著者
若原 俊彦 松本 充司 安野 貴之 榎本 孝 渡部 保日児 石橋 聡 倉橋 利幸 櫻本 高雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OFS, オフィスシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.438, pp.15-20, 2000-11-10
被引用文献数
1

本論文は, 3地点以上の多地点で講師と受講生の間で講義空間を形成し, 参加者が一体となって受講するオンライン電子講義システムに関して、その構成法について述べたものである.本電子講義システムでは, 遠隔の受講生間で臨場感を向上させ一体感による講義空間を実現するため、複数の地点の映像をクロマキー合成するとともに, コンピュータグラフィクスにより背景を3次元合成する.具体的に、麻布、横須賀、早稲田の3地点間をディジタル回線で接続し, サイバースタジオを用いて各地点の映像のクロマキー合成を行うとともにコンピュータグラフィクスを用いて背景合成を行って遠隔講義実験を行い、受講者のアンケート結果から良好な特性が得られた。
著者
石橋 由子 桝田 秀夫
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.976-988, 2016-03-15

電子メールはインターネット上において手軽で最も利用されているコミュニケーションツールとして我々の生活において必要不可欠なものとなっている.メールは仕事や日常生活での情報交換だけにとどまらず,緊急時の連絡手段としても利用されている.しかしひとたび大規模な災害や重度の障害が発生すると,一定時間メールの送受信ができなくなり,非常に大きな混乱を招く恐れがある.そこで自組織のメールサービスを利用できなくなった場合でも,利用者が可能な限りメールの利用が可能となるシステムを提案する.本提案システムは,通常一体化しているケースが多いメールサーバのメールを受信する部分とスプール部分を分離し,これらを物理的に離れた場所に設置する.そして,複数箇所に設置されているスプール部分の同期を行う.スプール部分の同期を行うためにネットニュースプロトコルを利用する.メールサーバが受信したメール1通を1つのネットニュースプロトコルの記事に変換して宛先メールアドレスに対応したニュースグループに投稿する.投稿された記事はネットニュースの記事として同期を行う他のサーバに配送される.利用者はアクセス可能なネットニュースサーバにアクセスしてメールを読む.これにより,メールシステム障害時でも利用者はメールを受信することが可能となる.
著者
石井 正和 大西 司 長野 明日香 石橋 正祥 相良 博典
出版者
特定非営利活動法人 日本禁煙学会
雑誌
日本禁煙学会雑誌 (ISSN:18826806)
巻号頁・発行日
vol.10, no.5, pp.85-93, 2015-12-21 (Released:2015-12-26)
参考文献数
20
被引用文献数
2

【目 的】 保険薬局の薬剤師による禁煙支援の現状と今後の課題について明らかにする。【方 法】 日本禁煙学会の専門医および認定医(200名)と保険薬局の管理薬剤師(300名)を対象にアンケート調査を実施した。【結 果】 回収率は医師対象のアンケートが49%(98名/200名)、薬剤師対象のアンケートが43%(128名/300名)であった。医師は薬剤師よりも薬局薬剤師による禁煙支援(禁煙の勧め、禁煙補助薬の供給・服薬指導、禁煙指導、禁煙外来への受診勧奨)の必要性を強く感じていた。薬局薬剤師による禁煙支援の現状は医師が望む状況にはほど遠かったが、禁煙補助薬を取り扱っている薬剤師は、禁煙補助薬を取り扱っていない薬剤師と比較して、禁煙支援を行っていることが明らかとなった。医師も薬剤師も、薬局薬剤師がより良い禁煙支援を行うためには、禁煙補助薬の効果や副作用の確認、禁煙治療に対しての継続的なフォロー、医師と協力した支援が必要だと感じていた。【結 論】薬局薬剤師による禁煙支援体制は、医師が望む状況にはなっていなかった。薬局薬剤師がより良い禁煙支援を行うためには、医師と連携した支援を行う必要がある。
著者
高田 雅弘 中野 祥子 三田村 しのぶ 宮﨑 珠美 菊田 真穂 小森 浩二 首藤 誠 七山(田中) 知佳 森谷 利香 吉村 公一 石橋 文枝 塙 由美子 山本 淑子
出版者
日本社会薬学会
雑誌
社会薬学 (ISSN:09110585)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.116-127, 2015-12-10 (Released:2015-12-25)
参考文献数
10

With regard to proper drug use in home care, the failure of approximately half of all elderly patients to comply with their doctor’s medication instructions and many other issues have been reported. However, pharmacists’ involvement in home care support remains inadequate, as highlighted by a Ministry of Health, Labor and Welfare report which noted the lack of full utilization of pharmacists in community medicine as well as the fact that home nurses often have to manage their patients’ medications. The Setsunan University Faculty of Nursing was established in 2012, and the university’s Faculties of Pharmaceutical Sciences and Nursing collaborate in their educational activities. To increase pharmacists’ involvement in home care support, we launched a project to create a home care support model in which pharmacists and nurses work in collaboration, utilizing their respective faculty resources. In this study, we conducted a questionnaire survey of pharmacies and visiting nurse stations in Osaka Prefecture regarding the present status of and problems related to pharmacists’ participation in the home care system and visiting nurses’ current involvement in medication management, as well as what is expected of pharmacists. Based on these results, we are constructing a model in which Faculties of Pharmaceutical Sciences and Nursing collaboratively support the home care system with the aim of establishing the role that universities should play in a comprehensive regional care program.
著者
藤本 正樹 石橋 豊
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.20, pp.77-80, 2004-04-16

本報告では,分散仮想環境において,利用者が触覚メディアを用いて仮想空間内のオブジェクトを操作する作業を扱う.そして,仮想空間を立体視する場合としない場合について,実験によって作業効率の比較を行う.また,立体視の効果と,ネットワーク遅延やその揺らぎなどによる作業効率の劣化との関係も明らかにする.更に,得られた実験結果から,立体視の利得を計算する.
著者
前田 慶博 石橋 豊 福嶋 慶繁
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会冬季大会講演予稿集 (ISSN:13434357)
巻号頁・発行日
no.2013, pp.7-3-1-"7-3-2", 2013-12-18

In this report, we examine effects of stereoscopic vision, olfaction, and haptic sense on the sense of presence in a virtual environment.
著者
梅田 弘幸 嘉村 康邦 石橋 哲 山口 脩
出版者
一般社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科学会雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.89, no.3, pp.441-444, 1998-03-20 (Released:2010-07-23)
参考文献数
18
被引用文献数
3 2

多精巣症は極めて稀な奇形で現在まで約70例が報告されているのみである. 我々は4個の精巣を持つ多精巣症に合併した胎児性癌を経験したので報告する. 多精巣症に合併した悪性腫瘍は5例, また4個の精巣を持つ多精巣症は3例報告されているのみである. 停留精巣や精巣念転などの手術時や他疾患にて泌尿器科受診時に偶然発見されることが多いことを考えると, 泌尿器科受診の機会がなく, 生涯診断されない多精巣症が少なからず存在することが予想される. 多精巣症が高い悪性素因を有するかどうかは明かとなっていないが, 多精巣症は停留精巣を伴うことが多く, また, 停留精巣は精巣腫瘍の発症率が高いことを考えると, 多精巣症は余剰精巣の摘出または生検により, 厳重な経過観察が必要と思われる.
著者
山口 晃弘 蜂須賀 喜多男 堀 明洋 廣瀬 省吾 深田 伸二 宮地 正彦 碓氷 章彦 渡辺 英世 石橋 宏之 加藤 純爾 神田 裕 松下 昌裕
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科医学会雑誌 (ISSN:03869776)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.455-463, 1985-04-25 (Released:2009-02-10)
参考文献数
23
被引用文献数
2 1 36

過去14年間に手術を行った消化管原発の悪性腫瘍は2,721例で,その内訳は胃癌1,904例,小腸悪性腫瘍34例,大腸癌783例で,このうち穿孔をきたした症例の頻度は胃癌18例(0.95%),小腸悪性腫瘍3例(8.8%),大腸癌36例(4.5%)であった. 胃癌穿孔例はすべて進行癌であり,組織学的には中分化型管状腺癌が多く, ps(+),脈管侵襲も高度な症例が多数を占めた.切除率は100%であったが治癒切除は4例(22.2%)にすぎなかった.手術直接死亡率は22.2%,累積5年生存率0%, 4年生存率6.7%であった. 小腸穿孔は3例にみられ組織学的にはすべて悪性リンパ腫であった. 3例のうち1例は手術死亡し,他の2例も8カ月以内に全身の悪性リンパ腫に進展し死亡した.小腸悪性リンパ腫の穿孔は予後が極めて不良と考えられた. 大腸癌には遊離穿孔と被覆穿孔がみられ,遊離穿孔は左側結腸癌,直腸癌に多く,被覆穿孔は右側結腸癌に多い傾向があった.癌の口側穿孔例が7例(19.4%)にみられ,すべて遊離穿孔であり,主病巣はS字状結腸より肛門側にみられた.大腸癌穿孔例は組織学的には高分化ないし中分化腺癌が大半を占め,深達度ssの症例が半数であった.治癒切除は穿孔例の50%に可能であったが,手術直接死亡率は16.7%ですべて細菌性ショックによるものであった.治癒切除例の累積5年生存率は59.6%であり,胃癌穿孔,小腸悪性リンパ腫穿孔例とくらべはるかに良好な成績が得られた.大腸癌穿孔例では全身状態を考慮し,より積極的に根治手術を行うことが望ましいと考えられた.

1 0 0 0 OA 飼料学(49)

著者
山本 朱美 古谷 修 石橋 晃
出版者
養賢堂
雑誌
畜産の研究 = Animal-husbandry (ISSN:00093874)
巻号頁・発行日
vol.62, no.6, pp.695-701, 2008-06 (Released:2011-01-18)

1 0 0 0 OA 飼料学(102)

著者
佐藤 幹 石黒 瑛一 石橋 晃
出版者
養賢堂
雑誌
畜産の研究 = Animal-husbandry (ISSN:00093874)
巻号頁・発行日
vol.67, no.9, pp.917-922, 2013-09 (Released:2014-03-06)
著者
石橋 克彦 太田 陽子 松田 時彦
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.195-212, 1982-06-25 (Released:2010-03-11)
参考文献数
19
被引用文献数
1 1

Uplifted Holocene marine terraces of Hatsu-shima Island (0.44km2) in the western part of Sagami Bay on the Pacific coast of central Japan have been investigated with special reference to the late Quaternary seismic crustal movement of the island. Hatsu-shima Island, which is located at the top of the western steep scarp of the northernmost part of the Sagami trough, was uplifted almost uniformly by around 2m at the time of the 1923 Kanto earthquake (Ms=8.2).The whole surface of the island consists of a flight of marine terraces developed on Pliocene volcanics. These terraces are clearly classified into three groups; I, II, and III. Terrace I, the highest (about 50m asl), is distributed only in the southeastern small part of the island. Terrace II, 25-40m asl, is the widest in the island and tilting, generally, northwestward. Terraces I and II have been correlated to Obaradai Terrace of about 80, 000yrs B. P. in age and to Misaki Terrace of about 60, 000yrs B. P. in age, respectively, by SUGIHARA (1980) based on marker tephras covering the terraces.Terraces III, rather narrow but well defined especially in the northern and western parts of the island, is distributed along the present shoreline at the foot of a former sea cliff as high as about 20m surrounding Terrace II (or I in the southeastern part). In this paper they are subdivided into three; IIIa, IIIb, and IIIc. Terrace IIIa, the highest and widest among group III, is rather flat with about 10m asl inner margin. Planned excavation at three localities on this terrace has revealed that terrace deposits composed of marine gravel and sand of 1.5-2m thickness rest unconformably on rather weathered bed rock. Fossil shells that were obtained at the base of terrace deposits at Excavation B, which are judged to be in situ and to represent the terrace's age, have been dated at 6, 730±190 14C yrs B. P. (GaK-9080). From this 14C date, as well as from the topographical features, Terrace IIIa can be interpreted as the highest Holocene terrace formed about 6, 000 years ago (so-called Numa Terrace). The height of former shoreline is estimated at around 9m asl. Terraces IIIb and IIIc are narrow emergent shingle beach, whose inner margins are 6-7m asl and about 4m asl, respectively. IIIc includes the emergent beach of 1923 in its lowest part. Although the topographical separation between IIIb and IIIc is not necessarily clear, they can be distinguished from each other as IIIb surface is covered by dense vegetation including many pine trees which have been growing since before the 1923 coseismic uplift, whereas IIIc surface has no vegetation. Therefore, it is almost certain that at least two times of intermittent emergence had occurred between the formation of Terrace IIIa and the 1923 coseismic uplift. However, the dates of emergence have remained undefined, because 14C dates of fossil shells which were collected from Terraces IIIb and IIIc are so much scattered implying that the materials are not in situ. In the northern part of the island there is a prominent flat surface higher than Terrace IIIa, 10-15m asl, where Hatsu-shima village is situated. In this paper it is named IIIa' Surface and considered a secondary surface modified from Terrace IIIa by landslides of a back scarp and artificial alteration based on its sedimentological features, surrounding topographical features, and rather young 14C dates of materials obtained from this surface.
著者
鈴木 均 石橋 英次 森 良哉 野崎 正治 永井 進
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.42, pp.53-54, 1991-02-25

近年、情報のマルチメディア化、データベース化が進むにつれて、計算機システムの磁気ディスクに蓄積するデータ量は爆発的に増加の一途をたどっている。これによる問題点として磁気ディスクの設置スペースの不足、それにかかる磁気ディスクコストの増大、ボリュームの管理にかかる人的コストの増大などがあげれれる。汎用大型計算機システムではこれらの問題に対して統合ストレージ管理と呼ばれる統合ツールを提供し解決している。ミッドレンジコンピュータでも同様の問題とニーズは高まっている。我々は、これら問題を解決すべく、外部記憶装置に追記型光ディスク装置を用いた光ディスクファイル管理システム(ODFMS)を実現した。本報告では、ODFMSの実現手法について述べる。
著者
石橋 崇雄
出版者
公益財団法人史学会
雑誌
史學雜誌 (ISSN:00182478)
巻号頁・発行日
vol.91, no.12, pp.1847-1856, 1982-12-20
著者
植野 真臣 吉田 富美男 石橋 貴純 樋口 良之 三上 喜貴 根木 昭
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学雑誌 (ISSN:03855236)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.115-128, 2001-09-20
被引用文献数
8

本論では,多人数の複数クラスにおける遠隔授業の特性を明らかにし,その授業方法論の構築に貢献することを目的とする.具体的には,複数の工業高等専門学校に対する遠隔授業の実施とそれに伴うアンケート結果,客観データを数量化III類法を用いて要因分析を行った.本分析の特徴は,5段階の順序性を持つ授業の好ましさに係わる質問項目とその理由を聞く名義尺度項目を同一尺度上で数量化したことにある.その結果,複数クラスにおける遠隔授業の特性として授業の好ましさに関する項目の重要度は,「遠隔授業という授業方法について」,「教育テレビに比較してよかったか」,「実感が持てたか」,「教師との親近感」,「学校間の違い」「質問ができたか」,「授業回数」,「授業内容の理解」の順であり,評定の理由に関する項目として,「学習者が教師に認識されているかどうか」が主な要因となっていることが示された.すなわち,質問などの顕在的な双方向性以上に,まず認識的な教師との双方向性(相互作用)が重要であり,複数クラスにおける遠隔教育でも,教師-学習者個人の関係が要求されていることが示された.
著者
石橋 悠人
出版者
社会経済史学会
雑誌
社會經濟史學 (ISSN:00380113)
巻号頁・発行日
vol.79, no.4, pp.481-500, 2014-02-25

本稿は1850年代初頭に開始されたグリニッジ天文台の時報事業に焦点を当て,ヴィクトリア朝イギリスにおける正確な時間の通知・表示技法の変革とその社会的な影響を考察する。時報事業は交通・運輸・情報網の大規模な拡充に伴う正確な時間への需要の高まりを背景に導入され,国内全域に敷設された電信網を駆使して標準時を無償で通知するものであった。このサービスを可能にしたのは,グリニッジ天文台・海軍省などの公的機関と民間の電信・鉄道企業との緊密な連携に基づく設備や技術の使用に関する負担の分散化であった。この運営の枠組みは1860年代末の民間電信システムの国有化によって大きく転換し,1870年には逓信省が時報転送に電線を使用することを埋め合わせるために課金制へ移行する。この有料サービスの普及には明確な限界があったものの,時報は鉄道会社の運行システム,都市自治体が管理する報時球と午砲の操作方法,海軍の航海術などの領域に採用され,イギリス社会における時間通知の様式の改変とグリニッジ標準時の普及を促進するものとなった。