは核周辺部に、19番ホモログは核中心付近に配置されることが確認できた。また、ヒトP vs IミックスDNAプローブを用いた3D-FISH解析により、P、I両領域のトポロジーは、進化的染色体転座が高頻度に生じているテナガザルにおいても、高度な保存性を持つことが確認できた。2)については、ヒト2p、2qホモログDNAプローブを作成し、チンパンジーと旧世界ザル6種の細胞核に対して核内配置解析を実施した。その結果、ヒト2p、2qホモログの相対核内配置は、旧世界ザル各種では空間的に離れた距離を保っていたが、チンパンジーでは1組の2p、2qホモログが高頻度に隣接して配置されることが示唆された。このことにより、進化的な染色体再編成が生じている近縁種間での染色体ホモログ領域は、互いに相対核内配置が近接している傾向を示す可能性を持つものと考えられた。
著者
田辺 信介 岩田 久人 高菅 卓三 高橋 真 仲山 慶 滝上 英孝 磯部 友彦 鈴木 剛
出版者
愛媛大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2008

POPs候補物質(有機臭素系難燃剤など)に注目し、途上地域を中心にその分析法の開発、広域汚染の実態解明、廃棄物投棄場等汚染源の解析、生物蓄積の特徴、バイオアッセイ等による影響評価、過去の汚染の復元と将来予測のサブテーマに取り組み、環境改善やリスク軽減のための科学的根拠を国際社会に提示するとともに、当該研究分野においてアジアの広域にまたがる包括的な情報を蓄積することに成功した。
著者
田辺 哲朗 朝倉 大和 上田 良夫 山西 敏彦 田中 知 山本 一良 深田 智 西川 政史 大宅 薫 寺井 隆幸 波多野 雄二
出版者
九州大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2007

総括班では、各計画研究班の研究成果を総括すると共に、以下の会合に出席または企画開催し、成果の公表、取りまとめ、総合化をはかると同時に、成果についての評価も行うことにより、目標とする安全かつ経済的なトリチウム燃料システムの設計を視野に、必要な研究課題あるいは取得すべきデータ等を各研究班に提示し、研究のフィードバックを行った。また最終年度として、成果のとりまとめを行い最終報告書を作成した。今年度の具体的な実績として1.平成24年5月20-25日 独国アーヘンにて開催された第15回「制御核融合炉におけるプラズマ壁相互作用」国際会議において招待講演を行うと共に、国際組織委員、国際プログラム委員として会議を主導、また領域から多数発表2.平成24年5月29-31日 独国Tergeseeにて開催された第10回核融合炉材料中の水素同位体挙度国際ワークショップにて国際組織委員、国際プログラム委員として会議を主導すると共に、領域の成果を発表3.平成24年8月10・11日 ウインク愛知にて、第8回公開シンポジウム科研特定領域「核融合トリチウム」最終成果報告会を開催4.最終報告書を作成し関係者に配布すると共に、ホームページに掲載http://tritium.nifs.acjp/results/pdf/report_of_25.pdf5.平成24年9月19日広島大学にて開催された、日本原子力学会、核融合部会セッションにて「核融合炉実現のためのトリチウム研究報告と新展開に向けた提案」のシンポジウムを企画を行い研究班の実験実績のとりまとめ、その成果発表、知識の共有化、情報の公開をはかるとともに、総括班としてA01,A02,B01,B02,C01,C02各班の研究活動を掌握し、目標とする安全かつ経済的なトリチウム燃料システムの設計を視野に成果の評価を行った。そしてこれらの情報はすべて本領域のホームページhttp://tritium.nifs.ac.jp/に掲載、常時updateしながら、本領域で得られている情報の発信に努めた。
著者
宮地 尚子 後藤 弘子 坂上 香 大矢 大 田辺 肇
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009-04-01

トラウマとジェンダーの相互作用を、(1)精神病理的側面から、(2)犯罪行為や逸脱現象の側面から、(3)文化創造的な側面から探り、明らかにした。(1)では複雑性PTSDの分析を行った。性被害に関するシンポジウムの開催、ハンドブックの翻訳・出版を行った。(2)では薬物依存女性のトラウマ被害の影響について論文にまとめた。加害者更生プログラムや修復的司法プログラムについて分析を行った。(3)ではメディア発信・アート表象に関するワークショップを開催した。(1)~(3)を統合し、トラウマの入門書を執筆・出版した。東日本大震災の発生に伴い、そのトラウマについてもジェンダー視点からの研究を行った。
著者
田辺 晃久 本間 康彦 兼本 成斌 日野原 茂雄 五島 雄一郎
出版者
The Japanese Society of Internal Medicine
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.73, no.3, pp.323-331, 1984
被引用文献数
2 1

試作体位センサーによる体位情報とホルター心電図との同時記録から,虚血ST-T変化と体位ST-T変化との鑑別を試みた.対象は陳旧性心筋梗塞(OMI) 16名,狭心症(AP) 16名,健常例11名の計43名であつた.虚血ST変化はOMIで3/21件(14%), APで29/35 (83%)とAPに多く,体位ST変化はOMIで13/21 (62%), APで5/35 (14%)とOMIに多かつた.最大ST変化に至る時間は体位ST変化では10秒以内が18/25 (72%)と大多数を占めたのに対し,虚血ST変化では1分以上が28/32 (88%)と大多数を占めた.体位T変化についても10秒以内が15/18 (83%)と大多数を占めたのに対し,虚血T変化では10秒以内はわずか2/13 (15%)ときわめて少なかつた. CM<sub>5</sub>誘導における体位ST変化の20/22 (91%), T変化の19/21 (90%)は体位変換前後で標準12誘導心電図のV<sub>4</sub>, V<sub>5</sub>, V<sub>6</sub>のいずれかに対応して変化した.すなわち,これらの変化の原因は心軸回転で説明可能であつた.しかし,体位ST-T変化のうちST変化で2/22 (9%), T変化で2/21 (10%)は心軸回転で説明不能であつた. ST-T変化前に対する変化後の心拍数増加率(HR比)は虚血ST-T変化では高値例が多く,体位ST-T変化では少なかつた.とくにT変化でHR比1.3以上は虚血T変化の12/16 (75%)に対し,体位T変化では3/21 (14%)ときわめて少なかつた.以上より,ホルター心電図法の体位ST-T変化の虚血ST-T変化に対する鑑別点として, (1)ST-T丁変化の最大に至る時間, (2)標準12誘導心電図との比較, (3)心拍数増加の有無などの検討が重要と考えられた.
著者
田辺 俊介
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.235-249, 2004-09-30 (Released:2008-12-22)
参考文献数
19
被引用文献数
1

本論文は様々な外国人に対する認知構造について、多次元尺度構成法による把握を試みたものである。先行研究を受けつつ本研究では、26国民・民族集団についての類似度データ、10国民・民族集団の一対比較データ、海外経験の有無や外国人友人の有無についてのデータを、主に大学生を対象として収集し、分析した。 類似度データをクラスカルの非計量多次元尺度構成法で分析した結果、「西洋人(あるいは白人)か否か」、心理的距離、地理の3つの次元によって人々が外国人を分類していることが示された。さらに個人差多次元尺構成度法により認知構造の属性差を検討した結果、旅行経験の有無に関して旅行経験のある人の方が「西洋人か否か」(「白人か否か」)という次元をあまり重視しないという傾向が見られた。また一対比較データを選好度の多次元尺度構成法で分析した結果、「アジアびいき」、「欧米びいき」という異なる選好パターンが存在すること、またイスラム諸国やアフリカ地域の人々がどんな人からも「遠い」存在と考えられていることが示された。