著者
蘭 千壽 高橋 知己
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学教育学部研究紀要 (ISSN:13482084)
巻号頁・発行日
vol.54, pp.135-139, 2006-02-28

本研究は,<合唱コンクール>を通して劇的に変わった高校の学級事例を,学級集団の自己組織化の観点から検討することで,ある高校生の突飛な行動(ミクロな変動)が学級内の多岐にわたるネットワークシステムでのコミュニケーションを活性化させ,そのことが新たな学級システムおよび生徒たちの新たな個人システムを創出すると考察された。
著者
亀本 雄一郎 高橋 良寿 山岸 滋
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌 (ISSN:00047120)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.71-76, 1964-02-29 (Released:2009-03-26)
参考文献数
4

The studies on corrosion of impermeable graphite by molten bismuth and molten bismuth-lead alloy were made under several conditions. The graphite samples, which were isothermally immersed in molten bismuth or bismuth-lead alloy at 450°, 550° or 700°C for 210 hr, were observed changes in neither weighing test nor microscopic test.If the thermal cycle of heating (550°C)-cooling (solidification) was added to the bismuth in which the graphite samples were dipped, the cracks were induced in the samples. It was found by the microscopic method and the autoradiography that the result abovementioned was caused by the volume expansion of bismuth. When the bismuth filled in pin-holes of graphite solidified, the bismuth expand and spread the pin-holes. These pin-holes were connected each other and grew into cracks.
著者
高橋 正昌 野崎 利光
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1997, 1997-03-06

近年、暴力団以外の者の拳銃入手が容易になり、一般社会への拡散と相次ぐ発砲事件へとつながっている。このため、発砲を検知するシステムの開発が必要となっている。本稿では銃音検知器開発のための基礎実験として、銃音及び環境音を測定したので報告する。
著者
高橋 宏司 タカハシ コウジ Takahashi Koji
出版者
同志社法學會
雑誌
同志社法学 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.1128-1089, 2012-09

Article英国の裁判所は、民事事件において、判決後の財産(資産)開示命令とは別に、保全命令である財産凍結(資産凍結)命令の遵守を監視するために、判決前や提訴前にも財産開示命令を発する権限を有する。本稿では、財産凍結命令にも触れつつ、財産開示命令に関する制度を概説する。This article examines the law and practice of the asset disclosure order, an ancillary measure to police the freezing injunction (Mareva injunction). These interim measures of protection are available in the English courts but not in the Japanese courts. This article examines the threshold requirements for obtaining these measures as well as the steps to be followed to resist or vary the measures. The strengths and drawbacks of these measures are also considered.
著者
伊尓凡 牙尓買買提 高橋 光輝
雑誌
研究報告デジタルコンテンツクリエーション(DCC)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.8, pp.1-7, 2014-01-16

中国西北部に位置する新疆ウイグル自治区に主に居住するウイグル族の特徴的な文化要素は,歌舞音曲,独自の服飾文化,食文化,民話などが多数ある.しかし,近代流入した異文化の影響でウイグル文化を知らない若者が急増し,民族文化の維持と継承が重要な課題になっている.近年,コンピューター技術の発展とともに,アニメーションという映像表現は実写では表現できない動きや演出が特徴的であり,子供から大人まで世界中で多くの作品が鑑賞され,人気を得ている.ウイグル文化を次世代,および世界に魅力的に紹介するには,民族文化のアニメーション化が有効であると考える.本論では筆者が制作したウイグル民話題材のアニメーション作品 "フサイナムとザイトンハン" を事例に,民族文化の新しい表現方法を提案する.The Uyghur's live primarily in the Xinjiang Uyghur Autonomous Region in north-west China. They possess a unique ethnic culture consisting of variety of ethnic cultural elements like Uyghur folk song and dance, food and diet, folktales and so on. However, due to the impact of modern influx of foreign cultures, increasing number of Uyghur youngster become ignorant to their own culture. Thus, maintaining and inheriting the national culture became the main subject of the Uyghur society. As computer technology develops rapidly in recent years, animation become one of the most popular filmography watched by all aged group characterized by its feasibility to express special effect which is incapable to performed in movies. Hence, Author regard the "animated ethnic culture" as an effective method to introduce Uyghur culture to next generation as well as to the world. In this assay, author take the 《HUSAYNAM and ZAYTONHAN》, a folk story-based animation film, as an example to propose a new representation method of national culture.
著者
鈴木 誠 高橋 一揮 梁川 和也 佐藤 洋一郎 吉田 忠義 小野部 純 村上 賢一 武田 涼子 藤澤 宏幸
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.C3P2406-C3P2406, 2009

【目的】<BR>垂直跳び(Vertical Jump:以下、VJ)は瞬発力の測定としてスポーツ現場では簡便に実施できる測定であり、跳躍高はプロサッカー選手の脚伸展筋力と相関が高いことがWisl&oslash;ffら(2006)の報告でもなされている.しかし、これは足関節の機能的・構造的安定性が補償されてはじめて行える動作であり、同部位に障害を負うと十分なパフォーマンスを発揮することが出来ないと予想される.そこで本研究はプロサッカー選手の足関節周囲筋の力時間曲線から得られた時間的指標とVJの跳躍高との関係性を足関節障害の有無によって比較検討することである.これは、足関節に障害を負ったスポーツ選手の競技復帰に向けた理学療法介入の具体的戦略として活用できると考えられる.<BR>【方法】<BR>対象は某プロサッカーチームに所属する選手で、重症度に関わらず足関節に障害を抱えている選手(以下、障害群)4名(22.5±3.3歳)、及び特に障害を抱えていない選手(以下、非障害群)13名(23.23±2.83歳)の計17名について調査を行った.測定の前に十分な説明を行った上で実験参加の同意を得た.測定肢は非障害群の場合、右下肢とした.測定項目は足関節背屈筋の反応時間(RT)・最大トルク到達時間(Max_tq_time)・最大変化率到達時間(MaxVtime)とした.また、VJは上肢を胸部前方で組み、反動を使わず股・膝関節屈曲90°を開始肢位として測定を行った.統計学的検定として、平均値の差の検定には2標本の差の検定を行った.また、VJの跳躍高と足関節筋力指標との関係を調べるためピアソンの積率相関係数(r)を求めた.有意水準は5%未満とした. <BR>【結果】<BR>VJの跳躍高は非障害群:47.1±3.5cm,障害群:46.5±2.9cmであり、有意差は認められなかった.足関節周囲筋の時間的指標は、RT(非障害群:0.14±0.03秒, 障害群:0.14±0.02秒)、Max_tq_time(非障害群:0.70±0.20秒, 障害群:0.49±0.08秒)、MaxVtime(非障害群:0.28±0.05秒, 障害群:0.25±0.03秒)であり、Max_tq_timeにのみ有意差を認めた(p<0.05).また、VJの跳躍高と足関節周囲筋の時間的指標との相関係数は0.5~0.8であり、有意ではないが関係性が示唆された.<BR>【考察】<BR>サッカー選手にとってジャンプ動作は相手選手との競り合いの中でもしばしば見受けられる動作であり、より高い跳躍高が求められる.今回の結果より、足関節周囲筋の最大張力だけではなく、それを短時間で発揮できる能力が足部の安定性を補償し、効率の良い脚伸展筋力の伝達に利用できると思われる.よって、早期より足関節周囲筋の筋力向上に加え、反応性を意識したような理学療法のアプローチを考慮し、下肢全体の協調性を高めていくような戦略をとる必要があると考えられる.
著者
高橋 幸裕
出版者
尚美学園大学
雑誌
尚美学園大学総合政策論集 (ISSN:13497049)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.85-102, 2015-12-25

高齢者介護では利用者のQOL(Quality of life:生活の質)が重視されている。しかし、政策的には人生の最後のあり方(死の迎え方)について十分に検討されてこなかった。その背景に、かつて日本では日常生活と死は密接したものであったが、医学の進歩に伴って延命治療が重視された結果、家庭から遠ざかってしまったことにある。1976年には在宅死よりも病院死の割合が上回って以降、日常生活の中で死を経験する機会が失われてしまうことになった。他方、介護職の養成テキストをみると、死が差し迫った利用者と家族への支援方法やその後の対応については僅かな記述しかなく、十分に意識されたものとはなっていない。このような実態を踏まえて、在宅介護現場では看取りに対してどのような課題があるのかを整理した。その結果、在宅介護現場では看取りを希望する利用者・家族に対し、どのような実態と課題があるのかを検討するために聞き取り調査を実施した。ホームヘルパーは利用者が生き続けることを前提とした介護サービスを提供していることから、利用者や家族から看取り支援を依頼された際に看取りに関する経験不足だけでなく医学的知識がないことを理由に戸惑いや不安を感じていることが明らかとなった。
著者
高橋 正征 池谷 透
出版者
海洋深層水利用学会
雑誌
海洋深層水研究 (ISSN:13458477)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.91-100, 2002-12-20 (Released:2010-06-28)
参考文献数
25
被引用文献数
5

海洋深層水の3大特性の一つである清浄性に関して, 内外の知見の整理を試みた. ここでは, 清浄性を1) 一般生物, 2) 病原・汚染生物, 3) 汚染化学物質, 4) 懸濁物質, 5) 有機物, 6) 重金属類, 7) 放射性物質の7項目に分けて検討した. 各項目では, 海洋深層水のもっている特性を整理し, 深層水を利活用する際の効果について例をあげた. さらに, 深層水を保存する際の清浄性の変化についても取り上げた.
著者
高橋 里沙 大淵 豊明 寳地 信介 竹内 頌子 大久保 淳一 池嵜 祥司 鈴木 秀明
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.116, no.7, pp.789-792, 2013-07-20 (Released:2013-09-14)
参考文献数
7
被引用文献数
1 5

閉塞性睡眠時無呼吸症候群 (OSAS) において, 鼻腔抵抗はその病態と密接に関与している. 今回われわれはOSASに対する鼻中隔矯正術および粘膜下下鼻甲介骨切除術の効果について検討した.対象は, 鼻中隔彎曲症と肥厚性鼻炎による鼻閉を伴い, 内視鏡下鼻中隔矯正術と両側粘膜下下鼻甲介骨切除術を施行したOSAS患者9例 (男性8例, 女性1例; 平均年齢53.2歳) である. 術前後に終夜睡眠ポリグラフ検査と鼻腔通気度検査を行い, (1)無呼吸・低呼吸指数 (AHI), (2)最長無呼吸時間, (3)平均無呼吸時間, (4)最低血中酸素飽和度, (5)平均血中酸素飽和度, (6)血中酸素飽和度低下指数, (7)覚醒反応指数, (8)睡眠時間に対するいびき時間の割合の8つの無呼吸指標, および(9)鼻腔通気度について比較検討した. その結果, 術前に比して術後に, AHIの有意な低下 (27.6±5.3/時 vs. 20.7±5.5/時; p=0.033), 平均血中酸素飽和度の有意な上昇 (95.1±0.7% vs. 96.0±0.7%; p=0.023), および覚醒反応指数の有意な低下 (30.5±3.3/時 vs. 21.2±5.3/時; p=0.028) が認められた. また, 鼻腔通気度V (P100) は吸気呼気ともに有意に改善した (吸気: 474.4±49.0cm3/s vs. 842.7±50.2cm3/s; p=0.002, 呼気: 467.3±57.3cm3/s vs. 866.0±80.6cm3/s; p=0.004). 他の項目については変化がなく, また術前後のbody mass indexにも変化はみられなかった. 以上より, 鼻中隔矯正術と両側粘膜下下鼻甲介骨切除術は, 鼻閉を伴うOSAS患者の睡眠時呼吸動態を改善させることが示された. このような鼻内手術の効果はOSASの治療に積極的に応用されるべきであると考えられた.
著者
鈴木 崇文 高橋 正樹
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第52回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.203, 2009 (Released:2010-01-22)

本研究では,幅・奥行きの異なる自律全方位移動ロボットのサイズを考慮し,並進運動と回転運動を同時に制御可能なファジィポテンシャル法に基づく障害物回避アルゴリズムを提案する.ロボット形状を考慮し,環境に応じて回転速度を決定することにより,効率的な移動および回避が可能となる.横幅のある自律全方位移動ロボットを対象としたシミュレーションによりその有効性を検証する.
著者
高橋 信 奥田 健太 杉本 直哉 狩川 大輔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.26, pp.143-148, 2008-05-05

This paper describes the two experimental studies on the cognitive issues concerning air traffic control (ATC). In the first experiment, the effectiveness of the communication style adopted in ATC has been confirmed through the communication experiments. In the second experiment, the possibility of controlling the cognitive control modes proposed by Hollnagel has been investigated based on the ATC simulation.
著者
冨澤 輝樹 木島 隆 二見 邦彦 高橋 清孝 岡本 信明
出版者
日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.51-57, 2015

<p>A genetic analysis of wild-caught tetsugyo from Yutori-numa Pond, Miyagi Prefecture, a long-finned fish of uncertain origin designated as a National Natural Monument in Japan, demonstrated that some specimens were hybrids of goldfish (<i>Carassius auratus</i>) and crucian carp (genus<i> Carassius</i>). Phylogenetic analysis of sequences from part of the D-loop region of mitochondrial and nuclear DNA of 87 Yutori-numa tetsugyo indicated that 66 belonged to the goldfish group and 21 to the Japanese crucian carp group, subsequent PCR-RFLP analysis of c-<i>myc</i> gene revealing three different restriction fragment digest profiles, 21 and 60 specimens possessing goldfish or Japanese crucian carp genes, respectively, and the remaining 6, both genes, indicating their hybrid origin.</p>
著者
高橋 卓也
出版者
林業経済学会
雑誌
林業経済研究 (ISSN:02851598)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.35-44, 2009-03-01
被引用文献数
1

カナダで見られる分権・参加型の政策形成・実施を日本の間伐対策に適用する意義を検討することを目的とし,カナダの森林・林業政策を概観し,日本の間伐対策と対比を行う。カナダの森林・林業の持続可能性について政府側の見解と環境保護団体側の見解を対置し考察した。統計データへの信頼性,原生林についての価値観および法正林への移行についての意識の差が見方の違いを生み出していることが確認できた。カナダの2003〜2008年国家森林戦略について概観し,分権・参加型の政策形成・実施の実態を明らかにした。日本の森林の持続可能性へ向けた政策の一例として間伐対策を取り上げ,その特徴である集権的政策形成・実施などの特徴について論じた。カナダと日本の比較対照から,日本における間伐対策について分権・参加型の政策形成・実施を行う意義の検討を行った。
著者
佐野 典秀 高橋 亮一
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.62, no.596, pp.1439-1445, 1996-04-25
被引用文献数
1

Human reliability in a complex system has been studied to established the complete safety by analyzing the operator's performance in a control room of a nuclear power plant. In this paper, the connection of a mathematical model with the questionnaire to the plant designers and operators resulted in proposing a fuzzy tool for evaluating the quality of the recent automated control system. The present paper method is capable of calculating human performance by summing the weighted utility of attributes ; (i) this elicits the two dominant attributes with a modified fuzzy measures learning identification algorithm (FLIER) to describe the ill-defined man-machine system, (ii) FLIER reduces a set of attributes until human tasks will be represented clearly, (iii) a change in the performance is illustrated on the two-dimensional map of the dominant attributes with a function of the automated level, (iv) the designers and the operators decided the balance of the manipulated/automated phase on the after careful face-to-face communication.