著者
神戸 敏江 土屋 香誉子 堀 誠 浴本 久雄 高橋 良和 竹内 富雄
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Biological and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:09186158)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.527-530, 1994-04-15 (Released:2008-04-10)
参考文献数
5
被引用文献数
1

Several antitumor anthracyclines, including those in preclinical stages, were examined for their action in reversing tumorous phenotypes of H- or K-ras 3T3 cells (NIH3T3 cells transformed by human H- or K-ras oncogene) into normal phenotypes, such as flattened cell morphology, anchorage dependent cell growth, etc. (referred to as anti-ras activity). The study elucidated relationships between the chemical structure of anthracyclines and the anti-ras activity. The human tumor cell line T24, which has a mutated H-ras gene, responded to the anthracyclines, as did K- or H-ras 3T3 cells, in respect to the phenotypic alterations. Pirarubicin was more than 4 times as active as aclarubicin in inhibiting the growth of solid tumors of K-ras 3T3 cells in nude mice, possibly reflecting a difference in anti-ras activity between the two antibiotics.
著者
埜渡 裕義 黒田 泰男 速水 宏 岡本 一也 浴本 久雄 高橋 克俊
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.37, no.9, pp.2406-2409, 1989-09-25 (Released:2008-03-31)
参考文献数
15
被引用文献数
14 18

Novel alkyl-1, 4-butanediamine Pt(II) complexes having a seven-membered ring structure were synthesized and characterized by fast atom bombardment mass and infrared spectra and elemental analysis. Their antitumor activities in vivo toward lymphoid leukemia L1210 and LEwis lung carcinoma LL were studied in the case where the leaving group was either dichloride or cyclobutane-1, 1-dicarboxylate. 1, 4-Butanediamine Pt(II) complexes (seven-membered ring) showed higher antitumor activities than those of ethylenediamine Pt(II)(five-membered ring) and 1, 3-propanediamine Pt(II)(six-membered ring) complexes toward L1210 for both leaving groups. Alkyl-1, 4-butanediamine Pt(II) complexes showed high antitumor activities toward L1210, except for 1, 1-dimethyl-1, 4-butanediamine Pt(II) complexes. In particular, 2, 2-dimethyl-1, 4-butanediamine and 2, 3-dimethyl-1, 4-butanediamine Pt(II) complexes exhibited excellent antitumor activities with T/C% values higher than 300. None of the dichloro Pt(II) complexes showed antitumor activities toward LL, but the cyclobutane-1, 1-dicarboxylato Pt(II) complexes, which were moderately active toward L1210 with T/C% values aroung 200, also showed high antitumor activities toward LL with T/C% values of more than 200. Alkyl-1, 4-butanediamine Pt(II) complexes with a seven-membered ring structure were found to be stable and to have antitumor activities in vivo.
著者
海老原 和雄 浴本 久雄 一町田 裕子 安部 史紀 井上 博 青柳 祥子 山下 巧 小結 明子 高橋 克俊 吉岡 修 松田 明
出版者
公益財団法人 日本感染症医薬品協会
雑誌
The Japanese Journal of Antibiotics (ISSN:03682781)
巻号頁・発行日
vol.31, no.12, pp.872-885, 1978-12-25 (Released:2013-05-17)
参考文献数
19

1962年, 梅沢, 等1) によつて発見されたブレオマイシン (以下BLM) は, 墓礎的研究をへで, 1965年はじめて市川, 等2) によつて臨床研究がおこなわれ, 陰茎癌に著るしい効果がみいだされた。その後, BLMは過去10年間の間に, 皮膚, 頭頚部, 口腔等の扁平上皮癌, ホジキン病, 睾丸腫瘍等に単独または併用によつて, 秀れた効果を発揮し, 固型癌の化学療法の治療体系の中に, 確固たる立殿確立した。BLMの臨床的研究は, 国の内外で広くおこなわれたが, その結果, 種々の扁平上皮癌, 睾丸腫瘍等の有効疾患, 投与方法, 併用療法について, 数多くの知見が得られたが, 薬剤の安全性の面からみると, BLMは多くの他の制癌剤と異なって, 骨髄毒性, 免疫抑制を示さない特徴をもっとともに, 肺に対する毒性が注目され, 高頻度ではないが, 時に致死的な副作用ともなる肺の線維症は, BLMの臨床使用上の1つの制限因子として, 臨床家の注目を集めた。梅沢, 等は3), BLMの研究の初期において, そのマウスの生体内分布性を抗菌活性および, 放射活性の両面から詳細に検討して, 抗腫瘍性をもつ物質の生体内分布の研究によつて, それが, 臨床応用されたばあいの有効性, 毒性の標的臓器を推定しうる方法論を確立した。それは, 「物質が高濃度に分布し, 分解を受けにくいか, 活性化を受けやすい腫瘍または臓器組織には有効性または毒性を発現する」と要約される。一方, 臨床研究の進行と平行しておこなわれたBLMの化学, 生化学, 発酵工学的研究の進歩によつて, 約300種に及ぶ末端アミンを異にする誘導体がつくられた。我々は4), これらの物質を梅沢の方法論にしたがつて, 従来のBLMと比較して,(1) BLMと同じ制癌スペクトルであるが, 抗腫瘍力が強い,(2) BLMより制癌スペクトルの拡大のあるもの,(3) 生体内分布に特徴をもつ,(4) 肺毒性が減少しているもの等を目標として選択をおこなつた。第1次スクリーニングにおいては, 抗菌, 抗腫瘍性 (HeLa S3細胞培養, マウスエールリッヒ腹水および固型癌) マウスを用いる臓器分布およびマウスを用いる肺線維化能について検討した。1次スクリーニングで選抜さ物質の中には, ラットAH66, AH66F, マウスL1210移植癌について検討したものもある。2次評価においては, 特定臓器の癌への有効性を検討することを主とし, 動物移植癌では代用し得ない癌においては, 実験方法および評価の困難性, 充分な動物数を得られない等の制約があるが, 動物自然発生腫瘍および, 化学発癌腫瘍を用いて検討した。本報告においては, 上記の方法によつて選抜した硫酸ペプレオマイシン (以下NK631と略) の諸性状について, 同時におこなったBLMの成績と対比して報告する。NK631の構造は, Fig.1に示すとおりである。
著者
高橋庄五郎著
出版者
青年出版社
巻号頁・発行日
1979
著者
パテル オズマン・ヴァリ 平子 誠 高橋 透 佐々木 伸雄 百目鬼 郁男
出版者
JAPANESE SOCIETY OF VETERINARY SCIENCE
雑誌
Journal of Veterinary Medical Science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.659-663, 1995
被引用文献数
11

2胚移植によって受胎した正常双胎妊娠牛(N牛), フリーマーチン妊娠牛(F牛)および反転性裂体妊娠牛(S牛)の妊娠全期間にわたる末梢血中プロジェステロン(P<SUB>4</SUB>), エストロン(E<SUB>1</SUB>)およびエストラジオール(E<SUB>2</SUB>)の消長を調べた. 血中P4濃度は, F牛が妊娠254日に双子を死産した際に急減した他は, 三者の間には相違がみられなかった. 血中E1濃度は, N牛においては好期の経過に伴い上昇し, 分娩日に最高値を示した後に急減し, F牛においてはN牛よりも低い値で推移し, 妊娠254日に突然上昇した後に急減した. また, S牛においてもN牛より低く, 変動を伴って推移した. 血中E<SUB>2</SUB>濃度は, 三者ともにE<SUB>1</SUB>より低く, かつE<SUB>1</SUB>濃度に平行して推移した. 血中E<SUB>1</SUB>, E<SUB>2</SUB>濃度は, 分娩後1日にN牛では両者とも20pg/ml以下の値に低下したが, F牛とS牛はE<SUB>1</SUB>が150kg/ml以上, E<SUB>2</SUB>が20pg/ml以上の値を示した. この成績は, 妊娠中の胎子数の判定同様子宮内の胞子の予後の判定においても, P<SUB>4</SUB>よりE<SUB>1</SUB>やE<SUB>2</SUB>の方が優れた指標となることを示唆している.
著者
黒澤 幸弘 高橋 かおり 伊藤 廉 河辺 信秀
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.48100682-48100682, 2013

【目的】医療系養成校における臨床実習は,もっとも心理的ストレスが加わるカリキュラムである.先行研究では,看護師の臨床実習中の新版State Trait Anxiety Inventory(以下STAI)の状態不安が高いことが報告されている.理学療法士の臨床実習では,実習中のストレス強度と短い睡眠時間に関連がみられたとする報告がある.このような心理的不安は実習自体の中断につながりかねない.一方で,心理的不安を軽減させる方法に有酸素運動がある.竹中らは, 心理的不安の高い学生に対する有酸素運動がProfile of Mood States(以下POMSとする)の緊張および鬱の得点を減少させたとしている.これらを踏まえ,本研究では臨床実習前の不安が高い理学療法学科学生に対して有酸素運動を行い,臨床実習に対する不安の軽減が可能であるか明確にするために研究を行った.【方法】対象は本学第4学年第3期臨床実習(7週間)前の14名であった.全例精神科への通院歴がなかった.2週間の有酸素運動への参加意志を確認し,積極的に同意した7名をAE群に,同意なしや消極的であった7名をNA群とした.AE群,NA群共に男性6名,女性1名であり,年齢は24.3±4.1歳,22.3±2.6歳であった.実習開始2週間前に全例でSTAIとPOMSを実施した.STAIは特性不安と状態不安における不安存在項目,不安不在項目,合計を得点化した.POMSは「緊張-不安」「抑うつ-落込み」「怒り-敵意」「活気 」「疲労」「混乱」の各尺度を測定した.AE群の運動内容はベンチステップエクササイズ,縄跳び,反復横跳びを各5分とし15分間行った.これを2セット30分間実施した.運動強度はV(dot)O<sub>2</sub>max60%とし,脈拍数とBorg scale を用いて管理した.運動は実習開始2週間前からの2週間で,週3回,計6回実施した.NA群は運動介入なしとした.介入終了後,実習開始2日前,実習開始21日目,実習終了2日後にSTAIとPOMSを測定した.統計解析は2群間の比較では対応のないt検定,各時期の比較ではScheffeの多重比較を用いた. 【説明と同意】研究目的,方法,個人情報保護に関して口頭にて説明し同意を得た.【結果】2群間の比較において,実習開始2週間前ではすべての項目に差がなかった.実習開始21日目には,STAI特性不安および状態不安の不安不在項目得点,合計点でNA群よりAE群で有意に不安が軽減していた(28.9±4.4 vs 19.4±6.9, 29.1±2.1 vs 19.1±6.3, 49.0±6.6 vs 39.4±8.5;P<0.05).AE群における各時期の比較では,STAI特性不安および状態不安の不安不在項目得点で実習開始2日前と比べて実習開始21日目に有意な不安の軽減がみられた(28.3±4.9 vs 19.4±6.9, 27.7±4.6 vs 19.1±6.3;P<0.05).STAI状態不安の不安存在項目で実習開始2週間前および実習開始21日目と比較して実習終了2日後に有意な不安の軽減がみられた(20.0±2.7 vs 15.9±4.3,20.3±6.3 vs 15.9±4.3;P<0.05).POMSの緊張-不安得点では実習開始21日目と比較して実習終了2日後に有意な不安の軽減がみられた(15.7±8.1 vs 9.4±8.3;P<0.05).NA群の各時期の比較では差がなかった.【考察】本研究では,心理的ストレスが高いと予測される実習開始21日目に,NA群と比較してAE群で不安の軽減がみられた.AE群では実習開始2日前と比較して実習開始21日目に不安不在項目得点が減少し,実習終了後にも不安の軽減がみられた.NA群では心理的不安の変化がみられなかったことから,臨床実習前の有酸素運動によって臨床実習に対する心理的不安が軽減したと推測できる.NA群と比較してAE群は,ポジティブな情動の変化を捉えるSTAIの不安不在項目得点が低下していたことから,臨床実習を前向きに捉えることができていたといえる.このように有酸素運動が臨床実習での心理的不安を減少させるならば,積極的に臨床実習に望む学生にストレスマネージメントとして有酸素運動を実施すべきであろう.今後は,臨床実習中の運動実施による不安軽減効果の確認が必要であろう.【理学療法学研究としての意義】本研究では,有酸素運動が臨床実習中の心理的不安を軽減する可能性が示唆された.理学療法教育における臨床実習の課題である学生のストレスマネージメントの構築に寄与する研究であると考えられる.
著者
斎藤 健一 安武 幹智 芹澤 領 丸山 みどり 竹内 久彌 小尾 俊一 小畑 清一郎 浅野 茂隆 高橋 恒夫
出版者
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
雑誌
日本輸血学会雑誌 (ISSN:05461448)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.12-19, 1998-02-01 (Released:2010-03-12)
参考文献数
16
被引用文献数
2

Banking of human placental/umbilical cord blood (PCB) requires volume reduction for prevention of hemolysis-related side effects and cost-effective storage. We collected, separated, and cryopreserved PCB following the New York Blood Center's protocol, and obtained PCB with an mean volume of 70.0±28.1ml (n=100). Red cells were sedimented by addition of 1% hydroxyethyl starch with gentle centrifugation. Recovery of nucleated cells (NC) and colonyforming units (CFU) was 82.9±13.7% and 90.4±18.9%, respectively (n=25). Volume of the NC suspension was reduced to 20ml by centrifugation and 5ml of 50% dimethylsulfoxide and 5% Dextran 40 solution were added slowly. The frozen cells were washed with a solution containing 10% Dextran 40 and 5% human serum albumin. NC and CFU recovery was 88.8±7.13% and 81.2±20.3%, respectively (n=18). No aggregation of cells occurred after the washing procedure.We studied the effect of storage after collection, cell separation, and cryopreservation under various conditions. Results suggested that collected PCB should be prestored at 25°C for less than 24 hours, and that HES of moleculer weight 400, 000 should be used at the concentration of 1-4% for efficient cell separation. Further, the cryoprotective solution could maintain the number of NCs, CFUs, and CD34+ cells under slow cooling.
著者
高橋 秀俊
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.13, no.7, 1972-07-15
著者
高橋 克俊
出版者
千葉大学
巻号頁・発行日
1987

学位:千大院薬博乙第48号
著者
笠原 稔 宮町 宏樹 日置 幸介 中川 光弘 勝俣 啓 高橋 浩晃 中尾 茂 木股 文昭 加藤 照之
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2002

ユーラシアプレートと北米プレートの衝突帯には、2つの巨大プレートとは独自の変動をするオホーツクプレートとアムールプレートの存在が提案されてきた。そこで、実際の観測の手薄な場所でもあったこの地域での境界域テクトニクスを検討するために、想定アムールプレート内のGPS観測により確認することと、この地域での地震観測の充実を意図して、この研究計画は進められた。1995年以来進めてきた日口科学技術協力の一環として、この地域での共同研究の推進に関するロシア科学アカデミーと日本側大学連合との合意を元に、2002年から2004年の計画で、GPSの可能な限りの多点化と連続観測を主として極東ロシアでの観測を進めてきた。また、地震観測は、サハリン島の衝突境界としての特徴を明らかにするために、南サハリン地域での高感度高密度観測を推進してきた。結果として、アムールプレートの動きは想定していたほど単純なものではなく、計画の3年間では結論付けられなかったが、その後の日口での観測継続の結果、サハリンでの短縮はかなり明瞭ながら、その原因をアムールプレートの東進とするには、まだ難しいということになっている。今後、ロシア側の観測網の充実が図られつつあり、その解決も時間の問題であろう。一方、サハリンを含む、日本海東縁部に相当する、2つのプレートの衝突帯と想定される場所での地震活動は高く、2000年8月のウグレゴルスク南方地震の後も、中越地震、留萌支庁南部地震、能登半島沖地震、そしてネベリスク地震、と引き続き、これらの地震発生帯が、2つのプレートの衝突境界域であることを示していると思われる。また、南サハリンでは、高感度高密度地震観測が続けられ、明瞭な南北延長の地震活動帯が認識できるようになってきた。これらは、北海道の地震活動帯の延長と考えられ、今後より一層、衝突帯のテクトニクスを考える上でのデータを提供できたものと評価できる。
著者
福光 正幸 長谷川 真吾 岩崎 淳也 酒井 正夫 高橋 大樹
雑誌
研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:21888906)
巻号頁・発行日
vol.2016-DPS-166, no.6, pp.1-8, 2016-02-25

商用オンラインストレージサービスに保存されたユーザデータは,ターゲット広告配信や犯罪捜査の目的でサービス事業者側で解析されたり,第三者からの攻撃により改変/漏洩される恐れがある.その対策として,ユーザ側でデータを暗号化し,さらに,秘密分散法により分割して,複数のオンラインストレージに分散保存して守る技術が提案されている.しかし,強力な攻撃者から標的にされた場合,この対策だけでは十分ではない.攻撃者は,標的ユーザの通信を傍受することで分散保存先の特定が可能であり,さらに,その全ての攻撃に成功した場合は,保存データを消失させたり,暗号データを奪うことも可能である.また,奪われた暗号データが,オフラインのブルートフォース攻撃により解読される恐れもある.そこで,本稿では,秘密分散法に匿名通信技術を援用した P2P 型ストレージ技術を提案する.提案法では,P2P ノードが相互に匿名通信を用いてデータを送受信して保存し合うことにより,攻撃者の通信傍受による分散保存先の特定が不可能になり,分散保存先への攻撃を困難にできる.ところで,提案法のようにデータを不特定な P2P ノード群に分散保存して秘匿する場合,一般的には,その分散保存先の情報を復元用メタ情報としてユーザ端末などに残す必要がある.しかし,そのメタ情報は格好の標的であり,攻撃者によるユーザ端末の盗難やハッキングを受ける恐れがある.そこで,本稿では,ブロックチェーンの技術を援用することで,メタ情報も P2P ストレージ上に秘匿し,ユーザ端末でのメタ情報の保存を不要にし,復元時にはユーザ名とパスワードのみを用いて,P2P ストレージ上の保存データに安全にアクセスできる仕組みも提案する.
著者
杉田 馨 高橋 桂太 苗村 健 原島 博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.351, pp.25-30, 2003-09-29
被引用文献数
1

バーチャルリアリティなどのインタラクティブ性を必要とするアプリケーションでは,高速画像処理が重要な要素技術となる.本稿では,合焦判定を用いたLight fieldからの全焦点画像合成アルゴリズムをATI RADEON 9800 Pro GPU上に効率的に実装する手法を提案する.画像合成に必要となるすべての処理をGPU上で実行することで,システムバス上のデータの転送量を削減し,処理の高速化を実現できる.実験の結果,提案手法による実装は,合焦判定にIntel Pentium 4 3.06GHz CPUを用いる実装に比べ約7.7倍高速であることが確認できた.