著者
関 一敏
出版者
日本文化人類学会
雑誌
日本文化人類学会研究大会発表要旨集 日本文化人類学会第54回研究大会 (ISSN:21897964)
巻号頁・発行日
pp.A10, 2020 (Released:2020-09-12)

(1)呪術・宗教・科学という古典的主題は、それぞれの活動を担う人物からの離床度で測定できること(科学>宗教>呪術)。(2)うち宗教の人物像は「預言者」「修行者」「老賢者」に整理できること(ウェバー、キュング)。(3)呪術研究の課題は「呪者になる」「呪力のモノ化」「半分の真面目さ」にあること(モース)。以上をふまえて、呪者の人物像問題を深めてみたい。
著者
諸 久永 富樫 賢一 土田 昌一 藤田 康雄 小管 敏夫 大関 一 林 純一 斉藤 憲 山崎 芳彦 江口 昭治
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.507-510, 1989-04-15 (Released:2011-10-07)
参考文献数
10

IABPの腎血行動態に及ぼす効果について、腎交感神経切除を施行して、腎血流と腎交感神経トーヌスの関係を中心に、検討した。雑種成犬10頭を用い、熱希釈法にて腎血流量、心拍出量を測定し、腎血流量分配率、腎血管抵抗および末梢血管抵抗を算出し、次の結果を得た。1. IABP作動時の腎血流量の増加は、主として腎血管抵抗の低下によりもたらされた。2. denervation後では、IABP作動の有無に拘らず、腎血管抵抗は低値を維持し、腎血流量は変化しなかった。3. 腎血管抵抗は交感神経トーヌスにより影響されているが、IABPは、かかる交感神経支配下でも、血管抵抗の低下をもたらした。

1 0 0 0 OA 龍神の夢

著者
関 一敏
出版者
日本文化人類学会
雑誌
日本文化人類学会研究大会発表要旨集 日本文化人類学会第48回研究大会 (ISSN:21897964)
巻号頁・発行日
pp.115, 2014 (Released:2014-05-11)

福岡市西部の一公園内に新たな神社が発生しつつあり、近隣の神主の助力を得て、月例祭に50名ほどの参詣者を集めている。きっかけは龍神の夢を複数の人々が見たことによるが、古代・中世・近世と重層的な史実と伝承の濃厚な場所でもあり、参詣者たちは甦った聖地であるかのようにふるまう。とくだん劇的な出来事をともなわない場所に、自然発生的に来参する人々の心性を追う。
著者
関 一彦 谷 忠昭
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.60, no.10, pp.1018-1021, 1991-10-10 (Released:2009-02-05)
参考文献数
11
被引用文献数
1

ハロゲン化銀に色素を吸着させることで,ハロゲン化銀の感光感度を可視領域全体,あるいは赤外域まで広げることができる.この現象は分光増感とよばれ,写真における重要な技術である.その機構解明を目的として, 5種類のメロシアニン色素と臭化銀との界面の電子構造を紫外光電子分光法により直接決定した.分光増感の電子伝達機構(励起された色素から臭化銀の伝導帯への電子伝達)に基づくことで,得られた電子構造は実際に観測される増感効率の化合物依存性を良く説明できた.また,色素と臭化銀の接触により,両者の真空準位の大きなシフトが観測され,ハロゲン化銀,色素を単独に測定して真空準位を揃えるという従来の電子構造推定法が誤っていることがわかった.
著者
古関 一則 河野 豊 沼田 憲治
出版者
脳機能とリハビリテーション研究会
雑誌
脳科学とリハビリテーション (ISSN:13490044)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.37-43, 2011 (Released:2018-10-30)

Mirror therapy(以下MT)は鏡を用いて視覚的な錯覚を与えることにより, 脳卒中片麻痺患者における麻痺肢の機能改善のために用いられている治療法である. 本研究の目的は回復期リハビリテーション病棟に入院中の脳卒中片麻痺患者1例に対してMTを実施することによる即時的な効果を検討するとともに, 長期的に麻痺側上肢機能, 日常生活での麻痺側上肢使用頻度に向上が見られるかを検討することとした. 結果として, MT介入の即時変化として実施直後と比べ運動機能や感覚機能共に15分後により向上が認められ, MTによる即時効果には多様性がある可能性が示唆された. また, MTを実施することによりベースライン期に比べ, 介入期に麻痺側上肢機能の回復曲線が上向きとなり, 日常生活での自覚的な麻痺側使用頻度についても向上が見られた. これらの結果から, 反復したMTによる介入は即時的な効果のみならず長期的にも効果が持続する可能性が示唆された.
著者
六崎 裕高 吉川 憲一 佐野 歩 古関 一則 深谷 隆史 山崎 正志
出版者
南江堂
雑誌
別冊整形外科 (ISSN:02871645)
巻号頁・発行日
vol.1, no.75, pp.241-244, 2019-04-25

は じ め に ロボットスーツHybrid Assistive Limb(HAL;Cyberdyne社)は,着用可能なロボットで,装着者の皮膚表面に貼付された電極から生体電位信号を解析し,パワーユニットを制御して,装着者の動作を支援することができる1).これまで,脳卒中,脊髄疾患,小児疾患などで安全性や効果が報告されてきた2~4).人工膝関節全置換術(TKA)後においても,関節可動域(ROM)の改善のために単関節型HALが用いられ,また,歩行能力の改善のために両脚型HALが用いられ,安全性や効果が報告されてきた5,6).われわれは,歩行能力,ROM,筋力の改善を念頭におき,両脚型HALより軽量で,単関節型HAL同様にROM訓練可能な単脚型HALを用いてTKA後にトレーニングを行い,リハビリテーションとしての可能性を考察した7).これをもとにTKA術後急性期における単脚型HALを用いた臨床研究について報告する.
著者
関 一彦 鶴田 和仁 稲津 明美 福本 安甫 繁田 雅弘
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.243-248, 2013 (Released:2013-08-23)
参考文献数
26
被引用文献数
1 4

目的:パーキンソン病(PD)では,罹病初期から非運動性症候の一つである嗅覚障害が顕著に認められ,またその自覚がないことは広く知られているが,低下する嗅覚の種別などについては検討されていない.よって,今回は,PDにおいて低下する嗅覚の種別(臭素)について健常者と比較し障害のプロフィールを明らかにすることを目的とした.方法:対象は,神経内科外来に通院中で臨床的にPDと診断されている女性患者14名(平均年齢71.6±6.1歳)と,精神疾患及び神経疾患に罹患してない健常高齢者女性11名(平均年齢68.9±6.9歳)であった.検査には,スティック型嗅覚同定能力検査法(OSIT-J)(Odor Stick Identification Test for Japanese)を用いた.結果:PD,健常者ともに低下していた臭素は材木・みかん・家庭用のガスであった.PDは,香水に対する嗅覚は保たれていた.一方,墨汁・メントール・カレー・ばら・ひのき・蒸れた靴下(汗臭い)・練乳(コンデンスミルク)の臭素は,健常者に比べ有意に低下しており,PDの補助診断指標となる可能性が示された.結論:PDで低下している嗅覚の内容を把握しておくことは,日常生活における危険の回避において,また効果的なリハビリテーションのプログラムの遂行において重要であると考えられた.
著者
今関 一飛 保井 俊之 前野 隆司
出版者
Japan Society for Design Engineering
雑誌
設計工学 (ISSN:09192948)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.51-66, 2015

Wants Chain Analysis (WCA) is a method that analyses relationships between stakeholders. WCA is an intuitive and useful method, however it have not a way to evaluate quantitatively. Therefore it is difficult to use WCA for a decision-making. The proposed method provides a quantitative method for WCA and it can be used for a decision-making. In this method, at first, usual WCA is performed for as-is and to-be system. Next, "overall satisfaction of wants (OSW)" is calculated for all stakeholders and each system. To calculate the OSW, concept of Analytic Hierarchy Process is applied. If the difference of OSW between to-be and as-is system is positive in all stakeholders, the to-be system is valuable. Therefore, by using the proposed method, we can decide whether the system is effective or not. To validate this proposed method, we tried to apply this method to example of real business-model. Through this analysis, effectiveness of proposed method is confirmed.
著者
関 一誠 佐藤 健 宮崎 正己
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1995

本年度は携帯型GPSレシ-バを使用して、携帯電話による補正位置情報サービスによる補正された位置情報を取得した。この取得された位置情報を基にSISという地図情報システム(Geographic Information System)にその位置データを基にした移動軌跡図を描いた。また、同時に生体情報(心拍数、呼吸数、節電図)も携帯型データレコーダによって取得した。位置情報は携帯電話を利用しているため電波を受信できない状況(例えば地下など)も生じてくるが、精度の高い位置データの取得が可能であった。このことにより、二次元的及び三次元的な人の移動距離の実測が可能となった。また、同時に取得した生体情報は人の移動距離の生体の状況を説明できるものとして有用なことが示された。今後は、位置情報のデータ・生体情報をオンライン化することや位置情報の補正サービスを受けた際のデータの補間法などがいくつかの点での問題が残された。
著者
角田 史記 加藤 学 大塚 理恵子 助田 浩子 大関 一博
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.6, no.3, pp.187-196, 2013-06-28

鉄道で輸送障害が発生すると多くの利用者に影響を及ぼすため,鉄道事業者はその影響を最小化すべく様々なオペレーションを行う.このとき,利用者が実際に受けた影響から輸送障害を定量的に評価できれば,利用者視点でオペレーション改善を検討できる.しかしこれまで,鉄道事業者において輸送障害を評価する方法としては,運休した列車本数や運転再開時刻等オペレーションにおいて直接把握できるデータが一般的であり,利用者が受けた影響を確度高く定量化して把握することは困難であった.一方,急速に普及した交通系ICカードのログデータにより,利用者の鉄道空間における所要時間を測定することが可能である.本研究では,交通系ICカードのデータを利用して,各区間,各時間帯の利用者群の所要時間を集約して解析することで,鉄道輸送障害時に利用者群が実際に受けた影響を定量化する方法および鉄道事業者におけるオペレーション改善のための応用を検討した.
著者
尾関 一将 水藤 弘吏 桜井 伸二 浦田 達也
出版者
大阪体育大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

競泳スタート時におけるスタート台に作用する力を手部,足部それぞれ独立して測定し,評価する方法を確立することができた.大学生以上の男子および女子競泳選手において新しいスタート台を用いたキックスタートを用いることの優位性が明らかとなった.また,女子一流競泳短距離選手のキックスタートの特徴として,高い跳び出し水平速度の獲得よりもブロックタイムを短縮するためにスタート姿勢の身体重心位置を前方向にして構えていることを報告した.これらのスタート開始時の構えにおいて,スタート構え時の前方向の脚における等尺性最大脚筋力が大きいほど,跳び出し水平速度が高く,5m通過時間が有意に短かったことが明らかとなった.
著者
関 一敏
出版者
東京大学文学部宗教学研究室
雑誌
東京大学宗教学年報 (ISSN:2896400)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.71-73, 1984-02-21

【書評】
著者
高橋 昌一 高谷 俊一 一関 一行 畠山 正治 大徳 和之 久我 俊彦 棟方 護 福井 康三 福田 幾夫
出版者
特定非営利活動法人日本心臓血管外科学会
雑誌
日本心臓血管外科学会雑誌 (ISSN:02851474)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.224-229, 2003-07-15
参考文献数
18
被引用文献数
5

1996年から2002年3月までの約5年間(前期:1998年6月まで,後期:1998年7月以降),39例の腹部大動脈瘤に対してステントグラフト(SG)挿入による治療を行ってきた.そのうち80歳以上の症例は前期3人,後期8人で,感染性動脈瘤を2人認め,また併存症として後期に虚血性心疾患5例,COPD1例,胸部大動脈瘤合併4例などhigh risk症例が含まれていた.前期の3例が外科手術に移行したが,残り36例(92%)がSG留置に成功した.36例中6例にendoleakを認め,5例に腸骨動脈解離(全例ステント留置)を認めた.SG留置に成功しendoleakを認めない症例は,前期50%,後期89%であった.経過観察中に追加治療や手術を受けたのはそれぞれ3例と4例であった.在院死は前期に4例認め,遠隔死亡は3例認めた.全体の生存率は術後3年で82%であった.腹部大動脈瘤に対するSG治療は,high riskな症例に対して有効と考えられ,今後さらに治療成績は向上すると考えられた.
著者
渡辺 公三 高村 学人 真島 一郎 高島 淳 関 一敏 昼間 賢 溝口 大助 佐久間 寛
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

フランス人類学の定礎者マルセル・モース(1872-1950)はデュルケームの甥であり、フランス穏健社会主義の指導者ジョレスの盟友であり、ロシア共産主義の厳しい批判者であった。その人類学分野以外での活動もふくめて思考の変遷を、同時代の動向、学問の動向、学派(デュルケム学派社会学)の進展との関係を視野に入れて明らかにし、現代思想としての人類学の可能性を検討する。そのうえでモースの主要業績を明晰判明な日本語に翻訳する。
著者
関 一敏
出版者
日本幼稚園協会
雑誌
幼児の教育
巻号頁・発行日
vol.84, no.12, pp.26-33, 1985-12-01