著者
三好 誠司 梶川 嘉延
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.47, pp.53-58, 2012-05-17

FXLMSアルゴリズムを用いるアクティブノイズコントロールのふるまいを統計力学的手法を用いて理論的に明らかにする.適応フィルタと未知システムの相互相関,適応フィルタの自己相関を巨視的変数とし,それらの動的ふるまいを記述する連立微分方程式を,参照信号が白色であり,フィルタのタップ長が十分長いという条件の下で決定論的な形で導き,解析的に解く.解析においては独立仮定,周期的入力,小ステップサイズ,少タップ数という仮定はおかない.導出された理論を用いて学習曲線の系統的ふるまいや適応速度について議論する.また,実験室で測定された一次経路のインパルス応答を用いた計算機実験の結果と比較する.
著者
関口 芳廣 重永 実
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.77, no.8, pp.1522-1530, 1994-08-25
被引用文献数
4

連続音声は「なまけて」はっきり発声しない部分が随所にあり,文法的に重要な助詞などの認識も必ずしも正確にはできてないので,連続音声の認識には構文,意味等の言語情報に加え,人間と同様に,より直感的な情報,つまり連想情報の利用も必要である.この論文では,まず連続音声ではあいまいに発声される部分があり,その部分の音響処理が難しいことを示す.次に,人間がもっている単語間の連想関係を調査,検討して,音声認識で使用できる連想単語辞書を構築する.この連想単語辞書を利用して,単語間の連想の強さを求め,後続単語の予測を行う.また,句単位の認識の際,音響的な情報だけでなく,連想情報も加味している.実験の結果,筆者らの音声認識システムで75%以上の文認識率を得るためには,連想情報を利用しないと約90%以上の音素識別率が必要であったが,連想情報の利用により約80%の音素識別率で文認識率が75%以上になっている.また,筆者らの構築したシステムでは,認識のための得点付けには,音響情報と連想情報をほぼ3:1の割合で利用すればよいこともわかった.
著者
芝 宏礼 山口 陽 赤羽 和徳 山田 貴之 上原 一浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SR, ソフトウェア無線 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.155, pp.7-12, 2009-07-22
被引用文献数
12

情報通信サービスの高度化・多様化に伴い,携帯電話や無線LANやRFIDなど多種多様な無線システムが運用され,現在も多くの無線システム方式の標準化が行われている.RFIDタグやセンサを用いた情報通信サービスは,さらなる発展が予想されており,端末数も急増している.無線システムや収容する端末数の増加に伴い,基地局設置場所の不足やシステム間干渉といった問題が生じる.これらの問題を解決するために,本稿では,多種多様で膨大な数の無線端末を単一システムで統合的に収容する無線システムの提案を行う.提案するフレキシブルワイヤレスシステムは,ソフトウェア無線技術やコグニティブ無線技術を応用しており,従来の無線システムとは異なり,受信した無線信号を基地局で復調処理等をすることなく,ネットワークに電波環境をそのまま取り込み,ネットワークで受信した電波をソフトウェアで処理することであらゆる無線システムに対応する.本稿では,フレキシブルワイヤレスシステムの実現に向けた試作結果について述べる.複数の無線システムを同時に収容する際の課題の一つである信号処理負荷の増大に対して,高効率ソフトウェア復調方法を提案し,その有効性を実機を用いて示す.
著者
中山 剛 中井 徹志 横田 恒一 外山 滋 加藤 誠志 岡谷 和典 上田 典之 植松 浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WIT, 福祉情報工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.638, pp.19-24, 2005-01-20
被引用文献数
4

高次脳機能障害などの認知障害者の中には, 馴染んでいる道でも迷って道順がたどれない, あるいは地図が読めない方がいる.そのような地誌的障害のある認知障害者の屋内移動を支援するPDA用ソフトウェアを開発した.PDA画面上で現在地と目的地を選択すると自動的に経路を表示し, 次に進むべき部屋名などの場所をスクロールして順次表示する方式でナビゲーションを行うソフトウェアである.認知障害のある高次脳機能障害者5名を被験者として, 国立職業リハビリテーションセンター(埼玉県所沢市)の1階と3階の部屋をそれぞれ出発地, 目的地とした評価実験を行った.その結果, 特に行ったことがない建物内で有用との主観評価結果を得た.
著者
大西 正輝 泉 正夫 福永 邦雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.83, no.11, pp.1187-1195, 2000-11-25
被引用文献数
27

ネットワーク技術の発展は, 従来の講義形態からネットワークを介して距離的に離れた複数の講義室で同時に講義を行う遠隔講義形態へ移行する可能性を示唆している.遠隔講義では, 講義に使用する資料等はネットワークを介して配布する形になる.しかし, あらかじめ電子教材を作成するのは手間がかかることなどから, すぐに普及する傾向にはない.一方, 黒板を用いる講義はOHPやビデオが普及した現在でも講義内容を強く印象づけたり, 受講者が順次理解していく過程にマッチしている手法として根強い支持を得ており, 大学・予備校などでも広く行われている.本論文では板書主体の講義を撮影するときや, ネットワークで利用するための電子教材を作成するときに必要となる板書をブロック分割する手法を提案する.板書のブロックは小さな矩形の集合であると考え, 一定時間書き込みのない場合に板書文字領域を囲う小さな矩形を生成する.次に講義のレイアウトから生成したファジールールに従い, これらの矩形を統合・分割することでブロック分割を行う.また, 本手法の応用例として, 抽出したブロックを順につなぎ合わせてHTML形式のファイルを作成し, WWW配信するシステムを構築した.
著者
細川 端彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PN, フォトニックネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.455, 2010-03-01

周波数は情報通信の重要な基盤であるとともに,最も高精度が得られる物理量としても知られている.マイクロ波領域において,その正確さと安定度は10-16台に達しているが,レーザー技術の進展などにより,光領域においてそれ以上の精度をより迅速に得る可能性が見え初めている.またこのような高精度周波数標準を光ファイバーを通し品質劣化無く遠方へ伝送する技術も急進展している.この大きなきかっけとなったのは2000年に開発され2005年にはノーベル賞を受賞した,光周波数をマイクロ波の精度で光コムであり,そこからさらに,単一イオン標準,光格子時計,超高安定狭線幅レーザーなどが次々とレベルアップし現在に至っている.このような標準技術の高度化は,基礎科学や先端技術開発にも大きな影響を与えている.本発表では原子時計の概要から,光領域での基本要素技術とその現状を紹介し,得られた光精度の周波数標準を光ファイバーで伝送する技術についても紹介する.
著者
松村 雅史 辻 竜之介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.370, pp.7-12, 2005-10-20
被引用文献数
1

笑いは, ストレス低減など生理学的あるいは健康的な効果があるとの報告がある.本研究では, 笑いと健康増進および介護予防に関わる生理学的要因の関係を明らかにするために, 笑い声の無拘束・長時間モニタリングするシステムの開発を研究目的としている.本研究では, まず, 日常会話の中で笑い声をハンズフリーかつワイヤレスで無拘束・長時間モニタリングするシステム(爆笑計)を開発した.本システムは, 頸部表面に装着した喉頭マイクロホンにより声帯振動を検出し, 会話音声中の中の笑い声は, 繰り返し発声が行われることを特徴量として識別できることを示す.
著者
原田 康徳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.87, no.8, pp.674-677, 2004-08-01
被引用文献数
3

コンピュータはプログラムで動いています.これまでの文字で作られたプログラムは難しかったですが,絵でプログラムを作ると格段に分かりやすくなります.ここで紹介するビスケットはプログラムを絵で表現して,実行した結果をアニメーションにします.動作は簡単な原理ですが,きちんとしたコンピュータらしさも残っています.子供だけでなく,コンピュータが怖いとか難しいと思っている大人の方も,どうぞ楽しんで下さい.
著者
小山 聡 石田 亨
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.84, no.8, pp.1266-1274, 2001-08-01
被引用文献数
5

本論文では, モバイル環境におけるWeb情報の活用に適した新しいインタフェースとして, 情報ナビゲーションエージェントを提案する. これまでの情報検索システムは, 検索結果のユーザへの表示とそれに基づくクエリの変更を通して多くの情報をいかに絞り込んでいくかが中心的課題であり, デスクトップ環境での利用に適した方法であった. それに対して我々のエージェントは, 検索対象の属性の制約条件を用いて近似解を生成し, ユーザとの対話を通して情報を得ることにより, 漸近的により良い情報へとナビゲートしていくことができる. その際に, エージェントがキーワード間の連想ルールを用いて検索条件の解決と新たな検索条件の追加を行う手法を提案した. また, 連想ルールを不用意に用いるとナビゲーションの失敗を導くため, 統計的検定とグラフ構造の解析を用いた連想ルールの精錬を行うことを提案し, その有効性を確認した.
著者
大東 誠 田中 譲
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.88, no.4, pp.829-839, 2005-04-01

大規模なデータベースの全体の概観を把握しながら目的の情報にアクセスするためには, 様々に解析視点を変更して動的に情報を組織化しながら情報探索を行う必要がある.本研究では, このようなデータベース探索を実現するため, 任意の解析視点に基づいて動的にハイパリンクを構成する情報アクセス空間を実現する.筆者らは, まず, 新たな解析視点の概念と機構を提案し, これら解析視点の宣言的定義に基づき自動生成される複数の情報アクセス空間を, 個々のDBレコードに動的にリンクする仕組みを実現する.また, これらのリンクをたどる空間ナビゲーションや解析視点を編集するための三次元インタフェースを提供する.これらの操作は, 対象テーブルの絞込みや複数テーブルの結合といった検索質問処理に対応しており, ユーザは, 動的に解析視点を変更して空間移動を繰り返すことで, 焦点を次第に絞って目的の情報に到達することができる.本論文では, 三次元インタフェースの実装とそれを用いたデータベース探索の評価実験を行い, 本手法を用いて目的の情報に迅速にアクセス可能であることを示す.
著者
川尻 三重子 葛 崎偉 中田 充 八木 潔 斗納 宏敏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CST, コンカレント工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.259, pp.7-10, 2002-07-30
参考文献数
11
被引用文献数
8

自動車制御システムは,エンジン制御系,車両制御系,駆動制御系,ボディ制御系等に大別でき,これら制御系の中にはそれぞれ数多くのサブシステムが存在する.従来,これら制御系やサブシステムはほぼ独立して稼動しており,プロセッサを含めた資源の共有は考えられていない.このことは,効率やコストの点で問題となっており,これを解決するためにマルチプロセッサシステムを用いた自動車制御システムが求められている.本論文では,実用的で効率的,かつ安全性の高いマルチプロセッサシステムを用いた自動車制御システムについて述べる.最初に,自動車制御システムの現状をまとめ,次にマルチプロセッサスケジューリングに向けてモデル化を行う.その後,モデルにおけるスケジューリングの手法について考察していく.
著者
佐藤 雄隆 金子 俊一 五十嵐 悟 丹羽 義典 山本 和彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.202, pp.15-22, 2001-07-11
被引用文献数
1

継続的に情景を撮影した画像時系列において新たな出現物体を検出し背景から分離するための画像パタン検出技術は, 環境監視, メディア処理などの様々な分野において重要となりつつある.本研究では, 明度変動の影響を抑えながら, ピクセル単位の分解能で局所的なテクスチャを評価するRRFを提案し, 本来のテクスチャ・パタンのみの類似を検出するという特性を実現している.これにより, 出現物体のもつ明度分布に依存せず, しかも影などの不良条件による明度変動の影響を低減した背景差分を実現している.理論的検討および実画像を用いた実験を行い, 手法の有効性を示す.
著者
八代 武大 森村 吉貴 西口 敏司 角所 考 美濃 導彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.92, no.2, pp.236-246, 2009-02-01
被引用文献数
1

大学の講義を撮影,配信する講義アーカイブに対する試みが盛んになっている.このときの配信映像として,カメラを自動制御することによって適当な構図の映像を撮影するアプローチもあるが,すべての視聴者の視聴要求を満足することができないため,視聴者が自由に注視対象を選択できるようにするためには講義中のすべての注視対象を含んだ広視野画像を獲得できることが望ましい.このような画像を安価かつ簡易に獲得するために,複数のカメラで撮影された画像を合成するための研究が従来から行われているが,本論文では,講師を追跡撮影する1台の視点固定型パンチルトカメラと黒板やスクリーンなどの平面を撮影する複数の固定カメラの画像を組み合わせることで,原理的にはひずみの全く生じない講義室の広視野高解像度画像を合成する手法を提案する.実験により,提案手法を用いてひずみのない講義室画像が合成できることを確認した.
著者
磯崎 秀樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション
巻号頁・発行日
vol.96, no.46, pp.33-38, 1996-05-17
被引用文献数
4

「よ」, 「ね」, 「よね」などの格助詞は, 日本語で会話を円滑に行なう場合に重要な役割を果たす. 話者は適切な終助詞を選択するために, 聴者が何を信じているか推定しなければならない. 我々は, 外界の変化の観測データから他者の信念を推定するアルゴリズムを以前に提案しており, このアルゴリズムを終助詞選択に適用できるように思える. しかし, 我々はアルゴリズムを単純化するため, 発話が信念に影響を及ほすという事実を無視していた. 本稿では正直な発話の影響を考慮するにはアルブリズムをどう変更すればよいか説明し, 実際に適切な終助詞が選択されることを例題を用いて解説する.
著者
出口 孝明 樽谷 優弥 長谷川 剛 中村 泰 田村 卓三 松田 和浩 松岡 茂登
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.477, pp.149-153, 2015-02-23

本報告では,データセンタにおける空調機とサーバヘのタスク配置の連携制御に着目し,空調機の消費電力を削減するためのデータセンタ内のサーバの排気温度の分布を平準化するためのサーバヘのタスク配置手法を提案する.提案手法では,遺伝アルゴリズムを用いて,サーバの排気温度の分散が小さくなると予測されるタスク配置を決定する.提案手法の性能評価を数値流体力学シミュレータを用いて行い,ランダムにタスクを配置した場合と比較してサーバの排気温度の偏差を平均37.4 %減少させられることを示す.
著者
出口 孝明 樽谷 優弥 長谷川 剛 中村 泰 田村 卓三 松田 和浩 松岡 茂登
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.477, pp.149-153, 2015-03-02

本報告では,データセンタにおける空調機とサーバヘのタスク配置の連携制御に着目し,空調機の消費電力を削減するためのデータセンタ内のサーバの排気温度の分布を平準化するためのサーバヘのタスク配置手法を提案する.提案手法では,遺伝アルゴリズムを用いて,サーバの排気温度の分散が小さくなると予測されるタスク配置を決定する.提案手法の性能評価を数値流体力学シミュレータを用いて行い,ランダムにタスクを配置した場合と比較してサーバの排気温度の偏差を平均37.4 %減少させられることを示す.
著者
三須 俊彦 苗村 昌秀 境田 慎一 鄭 文涛 金次 保明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.203, pp.23-30, 2001-07-12
被引用文献数
20

オクルージョンやオブジェクトの変形が生じ得るサッカーシーンにおいて, 長時間に渡って頑健に選手を追跡するため, テクスチャ, 色, 形状等の複数の観測情報を融合利用する手法を提案する.本手法では, 観測の信頼度や選手間の位置関係等に応じて, Kalmanフィルタの観測共分散行列を適応的に設定することで, オクルージョン等へのロバスト性を得ている.本稿では, 本手法の構成と実験結果を示し, 新しいデータ放送やスポーツ解説番組への応用について触れる.
著者
高橋 幸太郎 西谷 隆夫 小松 広昭 加藤 博憲 小元 規重
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.476, pp.25-30, 2007-01-18
被引用文献数
2

20011年アナログ停波に向け、難視聴地区解消のために地上デジタル放送のマルチビーム衛星による再放送を検討した。このためには地上デジタル1チャンネル当たり23Mbpsの情報を10Mbpsにまで圧縮する方式が必要になり、H.264方式の採用と番組共用方式で対応する.但し、番組共用方式だけでは10Mbpsに対応できず、符号器側の量子化パラメータの簡単な制御が必要になることが明確になった。
著者
手塚 宏 石川 肇 士門 渉 早田 征明 塩入 智美 渋谷 真 江村 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OCS, 光通信システム
巻号頁・発行日
vol.96, no.538, pp.41-46, 1997-02-21
被引用文献数
1

我々はPDS(Passive Double Star)を用いてGb/sクラスの大容量信号を各加入者まで配送する手段として、GTTH(Gigabit To The Home)を提案している。これを実現するため各種のデータを収容可能とする多重・分離方式として、局側である基準チャネルにチャネル識別子を挿入し、加入者側で基準チャネルを検出し、その基準チャネルからの相対位相により各チャネルを選択・分離する方式を検討している。これにより、Gb/sの様々な高連信号を取り扱うことのできる信号多重方式が実現できる。ここでは、その多重方式について検討するとともに、適用サービスの一例としてディジタル衛星放送(DBS)信号のGUTHシステムへの収容方法についても述べる。
著者
藤吉 弘亘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.206, pp.211-224, 2007-08-27
参考文献数
35
被引用文献数
4

Scale-Invariant Feature Transform(SIFT)は,特徴点の検出と特徴量の記述を行うアルゴリズムである.検出した特徴点に対して,画像の回転・スケール変化・照明変化等に頑健な特徴量を記述するため,イメージモザイク等の画像のマッチングや物体認識・検出に用いられている.本稿では,SIFTのアルゴリズムについて概説し,具体例としてSIFTを用いたアプリケーションや応用手法への展開について紹介する.また,SIFTと同様にgradientベースの特徴抽出法であるHistograms of Oriented Gradients(HOG)のアルゴリズムとその応用例として人検出についても紹介する.