著者
鈴木 弘孝 小島 隆矢 嶋田 俊平 野島 義照 田代 順孝
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.247-259, 2005-11-30
被引用文献数
7 9

本研究は, 近年ヒートアイランド対策や地球温暖化防止対策への対応等環境負荷の少ない都市環境を形成していくための有力な手法として着目されている壁面緑化について, 現在屋上の緑化や開発利用に取り組んでいる企業とその技術担当者へのアンケート調査結果に基づき, 壁面緑化の市場性, 普及の可能性等について民間企業と技術担当者の意識を把握し, 技術的課題への認識を整理することにより, 今後都市部において壁面緑化を推進していく上での技術開発の方向, 研究開発分野において重点的に取り組むべき対象と範囲を検討するための基礎的資料を得ることを目的としている。調査の結果, 民間企業等の意識として壁面緑化の今後の市場性拡大への期待が高いこと, 技術担当者の意識として壁面緑化に関する技術開発を推進していく上で, 緑化による温熱環境改善効果の定量化, 建設コストの縮減, 維持管理の簡素・効率化等を課題と認識していること, また壁面緑化の6種類のタイプについて対応分析を行った結果, 適用場所や普及可能性に認識の差異のあることが明らかとなった。
著者
真田 勝 鈴木 光
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.79, pp.37-41, 2009-06-04

NGNなどの双方向の高速・大容量通信インフラの家庭への普及,クラウド技術によるスケーラブルなサーバ実装技術の発展,携帯電話を中心としたライフログ技術の萌芽などといった情報通信ネットワークの発展は,臨場感通信,動画も含めたWeb2.0などの新たなサービスの可能性を高めている.本論文では,距離と時間の差を克服して人と人とが共感できる新たなコミュニケーションサービスを提案し,その技術的課題を考察する.視覚から得る情報が最も共感に影響を与えることから,映像を主体とするテレビ電話サービスをベースとし,個人の情報の記録に関連するライフログ技術を適用した補完サービスを想定し,その実現性について検討を行った.
著者
大塚 和弘 堀越 力 鈴木 智
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.409-410, 1997-03-12
被引用文献数
1

近年の計算機技術や気象学の発達に伴い, 2,3日先までの全国規模の気象予測の精度は向上している. 一方, 集中豪雨・豪雪, 雷雨などの局所的 (数km^2~数100km^2) で激しい降水現象は, 観測的にも物理的にも未解明な点が多く, 十分な予測が困難である. しかし, 現在, 防災や各種産業の効率, 経済性の向上のため, 1時間~3時間先までの空間・時間解像度の高い降水予測が重要な課題となっている. これまで, このような予測のために, 気象レーダ画像を用いた手法が提案されているが, 実用上その予測精度には問題があった。そこで, 本稿ではエコーパターンの局所的、大局的な動きの性質の違いに着目し, エコーの速度場の分割に基づく予測手法を提案し, 実験により予測精度の向上を確認したのでその旨を報告する.
著者
坊垣 和明 澤地 孝男 吉野 博 鈴木 憲三 赤林 伸一 井上 隆 大野 秀夫 松原 斎樹 林 撤夫 森田 大
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.63, no.505, pp.23-30, 1998
被引用文献数
41 14

Related surveys were carried out in summer of 1992 and winter of 1993 on indoor climate, life style and energy consumption in residential buildings, which are located in eight city areas of different climatic conditions. Indoor temperature was measured in each living room for at least a week with originally designed automatic temperature recorders, and life style factors were investigated with questionnaires. In this paper, daily mean living temperatures of each region and it's regional differences are described, and the reasons of regional differences of living room temperature are discussed. The main results are as follows ; (1)Regional mean living room temperature in summer depends on mean outdoor temperature. (2)Mean living room temperatures of Sapporo in winter are higher than those of other 6 cities of Honshu and Kyushu district for about 2-4 ℃. It is suggested that these differences depend on life style.
著者
鈴木 聡
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.23, 2009

これまでHAI研究は,身体化エージェント,ロボットといった身体の実装を含むソーシャルアクタ(SA)の機構をもとに概観されてきた.しかし人間中心視点でSAをみると,SAの機構は中心的な課題といえない.本発表では人間中心視点の背景を説明した上で,約20のHAI研究を人間による自身の身体・SAの身体・タスクの場の定位という視点で概観し,HAIの設計・評価に関する今後の研究方針を提案する.
著者
鈴木 和幸 佐藤 智行
出版者
一般社団法人日本品質管理学会
雑誌
品質 (ISSN:03868230)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.105-113, 1997-01-15

システムの規模が巨大化し,その故障の影響がますます大きくなる今日,状態監視保全がより重要性を増している.この状態監視保全においては外部から直接把握できないシステムの状態に関する情報を与えるモニターが重要な役割を担う.しかし,このモニターは誤報や欠報の例のように必ずしもシステムの真の状態を伝えるとは限らない.Blackwell Girshick^<[2]>は,統計的意思決定問題において,"2つの実験の比較"を扱い,実験により得られる情報の優劣を判定するための十分条件を導出した.彼らの方法は複数台のモニターに対する優劣の比較に応用しうる.本研究は,コスト(損失関数)の大小関数の情報を利用することにより,2つのモニターの優劣の比較を文献[2]よりもよりゆるやかな条件により為しうることを示す.なお,本研究の結果は2状態2アクション問題を扱ったMurakami^[7]の結果を含むものである.
著者
鈴木 裕子
出版者
駒澤大学
雑誌
駒沢短期大学研究紀要 (ISSN:02866676)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.1-31, 1995-03
著者
高橋 將人 鈴木 和幸
出版者
日本信頼性学会
雑誌
日本信頼性学会誌 : 信頼性 (ISSN:09192697)
巻号頁・発行日
vol.16, no.4, pp.107-110, 1994-10-28

状態監視保全システムは、モニターにより観測された故障兆候に基づきシステムに対して最適なアクションを施す予防保全である。しかし、モニターはシステムの真の状態を表示するとは限らず、「誤報」や「欠報」を引き起こすことがある。そのため誤ったアクションを施してしまい、損失コストを増大させることが起こり得る。本報告では誤差を含むモニターを用い、システム状態の時間的推移を考えた場合の状態監視保全方策の最適性に関する一方法を示す。
著者
山本 修吾 林 豊彦 中山 貞夫 伊藤 建一 鈴木 禎宏 古賀 良生 宮川 道夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.96, no.257, pp.101-108, 1996-09-25
被引用文献数
14

本論文は, 人工膝関節置換術(total knee arthroplasy, TKA)により人工膝関節に置換した膝関節運動の術中測定について述べたものである. この測定のために, 術中計測に必要な滅菌, 操作性, 精度の諸条件を考慮し, 著者らは高分解能リニアCCDカメラを用いた光3次元測定装置を開発した. 二つの人工関節コンポーネントに各4個, 計8個のLEDを取り付け, その3次元位置を左右3台, 計6台のCCDカメラを用いてサンプリング周波数100Hzで測定する. カメラキャリブレーションの後, 精度評価実験を行った結果, LED位置の測定誤差は0.24mm以内, 空間分解能は0.06mmであることが明らかとなった. また切断肢を用いた予備実験から, 本システムは術中測定に必要とされる操作性と精度を十分に備えていることが判った.
著者
鈴木 悠里 野田 敦敬
出版者
日本理科教育学会
雑誌
日本理科教育学会東海支部大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
no.53, 2006-11-19

現在、生活科・総合的学習の中で「竹」を扱った様々な授業が実践されてきている。竹林散策、竹を利用したものづくり、たけのこを食べるなど、活動内容は多種多様である。そこで、「竹」を扱った授業の分析を行い、「竹」の生活科・総合的学習における教材性・教材価値を明らかにする。そして、明らかになったことを「竹」の教材開発へと生かしていく。
著者
狩野 秀一 鈴木 一哉 地引 昌弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IA, インターネットアーキテクチャ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.377, pp.21-26, 2004-10-21

ルータクラスタにおけるニ重パケット処理冗長方式を提案する。高機能ルータクラスタではフロー状態の冗長化が必要だが、従来方式では冗長化のための状態交換のオーバーヘッドが大きいという問題がある。本研究では、パケットを二重処理して状態を冗長化するために、状態交換のオーバーヘッドがかからない方式を提案する。また、メンバ数および故障回復時間をパラメータとして従来方式とスループット比較を行い、提案方式の優位性を検証する。
著者
渋谷 茂一 石塚 春夫 亀島 昭徳 木下 敏雄 鈴木 直喜
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.26, pp.1-8, 1999-04-23
被引用文献数
11

EMC計測用アンテナの較正法は、ANSI C63.5の水平偏波(HP)による「標準サイト法(SSM)」が世界的に普及しているが、この欠点を改善するとしてCISPRに提案されたのが日本(郵政省通信総合研究所;CRL)の「改良標準サイト法」である。これに、近年(1996)CENELECが「中高アンテナ垂直偏波(VP)法」を提案、ANSIと対立する形になった。これらと、古典的な自由空間型アンテナ較正サイトを低高度で実現する「Uサイト法(HP, VP)」を併せて、理論と実用の見地から利害得失を比較した。その結果、アンテナ較正用サイト(CALTS)としては、金属床面を使用する「標準サイト法(ANSI)」と「改良標準サイト法(CRL)」は原理的に不適性で、自由空間近似の「中高アンテナVP法(CENELEC)」と「Uサイト法」が適合すること。送受信アンテナ間の実効反射係数を0.1(-20dB)以下にすれば、アンテナ係数の較正誤差を1dB以下にできることを示した。
著者
米倉 清治 北須賀 健志 西野 創一郎 鈴木 秀人
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. A編 (ISSN:03875008)
巻号頁・発行日
vol.64, no.623, pp.1929-1935, 1998-07-25
被引用文献数
1

The effect of the mesostructure of Si_3N_4 particulates and PAI resin film on the wear of the film surface due to sliding motion of paper were experimentally examined in respect to the self-lubrication. And wear process of this hybrid resin film was simulated visually on the computer. We tried to examine wear mechanism by means of the visual simulation. The results were as follows. (1) Wear amount of mesostructural resin film due to the sliding of paper has been reduced approximately to one tenth as compared with conventional epoxy plastic film. (2) Rolling and sliding trace of Si_3N_4 has been observed over the film surface in the sliding direction of paper after sliding the paper. The trace that was found in this instance can be called as Meteoric Track. (3) We closely looked at the particle movement, made a simple model, and simulated visually. By this simulation, we could observed the particle behavior and meteoric track behavior of wear process which is not possible at actual experiment. (4) The change of wear volume in the simulation almost agreed with that of experiment. So, this simulation was suitable, and can analyze the Meteoric Wear. And, we propose the new evaluation expression of Meteoric Wear by modifying Rabinowicz's abrasive wear model.
著者
鈴木 晋 茨木 俊秀
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.48-58, 2001-01-15

演繹データベースの新しい問題クラスである直積問題クラスを定義する.直積問題クラスは右線形問題や同世代問題を包む,datalog問題クラスの部分クラスである.このクラスを効率的に解くために直積法を提案する.従来の方法が中間データとして基礎アトムを生成するのに対し,直積法は基礎アトムの集合を直積を利用して簡潔に表す式を生成する.これにより,直積法は生成する中間データの数を減らして,問題を効率的に解こうとする.直積問題クラス全体に適用できる従来の方法の中ではマジック集合法が最も効率的であると思われる.そこで,直積法とマジック集合法の効率を比較するために,直積問題の例として同世代問題の再帰ルールを複数にした問題および非線形にした問題を使って,計算機実験を行った.実験の結果,ファクトをランダムに生成した場合,どちらの問題に対しても問題がファクトを密に含むとき,直積法がマジック集合法より効率的であることが分かった.We define a new problem class of deductive databases, called the Cartesian product problem class (abbreviated to the CP class).The CP class is a subclass of the datalog problem class, and includes the right-linear problem, the same generation problem and others.To solve the CP class efficiently, we propose the Cartesian product method (abbreviated to the CP method).Although all the existing methods generate ground atoms as intermediate data, the CP method generates Cartesian products, each of which compactly expresses a set of ground atoms.Thus the CP method tries to reduce the number of generated intermediate data and, consequently, to solve problems efficiently.Among the existing methods applicable to the whole CP class, the magic set method seems most efficient.For performance comparisons of these two methods, we conducted experiments with two types of modified same generation problems, where one had two recursive rules and the other a non-linear recursive rule.The experimental results show that the CP method is more efficient than the magic set method when problems densely contain the facts generated at random.