著者
辻田 那月 片岡 茉好 船曳 康子
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
日本心理学会大会発表論文集 日本心理学会第85回大会 (ISSN:24337609)
巻号頁・発行日
pp.PC-034, 2021 (Released:2022-03-30)

本研究では親子間のメディア利用に対する意識の差を,米国バーモント大学のThomas Achenbachらが開発した青少年のメディア依存質問紙であるMedia Activity Formを用いて検討した。11~18歳の子ども300人(男子150人・女子150人)とその親が調査に参加した。親は自分の子どもの,子どもは自分のメディア利用意識についてポジティブな2項目とネガティブな11項目について回答した。性差について女子の方が男子よりもメディアに時間を費やしすぎていると感じていた。また親子間では親の方が子どもより,子どもがメディアに時間を費やしすぎていると感じており,さらにメディアに費やす時間が減れば子どもはもっと家族と過ごし,睡眠をとり,学業成績が良くなるだろう,などメディアについてネガティブに捉えていることが分かった。一方,子どもの方が親よりもメディアを通して役立つ情報を得る,メディアの利用は学業の役に立つ,などメディアについてポジティブに捉えており親子のメディアについての意識には違いがあることが分かった。
著者
辻 圭一 横川 正美 田中 正二 洲崎 俊夫 立野 勝彦
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.453-457, 2008 (Released:2008-07-28)
参考文献数
21

〔目的〕本研究では,車椅子を使用している片麻痺患者の座位姿勢中の座圧の特徴と,車椅子専用クッションが座圧に与える影響について検証した。〔対象〕対象は脳卒中片麻痺者9名で,歩行練習を実施している4名(片麻痺歩行群)と歩行練習を実施していない5名(片麻痺介助群)に分けた。また,麻痺がなく下肢筋力が低下した歩行困難な4名(筋力低下群)も調査した。〔方法〕被検者は標準型車椅子に‘クッション無し’と‘有り’の条件で各10分間座り,体圧分布測定装置で座圧を測定した。分析には座圧の体重補正値を用い,対応のあるt検定を用いた。〔結果〕クッション無しで非麻痺側と麻痺側を比較した結果,片麻痺歩行群では非麻痺側の座圧が有意に高かった。片麻痺介助群と筋力低下群にはそのような違いは生じなかった。クッション有りで片麻痺歩行群と介助群の非麻痺側と麻痺側を比較した結果,差は認められなかった。下肢筋力低下群の左右差もみられなかった。〔結語〕片麻痺者は障害の程度により座圧の特徴があることが示された。また,クッションの使用により,非麻痺側と麻痺側の座圧の偏りが解消することが示唆された。
著者
佐藤 英章 古田 繁行 眞鍋 周太郎 辻 志穂 北川 博昭
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.7, pp.1290-1294, 2016-12-20 (Released:2016-12-20)
参考文献数
18

【目的】従来リンパ管腫(リンパ管奇形)に対する治療の選択肢は硬化療法ならびに手術療法が選択されてきたが,近年漢方治療の報告が散見される.当院においても2013 年以降リンパ管腫全例に対し越婢加朮湯の投与を開始した.その使用経験を検討し,本症に対する越婢加朮湯の有用性を検証する.【方法】2013 年から2015 年まで本症に対し越婢加朮湯を投与した10 例に対し,投与前後の画像所見ならびに臨床経過を検討した.【結果】投与患者の投与開始時平均年齢は8 歳で,画像上リンパ管腫の消失・縮小までの薬剤投与期間は平均5.8 か月であった.発症部位は頭頸部6 例,体幹1 例,四肢3 例であり,病型内訳は全例囊胞状リンパ管腫であり,単房性1 例,多房性9 例であった.治療効果は縮小5 例,消失5 例であり,特に囊胞状リンパ管腫における囊胞の縮小消失により全体的な縮小を得た.全例とも投与中の感染,増大は認めなかったが,1 例に投薬終了後増大を認め再投与を要した.【結論】越婢加朮湯を投与した囊胞状リンパ管腫10 例のすべてに縮小あるいは消失の効果が得られた.囊胞状リンパ管腫に対し本剤は有効と考える.
著者
北野 敬祐 竹田 正樹 友野 一希 近藤 亜希子 辻内 伸好 廣瀬 圭
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
シンポジウム: スポーツ・アンド・ヒューマン・ダイナミクス講演論文集 2020 (ISSN:24329509)
巻号頁・発行日
pp.A-4-5, 2020 (Released:2021-06-01)

This paper proposes the estimation method of rotational axis in figure skating jump using inertial sensors. The estimation method of rotational axis consists of components centrifugal, tangential and gravity accelerations and relationship between angular velocity and combining angular velocity, and this method estimates the pitch and yaw angles to the sensor coordinate system from the axis coordinate system and the roll and pitch angles to global coordinate system from the sensor coordinate system. We conducted the measurement experiment the triple flip jumps and the quadruple salchow jumps by the high-level figure skater using inertial sensors, and we estimated the rotational axis in the triple flip and quadruple salchow jumps. These results indicated the change of rotational axis during jump, and we indicated the difference of characteristics by the difference in success of jump.
著者
廣瀬 圭 友野 一希 近藤 亜希子 辻内 伸好 北野 敬祐 竹田 正樹
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
シンポジウム: スポーツ・アンド・ヒューマン・ダイナミクス講演論文集 2020 (ISSN:24329509)
巻号頁・発行日
pp.B-8-3, 2020 (Released:2021-06-01)

This paper proposes the estimation method of three-dimensional rotational axis in figure skating jump by iterated Extended Kalman filter and quaternion using inertial and magnetic field sensors. This method estimates the posture information to global coordinate system from the sensor coordinate system and the posture information to rotational axis coordinate system from the sensor coordinate system using the iterated Extended Kalman filter, and the direction component represented by quaternion was estimated by using inertial and magnetic field sensors. We conducted the measurement experiment the triple flip jumps and the quadruple salchow jumps by the high-level figure skater using inertial and magnetic field sensors, and we estimated the three-dimensional rotational axis in the triple flip and quadruple salchow jumps. These results indicated the change of rotational axis during jump by the normalized vector and the projection drawing calculated by the estimated three-dimensional rotational axis, and we indicated the high reproducibility in the triple flip jumps and the difference of characteristics by the difference in success of jump in the quadruple salchow jumps.
著者
柏 達也 辻 寧英
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J105-B, no.3, pp.322-329, 2022-03-01

5G(第5世代)高速通信を支える基幹技術の一つとなるのが従来に比べ非常に高い周波数帯であるミリ波帯の利用である.また,5Gによる自動運転,遠隔医療,ローカル5Gの実用にはミリ波技術が重要となる.最近の3Dプリンタの急速な高性能化は従来の解析的な設計手法のみならず,トポロジー最適化といわれる素子構造最適化問題により得られた高性能素子の実用化を可能にしている.このトポロジー最適設計においては様々な手法が提案されているが,現在,最も注目を集めている手法は人工知能の一つである発見的最適化手法であり,それによる素子性能最適化に関する研究が重要である.従来の手法に比べ解析の高速化及び素子の高性能化の実現が重要なポイントとなる.本論文ではミリ波伝送線路の一つであるNRDガイドのトポロジー最適設計による素子性能向上について報告する.
著者
人見 泰正 鈴木 尚紀 辻 義弘 高田 博弥 山田 将寛 北村 悠樹 佐藤 暢
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.167-173, 2022 (Released:2022-03-28)
参考文献数
15

【目的】シャント狭窄部に駆血を行うことで血管拡張が得られる症例とそうでない症例で,治療成績や検査基準に違いがあるかどうかを検討した.【対象】対象は,非駆血時での狭窄部血管断面積が3.14 mm2(径で2.0×2.0 mm)以下で,エコー下VAIVTを実施した96例である.【方法】対象を,駆血で狭窄部血管径が拡張する血管拡張良好群と拡張しない血管拡張不良群に分類し,両群のVAIVT前での非駆血時狭窄部断面積,FV,RI,および治療での最高拡張圧,過去3年間のVAIVT回数などを統計学的に比較した.【結果・考察】血管拡張良好群の治療効果は血管拡張不良群よりも低い可能性が高く,血管拡張良好群の非駆血時の狭窄径は見かけ上の有意狭窄である可能性が示唆された.非駆血状態で狭窄部の径計測を行い,それのみをVAIVT介入の基準とした場合,過剰な治療介入が存在する可能性がある.治療適応を考査する際には,駆血したうえで狭窄部の径計測を行う必要がある.
著者
辻 直人
出版者
和光大学現代人間学部
雑誌
和光大学現代人間学部紀要 = Bulletin of the Faculty of Human Studies (ISSN:18827292)
巻号頁・発行日
no.12, pp.31-46, 2019-03

本稿は、森有正の思想において「生活」という用語がどのように用いられているのか、森有正の生活概念を検討することを目的とする。森有正にとって、1950年以降亡くなるまでの約26年間パリで生活をすることが、思索の深まりと変貌を促した。森の言う生活は決意を伴うもの、自覚的に選び取るものであった。決意が出発を促す。出発から経験を深めていく場所として「生活」が捉えられていた。経験の基礎となるのが生活であり、森有正にとって、「生活」は思索の源泉であった。森はパリでそのような経験をしたが、日本から送られてきた雑誌に載っていた庶民の手記に、国籍や文明の違いに関係ない1人の人間としての姿を、日本人庶民にも見出した。森は、自分の仕事に徹することができれば、そこが自分にとってのパリである、とも語っている。経験の成熟と共に、もはや固有の場所としてのパリではなく、象徴的な場所と変わっていった。また、森はパリの生活に秘められた潜在的力を、フランスの学校教育に見出した。
著者
辻 幸恵
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.58, pp.249, 2006

【目的】現在、キャラクターはその商品のイメージアップや売れ行きを良くするために衣類、食品類などの多く商品に活用されている。本報告の目的は、幼稚園児に選択されやすいキャラクター商品の特徴を明らかにすることである。【方法】調査地域は兵庫県と大阪府である。調査対象は幼稚園に通う5歳児クラスの158人である。なお、これは複数の幼稚園に通う園児の合計人数である。彼らを観察したことにより得た結果をデータとした。相関分析を用いて園児(男女それぞれ)と菓子(新製品、定番)、キャラクター(新キャラクターと定番)と菓子などの項目ごとに分析をした。【結果】女子の園児と女の子の好むキャラクター間(0.86)、男子の好む菓子とキャラクター間(0.78)には強い相関が見られた。一方、定番である菓子とキャラクター間(0.11)と新製品の菓子とキャラクター間(0.14)には相関が見られなかった。【考察】女子は菓子の種類よりも、キャラクターを選択基準としては優先させる傾向にある。一方、男子は菓子そのものの種類が重視されている。ここから女子には見た目の美も商品には必要であることが考えられる。また、「かわいい」にはサイズ、色に加えて流行の要因があると考えられる。
著者
馬屋原 康高 関川 清一 河江 敏広 曽 智 大塚 彰 辻 敏夫
出版者
公益社団法人 広島県理学療法士会
雑誌
理学療法の臨床と研究 (ISSN:1880070X)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.9, 2019 (Released:2019-07-19)

高齢者の肺炎の約 80%が誤嚥性肺炎であり、誤嚥性肺炎リスクを早期に発見し対応すること が急務である。嚥下機能と咳嗽能力の関連があることが報告されており、咳嗽能力を評価する ことは重要である。その評価指標の一つとして、咳嗽時の最大呼気流量(CPF)が用いられてい る。CPF値が270 L/min以下となった場合、呼吸器感染症を発症すると、急性呼吸不全に陥る 可能性があるとされ、160 L/min以下では、気管内挿管も考慮される値と報告されている。そ の他 242 L/min 未満が誤嚥性肺炎のカットオフ値として報告されている。臨床的には、そのカッ トオフ値を参考に低下した CPF を種々の咳嗽介助法を用いてカットオフ値以上に引き上げるこ とが重要となる。さらに筆者らは、咳嗽音を用いてより簡便な咳嗽力の評価方法を提案している。 誤嚥性肺炎を予防する第 1 歩としてより幅広く咳嗽力評価が用いられることを期待する。
著者
広田 佐栄子 清水 雅史 久保田 智之 内田 伸恵 平塚 純一 高田 康弘 宮脇 大輔 辻野 佳世子 金岡 徳芳 泉山 一隆 祖父江 慶太郎
出版者
一般社団法人 日本放射線腫瘍学会
雑誌
The Journal of JASTRO (ISSN:10409564)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.109-116, 2007-06-25 (Released:2007-08-31)
参考文献数
19

【目的】乳癌の胸壁または残存乳腺に対する放射線治療後の肺有害事象とアレルギー素因との関連性を探る. 【対象と方法】当院および協力医療機関 8 施設において, 1980年12月から2005年10月までの間の任意の期間において連続して乳癌の胸壁または残存乳腺に対する放射線治療を施行した1,173症例1,177乳房を解析対象とした. アレルギー素因としては, 喘息, アレルギー性鼻炎, アトピー性皮膚炎, 接触性皮膚炎, 食物または薬剤過敏の履歴があることを定義とした(全症例のうち111例が有素因例). この111例のうち, 6 カ月以上経過観察できたか, それまでに肺有害事象を惹起した症例は85例であり, これをA群(アレルギー素因例)とした. また, 当院の症例でアレルギー素因の有無にかかわらず, 6 カ月以上経過が観察できたか, それまでに肺有害事象を惹起した症例は113例であったが, これをB群(アレルギー素因を問わない群)とし, B群のうち, アレルギー素因のないもの92例をC群(非アレルギー素因群)とした. 【結果】NCI-CTCAE(v.3.0)のGrade 3 以上の肺有害事象を呈したのはA群8.2%(7 例), B群2.7%(3 例), C群1.1%(1 例)であり, A群とC群の間に有意差を認めた(p = 0.0293). A群の 7 例のうちclassical pneumonitis(炎症が照射野内にほぼ一致するもの)が 3 例で, sporadic pneumonitis(炎症が照射野外にも広がるもの)は 4 例であった. 当院において, 組織学的に確認されたsporadic pneumonitisであるところの特発性器質化肺炎(COP)の 1 例と慢性好酸球性肺炎(CEP)の 1 例を経験したが, どちらもアレルギー素因を有していた. これらの詳細な臨床経過は本文内に記載した. 【結語】アレルギー素因を有することは, 乳癌の胸壁または残存乳腺に対する放射線治療後の肺有害事象の危険因子のひとつである可能性が示唆された.
著者
木村 孝子 山澤 和子 堀 光代 長屋 郁子 横山 真智子 辻 美智子 川田 結花 土岐 信子 長野 宏子 西脇 泰子 山根 沙季
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.27, 2015

【目的】日本各地には、各地域の自然環境の中から育まれた食材を中心とした日常食または行事食がある。しかし現代は、地域の伝統的な料理が親から子へ伝承されにくい傾向にある。そこで1960~1970年頃までに定着してきた岐阜県岐阜地域の郷土料理と、その暮らしの背景を明らかにするために聞き書き調査を実施した。<br>【方法】日本調理科学会「次世代に伝え継ぐ日本の家庭料理」調査に参画し、岐阜県岐阜地域の本巣市、山県市、瑞穂市を調査した。対象者はその地で30年以上居住した60歳代~80歳代女性9名で、家庭の食事作りに携わってきた人である。<br>【結果】農業が主であった本巣市・瑞穂市では、日常食は米、小麦、自家栽培された作物を中心に朝はご飯、味噌汁、漬物、昼は農作業のため弁当(白飯、梅干しや紅しょうが、芋の煮物)、農作業の合間には「みょうがぼち」、夜は雑炊に漬物を食した。混ぜご飯の「おかきまわし」もよく食べられた。山県市は急峻で石灰質の土地のため、白飯は貴重であり、飯に小麦粉を混ぜてこね、みょうがの葉で巻いた餅を食した。里芋や芋茎、干した里芋の葉、手作りのこんにゃくを使った料理、味噌も家で作り、芋を使った味噌煮は日常食であった。本巣市、山県市では大根の古漬けをしょうゆや味噌味の煮物にしていた。伝え継ぎたい家庭料理には、みょうがぼち、芋もち、里芋の煮っころがし、芋茎の酢の物や煮物、おばこ煮、十六ささげの味噌和え、千石豆の胡麻和え、桑の木豆のフライ、ねぐされもち、おかきまわし、味噌煮などがある。
著者
伊藤 友一 田仲 祐登 辻 幸樹 品川 和志 柴田 みどり 寺澤 悠理 梅田 聡
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集 日本認知心理学会第18回大会
巻号頁・発行日
pp.41, 2021-03-15 (Released:2021-03-15)

人の思考には時間(過去/未来),感情(ネガティブ/ポジティブ),自己/他者など様々な方向性があり,特に未来に関する思考のポジティブバイアスが多くの先行研究で示されている。しかしながら,それらは個人的な未来の想像を主な対象としており,他者の未来の想像でも同様のバイアスが生じるのかは明らかでない。本研究では,「私(彼)は/将来/試験に…」のように文手がかりを,主語,時間,内容の順に呈示し,自己または他者の未来について思考するよう参加者に求めた。このとき思考の感情価は参加者が任意に決定した。ポジティブ思考数がネガティブ思考数より多いことを以てポジティブバイアスとし,その傾向が自己に関する思考と他者に関する思考との間で異なるかどうか検討した。その結果,他者の遠い未来を想像するときにより強いポジティブバイアスが生じており,自己-他者間で異なる感情処理がなされていることが示唆された。
著者
辻村 真治 飯田 雄章 長野 靖尚
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.67, no.659, pp.1762-1769, 2001

In the Earth's atmosphere, zonal currents with a vertical velocity gradient are induced under the action of rotation and horizontal temperature gradient. These currents satisfying the so-called "thermal wind equation" generate the cyclones and anticyclones through the baroclinic instability, and hence have serious effects on the global circulation. In this study, the generation and development mechanisms of vertical vortices associated with the cyclones and anticyclones are investigated by using direct numerical simulation of the thermal wind. By imposing the stable density stratification in the vertical direction, the effects of the stable stratification and the Reynolds number are studied in detail. As a result, we have found the distinct effects of stable stratification on the anisotropy of the flow field and the generation of the vortical structure. It is also found that the cyclone becomes dominant in comparison to the anticyclone at a relatively low Reynolds number under the weak stable stratification. At a higher Reynolds number, both cyclonic and anticyclonic vortices are enhanced by the nonlinear vortex stretching term, and hence the asymmetry between them becomes negligible. The intensive stable stratification attenuates the nonlinear vortex stretching and contributes to the occurrence of the asymmetry in the vortices even at the higher Reynolds numbers