著者
鈴木 啓 大内 紀知
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2015年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.188-191, 2015 (Released:2016-01-29)

多くの学会で、会員数の低下が問題となっている。今後、学会が持続的に発展していくためには、他の学会との差別化が重要な課題となってくる。しかし、同じ学術分野の中で、似たような名称の学会が多数存在する現状においては、外部の人はもちろん、学会員であっても、各学会の特徴を把握することは容易ではない。そこで、本研究では、経営工学関連の学会を対象とし、各学会の学術論文に対し、テキストマイニングを行うことにより、各学会のポジショニングを可視化することを試みた。学会のポジショニングに対する有効な分析手法を示すとともに、学会に関する有用な情報を得ることができた。
著者
京泉 秀明 山田 純嗣 鈴木 敏光 久光 久
出版者
特定非営利活動法人日本歯科保存学会
雑誌
日本歯科保存学雑誌 (ISSN:03872343)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.259-268, 2011-08-31
被引用文献数
1

フロアブルレジンは材料学的な改良に伴い,物理的性質が向上し,操作性も良くなっている.そしてさらに審美性や強度などの向上を目的として,フィラーのサイズをナノレベルにしたフロアブルレジンや,ナノハイブリッドタイプのフロアブルレジンが相次いで開発,市販されてきている.そこで本研究では,ナノフィラーが混入されているフロアブルレジンを含めた各種フロアブルレジンの歯ブラシ摩耗性について検討することを目的とした.また併せて,表面硬さ,表面粗さ,フィラーの含有量と歯ブラシ摩耗との関連性についても検討を加えた.9種類のフロアブルレジンおよび1種類のペーストタイプのコンポジットレジンを実験に使用した.歯ブラシ摩耗試験は炭酸カルシウム飽和水溶液を使用し,繰り返し回数は5万回とした.1万回ごとに表面粗さ輪郭形状測定機にて摩耗面の最大深さを計測し,歯ブラシ摩耗量とした.表面硬さは#1000シリコンカーバイドペーパーの研磨面においてビッカース硬さを測定した.表面粗さは研磨面および摩耗面において測定し,Raを用いて評価した.表面性状の観察は,摩耗試験後にSEMを使用して行った.その結果,使用したすべての材料で摩耗回数とともに摩耗深さが直線的に増加していく傾向を示した.5万回後の歯ブラシ摩耗量に関しては,9種類のフロアブルレジンのなかでテトリックN-フローが最大の摩耗深さを示し,続いてパルフィークエステライトLVハイブローが大きな深さを示した.逆に最小の摩耗深さを示したのはクリアフィル^[○!R]マジェスティ^[○!R]LVで,続いてフィルテック_<TM>シュープリームフローコンポジットレジンであった.また,歯ブラシ摩耗量と表面硬さ,摩耗試験前の表面粗さおよび製造者公表のフィラー含有量との間に密接な関係は認められないが,摩耗量が少ない材料では摩耗後の表面粗さが大きいことが判明した.SEM観察からも,フィラーあるいはナノクラスターが大きい材料ほど摩耗量は少ない傾向が認められた.
著者
鈴木 政伸 ケビン ジュッド 合原 一幸 小谷 誠
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.76, no.8, pp.1177-1184, 1993-08-25
被引用文献数
14

本論文では,動径基底関数(Radial Basis Function:RBF)ネットワークによるRBI(Radial BasisInterpolation)法を用いて非線形写像を近似する問題を考察する.はじめに近似誤差のみを評価関数とした従来のstandard-RBI法を改良するために,近似誤差に新たに関数の滑らかさの項を加えた評価関数を用いるsmoothing-RBI法を提案する.次にカオスダイナミクスを有するロジスティック写像を例にして,smoothing-RBI法による非線形写像の近似および決定論的カオス時系列データの予測を行い,smooting-RBI法がstandard-RBI法と比較して優れていることを示す.
著者
山本 隆 大村 博 森屋 泰夫 鈴木 信吉 押部 義宏 杉浦 基之
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌
巻号頁・発行日
vol.1992, no.11, pp.1269-1278, 1992
被引用文献数
4

新しいタイプの有機過酸化物を用いてラジカル反応による,ブロック,グラフトコポリマーの新しい工業的製法を開発した。<BR>ブロックコポリマーの合成には,分子中に数個のO-O結合を持つポリ過酸化物を使用する。すなわち,ポリ過酸化物で第一モノマーを重合させて,分子中にO-O結合を持つPM,を合成し,このもので第ニモノマーを重合させてPM<SUB>1</SUB>-b-PM<SUB>2</SUB>が得られる。グラフトコポリマーの合成には,O-O結合を分子中に持つモノマーと第一モノマーを,このO-O結合の分解温度以下の温度で共重合させて,O-O結合をペソダントに持つPM1を合成し,このペソダソトO-Oに第ニモノマーを付加重合させてPM<SUB>r</SUB><SUB>9</SUB>-PM<SUB>2</SUB>を合成した。酢酸ビニルとスチレンを同量もちいた場合の生成ポリマーはそれぞれ,PVAc-b-PS,84%,PVAc,6,PS10およびPVAc-9-PS,59,PVAc17,PS,24であった。また,O-O結合をペンダントに持つポリマーとポリオレフィンを加熱混練して,(ポリオレフィン)-g-(ビニルポリ0マー)を合成した。ポリプロピレンにポリスチレン(713wt)をグラフトさせた場合のグラフト効率は59%であった。<BR>得られた種々のブロック,グラフトコポリマーは,すぐれたポリマー表面改質剤,物性改良剤,相溶化剤としての機能を示した。
著者
高橋 奈知子 杉村 誠 鈴木 義孝 阿閉 泰郎
出版者
岐阜大学
雑誌
岐阜大学農学部研究報告 (ISSN:00724513)
巻号頁・発行日
no.51, pp.p137-150, 1986-12

ニホンカモシカ腎臓の形態を肉眼的および組織学的に観察し,合成樹脂の注入によってその動脈走行を調べ,次の結果を得た。ニホンカモシカ腎臓は単腎で,外形は右腎臓が豆形,左腎臓は遁走腎で三角形を呈し,割面では総腎乳頭を形成していた。成獣ニホンカモシカの腎重量は左右とも約70gであった。また,大きさの平均は左が7.1×4.8×3.2cm,右が7.1×4.9×2.9cmで,左の方が厚みがあった。左腎動脈は腹大動脈からの分岐が右よりも後位で発し,しかも右よりも長かった。腎動脈は腎門内で前・後枝に分岐し,前枝が腹側に,後枝が背側に偏在していた。また,葉間動脈は一般に前・後枝から各6本,計12本が出ていた。前枝の背・腹側枝の分岐と,背側中核の分岐状態から,動脈分布様式をIa〜d,IIa〜dの8型に想定区分したが,そのうち実存したものは6型あり,なかでもニホンカモシカの最も基本的な型は,前枝が背・腹側枝に分岐し,背側中枝が後枝から出るIIa型であった。被膜に分布する動脈の中には,葉間動脈から分岐して被膜に向うperforating arteryが存在していた。旁髄質の糸球体は皮質表層のものよりも大きく,また糸球体は二半球性,内外二展性で,ヤギに類似したpartly coveredの状態である様子がうかがわれた。
著者
高木 相 藤木 澄義 谷口 正成 鈴木 伸夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告高度交通システム(ITS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.83, pp.31-36, 2000-09-18
被引用文献数
3

交差点に進入する車両密度(単位時間内に通過する車両数)と青信号によって発進する車両密度(最大車両密度)によって、交差点で出来る車両列長が定まる。青信号時間と赤信号時間(黄信号は当面考えない)、車速などの関係で車列長がどのように時間的に形成されるかを、単一の交差点についてモデル的に考察する。結果として、渋滞がどのように進行するか、渋滞がどのようにして解消して行くかを定量的に示す簡単な式を導出する。Vehicle queue can emerge at an intersection in a road due to vehicles being made stop by a red signal, which may depend on both incoming and outgoing vehicle density, and also depend on the signal period and vehicle speed. This article will discuss the dynamics of vehicle queue generation with respect to time at an intersection point. A comprehensive quantitative formula will be derived for congestion queue growing and diminishing.
著者
和田 尚子 鈴木 雅和 横張 真
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.689-694, 2007-03-30
参考文献数
14
被引用文献数
1 7

This study aims to discuss issues and future directions in the conservation of the landscape of Gokayama Ainokura Village by identifying physical and human resources needed to maintain thatched roofs, which characterize the landscape of the village. Both bio-physical and socio-cultural data have been collected by conducting photo-interpretation of aero-photographs and interview surveys to local residents. The study identified that the lack of materials and labor, as well as alternation in the groups responsible for the maintenance, have inevitably resulted in (a) deterioration in the quality of thatched roofs, and (b) wider gaps between concerned groups in their consciousness to maintain the quality of the roofs. It has also been identified that the legislative measures taken by the local government were insufficient to reinforce deteriorating maintenance schemes. The study concludes that the value of the landscape characterized by thatched roofs should be shared by stakeholders including residents, concerned groups and the local government, and that sound environment which all stakeholders may fully perform their roles should be maintained.
著者
鈴木 紘一 小尾 和洋 北洞 哲治 横田 曄 森 忠敬 宇都宮 利善 桐原 陽一
出版者
Japanese Society of National Medical Services
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.152-157, 1984

抗生物質起因性偽膜性大腸炎の成因として, 腸内嫌気性菌であるClostridium difficileの産生する毒素が重視されている. 同菌の検出及び毒素産生能を検索しえた症例を呈示し, 主として合成ペニシリンによる急性出血性大腸炎との対比検討を行つた. 症例は47才女性. 化膿性子宮内膜炎にて子宮内容掻爬術を施行後, FOM, ABPC, CEX, CETなどの抗生物質を持続的に投与中, 腹痛, 下痢, 粘血便, 裏急後重を来した. 大腸内視鏡検査にて直腸より下行結腸にかけて大小様々の黄白色を呈する偽膜と炎症性粘膜を認め, 糞便よりC. difficileを検出した. 同菌の培養濾液及び糞便濾液につき細胞傷害試験及び血管透過性因子をみる家兎腸管ループ試験, 皮内反応を行い毒素の存在を証明した. C. difficileは炎症消退後の固型便より再び検出されたが毒素産生能はみられなかつた. 急性出血性大腸炎とは異なる病態であり, 両疾患の相違につき言及した.
著者
饗庭 絵里子 高松 直也 沼田 晃佑 柳田 修太 鈴木 征一郎 佐藤 暢 長田 典子 高田 勝啓
出版者
日本感性工学会
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18840833)
巻号頁・発行日
vol.15, no.7, pp.677-685, 2016 (Released:2016-12-26)
参考文献数
23
被引用文献数
3

The purpose of this study is to identify a ‘kansei’ space for ‘kandoh’ evaluation model that considers individual characteristics. We performed two experiments that attempted to construct such kandoh models for a younger age group and a mature age group. In the first experiment, 69 suitable words for evaluating the image quality were selected from 150 Japanese words to express kandoh. In the second experiment, using the selected kandoh words, the kansei space for each age group was identified and analyzed by individual differences in scaling, multi-dimensional scaling, and cluster analysis. Based on the results, we observed differences in the interpretation of the words between age groups. Thus, the constructed kansei spaces were shown to also have differences depending on the age group.
著者
鈴木 邦夫
出版者
電気通信大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1994

戦前日本の総合商社は、日本国内と世界各地に支店網を張り巡らし、商品相場、売れ行き、生産、金利、新製造法(特許)などに関する情報を収集していた。本研究では、この総合商社に焦点をあて、第1に、商社がどのような情報網を形成し、どのような情報を収集し、これを伝達したのか、第2に商社が形成した情報収集・伝達網が商品取引などをどのように変化させるに至ったかを分析した。そのさい、とくに三井物産に焦点をあてて分析をおこなった。具体的には、財団法人三井文庫で三井物産の内部資料を閲覧し、三井物産の情報網と情報の伝達について分析をおこなった。その結果、利用媒体、情報の機密保持と情報コスト削減の方法、情報収集の方法、情報の処理・分析組織の形成などに関して、かなりの程度まで実態を明らかにすることができた。また、収集された情報が商品取引や組織のあり方に与えた影響などについても、分析を深めることができた。上記の三井物産の分析を補強するため、三井物産を含む総合商社一般の資料に関して、名古屋、京都、大阪の大学図書館ないし公立図書館で資料調査をおこなった。また、情報に関連する図書を購入し、分析に役立てた。

1 0 0 0 OA 転倒の疫学

著者
鈴木 隆雄
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.85-94, 2003-03-25 (Released:2011-03-02)
参考文献数
40
被引用文献数
22 28
著者
鈴木 輝二
出版者
日本EU学会
雑誌
日本EC学会年報 (ISSN:09130055)
巻号頁・発行日
vol.1985, no.5, pp.180-200, 1985-10-30 (Released:2010-04-15)
被引用文献数
3
著者
鈴木 幹男 小川 富美雄 北野 博也 矢澤 代四郎 北嶋 和智
出版者
The Oto-Rhino-Laryngological Society of Japan, Inc.
雑誌
日本耳鼻咽喉科學會會報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.103, no.8, pp.879-884, 2000-08-20
被引用文献数
2 4

音刺激の聴覚野への交叉性投射を調べる目的で単音節刺激時の聴覚野脳活動をfunctional MRIを用いて検討した.対象は聴力正常な成人6名(右利き)である.1秒間に1個の単音節(95dBSPL)を呈示し,OFF-ONパラダイム(OFF;音刺激なし,20秒,ON;音刺激あり,20秒)を4回繰り返した.機能画像は1.5テスラMRI装置(GE社製Signa Horizon)でグラジエントエコーエコープラナー画像(EPI)として得た.EPIはワークステーション上でSPM99bを使用し解析を行い,聴覚野賦活部位を測定した.<br>予備実験としてEPI撮像時の騒音を測定した.ERI撮像時の騒音は97dBSPLであったが,MR対応のヘッドホンを使用することにより80dBSPLまで減少させることが可能であった.片耳単音節刺激により主に反対側の1次聴覚野,両側の聴覚連合野に広い賦活部位が観察された.賦活は一次聴覚野より聴覚連合野に著明であった.右耳に単音節刺激を与えた際は左聴覚野に,左耳に与えた際は右聴覚野に有意に広い賦活部位がみられた.このパターンは被験者全員に観察された.この結果から単音節聴取時の音情報は両側の聴覚野に入力されるが,刺激対側の聴覚野に反応が強く交叉性投射が確認された.撮像時の騒音を減少させれば聴覚刺激による反応をfunctional MRIで測定することが可能であり今後臨床応用できると結論した.