著者
藤井 諒 三田 雅人 阿部 香央莉 塙 一晃 森下 睦 鈴木 潤 乾 健太郎
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.450-478, 2021 (Released:2021-06-15)
参考文献数
45
被引用文献数
1

ニューラル機械翻訳 (NMT) の登場により,ニュース記事など文体の整った入力に対する翻訳の品質は著しく向上してきた.しかし,ソーシャル・ネットワーキング・サービス (SNS) に代表されるユーザ生成コンテンツ (UGC) を対象とした NMT の翻訳には依然として多くの課題が残されている.異文化・多言語交流の促進に向けた機械翻訳システムの活用には,そうした特異な入力を正確に扱うことのできる翻訳モデルの構築が不可欠である.近年では,UGC における翻訳品質の向上に向けたコンペティションが開催されるなどその重要性は広く認知されている.一方で,UGC に起因するどのような要因が機械翻訳システムの出力に悪影響を及ぼすのかは明らかでなく,偏在するユーザコンテンツの翻訳に向けた確かな方向性は依然として定まっていない.そこで本研究では,言語現象に着目した日英機械翻訳システムの頑健性測定データセット PheMT を提案する.特定の言語現象を含む文に特化したデータセットにより,当該表現の翻訳正解率,および正規化に基づく翻訳品質の差分を用いた精緻なエラー分析を可能にする.構築したデータセットを用いた評価により,広く商用に利用される機械翻訳システムを含む,最先端の NMT モデルにおいても十分に扱えない,対処すべき言語現象の存在を明らかにする.
著者
天谷 公彦 原 幹夫 吉田 雅穂 阿部 孝弘
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.52, no.12, pp.1067-1074, 2014 (Released:2015-12-01)
参考文献数
5

十郷橋は,我が国初のポストテンション方式のPC道路橋で,2013年で建設から60年が経過し,現在も供用中の歴史的な橋梁である。今回,この十郷橋の詳細調査を行い,その健全性を評価した。なお,PC鋼材などの調査は,十郷橋の4カ月後に施工され,同じ材料が使用されている石徹白橋(水害により落橋)にて実施している。調査の結果,コンクリートは緻密で高い強度を有しており,劣化も進行していないことが分かった。さらに,鉄筋・PC鋼材の品質およびグラウトの充填性も確認でき,十郷橋は建設から60年が経過した現在においても健全な状態にあることが明らかになった。
著者
阿部 千恵 村上 賢一 藤澤 宏幸
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.136-142, 2016 (Released:2016-04-20)
参考文献数
20
被引用文献数
4

【目的】急性期脳卒中患者の筋厚を測定し,その経時的変化について検討した。【方法】発症後24時間以内の初発脳卒中患者の麻痺側,非麻痺側の筋厚(外側広筋(以下,VL),前脛骨筋(以下,TA)),周径(大腿周径5 cm,大腿周径10 cm,下腿最大周径)を1病日から連続して7病日,その後14,21,28病日に測定した。【結果】VL,TA の筋厚減少は両側で2病日から生じ, 28病日まで減少が継続した。二元配置分散分析の結果,病日と測定肢の間に交互作用は認められなかったが,VL,TA は病日において主効果が認められた。周径では,病日と測定肢の間に交互作用は認められなかった。大腿周径はともに病日と測定肢において主効果が認められ,下腿周径は病日に主効果が認められた。【結語】急性期脳卒中患者では,廃用症候群が非常に早期から生じ,麻痺側・非麻痺側両方に筋萎縮をもたらしている可能性が示唆された。
著者
阿部 敬信
出版者
九州産業大学 人間科学会
雑誌
人間科学 (ISSN:24344753)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.33-43, 2021 (Released:2021-03-26)
参考文献数
55

本稿では,まず,最初に我が国における聴覚障害教育の成果と課題について,言語指導を中心とする教育方法について整理した。次に聴覚障害教育の教育方法の中で,手話と音声言語の書き言葉によるバイリンガル教育における課題を取り上げた。聴覚障害教育におけるバイリンガル教育において,手話から音声言語の読み書きという,2言語間の転移があるのだろうか。その前提として,そもそもバイリンガル教育という教育方法で教育を受けている,日本手話を母語とする児童らはどのように日本語を読んでいるのだろうか。このことを明らかにするために,適応型言語能力検査(ATLAN)を,日本手話・日本語バイリンガル児童14名に実施した。その結果,公立ろう学校で主に聴覚口話法で学ぶ小学部高学年の児童とほぼ同等の言語能力に発達していた。そして,個別の結果を精査することで,彼らの読解を支えているのは第一言語である日本手話で培ったメタ言語力や背景知識の豊富さに裏付けされた状況モデルではないかと推察した。
著者
阿部祥子
雑誌
皮膚病診療
巻号頁・発行日
vol.30, pp.39-42, 2008
被引用文献数
1
著者
荒井 章司 阿部 なつ江 松本 一郎 三浦 真
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
地球化学 (ISSN:03864073)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.5-30, 2021-03-25 (Released:2021-03-25)
参考文献数
146

Chromitites (chromite ores) are reviewed for their importance in magmatism, hydrothermalism, geodynamics and production of resources. The key process for chromitite production is possibly the formation of magmas oversaturated with chromite (or chromian spinel).Production of relatively silica-rich magma during the formation of dunite envelope is coupled with the production of the podiform chromitite. The origin of stratiform chromitites is challenged based on a new idea on the origin of chromite-hosted mineral inclusions, commonly found in all types of chromitites. The chromite-hosted melt inclusions, now characterized by the assemblage pargasite+aspidolite+orthopyroxene, are possibly formed during reaction melting of orthopyroxene within the mantle. Chromite grains in the crustal stratiform chromitites, at least in part, are produced in the mantle stage and transported upward to the magma chamber. Origin of ultrahigh-pressure chromitites has been highly debated, but is still enigmatic. Chromitites of hydrothermal origin have been found and may contribute to redistribution of Cr both in the mantle and in the crust. Production of chromitite ores in Japan is also reviewed. Chromitites serve as a good petrologic marker in both mantle and crustal rocks, and will greatly contribute to our understanding of deep-seated structure and mantle processes in the mantle drilling.
著者
阿部 なつ江
雑誌
日本地球惑星科学連合2019年大会
巻号頁・発行日
2019-03-14

地球のマントルについてどのようなイメージを持っているかと尋ねると、大抵の一般の方々は、「ドロドロしたマグマ」と回答する。これは、テレビなどで繰り返し放送されるプレート境界地震の説明アニメーションや、「地底探検(ジュール・ヴェルヌ)」や「日本沈没(小松左京)」に代表される小説や数多くの映画(センター・オブ・ジ・アースなど)の影響が強いのであろう。一般的に地下深くには「熱い物質」があるという意識から、地殻の下の“マントル”はドロドロと溶けていて、そのドロドロが何かの拍子で地表まで達すると、赤く熱せられたマグマとして噴火するのだと思われているようだ。そのようなイメージを持っているからか、2011年3月11日の東日本大震災後に数多く発生した余震を経験した関東の方達の中には、「このまま日本列島の地面がバキバキと割れて、ドロドロのマグマ(=誤った認識の“マントル“)の中へ沈んでしまうのではないか?という恐怖感に真剣に駆られている方が複数居たことに、私はその時大きな衝撃を受けた。地球惑星科学の研究を行っている我々は、日本列島が目に見える時間スケールで割れてマントルの中へ完全に沈んでしまい、今すぐ消滅するようなことはない、ということを知っている。この基礎知識を持っているというだけで、誤った恐怖感を持つことはないし、また地震などの自然災害にどう対処したら良いかも、おそらく一般の方々よりは心得ているのではないだろうか。また我々地球科学者は、自然に災害に対して、一般の方々の規範となる行動や準備を心がけている必要があると、私は考えている。本公演では、筆写がこれまでに行ってきた講義や一般への講演・普及活動でのこのような反応などを参考事例としてお話ししたい。 マントル物質の岩石学的研究を行う者として、中学理科や高校の「地学」(「地学基礎」)においては、「自然災害を正しく恐れてそれに備える」ことができる最低限の知識と、またその感覚(イメージ)が持てる教育内容を期待する。それは、現在「地学基礎」を履修する主に文系の生徒のみならず、「地学」関連以外の学科を志望する理系の生徒も含めて、少なくとも日本列島に住む者として身につけておくべき最低限の知識(地学リテラシー)を、できれば高校時代までに必修科目として身につけておいて欲しいという願いがある。現在高校「地学基礎」の範囲で網羅している内容は、必要十分であるが、地学(さらに地理)に限らず、自ら考え行動するための知識としての「科学リテラシー」を身につける教育を切に望んでいる。これは、2016年の日本学術会議提言「これからの高校理科教育のあり方」*1において「理科基礎(仮称)」を必修科目として新設すべきであるという提言を行っている完全に沿うものである。また、防災・減災のみならず、ブラタモリで証明済みの娯楽としての、そしてその先にある歴史を紐解くツールとしての地学・地理学の奥深さを、味わって欲しいと願っている。
著者
阿部 洋子
出版者
日本感情心理学会
雑誌
感情心理学研究 (ISSN:18828817)
巻号頁・発行日
vol.25, no.Supplement, pp.ps09, 2017 (Released:2017-11-28)
参考文献数
2
著者
平賀 武夫 阿部 光雄
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.38, no.7, pp.456-460, 1985-07-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
33
被引用文献数
3 3

これまで3回の正常な出産歴をもった5才のホルスタイン種乳牛が, 長期在胎のため廃用屠殺され, その子宮内に無脳症胎子が認められた. この胎子は外観的に頭部を完全に欠如し, 剖検により非常に発育の悪い頭蓋と, その内部に延髄のみと思われる神経組織が認められた. 頭蓋破裂は認められなかった.その他, 泌尿生殖器の奇形, 胸椎と肋骨の減数, 胸骨の形と骨化の異常および鎖肛なども認められた. 本例は過去の報告例と比較検討した結果, 重度の無脳症と考えられた.
著者
阿部 真也 中川 慧
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第33回全国大会(2019)
巻号頁・発行日
pp.4Rin135, 2019 (Released:2019-06-01)

時系列予測の観点から株価を予測するために深層学習を用いる研究が多数行われてきた。 一方で、クロスセクション予測(マルチファクターモデル)の観点から、深層学習を用いて株価を予測する研究は少なく、特に世界の株式市場における有効性を実証する研究は存在しない。 そこで本稿では、グローバルな株式市場においてクロスセクション予測の観点から深層学習を用いたマルチファクターモデルに基づく相対的な魅力度の有効性を検証する。 分析の結果、次の結論が得られた。 1.深層学習による株価予測モデルはランダムフォレストやリッジ回帰に比べリターン/リスクの面で優れている。2.特に低リスクという観点で、深層学習モデルは優れている。3.市場の効率性が低下すると、収益機会が増える可能性がある。
著者
中井 泉 由井 宏治 圦本 尚義 寺田 靖子 阿部 善也
出版者
東京理科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2020-04-01

昨年6月に地球から約3億4000万kmはなれた小惑星リュウグウに到着したはやぶさ2は、小惑星サンプルを採取し、地球に本年末に帰還する。JAXAのプロジェクトチームの一員として、我々はリュウグウ試料の化学組成を蛍光X線分析により決定し、太陽系の起源・進化の解明に寄与する情報の取得をめざしている。本研究では、分析条件の最適化を行い、来年の6月に実試料を分析しリュウグウの化学組成を正確に明らかにすることをゴールとする。同時にSPring-8の最先端の放射光X線分析も適用し、多角的な元素情報を取得する。後続の研究者へ試料を非破壊・無汚染で提供することも求められていることから難易度の高い分析である。
著者
山田 郁 阿部 徹弥 谷沢 善明
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.175, 2005 (Released:2005-12-08)

目的 湯飲み茶碗やコーヒーカップを繰り返し使用すると、容器の内側に茶渋が形成される。この茶渋は通常洗剤とスポンジだけでは除去するのが難しく、研磨剤や漂白剤が必要となる。茶渋の実態については明らかとなっていないため、化学組成、カルシウムイオン添加や経時に伴う構造変化を調べた。方法 モデル茶渋は、市販のティーバッグと東京の水道水または蒸留水を用いて抽出した紅茶溶液に磁器タイルを浸すことにより生成させた。タイル上に生成した茶渋は、一部はそのまま電子顕微鏡観察を行い、もう一部は茶渋をスパチュラで掻き取り化学組成分析を行った。結果 茶渋は、水の蒸発による喫水線の低下に伴いタイル表面に生成した。元素分析、IR分析の結果、茶渋の化学組成は紅茶自体のものとは異なり、カルシウムがキレートされたポリフェノール類と少量の珪酸カルシウムから成ることがわかった。SEM-EDS分析より、有機物の上に珪酸カルシウムが島状に存在する様子が観察された。また、紅茶へのカルシウムイオン添加と経時により、ポリフェノールのキレートと重合が促進されることがわかった。次に、茶渋の化学的除去方法について検討した結果、キレート剤に効果があることを見いだした。茶渋除去能は、カルシウムイオンとの錯安定度定数の順序と一致した。
著者
牧迫 飛雄馬 阿部 勉 大沼 剛 島田 裕之
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.36, no.7, pp.382-388, 2009
参考文献数
12
被引用文献数
1

【目的】在宅訪問サービスの継続要因および訪問リハビリテーションが要介護高齢者に与える影響について検証することを目的とした。【方法】対象者は,訪問リハビリテーションを利用する要介護高齢者33名(訪問リハ群),および訪問看護または訪問介護を利用しており訪問リハビリテーションを利用していない要介護高齢者13名(非訪問リハ群)とし,3か月間のサービス継続前後で運動機能,生活機能,活動状況の変化を比較した。【結果】30%以上の対象者が3か月後には訪問サービスを中止または終了しており,訪問リハ群では脱落者のvitality indexが継続者よりも有意に低かった。訪問リハ群では運動習慣を有する者が多く,離床時間の増大に対して良好な結果を示した。運動機能や生活機能は,有意な変化を認めなかった。【結論】訪問リハビリテーションの継続には,意欲が関与することが示され,訪問リハビリテーションは運動習慣の確立や離床時間の増大へ良好な影響を与える可能性が示唆された。
著者
阿部 亮吾
出版者
一般社団法人 人文地理学会
雑誌
人文地理 (ISSN:00187216)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.307-329, 2003-08-28 (Released:2009-04-28)
参考文献数
108
被引用文献数
2 3

This paper argues the issue of female migrant workers who have been remarkable under the globalization, particularly paying attention to the condition of Filipino women, because the Republic of Philippines has been systematizing and promoting the exportation of manpower, and sending many Filipino female domestic workers to developed areas in Asia, the Middle East, and other western countries. However, Japan excludes domestic workers selectively through its strict immigration policy. As result, a great number of Filipino females who come to Japan are only entertainers like dancers and singers. In this context, Japan is unique compared with other countries. Most entertainers work at Philippine Pubs in different cities all over Japan. Therefore, the unique urban nightscapes of Philippine Pubs are built in local urban spaces.I explored the politics of space of Philippine Pubs, which is an important component of local urban space, and the politics of positioning Filipino female entertainers who work there, through a case study of Sakae Walk Street where many Philippine Pubs are located in Nagoya City.First, my study showed that the present location of Philippine Pubs in Sakae Walk Street used to be an entertainment area (Snack town) in the outskirt of downtown Sakae District. With the decline of this area, Philippine Pubs, where cheaper and younger entertainers are a main character, started to mushroom and eventually replaced the old entertainment town.Second, my study revealed that two agents concerning the formation of this space of Philippine Pubs in Sakae Walk Street have respectively constructed each representations of 'ethnicity' of the entertainers. Employers and talent agencies have constructed this 'ethnicity' showing imaginative geographies of exotic, sexual and southern countries, through the formation of space, particularly aspects of landscape-appearance, standing signboards, advertising boards-. Immigration/police have doubly constructed 'ethnicity' as 'victims' or 'wrongdoers' through the formation of space of control against this space of Philippine Pubs by executing the surveillance and exposure activities around Ikeda Park. Local inhabitants in Sakae Walk Street also support these activities.In conclusion, I hope to suggest that the politics of the formation of local space of Philippine Pubs, being mutually compositional with the politics of the social construction of representations about 'ethnicity', is one of the processes of othering entertainer. And also, the spaces, which two above-mentioned agents have formed, are mutually negotiative rather than parallel. This makes the politics of the formation of this space of Philippine Pubs and also the process of othering entertainers multidimensional.
著者
楮原 京子 田代 佑徳 小坂 英輝 阿部 恒平 中山 英二 三輪 敦志 今泉 俊文
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.125, no.2, pp.221-241, 2016-04-25 (Released:2016-05-12)
参考文献数
47

We should understand the earthquake potential in and around Quaternary fault zones, in view of recent destructive inland earthquakes at previously unknown active fault zones in Japan. The Senpoku Plain and its surrounding areas are characterized by high seismic activity in northeast Japan, highlighted by four destructive earthquakes, M 6.8 in 2008, M 6.4 in 2003, M 6.5 in 1962, and M 7.0 in 1900, which occurred during the past 100 years, although few geomorphic features indicate active faulting. A comprehensive survey was conducted on the tectonic geomorphology in the area to understand the structural and geomorphic expression of the Ichinoseki–Ishikoshi Flexure Line (IIFL), which suggests Quaternary activity. Geological and geomorphical mapping shows that the IIFL is located between the Kitakami Lowland Fault Zone and the Senpoku Plain. The IIFL extends about 30 km from Isawa to Ishikoshi with a slightly sinuous trace. A high-resolution seismic reflection profile and a gravity profile define the subsurface geometry of the IIFL. The IIFL is interpreted to be a steeply west-dipping reverse fault. The Pliocene Kazawa and Yushima Formations typically dip 40° to 20°E along the IIFL, and are overlain by the Pleistocene Mataki Formation, which becomes thinner toward the fold axis of the IIFL, and their dips decrease progressively upward. This suggests that the Mataki Formation was deposited concurrently with fault activity of the IIFL. Fission-track dating of a tuff layer within the uppermost section of the Kazawa Formation indicates that active reverse faulting of the IIFL began at about 2 Ma. At least 280 m of the tectonic uplift is consumed by active faulting and the average uplift rates are estimated to be 0.14–0.08 mm/yr. Vertical separations of Hh surface are about 15 to 40 m. Heights of fold scarps on L1 surface are about 2 m. Their ages are determined to be 0.4–0.5 Ma for Hh and 24–12 ka for L1, respectively. Therefore, the Quaternary average uplift rates of the IIFL are estimated to be 0.03–0.17 mm/yr. Quaternary activity of the IIFL is weak, but there are differences in the magnitude of dissection in the Iwai Hills between the hanging-wall and the footwall of the IIFL.