著者
横野 稔 鈴木 雅洋 上平 員丈
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.33, no.21, pp.55-58, 2009-06-08

筆者らはこれまでの研究において観察者の運動の特性を利用することによって光学シースルーによる複合/拡張現実感における仮想対象を視覚的に知覚している位置を推定することを提案した.本研究においては,観察者が仮想対象に手を伸ばす場合に関して,運動時間の関数としての観察者の手の奥行き位置にロジスティック関数を適合することによって仮想対象を視覚的に知覚している奥行き位置を推定する.
著者
横野 稔 鈴木 雅洋 上平 員丈
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.75, pp.55-58, 2009-06-01
被引用文献数
3

筆者らはこれまでの研究において観察者の運動の特性を利用することによって光学シースルーによる複合/拡張現実感における仮想対象を視覚的に知覚している位置を推定することを提案した.本研究においては,観察者が仮想対象に手を伸ばす場合に関して,運動時間の関数としての観察者の手の奥行き位置にロジスティック関数を適合することによって仮想対象を視覚的に知覚している奥行き位置を推定する.
著者
伊藤 彰則 王 欽悦 鈴木 基之 牧野 正三
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.50, pp.41-46, 2005-05-26
参考文献数
9

自然な対話の映像の中から笑いを検出するための手法について述べる。笑いは対話中の表情としてもっとも多く見られるものであり、これを検出することはユーザの心的状態の推定にとって有用であると考えられる。また、笑い声を高精度に検出できれば、対話音声の認識誤り削減に有効である。本稿では、カメラで撮影したユーザの顔から表情を認識する手法と、マイクで収録したユーザの音声から笑い声を検出する手法を組み合わせることで、笑いの検出精度を向上させる方法を検討する。顔画像による表情認識では、顔の特徴点検出に基づく特徴量を用い、特定話者の場合で再現率・適合率とも80%以上の精度で自然な対話映像から笑いの表情を認識することが可能になった。また、GMMによる音声の識別と画像情報を組み合わせた笑い声の検出手法を提案した。実験結果より、音声と画像の統合により適合率が向上することが示され、最終的には再現率・適合率とも70%以上の値が得られた。This paper describes a method to detect smiles and laughters from the video of natural dialogue. A smile is the most common facial expression observed in a dialogue. Detecting a user's smiles and laughters can be useful for estimating the mental state of the user of a spoken-dialogue-based user interface. In addition, detecting laughter sound can be utilized to prevent the speech recognizer from wrongly recognizing the laughter sound as meaningful words. In this paper, a method to detect smile facial expression and laughter sound robustly by combining a image-based facial expression recognition method and an audio-based laughter sound recognition method. The image-based method uses a feature vector based on feature point detection from face images. The method could detect smile faces by more than 80% recall and precision rate. A method to combine a GMM-based laughter sound recognizer and the image-based method could improve the accuracy of detection of laghter sounds compared with methods that use image or s und only. As a result, more than 70% recall and precision rate of laughter sound detection was obtained from the natural conversation videos.
著者
宮田 仁 鈴木 真理子 赤松 辰彦 深堀 康子
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 : 日本教育情報学会学会誌 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.27-36, 2008-12-05

中学生・高校生を対象として携帯電話を活用した月観察支援プロジェクトを実施した.携帯電話で使用できる「月観察支援システム」を開発し,学習者が野外で月を観察し,その観察データを各自が携帯電話からサーバへ送信し,サーバ上で自動的に観察記録をデータベース化して,各学習者が全員の観察記録を共有し,議論できるCSCL (Computer Supported Collaborative Learning)機能も実装している.今回の試行実践への参加者は少人数であったが,実践の結果,参加した生徒は手軽に野外での月の観察記録を携帯電話から送信することができ,自然観察に対する興味・関心,態度・意欲が向上したと考えられる.また,自分や他者の観察記録をWebデータベース上で共有し,議論した結果,月の見え方に関する「月は夜にしか見えない」や「月の出る時刻はいつも同じである」という生徒のもつ誤った素朴概念を転換させるきっかけを生徒に与えたと推察される.
著者
草地 良規 鈴木 章 荒川 賢一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.290, pp.137-144, 2004-09-03
被引用文献数
1

アピアランスベースの物体認識においては,対象の隠蔽,照明光の全反射,複雑な背景などによって,観測パターンの特徴が欠損し,かつ雑音が付加され,識別率が低下するという課題がある.本研究では,学習パターンに不定次元を付与することで,特徴欠損/雑音付加の伴う画像を表現し,そのパターン分布を主成分によりモデル化する.そのモデルと人力画像を部分空開法により比較することで識別する.部分空開法における共分散行列は,学習パターンのみを用いて求めることができる.実物体を用いた検証実験を行い,提案手法の妥当性を確認した.
著者
中山 英久 角田 裕 太田 耕平 鈴木 明宏 西山 大樹 永富 良一 橋本 和夫 和泉 勇治 キニ グレン マンスフィールド 根元 義章 加藤 寧
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.4, pp.1-6, 2009-04-09
被引用文献数
3

近年の健康志向の高まりを受け,各種トレーニングの運動効果が多くの人々の関心事となっている.本研究では,フィンランド発祥のエクササイズであるノルディックウォーキングの運動効果の検証を目的とし,ポータブルな屋外無線LANネットワークを用いて運動をリアルタイムにセンシングする,運動計測システムのプロトタイプを構築した.本システムは,無線端末と行動計測デバイスをセットとすることで,設置した無線ネットワーク内をユーザが自由に運動できるため,ネットワーク設備が不十分な屋外における運動でも各人の消費カロリー等を精密に計測できることが特徴である.プロトタイプシステムの有効性をノルディックウォーキングのイベントにおける実証実験を通じて検証し,多くの参加者から同時に運動のセンシングが可能であることを確認した.本稿では,運動計測システムの設計に関する課題を議論すると共に,実証実験の結果を報告する.
著者
古田 昭 成岡 健人 長谷川 倫男 鈴木 康之 池本 庸 大石 幸彦
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.94, no.5, pp.570-573, 2003-07-20

前立腺粘液癌は非常に稀な腺癌であり,その病態はあまり知られていない.われわれは免疫染色にてprostate specific antigen(以下PSA)陽性,carcinoembryonic antigen(以下CEA)陰性で,印環細胞を認めず,通常の腺癌を合併した症例を経験した.免疫染色にてPSAとCEAの両方が検索されていた自験例を含む32例の報告について検討した結果,PSA染色陽性23例中17例,CEA染色陽性10例中3例に通常の腺癌の合併が認められた.また,印環細胞は6例に認められ,そのすべてがCEA染色陽性であった.このことは,前立腺粘液癌のなかにはPSA染色陽性で通常の腺癌の一亜型と考えられるものと,PSA染色陰性かつCEA染色陽性で前立腺部尿道の腸上皮化生に由来するものの2つのタイプが存在する可能性が示唆された.
著者
鈴木 孝範 森永 博
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.25, no.10, pp.712-714, 1976-10-10
被引用文献数
1

A simple and sensitive method was investigated for determination of zinc in copper alloy. The method is based on the combination of anion exchange separation by batch operation and EDTA titration. Sample is dissolved in 15 ml of HN0_3(1+1) by heating, and resultant diluted to 200 ml with water. A 20 ml aliquot of this solution and 2 ml of H_2SO_4 (1+1) are taken into a beaker, and are evaporated to dryness. After cooling, the residue is dissolved in 2 N HCl by heating. The solution is transfered into the separatory funnel with a filter containing anion exchange resin Amberlite IRA-400, RCl form, (60〜80) mesh. The separatory funnel is shaken for 4 minutes to adsorb zinc ion. The solution in the funnel is sucked off. Resin is washed by shaking for 20 seconds with 25 ml of 2 N HCI (containing 0.01% Pb) and this operation is repeated (5〜7) times. The adsorbed zinc ion is eluted with 20 ml of 2 N NH_40H (containing 40 g/I NH_4Cl) by shaking for 2 minutes, and the eluent is filtered into an Erlenmeyer flask with suction, and this operation is repeated 5 times. The eluted solution is diluted to 200 ml with water, and mixed with 2 ml of potassium cyanide solution (10%) and 3 ml of formaldehyde solution (2+8) to mask the other metal ions. The solution is titrated with 0.02 M EDTA solution by using EBT as indicator. The time required for this test was about half of a usual column method.
著者
眞保 良吉 渡辺 薫生 鈴木 眞夫 星野 重夫
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
資源と素材 (ISSN:09161740)
巻号頁・発行日
vol.121, no.10,11, pp.538-543, 2005 (Released:2007-02-24)
参考文献数
5

As a certain method for decomposing harmful asbestos, it is proposed to dissolve the asbestos in molten slag of the pyrometallurgical smelting furnaces. Several dissolution tests have been achieved so far, and it has been suggested that the crystalline structures of the asbestos were decomposed before dissolving into slag. In this study, asbestos samples composed of chrysotile or crocidolite were heated in temperature range 800-1000°C, and the times required to decompose the crystalline structures of the asbestos were examined using X-ray diffraction analysis. Temperature higher than 900°C was required to wipe off the peaks of crocidolite, though chrysotile could be decomposed at 700°C. For both samples containing chrysotile and crocidolite, the peaks of asbestos in the X-ray diffraction patterns disappeared almost within 90 seconds when heated at 1000°C. However, the needle shapes were still maintained in both samples when they were simply heated at 1000°C.
著者
小林 誠一郎 高崎 健 浜野 恭一 山田 明義 鈴木 茂 青木 暁 武藤 晴臣 原田 瑞也 秋本 伸 岩塚 迪雄
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.10, no.6, pp.686-690, 1977-11-30

腸管吻合器の消化管手術分野への応用について, 私どもの58例の臨床経験を述べた. 食道静脈瘤に対する食道離断術, 食道癌に対する食道胃吻合術 (胸壁前および胸腔内吻合) 噴門部癌に対する食道空腸吻合術, 直腸結腸病変に対する低位前方切除術などに関して, その利用方法, 手術手技について略述した. 器械を用いることの利点としては, 吻合の確実性, 手術時間の短縮, ひいては手術侵襲の軽減などがあげられよう. とくに下部食道噴門部癌に対する経腹的操作のみによる, 縦隔側高位での食道切離食道空腸吻合術については, 吻合器使用の良い適応であると考えている.