著者
岸本 尚子 季 思雨 辻 果歩 谷口 景一朗 佐藤 誠 前 真之 二宮 秀與 井上 隆
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.28, no.69, pp.745-750, 2022-06-20 (Released:2022-06-20)
参考文献数
18
被引用文献数
1

In recent years, passive designs, that acquire solar radiation from large windows during winter time, are becoming widespread. However, due to privacy issues, there are some houses in which curtains and other shading devices remain closed throughout the year. In this research, we focused on the roller blinds that can control the solar radiation and view, in response to the weather conditions and the surrounding environment, and measure the solar heat gain and the heat transfer by component of the windows with roller blinds under the actual environment.
著者
滝 奏音 辻 宏子
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.13-16, 2021-12-19 (Released:2022-01-20)
参考文献数
5

学校教育ではめあてや問題文の一斉音読を指示する場面が多く見られる.算数の授業も例外ではなく,文章題を解く際に問題の音読をするよう指示する教師が多い.しかし,算数の文章題において音読を行うことの効果について検証している先行研究はない.そこで,本研究ではその実態を明らかにするため,学校教育に携わる方を対象に質問紙調査を実施した.「算数の授業中に,学級全体で問題文を音読することは効果があると思いますか.」の問いに対し,全体の78.6%にあたる教師が「とても効果がある」,「効果がある」を選択しており,肯定的な評価をしている割合が高かった.また,「問題文を音読するよう指示する際は,どのような意図で指示をしますか.」というアンケートをとった結果, 97%の教師が「問題場面を把握させる」という目的で文章題の問題文を音読するよう指示していると回答した.
著者
田端 洋貴 藤田 修平 脇野 昌司 辻本 晴俊 中村 雄作 阪本 光 上野 周一
出版者
日本理学療法士協会(現 一般社団法人日本理学療法学会連合)
雑誌
理学療法学Supplement Vol.44 Suppl. No.2 (第52回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0842, 2017 (Released:2017-04-24)

【はじめに,目的】当院では2015年10月よりロボットスーツHAL FL-05(以下HAL)を導入し運用を開始している。近年HALに関する報告は散見するが,神経難病に対する効果についての報告は僅少である。そこで当院における神経難病患者に対するHAL導入効果を検討したので報告する。【方法】HAL導入基準は,歩行補助具の有無や種類に関わらず,見守りまたは自立して10m歩行可能な神経難病疾患とした。対象は11例(男性5名,女性6名),平均年齢54.8±18.3歳で,対象疾患は,脊髄小脳変性症7例,筋ジストロフィー1名,筋萎縮性側索硬化症1名,多発性硬化症2名であった。1患者当りのHAL歩行練習実施時間は,着脱を併せて1回60分,アシスト量は被験者が快適に感じ,且つ理学療法士が歩容を確認しながら適宜調整した。歩行練習には,転倒防止の為にAll in oneを使用し,実施回数は1患者当り平均12.4±3.7回であった。測定項目は,歩行評価として10m最大歩行速度,バランス評価としてTimed Up and Go test(以下TUG)をHAL実施前(HAL前)とリハビリ終了後(HAL後)に測定した。統計学的分析にはWilcoxonの符号付き順位検定にて有意水準は5%未満とした。【結果】10m最大歩行速度は,HAL前0.75±0.31m/s,HAL後0.99±0.38m/s,歩幅は,HAL前0.45±0.11m,HAL後0.51±0.11m,歩行率は,HAL前95.7±28.8 steps/min,HAL後113.2±27.2steps/minであった。TUGはHAL前25.9±24.4s,HAL後17.4±9.7sであった。HALによるリハビリにより歩行速度や歩幅,歩行率などの歩行パフォーマンスと,バランス指標であるTUGにおいて有意な改善を示した。歩行速度の向上には歩幅と歩行率の改善が寄与するとされ,HALは荷重センサーにより重心移動を円滑に行わせ,律動的で一定の正確な歩行リズム形成により歩行率を高め,歩容などが改善した結果歩行速度が向上したと考えられた。また歩行速度の向上に求められるトレーニング要素としてはトレーニング量があり,HALが歩行アシストする事で身体にかかる負担が軽減された事により,歩行速度向上に繋がる十分な練習量の獲得が,過用・誤用症候群の出現なく達成出来たものと考える。【結論】神経難病は多くが進行性で,確立した治療法が無く,早期からのリハビリテーションによる機能維持が重要である。今回の結果から,HALによる歩行練習により歩行能力,バランス能力に改善効果を認めた。この事は,ADLやQOLの維持・向上につながり,神経難病に対する有効なリハビリテーションツールの1つとして非常に意義のあるものと考える。今後は,より効果の高い具体的な介入方法などを検証し,有効的なHALの使用方法の確立を目指していく。
著者
辻 峰男
巻号頁・発行日
2014-04

2020年4月改訂版を登録
著者
中辻 真
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J105-D, no.6, pp.436-446, 2022-06-01

Web上に整備されている大規模な知識ベースに存在するセマンティクスは,個別のサービスに蓄積されているユーザの行動ログの統合分析に活用できる.ユーザ行動は,三つ以上のオブジェクトを含む関係で表現でき(例:“ユーザ”が“ウェブページ”に“タグ付け”するなど)るため,テンソルはユーザ行動を表現するための合理的な方法論を提供する.近年提案されたSemantic Sensitive Tensor Factorization (SSTF) は,オブジェクトの背後にあるセマンティクス(例:アイテムのカテゴリ)を用い,テンソル分解を行い,ユーザー行動を高精度に予測できる.しかし,SSTFは一つのサービスに対するテンソル分解のみを取り扱うため,(1) 異質なサービスのデータセットを同時に扱う場合に起こるバランス問題,及び (2) 観測データが不十分な場合に発生する希薄問題を解決できない.本論文で提案するSemantic Sensitive Simultaneous Tensor Factorization (S3TF) は,(1) 個々のサービスのテンソルを作成し,個別にテンソル分解を実行するのではなく,同時に実行する.これにより,バランス問題に起因する予測精度の低下を回避できる.また,(2) 分散した行動ログの背後にあるセマンティクスを用い,テンソル分解時に意味的なバイアスをサービス間で共有する.これにより希薄問題を回避する.実世界のデータセットを用いた実験により,S3TFは,既存のテンソル分解手法よりも高い予測精度を達成し,また,サービスを跨る暗黙の関係を抽出できることを示した.
著者
辻本 英夫
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.14-26, 2003 (Released:2004-02-27)
参考文献数
21
被引用文献数
4 4

多段階尺度評定に見られる極端反応傾向(ERS)と性格特性の5因子との関連について検討した. ERSとは, 項目内容とは独立に尺度の極端な段階を好んで選択するという, 個人の反応嗜好性である. ERS尺度には, 知覚反応検査(PRT)と語反応検査(WRT)をもちいた. 合わせて534名の大学生から得られた3つのデータセットの相関分析を行った結果, ERSと辻らの5因子性格検査(FFPQ)の遊戯性, NEO-PI-Rの開放性との間に, 一貫して正の相関が認められた. なお, 遊戯性と開放性の間には高い相関があり, 両者は同一の特性であると推測される. ERSはまた, 遊戯性·開放性の下位特性のいくつかとも関連することが示唆された. しかしながら, それらの下位特性の中にはアルファ係数が低いものが散見され, ERSと下位特性の関連については, 今後さらに検討を要することが示された.
著者
辻 泰弘 田中 英子
出版者
特定非営利活動法人 日本医療マネジメント学会
雑誌
医療マネジメント学会雑誌 (ISSN:13456903)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.385-388, 2004-09-01 (Released:2011-03-14)
参考文献数
12

近年, 調剤に係わる医療事故が相次ぎ, 薬剤師による処方監査の重要性が再認識されている. 今回, リスクマネージメントの観点から処方せん疑義照会内容を集計し, 検討を行った. 平成14年に医療の質の向上を目的として, 電子カルテ及びオーダリングシステムを核とした診療・調剤支援システムを導入した後, 平成15年1月から12月までの本院処方せん159,354枚 (外来: 125,723枚入院: 33,631枚) において, 疑義照会を行った1,010件 (外来: 679件入院: 331件) を「薬学的疑義照会」と「処方形式的疑義照会」に分類し比較検討した. 総処方せん枚数に対する疑義照会率は0.63% (外来0.54%, 入院0.98%) であり, 入院の疑義照会率は外来の疑義照会率と比較して有意差 (p<0.05) がみられた. 外来・入院双方とも疑義照会発生比率は, 「処方形式的疑義照会」が「薬学的疑義照会」を上回る結果となった. なお, 疑義照会後の処方変更率は外来90.3%, 入院92.1%, 全体で91.6%と高い処方変更率となり, 薬剤師の疑義照会が合理性を持って受け入れられ, 適正な内容であったことを示しており, 副作用防止・相互作用回避など, 医薬品に関わるリスクマネージメントへ貢献していることが示唆された.
著者
辻脇 真澄 藤田 靖幸 清水 宏
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.124, no.7, pp.1305-1311, 2014-06-20 (Released:2014-06-23)
参考文献数
18

Intravascular large B-cell lymphoma(以下IVLBCL)はリンパ腫細胞が全身の小血管を閉塞する結果,多彩な症状を呈するリンパ腫の一型である.近年,早期診断に有用な検査方法としてランダム皮膚生検が注目されている.我々は当科で施行したランダム皮膚生検33名を検討した.その結果,ランダム皮膚生検の施行部位は皮下脂肪織の厚い腹部または下肢が望ましいと考えた.また生検方法はスピンドル生検が望ましいが,自験例では5 mmパンチ生検も検出率に有意差はなく,パンチ生検の選択の余地があると考えた.
著者
岩垣 穂大 辻内 琢也 扇原 淳
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.57, no.10, pp.1013-1019, 2017 (Released:2017-10-01)
参考文献数
31
被引用文献数
2

災害復興におけるソーシャル・キャピタルの役割が注目されている. ソーシャル・キャピタルとは 「社会関係資本」 と訳され, 他者への信頼感, 助け合いの意識, ネットワーク, 社会参加などで評価される人間関係の強さを表す概念である. 先行研究において, 災害発生時, ソーシャル・キャピタルの豊かな地域ではPTSDやうつといった精神疾患の発症リスクが低いとの報告も行われている.本研究では福島第一原子力発電所事故からの避難者を対象にソーシャル・キャピタルとメンタルヘルスの関連について調査を行った. その結果, 高齢者を対象とした調査, 子育て中の母親を対象とした調査のいずれも, 個人レベルのソーシャル・キャピタルが豊かなほどメンタルヘルスが悪化しにくいことが明らかとなった.今後, ソーシャル・キャピタル醸成の視点を取り入れた災害復興政策を行っていくことが重要であると考えられた.
著者
辻野 雄大 山西 良典 山下 洋一
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2021, pp.160-168, 2021-08-23

ダンスゲーム譜面は,プレイヤが行うべき入力デバイスの操作を指示するものである.操作に用いる体の部位や,操作時の姿勢は指定されておらず,あるゲーム譜面に対して行うプレイヤの身体動作は一意に定まらない. 本稿では,隠れマルコフモデルを用い,入力ゲーム譜面に対してプレイヤ動作を推定する手法を提案する.プレイヤのゲーム習熟度や動作の好みを表現するパラメータを導入し,1つの譜面に対して異なる動作を推定する複数のエージェントを生成した.
著者
西原 達次 辻澤 利行 礒田 隆聡 秋房 住郎 山下 喜久 清原 裕 飯田 三雄
出版者
九州歯科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究事業では,歯周病原性細菌およびその病原因子(組織傷害性酵素,外毒素,内毒素),宿主組織内で産生される炎症性メディエーターおよびサイトカインの検出系の開発を進めてきた.まず,これまで開発してきたセンサチップを用いてヒトサンプルを測定し,そこで得られた成績の再現性および定量性を検証したところ,生体材料では.数マイクログラムのオーダーまで検出可能であることが明らかとなった.しかしながら,歯周病の病態を把握するためには,感度を向上させていかなければ実用化することは難しいと判断した.そこで,連携研究者である北九州市立大学・国際環境工学部・磯田隆聡准教授と意見交換を行い,センサチップの基板材料として金を用いることで感度の向上が図れないものかということを提案し,工学的な視点から様々な改良を試みた.さらに,歯周病細菌の検出系では,我々の研究グループが作成したモノクローナル抗体の性状を網羅的に解析し,抗体価および特異性の高いクローンを見出し,2種類の異なるエピトープを認識する抗体の組み合わせで,歯周病細菌を100cells/mlのオーダーで検出することができるようになった.今回の礒田准教授が開発した抗原抗体反応を利用したバイオセンサチップを用いることで,複数の歯周病細菌の検出が可能となったものの,生体材料から炎症性サイトカインを検出するという当初の目的に関しては,生体内の塩が静電誘導を基本原理とするセンサチップの感度向上の妨げとなることが判明した.そこで,最終年度は,静電誘導を基本原理とする測定方法に加えて,電気化学的あるいは蛍光法による測定機器の開発が必要であると判断し,他の工学系の研究者とともに,より再現性および感度の高い測定が可能性を探った.一方,ナノテクノロジーの技術活用し,歯周医学の視点に立った研究を進め,微小流路をマイクロチップ上に構築し,顕微鏡観察下で微細な流れを観察する実験系の構築に成功した.この実験系を活用し,歯周病と心筋梗塞の因果関係をin vitroの実験系で検討し,いくつかの興味ある実験結果を得ることができた.
著者
石原 匠 松岡 紘史 長澤 敏行 古市 保志 辻 昌宏 千葉 逸朗
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.47-60, 2021-06-30 (Released:2021-07-08)
参考文献数
32

歯周病が循環器疾患の発症に影響を与えることを示唆した報告はいくつかあるが,交絡因子となる幅広い因子を一度に調整した研究は殆どない。本研究の目的は,多数の交絡因子を調整するために健康保険の大規模なレセプトデータを用い,歯周病の病態や歯周治療が循環器疾患の発症に及ぼす影響を明らかにすることであった。全国健康保険協会(協会けんぽ)北海道支部に所属し,2014年に特定健康診査を受診し歯科受診をしていない者235,779名を対象とし,特定健診データ,医科及び歯科レセプトデータを用いて分析を行った。2015年の歯科レセプトを使用し「歯科受診なし」,「歯科受診1~4回」,「歯科受診5回以上」の3つの対象者分類に区分した。2015年と2016年における脳梗塞と心筋梗塞の新規発症の有無を目的変数,2015年の対象者分類と交絡因子を説明変数とするロジスティック回帰分析を行った。2015年の脳梗塞の発症を用いたロジスティック回帰分析の結果,歯科受診なしを基準とした場合,1~4回及び5回以上の脳梗塞発症に関するオッズ比が有意であり(1~4回:1.95,5回以上:1.63),歯周病によって脳梗塞の新規発症リスクが高まる可能性が示唆された。また,2016年の脳梗塞の発症を用いた場合でも同様の結果が得られており(1~4回:1.63,5回以上:1.61),歯周治療の開始から1年が経過しても脳梗塞発症のリスクは変化していない可能性が示唆された。
著者
西口 敏宏 辻田 素子
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.4-15, 2017-03-20 (Released:2017-09-11)
参考文献数
38

境界とメンバーシップが明確なコミュニティーの営為を分析する概念として,多義的なソーシャル・キャピタルでは不十分である.本稿は,繁栄する温州人企業家やトヨタサプライチェーンの事例から,より限定的な中位の概念として「コミュニティー・キャピタル」を提唱する.機能するコミュニティーでは,成員への成功体験の「刷り込み」によって「同一尺度の信頼」が派生し,面識のない成員でさえ協力しあう「準紐帯」が醸成される.
著者
辻 宏道 山口 和典
出版者
Japan Society of Photogrammetry and Remote Sensing
雑誌
写真測量とリモートセンシング (ISSN:02855844)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.114-120, 2013-07-12 (Released:2014-07-01)
参考文献数
10
被引用文献数
2

The Geospatial Information Authority of Japan (GSI) has operated the GPS Earth Observation Network system (GEONET) since 1996, as an indispensable national infrastructure for GPS surveying, crustal deformation monitoring and precise Location Based Services. With the advent of multi GNSS environment, advanced users require GNSS data other than GPS, such as GLONASS, Quasi Zenith Satellite System (QZSS), Galileo, and so on. In response to these demands, GSI updated all receivers and antennas of about 1,300 GEONET stations, and started to provide QZSS and GLONASS data from May 10, 2013, yielding a network-based RTK-GNSS positioning service for all over Japan by the private sector. GEONET is now literally a GNSS Earth Observation Network system.