著者
瀧口 金吾 作田 浩輝 林 真人 和泉 達幸 湊元 幹太 吉川 研一
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.5-11, 2023 (Released:2023-03-25)
参考文献数
30

液液相分離は,ある分子が他の分子よりも高濃度で存在する領域が溶液中に現れる現象である.相分離が生じている溶液中での蛋白質や核酸の動態を再現する実験系は,細胞や生命の起源を担った分子機構を推測し理解するための挑戦的な研究手法である.本解説では近年の我々の成果の紹介を通じ,その現状と課題について述べる.
著者
金井 純子 中野 晋
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F6(安全問題) (ISSN:21856621)
巻号頁・発行日
vol.74, no.2, pp.I_131-I_136, 2018 (Released:2019-02-19)
参考文献数
20

本研究は2016年熊本地震における福祉避難所の運営状況について調査し,福祉避難所の運営上の課題について分析した.福祉避難所を開設した熊本県益城町の2つの特別養護老人ホームを対象に,避難者及び避難者に対する支援者の数がどのように変化したかを聞き取りと質問票によって調査した.地震発生から1週間の間,両施設では大きな混乱が生じた.その要因は被災によって出勤できる職員が少なかったことと多くの一般避難者を受け入れたことであった.このような混乱を避けるためには,BCPの中に福祉避難所の開設手順を加えることが必要である.
著者
金ヶ崎 士朗
出版者
日本細菌学会
雑誌
日本細菌学雑誌 (ISSN:00214930)
巻号頁・発行日
vol.47, no.5, pp.671-678, 1992-09-25 (Released:2009-02-19)
参考文献数
41
著者
金沢大学資料館 奥野 正幸 宮島 宏 濱田 麻希 松永 篤知
出版者
金沢大学資料館
巻号頁・発行日
pp.1-17, 2018-09-19

開催期間: 平成30年9月19日(水)~10月28日(日)
著者
岡田 和也 中島 公洋 荒巻 政憲 岩男 裕二郎 吉田 隆典 御手洗 義信 金 良一 小林 迪夫
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科医学会雑誌 (ISSN:03869776)
巻号頁・発行日
vol.54, no.11, pp.2749-2753, 1993-11-25 (Released:2009-01-22)
参考文献数
14

腫瘍径5cm以下の肝細胞癌切除68例中,多結節型13例を対象に,多中心性発生の有無や, Stage分類,治癒度分類について検討した.肉眼的進行程度は単発55例でStage I, II, IIIが10例, 24例, 21例であるのに対し,多結節型ではStage II, III, IV-Aが1例, 6例, 6例であった.また治癒度は単発例で絶対的治癒切除 (AC) 6例,相対的治癒切除 (RC) 37例,相対的非治癒切除 (RNC) 12例であるのに対し,多結節型ではRC 3例, RNC 10例であった.一方,多結節型13例中10例が多中心性発生と考えられ,その5生率は54%であった.これに対して単発例の5生率は全体で36%, Stage I, II, IIIで80%, 52%, 15%, AC, RC, RNCで100%, 43%, 22%であった.したがって多結節型肝癌は単発例に比べStageが進行したRNC症例が多いが,多中心性発生の場合には切除により比較的良好な予後が得られており,今後,多中心性発生の可能性を考慮したStage分類や治癒度分類の検討が必要と考えられた.
著者
塚越 徳子 角田 明美 渡辺 恵 京田 亜由美 瀬沼 麻衣子 近藤 由香 北田 陽子 廣河原 陽子 一場 慶 金子 結花 関根 宏美 宮澤 純江 橋本 智美
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.95-103, 2023 (Released:2023-04-06)
参考文献数
34

【目的】群馬大学医学部附属病院のがん看護外来における相談内容に関連する要因を明らかにする.【方法】2019年度の相談1308件から欠損値を除く1084件を対象に後ろ向きに調査した.調査項目は年代,性別,相談者,利用回数,がんの治療状況,相談内容などとした.相談内容と利用者の属性とのχ2検定,二項ロジスティック回帰分析を実施した.【結果】治療に関する内容は,70歳代以上,家族・親族のみ,再発・転移あり,初めての利用,治療前,泌尿器,子宮・卵巣,原発不明と関連した.身体的な内容は,治療中,治療後,再発・転移なし,消化器と関連した.心理的な内容は,30歳代以下,40~60歳代,患者のみ,2回目以上の利用と関連した.社会的な内容は,患者のみ,家族・親族のみ,再発・転移なし,乳房と関連した.【結論】相談内容によって関連要因は異なり,関連要因に応じて相談の準備を整えることに活用することができる.
著者
金 範松
出版者
大正大学
雑誌
大正大学大学院研究論集 (ISSN:03857816)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.266, 2012-03

学内学術研究発表会発表要旨
著者
中村 博重 金子 朗 内山 高夫 日吉 弘測 井駒 秀人
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.281-286, 2005-08-25 (Released:2011-08-11)
参考文献数
4

銀塩ならではの階調設計についてカラーネガフィルム, カラーペーパー, リバーサルフィルム, 映画用フィルムという切り口でレビューを行う.
著者
波戸 謙太 金堀 哲也 蔭山 雅洋 八木 快 谷川 聡 川村 卓
出版者
日本コーチング学会
雑誌
コーチング学研究 (ISSN:21851646)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.159-176, 2023-03-20 (Released:2023-03-31)
参考文献数
44

This study delineates the common characteristics of pitching motion in professional baseball players (Top and Minor groups) by focusing on their upper body. With an aim to gain insight into the development of athletic abilities, the pitching motion of the Top group was compared with the Minor group, resulting in the clarification of upper limb issues in the Minor group and amateur pitchers. The subjects were 47 pitchers belonging to the Nippon Professional Baseball (NPB). The experiment was a fastball pitch with maximum effort. The analyzed trial was the highest ball velocity (average ball velocity 38.9 ± 1.8 m/s). Post-analysis, the following commonalities and differences were identified. (1) There is a commonality in the sizeable external rotation of the shoulder joint during MER (Maximum External Rotation), which is considered a factor in pitching speed compared to amateur pitchers. However, after evaluating the professional baseball pitchers, it was suggested that this movement had a low influence on the ball velocity. (2) There was a commonality in the movements in which the maximum shoulder horizontal adduction angular velocity was more significant than the upper trunk angular velocity. (3) However, in terms of differences among professional baseball pitchers, the Top group pitchers had a greater horizontal adduction angular velocity of the shoulder joint during MER and a more significant extension angular velocity of the elbow joint during REL (Ball Release) by suppressing the forward tilt angular velocity of the trunk during MER.
著者
金津 努
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.697, pp.13-24, 2002-02-20 (Released:2010-08-24)
参考文献数
60
被引用文献数
3 1

定常的に高温条件に曝される鉄筋コンクリート施設として, 原子力発電所の原子炉格納容器, 原子炉・冷却水配管の支持構造, 放射性返還廃棄物, 使用済み燃料等の高レベル廃棄物貯蔵施設などがある. これらの構造物では, 鉄筋とコンクリートの物性の高温特性が外荷重に対する応答に影響すること, 鉄筋とコンクリートの熱膨張特性に起因して内部応力が発生することなど, 高温下特有の挙動を示す. 後者は, 既報においてその特性を評価した. 本論文は, 常温から最高500℃までの温度領域における鉄筋とコンクリートの物理的性質の温度依存性について, 実験結果を中心として取りまとめたものである.
著者
金田 明子 叶谷 由佳
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.12-19, 2023-03-20 (Released:2023-03-24)
参考文献数
17

目的:エンド・オブ・ライフ期(EOL期)にある在宅療養要介護高齢者のケアマネジメント実践の関連要因と効果的な研修について検討する.方法:全国の居宅介護支援事業所から2,540事業所を無作為抽出し,各1名の介護支援専門員に自記式質問紙の回答を求めた.ケアマネジメント実践は,EOL期の在宅療養要介護高齢者のケアマネジメント実践尺度(EOLCM尺度)を用いて評価した.二変量解析にて関連要因を明らかにし,重回帰分析を行った.結果:EOLCM尺度得点に寄与する順に,疾患の研修受講経験,多職種連携の研修受講経験,性別,看護の研修受講経験,訪問看護事業所の併設,経験年数,チームビルディングの研修受講経験が示された.結論:寄与が示された研修内容を優先的に行うこと,訪問看護師を活用することによってEOL期の在宅療養要介護高齢者のケアマネジメント実践の質が向上する可能性が示唆された.
著者
金井 大季 小倉 康
出版者
一般社団法人 日本理科教育学会
雑誌
理科教育学研究 (ISSN:13452614)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.527-536, 2023-03-31 (Released:2023-03-31)
参考文献数
17

本研究では,理科における「学びに向かう力・人間性等」を科学的リテラシーに関わる意識に主体性・協調性を加えた7項目の意識で捉え,それらが全体的に高まるように,児童自身に行動目標を自己決定させた上で問題解決の過程に取り組ませると共に,学習内容と日常生活との関連を活用として扱う指導法を設計し,その有効性を実践的に検証することを目的とした。手立てⅠとして,学習者にその授業で達成する目標を自己決定させることで主体性,協調性を喚起し自己効力感を高める指導,手立てⅡとして,学習内容の日常生活への有用性,重要性,職業との関連性を意識させ興味・関心を高める指導を設計した。小学校第6学年「てこ」の単元で指導法を検証した結果,開発した指導法を用いた実験群が,従来の指導法による統制群に比較して,7項目中6項目で学びに向かう力・人間性等の意識が有意に高く,学習理解度についても有意差が確認された。このことから,本指導法は理科における「学びに向かう力・人間性等」を育むために有効であることが示唆された。
著者
横田 明 峰澤 満 中村 伸 金井塚 務 後藤 俊二 馬場 駿吉
出版者
Primate Society of Japan
雑誌
霊長類研究 (ISSN:09124047)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.112-118, 1987 (Released:2009-09-07)
参考文献数
10
被引用文献数
13 11

Pollenosis is a IgE-mediated allergic disease which has the symptoms of snivel, sneezing, eye mucus, and/or tear resulting from mucous membrane inflammation of nostrils and/or eye. In Japan, Japanese cedar (Cryptomeria japonica) pollenosis is a typical one occurring in spring, and recently the number of its patients is remarkably increasing.We found the pollenosis in adult-female Japanese monkeys (Macaca fuscata) inhabiting Miyajima Island under free-ranging conditions, who are derived from different female lineages one another. Their sera contained higher level of specific IgE antibody against Japanese cedar pollen than those of normal monkeys. The sera also induced a skin allergic reaction to the pollen upon Prausnitz-Kustner Test using normal healthy monkeys as a recipient. Thus, the current paper is the first report concerning naturally occurring pollenosis in wild non-human primates.