著者
川上 洵 南寿 礼次郎 大森 淑孝 杉本 博之 加賀谷 誠 徳田 弘
出版者
秋田大学
雑誌
試験研究
巻号頁・発行日
1988

1.膨張コンクリ-トを鉄筋コンクリ-ト管に適用し、そのひびわれ強度の改善を計った。1)膨張コンクリ-トの材料特性を明らかにした。2)普通コンクリ-トと膨張コンクリ-トの複合化を行うことによりケミカルプレストレスを導入した。このとき、管を多層円柱とモデル化し応力解析を行いプレストレスの分布を示した。3)外圧試験により膨張コンクリ-ト使用(ケミカルプレストレス導入)によるひびわれ強度の上昇を定量的に示した。2.PC鋼材を用い、鉄筋コンクリ-ト管に機械的プレストレスを導入し、外圧強さの向上を計った。1)PC鋼を鉄筋コンクリ-ト管の外壁に巻き緊張・定着して機械的プレストレスを導入した。2)機械的プレストレスとひびわれ強度の関係を明らかにした。3.鉄筋コンクリ-ト管の内壁にライニングするポリマ-モルタルの材料特性を検討した。1)ケミカルアタックに対する抵抗性、2)遠心力ライニング時の親水性、3)鉄筋コンクリ-トとの付着特性、4)外圧試験におけるひびわれ強度が明らかにされた。4.高強度耐酸コンクリ-ト複合管の設計及び製作を行った。1)複合管を構成するポリマ-モルタル、膨張コンクリ-ト、普通コンクリ-トの打込み厚さ、鉄筋及びPC鋼の量及び配筋などに関し、その材料特性及び価格を考慮し、できるだけ大きな外圧強度が得られる最適設計を行った。2),1)の結果に基づき、実用管の試作を行い、その外圧試験を行った。
著者
吉岡 基 幸島 司郎 天野 雅男 天野 雅男 荒井 一利 内田 詮三 大谷 誠司 小木 万布 酒井 麻衣 白木原 美紀 関口 雄祐 早野 あづさ 森 恭一 森阪 匡通
出版者
三重大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

ミナミハンドウイルカの保全のために必要な基礎情報を得るため,分布や移動経路の把握,地域個体群間の関係に関する検討,行動解析,繁殖生理値の収集を行った.その結果,(1)伊豆鳥島周辺に本種が分布し,その個体群は小笠原や御蔵島の個体群との間に関係を有すること,(2)奄美大島での調査により,本種が同島周辺を生活圏とすること,(3)御蔵島個体群の社会行動の分析から,その頻度が性や成長段階によって異なること,(4)飼育個体の性ホルモン分析から,オスの精子形成は春~秋により活発になることなどが明らかになった.
著者
澁谷 誠二 若山 吉弘
出版者
昭和大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2004

平成16年度・17年度進行状況と本年度(平成18年度)成果平成16年度はMDXマウスへのゲンタマイシン薬物治療単独で、平成17年度はMDXマウスへの正常マウス臍帯血移植とG-CSF投与正常末梢血輸血を施行した。これらでは、治療群MDXマウスにおいて、一般筋病理組織像の変化はみられず、また、免疫染色標本による骨格筋ジストロフィン発現の解析においても、対照マウスと比較して明らかな変化はみいだせなかった。平成18年度は、ゲンタマイシン薬物治療と正常マウス臍帯血移植の併用療法を中心に、特に、マウス骨格筋のジストロフィン陽性線維の割合を治療群マウスと未治療群マウスにおいて統計的に比較検討した。生後1ヶ月および2ヶ月のmdxマウス各々6匹ずつにゲンタマイシンを投与し、投与終了4週後に免疫抑制剤(サンデユミン)で前処理した後、正常マウス臍帯血を尾静脈に静注し、静注後4週後の筋組織を解析した。その結果、治療群のmdxマウスでは未治療群のmdxマウスと比較して、その一般筋病理組織像に変化はみられなかった。一方、ジストロフィン免疫染色による解析において、未治療群のマウスでは1%以下のrevertant線維(ジストロフィン発現が明瞭な線維)が認められ、治療群のmdxマウスでの発現増加を期待したが未治療群のmdxマウスと違いは見られなかった(p>0.1、T検定)。ジストロフィン発現が明瞭な線維以外の筋線維のジストロフィン発現状態も観察したが、平成16年度と平成17年度の結果とどうように、ジストロフィンがごくわずかに発現していると思われる筋線維は治療群のmdxマウスで多いように思われたが、明らかな違いはみられなかった。
著者
守谷 誠太郎 永長 知孝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.556, pp.59-64, 2008-03-19
参考文献数
9

本稿では,緊急地震速報を利用した車両向け早期地震警告システムの検討が行われている.まず,電文情報に現在位置の座標と地盤情報を付加したシミュレーションが行われている.その結果,緊急地震速報に位置情報と地盤情報を追加することで各地域の車両向けのより詳細な警告が出来ることが示されている.次に,システムの提案と配信方法の検討が行われている.配信方法は,タイムラグは考慮する必要があるが,品質が高く移動体にも利用可能な地上デジタルテレビ放送の利用が有効であると示されている.また,DSRCを組み合わせることで,単体より高い信頼性を確保することが可能になると考えられる.最後に,車載アプリケーションのプロトタイプが試作されていて,模擬警報の動作確認が行われている.
著者
渡辺 義明 只木 進一 渡辺 健次 江藤 博文 大谷 誠
出版者
佐賀大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

本研究では、佐賀大学で開発しキャンパス全域で運用しているネットワーク利用者認証システムOpengateを基に、改良を行った。1.IPアドレスに基づいてネットワークの開放と閉鎖を行っているため、IPv6通信に対応するには、利用端末のIPv4とIPv6との両アドレスを検知する必要があったが、これを実現する仕組みを工夫してIPv4/IPv6両対応とした。2.利便性と安定性の向上のために数多くの改訂を行った。例えば、XML形式の設定ファイルで統一的に制御できるようにした。また特別な設定を必要とする利用者に対する別設定ができるようにした。さらに汎用な及びセキュアな認証プロトコルも利用できるようにした。3.従来は利用終了の即時検知を実現するためにJavaAppletを利用していた。しかしJavaVMが標準実装から外れるようになったため、JavaScriptがAjax処理を繰り返してサーバとの間にTCPコネクションを維持する方式を考案し実装した。4.Java Servlet環境を利用してOpengateと同様な基本機能を実装した。結果として充分に代替できるシステムとなりうることが分かった。実運用システムの実現は今後の課題である。5.開発システムをオープンソースプログラムとして公開した。また導入利用者や開発協力者の利便性を図るため、プロジェクトをSourceForge.netに登録した。国内外に導入事例が広がっている。
著者
永岡 慶三 竹谷 誠 北垣 郁雄 米澤 宣義 赤倉 貴子 植野 真臣
出版者
早稲田大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2006

本研究の目的は,複数の人間により形成されるグループに対して「グループの学力」を定義し,その評価法を開発することにある.今後のネットワーク社会のさらなる進展を考えれば,社会の各分野においては個人的活動は限られ束面となり,ほとんどがプロジェクトなど複数の人間の協力する活動が多くを占めることになると思われる.そこでは,個人個人の能力の高さだけでなく,いかに複数のメンバーの協同によるグループとしての能力の高さが要求されるものと考えられる.その評価法の開発・実用は,特定の人材の集合からどのように効率的なプロジェクトメンバー構成をすればよいかという人材活用の方法論としての価値を持つものと考える.さてテストを科学的に、計量的に扱うもっとも根本的な主要概念は信頼性である.信頼性(の推定方法)は考え方により多くの定義があるが,理論的明快さや実用性など種々の利点から最も多く用いられるのはCronbachのα係数である.本研究においても信頼性といった場合,Cronbachのα係数をさすものとする.研究実績の成果は,これまでのテスト理論では扱われていなかった受検者側の内部一貫性の特性・概念を導入したことといえる.さて有力な応用目的として,たとえば,N人の受検者集団から構成員数2のグループを構成するとする.すなわち二人ずつのペアを組むとする.Guttmannスケールの項目群を仮定すれば,個別学力の大きい順に第1位から第N/2位までのN/2人を異なるグループに配すればよく,いささか自明解である.ここに受検者側に内部一貫性の特性を導入すれば,話は別で,グループ(ペア)内のθ値の大小だけでは決まらないのである.すなわちペアで考えれば,お互いがお互いの弱点を補い合うような組合せ,すなわちその2名の1,0得点パターンの排他的論理和が全体で最大化するような組合せを行うことで最大化が見込まれる.
著者
廣瀬 明 酒谷 誠一
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2003

本研究は、われわれが提案し世界をリードしている「複素ニューラルネットワーク」の理論に基づいて、対人プラスチック地雷を適応的に可視化するレーダシステムを構築することを目的として進められた。このレーダシステムは、人間の脳に似た機能を持ち、しかし一歩進んで、人間が持たない複素振幅情報を適応的に扱う能力を持ったニューラルネットワークを核としている。その結果、これまで事実上不可能であった浅く(0〜3cm)埋設されたプラスチック地雷の可視化に成功した。現在は次段階の研究であるフィールド試験(地雷原に似た状況での模擬地雷可視化)の計画を進めている。構築・開発に成功したこのシステムは、次の3つの部分から成る。(1)高空間密度・広帯域の集積アンテナによるハンドセット 新たなアンテナ・エレメントすなわちWalled-LTSA(walled linearly-tapered slot antenna)を提案・設計した。このアンテナ・エレメントは、小さい開口面積を持つため高密度に2次元的に集積化が可能であり、また広帯域を有しているため周波数掃引に好適である。この集積アンテナによって連続電磁波を放射し、また地中からの反射波を位相感受方受信機で2次元的に受信する。そして、その周波数を掃引することによって、空間および周波数空間の3次元空間での複素振幅データを得ることを可能にした。(2)複素画像を適応的に区分する複素自己組織化マップ(Complex-valued self-organization map : CSOM)モジュール また、得られたデータの複素3次元テクスチャを適応的に区分するCSOM適応クラス分けモジュールを開発した。反射波は2次元×周波数の3次元のテクスチャ情報を持っている。CSOMモジュールは、この複素テクスチャに基づき画素を適応的に分類し、画像を区分する。その結果、プラスチック地雷領域を他の土石領域や金属片を含む領域などと分離して、別のクラスに分類することに成功した。(3)地雷クラスを同定する複素連想記憶モジュール さらにCSOMによって分類されたクラスのうち、どのクラスがプラスチック地雷であるか、同定する必要がある。われわれは、これを2段階の複素連想記憶を提案・構築するによって実現に成功した。まず計測取得画像に含まれる特徴ベクトル(クラスを表現している)のセットに対して、それに近い特徴ベクトル・セットを有する教師画像を連想記憶的に探索する。次に、最も近かった教師画像の特徴ベクトルのうち、プラスチック地雷のクラスに相当する計測結果クラスを複素連想記憶で探索する。この2段階探索によって、効果的にプラスチック地雷クラスを同定することができた。
著者
近山 隆 湯淺 太一 上田 和紀 田浦 健次朗 遠藤 敏夫 横山 大作 田浦 健次朗 遠藤 敏夫 横山 大作 馬谷 誠二
出版者
東京大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2006

爆発的に増加する大量の情報を効率的に扱うソフトウェアの構成には、広域に分散配置した高度な並列性を持つ情報システムを柔軟に記述できるソフトウェアの枠組が基本技術として必要となる。このためのプログラミング言語やミドルウェアのシステムと、複雑なソフトウェアの正当性を検証するためのシステムを対象に研究を進め、具体的なシステムを提案、設計、実装し、その性能を検証した。代表的成果ソフトウェアは公開している。
著者
三谷 誠之 三沢 幸史
出版者
青海社
雑誌
臨床作業療法 (ISSN:18816339)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.63-65, 2007-04
著者
山之内 和彦 三保田 憲人 熊谷 誠司 ウィズメイヤー A.C ウッズ R.C
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波
巻号頁・発行日
vol.93, no.246, pp.7-13, 1993-09-22

HACT(Heterojunction Acoustic Charge Transport)デバイスは、基板材料としてGaAs-AlGaAsのヘテロ接合基板を用い、その量子井戸に封じ込めた電荷をSAWのポテンシャルの波によって転送する音響電荷転送デバイスである。我々は、SAWの励振源として内部反射型一方向性IDTを使用し、また基板構造に不純物散乱による移動度の低下を防ぐ層を新たに設けて、より効率的な電荷転送を行うHACTデバイスを提案した。そして実際に遅延線構造のHACTデバイスを設計し作成した結果、電荷の転送が認められ、NDS(Non Destructive Sense)から約1.2μsの遅延信号が観測された。