著者
丸山 祥 神保 洋平 笹田 哲 宮本 礼子 ボンジェ ペイター
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, pp.784-792, 2021-12-15 (Released:2021-12-15)
参考文献数
21
被引用文献数
2

本研究の目的は,作業療法士の卒前卒後教育のためのクリニカルリーズニングの評価尺度の開発である.開発方法は,Boatengらの尺度開発の推奨段階およびCOSMINの内容妥当性評価の方法論を参考に,1)暫定項目群の収集,2)項目の内容妥当性の検討,3)尺度の内容妥当性の検討を実施した.研究対象者には作業療法教育者に加え,評価対象者である作業療法学生と作業療法士を含んだ.結果,作業療法のクリニカルリーズニングの4つの思考プロセスに基づく40項目と5段階の評定段階から成る評価尺度を作成し,その内容妥当性を確認した.今後,本尺度の信頼性や妥当性を検討する予定である.
著者
神保 泰彦
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.73, no.11, pp.1204-1207, 2007 (Released:2009-12-11)
参考文献数
7
著者
鳥山 成一 山崎 敬久 近藤 隆之 水畑 剛 奥村 秀一 水上 昭弘 神保 高之 木戸 瑞佳 日吉 真一郎 溝口 俊明 杉本 伸夫 松井 一郎 清水 厚
出版者
Japan Society for Environmental Chemistry
雑誌
環境化学 : journal of environmental chemistry (ISSN:09172408)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.269-285, 2005-06-24
参考文献数
39
被引用文献数
5 4

2004年2月1日から6月14日まで, ライダーの観測データと, 標高別観測地点におけるSPM, オキシダント等の大気汚染物質観測データを用いて, 黄砂やオキシダントの高濃度の事例に関して総合的に解析したところ, 次のような結果が得られた。<BR>黄砂の規模は地上~2, 000m, 3, 000~6, 000m, 地上~4, 000m等, 種々の気塊で飛来していることが観察された。標高別3地点 (立山室堂, 立山局, 小杉局) のSPM濃度は, ライダーの画像と良く一致した。<BR>富山平野上空に出来た「黄色い帯」は, 珍しく解消されないで残っていた逆転層に大気境界層上空の薄い黄砂層が自然降下し, 形成されたものである。<BR>黄砂飛来と同時にオキシダントを含むと考えられる大気汚染物質で出来た二次粒子等からなる球形粒子がライダーで観測された。バックトラジェクトリーによって, 黄砂飛来と同時にオゾン等の大気汚染物質を含む気塊が, 日本の関西・北九州地方, 中国大陸方面から流入していると考えられた。<BR>2004年6月5日にオキシダント注意報の大規模な発令があった。ライダー画像はオキシダントも含む大気汚染物質で出来た球形粒子の存在を示唆した。バックトラジェクトリーでは, 関東方面の気塊の流入である可能性が高いと考えられた。このような黄砂とは無関係な高濃度のオキシダントは関東, 中京, ないしは関西方面からの気塊で運ばれてくるものと推察された。
著者
神保 宇嗣 吉武 啓 伊藤 元己
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.123-130, 2008

DNAバーコーディングによる同定法では、形態や生態のかわりに、同定したいサンプルのDNAバーコードと専門家が同定した証拠標本のそれとを比較し、最も類似するバーコードを持つ種を同定結果とする。この手法には、網羅的なバーコードデータベースとオンライン検索システムから構成される同定支援システムが必要であり、Barcode of LifeプロジェクトではこれらはBarcode of Life Data Systemsとしてオンライン公開されている。我が国ではこの手法に対する関心はまだ高くなく、研究基盤を確立するには研究者や利用者側からの活動の集約が不可欠である。そこで著者らはDNAバーコードに関する活動拠点として「日本バーコードオブライフ・イニシアティブ(JBOLI)」を昨年設立した。この組織は、本手法に関する啓蒙普及と活動支援を目的して、国内向けに情報発信・関連組織との調整・データベース整備・同定支援システム作成を行っている。DNAバーコーディングに基づく同定には明白な限界も存在するので、より正確な同定には各生物種の様々な情報も活用する必要がある。現在、世界的な種情報データベースプロジェクトが立ち上げられている。種情報の集積が進めば、DNAバーコードによる同定支援システムで候補種を絞り込み、その結果をもとに種情報データベースを検索することで、種情報への容易なアクセスと正確な同定が可能になる。
著者
酒見 尚雄 神保 信雄 柳瀬 重靖
出版者
土質工学会
雑誌
土質工学会論文報告集
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, 1978

横浜港内の軟弱地盤対策について, 施工管理の状況を中心に, 設計上留意した点, 改良の効果, その問題点, 注意すべき事項, 実施した対策などについて報告されている。改良工法に対する問題点としては, (1)圧密試験による圧密降伏応力P_yが現在の土かぶり荷重より相当大きく, q_u値から考えても過圧密状態にある土と考えられたため, この強度を増加させるためにはかなり大きな荷重が必要となること, (2)圧密と強度特性との関係, (3)載荷重撤去後の強度減少に対する設計値のとりかた, (4)軟弱地盤が厚いことによるドレーン下部の粘土層の沈下に対する対処の方法等を考えることができる。施工面からの問題点及びその対策としては, サンドドレーンの砂杭用の砂の決定にあたっては最近, 良質の砂の入手が一段と困難になってきているので, これらの選定にあたっては施工性のみならず, これらの入手の難易等についても十分検討したうえでこれを決定する必要があることが述べられている。また自然圧密工法により, 地盤改良を行うことになった所は, 軟弱土が厚く堆積している区域で, ここに置換工法を用いた場合には大きな置換断面を必要とし, 工費が増大する上, 置換砂の入手に相当な困難が予想されたために, この工法が採用される結果となったことが述べられている。
著者
友田 努 黒木 洋明 岡内 正典 鴨志田 正晃 今泉 均 神保 忠雄 野村 和晴 古板 博文 田中 秀樹
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.81, no.4, pp.715-721, 2015 (Released:2015-08-15)
参考文献数
25
被引用文献数
12

マリンスノーの供給源となる可能性のある餌料生物を培養し,それらの産生物質を含んだ培養水について,ふ化後 5-28 日齢ウナギ仔魚に対する給与効果を観察した。微細藻類 4 種を用いた事例では,10-28 日齢仔魚が藻体とともに増殖過程で産出される透明細胞外重合体粒子(TEP)を摂取することを確認した。一方,尾虫類を用いた事例においても,9 日齢仔魚が発生段階初期の幼生と放棄ハウスを摂取することを確認した。これにより,飼育条件下の人工仔魚が天然仔魚と同様にマリンスノーの起源物質を摂取することを追認できた。
著者
大澤 剛士 細矢 剛 伊藤 元己 神保 宇嗣 山野 博哉
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.215-220, 2016 (Released:2016-06-01)
参考文献数
21
被引用文献数
1

要旨: 2013 年、生物多様性情報学の世界的な現状と課題をまとめた地球規模生物多様性情報概況(Global Biodiversity Informatics Outlook: GBIO)が公開された。これは地球規模生物多様性概況(Global Biodiversity Outlook: GBO)の生物多様性情報分野版に相当するもので、生物多様性情報学という分野の趨勢を確認し、今後を見据える重要文書である。筆者らGBIF 日本ノードJBIF では、本文書を意訳し、オープンデータライセンス(CC-BY)で公開した。さらに文書の公開に併せて公開ワークショップを実施し、国際的な状況と日本の現況について議論を行った。その結果、生物多様性情報の分野において、国際的な課題と日本の課題の間にはギャップがあることが見えてきた。本稿は、GBIO 翻訳版の公開に併せ、2014 年12 月15 日に開催された第9 回GBIF ワークショップ「21 世紀の生物多様性研究ワークショップ(2014年)「日本と世界の生物多様性情報学の現状と展望」」における議論をもとに、日本における生物多様性情報の現状と課題について論じる。
著者
神保 智子 石川 勝彦 伊藤 雅樹 津金 賢 田辺 義和 斎藤 由雄 富岡 秀起
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス
巻号頁・発行日
vol.96, no.18, pp.75-82, 1996-04-25
参考文献数
9
被引用文献数
1

ゲート酸化膜の絶縁耐圧に影饗を及ぼす有機物汚染の評価を行った。ゲート酸化-polySi成膿を窒素券囲気下で連続処理した場合、酸化膜の欠陥密度が低減することを確認した。非連続処理の場合に搬送・保管中のウェハ表面に吸着する成分を、大気圧質量分析計を用いた昇温脱離法で解析した。その結果、プラスチック製ウェハカセットケースからの脱ガスである有機物がpolySi成膜時に脱離せず、酸化膜とpolySi界面に残留し、これが欠陥密度増加を引き起こすと考えられる。
著者
神保 元二 井上 外志雄
出版者
粉体工学会
雑誌
粉体工学研究会誌 (ISSN:18838766)
巻号頁・発行日
vol.10, no.6, pp.349-354, 1973-07-01 (Released:2010-08-10)

寒い冬の午後, 杉並, 和田本町のお住居にお邪魔して, いろいろとお話を伺った。 環状7号線に近い先生のお宅は, しかし静かな住宅街の中で大小さまざまな樹々に囲まれ, 先生のお人柄を偲ばせるかのようにしっとりしたたたずまいを見せていた。招じ入れられた客間は私たちの訪問を予期してであろう, 四角いけやきの火鉢に今は珍らしい炭火がおこしてあり, さらに電気ストーブなどで柔かく暖められていた。 床の間には先頃の小正月に俳句のお弟子さんたちが贈られたという繭玉が飾られていた。 というのも, 山口吉郎先生は東京大学工学部鉱山学科 (現在の資源開発工学科の前身) で選鉱学の教授をしておられたのであるが, 俳句の方でも知らぬ人はない存在であり, 高浜虚子の高弟であった先生は現在に至る半世紀近くもの間, 山口青邨の俳号をもって同人誌「夏草」を主宰してこられた方だからである。書棚には御自身の多数の著書をはじめとして種々の文学書が並べられており, 先生御自身は「道楽」と呼んでおられる俳句の方面でのお仕事ぶりが窺い知られた。軽い感動を覚えながら室内の調度などに目をやっているうちに, 傘寿を過ぎたとは思われない若々しくお元気な和服姿で先生がヤアヤアと出て来られた。
著者
神保 五弥
出版者
學燈社
雑誌
國文學 : 解釈と教材の研究 (ISSN:04523016)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, 1959-12
著者
神保洋介 岡本秀輔 小林亮太
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.361-363, 2011-03-02

近年、ソーシャルネットワーキングサービス (SNS) の中でも、Twitter は特に注目を集めている。我々は、Twitter のリアルタイム性の高さに着目し、Twitter に投稿されたメッセージの中から、文化祭を楽しむ上で有効な情報のみを抽出し、ユーザに提供するサーバを構築した。2010年度秋に行われた文化祭においてつぶやきを抽出して、出店、イベント内容で分類し、人気の単語と統計情報などを提供した。本発表ではこの結果を受けて、リアルタイム情報の収集と文化祭に有効な情報の提供において Twitter を使用することの有効性を考察する。
著者
神保 常彦
出版者
群馬県立女子大学
雑誌
群馬県立女子大学紀要 (ISSN:02859432)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.63_a-51_a, 1983-03-31

Das Problem des Spiels wurde haufig im Gebiet der Biologie, Psychologie, Soziologie und Padagogik behandelt. Selbstverstandlich auch in der Asthetik. Die Gleichartigkeit oder der wesentliche Zusammenhang zwischen Schonheit, Kunst und Spiel ist auf sehr verschiedene Weise interpretiert worden : von Kant als Moment der Spontaneitat, von Fr. v. Schiller als reiner Schein, von E. Fink als Weltsymbol, von F. F. J. Buytendijk als Hin-und Herbewegung, von H.-G. Gadamer als Sichdarstellung, von M. Heidegger als grundloses Sein, von J. Moltmann als Wohlgefallen der Schopfung. Auch die Dichter haben den gemeinsamen Charakter von Schonheit, Kunst und Spiel empfunden. Ch. Baudelaire ("Hymme a la beaute"), Ed. Morike ("Auf eine Lampe") und Fr. v. Schiller ("Nanie") haben jeder auf seine Weise die spielerische Bewegung und die unheimliche Ruhe des Schonen zum Ausdruck gebracht. Wenn Schonheit, Kunst und Spiel ihren gemeinsamen Traggrund im grundlosen Sein haben (Heidegger), dann muss sich die Asthetik mit dem Problem des "Nichts" weiter auseinandersetzen.
著者
神保 美紗子 市原 千花 内海 貴大 谷口 誠哉 北川 英俊 溝神 文博
出版者
一般社団法人 日本老年薬学会
雑誌
日本老年薬学会雑誌 (ISSN:24334065)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.21-28, 2023-06-30 (Released:2023-07-22)
参考文献数
14

In recent years, there have been many reports on how polypharmacy is addressed in hospitals through multidisciplinary collaboration; however, there are few reports on how pharmacies are addressing polypharmacy among outpatients in collaboration with physicians and hospital pharmacists. In September 2020, physicians, hospital pharmacists, and pharmacy pharmacists collaborated to establish a model for dealing with polypharmacy in community pharmacies (creating a polypharmacy assessment tool and conducting regular joint conferences between hospitals and pharmacies). In this study, the actual state of polypharmacy intervention by pharmacy pharmacists after the introduction of this model was investigated. The study was conducted at three community pharmacies over a 6-month period. A tool-based polypharmacy assessment of patients aged 65 years or older taking six or more prescription drugs revealed that 97% (65/67 patients) experienced polypharmacy issues and in 44.8% (30/67 patients), the pharmacist considered it necessary to report the patient’s condition to the physician. Of the 35 informational letters reported to physicians, 28 were prescription suggestions, with a prescription change rate of 46.4% (13/28). The improvement rate of adverse drug events after pharmacist intervention was 54.0% (27/50), and the improvement rate of adherence was 66.7% (24/36). These results indicate that the model for dealing with polypharmacy in community pharmacies contributed to the improved ability of pharmacy pharmacists to intervene, because of the establishment of criteria for evaluating polypharmacy and because hospital-pharmacy joint conferences, which are key to community collaboration, were continuously held.