著者
辻本 典央
出版者
近畿大学法学会
雑誌
近畿大学法学 (ISSN:09164537)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.178-130, 2006-09

[目次] 一.はじめに, 二.立法の沿革, 三.住居内会話盗聴問題合理論的考察 1.「大盗聴」の意義 2.基本法改正の合憲性 3.制定法規定の合憲性, 四.まとめ, 参考資料 ドイツ基本法及びドイツ刑事訴訟法関連規定本文データは, CiNiiから複写したものである。
著者
松本 英樹 掛端 健士 兵頭 武史 花田 憲正 辻 陽子 稲船 清英 村中 早苗 星野 佐登志
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.56, no.9, pp.595-599, 2003

日本の犬ぞり犬において, 現場に即した運動処方を作成するために各種の検討を行った. その結果, 運動処方作成にあたっては, 年齢等による運動能力の近似した群分けの必要性が示唆された.また1回の運動負荷で乳酸閾値, 酸塩基平衡を基に個体別の運動処方を作成できる可能性が示唆され, 過剰な運動負荷を防止するために2回目の運動負荷も有用であると思われた.PRESCRIPTIONDIET<SUB>&reg;</SUB> a/d (a/d) を通常食に追加投与すると, a/d投与前と比較して投与後は, 運動負荷後のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ (AST) の増加もなくなり, 血中の重炭酸塩および静脈血二酸化炭素分圧の回復も早いことが認められた.しかし, a/d投与後では運動負荷に関係なくナトリウム, クロライドの上昇を伴う血漿浸透圧の上昇が認められたことから, 塩分過剰投与などが危惧され, さらに十分な水分補給の必要性が示唆された.
著者
大辻 隆夫 塩川 真理
出版者
THE JAPANESE ASSOCIATION FOR MENTAL HEALTH
雑誌
こころの健康 (ISSN:09126945)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.69-78, 2000

共感 (empathy) には, 治療的共感と発達的共感が考えられる。本研究は, 後者の発達的共感について就学前児とその母親を対象とし, 特に幼児の不安に対する母親の応答と子どもの共感能力の関係を実験的に検討した。被験者の子どもには, 主としてMillerらを参考に構成した, 次の手続を通して共感指標を得た。(1) 闘病生活を送る子どもを主人公とするVTRを見せた後, その主人公に対する感情を尋ねる (感情報告)。(2) VTRの主人公に対し, 寄付を行うか否かを選択させる (向社会的行動)。(3) 道徳的葛藤場面における行動のしかたとその理由を尋ねる (道徳的推論)。被験者の母親には, 罪悪感等を原因として子どもが不安を喚起される場面を2コマの絵と物語 (PPSTE) で示した質問紙に, 被験者自身であればどのように子どもに応答するかを回答させる。母親の回答については, 受容-拒否および表出-道具の2軸に基づき応答を4つの型に分類した。筆者らは, 共感が認知的に知ること (cognitive knowing) よりもむしろ情動的に知ること (emotional knowing) に基礎づけられていることから, 子どもと母親の各指標間の関係を検討し, 母親の応答が幼児の共感性の発達に与える影響について, 次の知見を得た。母親による子どもの感情の代理的な表出及び感情的要求の理解の伝達等の受容-表出的応答は, 男児の共感性を高める (適切な感情反応: r=.684, p<.01及び高次の道徳的推論: r=.558, p<.02) が, 女児においてはこの限りではなく, そこに性差が見られた。
著者
和辻哲郎 著
出版者
[和辻哲郎]
巻号頁・発行日
vol.下巻 8,
著者
辻村 卓 小松原 晴美 荒井 京子 福田 知子
出版者
公益社団法人 日本ビタミン学会
雑誌
ビタミン (ISSN:0006386X)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.67-74, 1997-02-25 (Released:2017-12-26)
参考文献数
16
被引用文献数
6

本実験の結果、ミネラルは各試料について、特徴的な年間の含有量変動をつかむことはできなかった。分析項目中、含有量の変動が比較的大であったカロチンとV.Cについて含有量変化の通年の変動が大きい試料、小さい試料に分けて示す。(1)栄養成分量が季節で変動する試料 カロチンとV.Cの充実期が重なるもの:キャベツは通年が出回り期であるが、12〜4月を両ビタミンの充実期としている。ミネラルは特に傾向を示していない。トマトは夏期にビタミンが充実していた。しかし、四訂食品成分表作成時とは異なる品種が店頭に出回っている。カロチン、V.Cとも成分表値を下回った。ほうれんそうは11〜3月の出回り期がビタミンの充実期であった。ミネラルでは季節による含有量の変化は認められなかった。カロチンとV.Cの充実期が異なるもの:かぼちゃはカロチンの含有量が2〜6月に充実していた。V.Cは3, 6, 12月に40mg以上となったが、7, 8月は低値であった。さやいんげんはV.Cが5, 6月に最高含有量であった。キウイフルーツはV.Cが1〜5月にやや低値であったが、年間を通じて高含有量(最低36mg)を維持した。カロチン含有量は低値であった。カロチンのみ変動:にんじんは通年が出回り期(10月が少し多い)であるが、カロチンは5〜10月に充実していた。ビタミンCのみ変動:ジャガイモはV.Cが5〜9月に充実していた。ミネラルでは季節による含有量の変化が認められなかった。(2)栄養成分量が季節で変動しない試料 セロリーの通年の測定平均値はカロチン77μg, V.C6mg/100gであるが、毎月の測定値もこれらに近いものであった。ピーマンの出回り期は5, 6月であるが、栄養成分、特にV.Cは通年にわたり高含有量(最低70mg)を維持した。
著者
吉村 美香 長野 宏子 辻 福美 Anh To Kim 大森 正司
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.10, pp.603-610, 1998-10-15 (Released:2009-05-26)
参考文献数
17
被引用文献数
1 1

(1) 酸肉にはいずれの試料においても,LBSもしくはTATACのどちらか,または両方の培地に生育が見られた.また,ポテトデキストロース寒天培地においては全ての試料で生育が普遍的に見られた.層そして,DHL寒天培地において多くの試料で生育が見られた.(2) 一般成分を分析した結果,豚肉のpHは5.61で,酸肉(ネムチュア)のpHは3.81と低かった.また,乳酸の生成が顕著に見られた.(3) 遊離アミノ酸は,酸肉(ネムチュア)の方が多く含まれ,特に旨味成分のグルタミン酸が多く,次いでアラーン,ロイシンなどが多く含まれていた.これは,豚肉のタンパク質の自己消化による変化とほぼ一致した.(4) SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動及びペプチドパターンの分析の結果,発酵によって肉タンパク質が分解し,低分子タンパク質やペプチドの生成が認められた.

1 0 0 0 OA 河海抄

著者
四辻善成
出版者
巻号頁・発行日
vol.[10],
著者
新垣 智也 末廣 豊 平口 雪子 玄 茉梨 吉野 翔子 熊谷 雄介 海老島 優子 大和 謙二 尾辻 健太 近藤 康人
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.66, no.10, pp.1240-1243, 2017

<p>症例は10歳女児で既往に鶏卵アレルギーがあった.4歳時,鍋料理のエノキタケを摂取後に口腔内の痒みを訴え,以降はエノキタケを摂取していなかった.10歳時に学校給食でエノキタケの入ったすまし汁の汁のみを飲んだところ,口腔内の違和感と痒みが出現し20分間程度持続した.精査のために当科で実施したprick to prick testではエノキタケの生,加熱,茹で汁がいずれも陽性であった.</p><p>患者血清を用いてアレルゲンの同定を試みた.western blottingを行ったところ,75kDaで特異的な反応がみられ,本症例のアレルゲンと考えられた.</p><p>過去に報告のあったエノキタケアレルギーとは症状の程度,他のキノコ類への感作,抗原のタンパク質分子量などで違いがあり,新規のアレルゲンが関与しているものと推定された.</p>
著者
佐々木 雅也 丈達 知子 栗原 美香 岩川 裕美 柏木 厚典 辻川 知之 安藤 朗 藤山 佳秀
出版者
日本静脈経腸栄養学会
雑誌
静脈経腸栄養 (ISSN:13444980)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.189-194, 2007-06-25
参考文献数
14
被引用文献数
2

【はじめに】クローン病症例の入院時SGAによる評価と疾患活動度、治療のアウトカムとの関連について検討した。<BR>【対象及び方法】2004年1月より2005年12月までに滋賀医科大学消化器内科にて入院治療された27例(男性19例女性8例、平均年齢30.7歳)を対象とした。入院時のSGAは、栄養状態良好(A判定)10例、中等度の栄養障害(B判定)11例、高度の栄養障害(C判定)6例であった。<BR>【結果】CRP値、IOIBDアセスメントスコア、CDAIはB判定群、C判定群で有意に高値であった。TPN施行率、手術施行率もB判定、C判定群で有意に高率であり、在院日数もB判定、C判定群で有意に長かった。<BR>【考察】クローン病入院時SGAによる評価は、疾患活動度とよく相関した。またTPN施行率、手術施行率、在院日数と有意な関連があり、疾患予後の推定に有用であった。
著者
辻 聡美 佐藤 信夫 矢野 和男
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.83, no.12, pp.1109-1116, 2017-12-05 (Released:2017-12-05)
参考文献数
18
被引用文献数
1

Companies require new human resource management approach which brings out each worker's strength. In this paper we propose integrated approach for “measurement based management” which based on statistical analysis of body motion data by wearable sensors of workers. Feature of the proposed approach is including a process that workers interpret the result by themselves and encouraging change of behavior at work. The result of applying the proposed method for actual organization, it is confirmed that workers successfully obtained their interpretation, consensus formation and validation of work measures. This confirmed that the proposed method is effective for office workers to improve their work style proactively and continuously.

1 0 0 0 OA 河海抄

著者
四辻善成
出版者
巻号頁・発行日
vol.[16],
著者
山本 聡 辻 博治 原 信介 田川 泰 綾部 公懿 劉 中誠 澤田 貴裕 白藤 智之 田村 和貴 岸本 晃司 新宮 浩 赤嶺 晋治 岡 忠之
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.19, no.6, pp.493-496, 1997
参考文献数
5
被引用文献数
4

鈍的外傷による頸部気管完全断裂の2手術例を経験した。症例1は21歳, 男性。バイク乗車中転倒, チェーンにて頸部受傷。第1と第2気管軟骨間において完全断裂, 両側反回神経と食道の合併損傷も認めた。症例2は55歳, 男性。ショベルカーのアーム部にて前胸部, 頸部を受傷。第1と第2気管軟骨間において完全断裂, 両側反回神経と頸髄の損傷を認めた。両症例とも気管損傷に対しては気管端々吻合術を施行した。鈍的外傷による気管完全断裂症例は受傷早期の気道確保を確実に行えば, 比較的救命率の良い外傷であると考えられた。また, このような症例では気管のみではなく他臓器の合併損傷の可能性もあることが示唆され, 術中術後の充分な検索が必要と思われた。
著者
磯野 泰輔 湯浅 瑞希 谷 まゆ子 黒川 浩司 西辻 雅 西 耕一
出版者
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.99-104, 2018-04-20 (Released:2018-05-10)
参考文献数
15
被引用文献数
2

背景.非小細胞肺癌術後5年目までに再発を認めない例は予後が良好とされているが,anaplastic lymphoma kinase(ALK)融合遺伝子陽性肺癌では遠隔期の再発例が散見される.症例.56歳男性.45歳の時に右上葉切除術を施行され肺腺癌(pT1N0M0 Stage IA)と診断された.その後は再発なく経過していたが,術後11年目に血痰を自覚して受診し,胸部CTで切除断端の軟部影と右胸水を指摘された.気管支鏡による生検で腺癌が検出され,免疫染色ではALK陽性であり,初回手術の標本でもALK融合遺伝子を検出したことから肺癌術後再発と診断された.Alectinibを開始したところ腫瘍は縮小し,現在も治療継続中である.結語.ALK融合遺伝子陽性肺癌では術後の遠隔期再発に留意した経過観察が必要と考えられる.