著者
西田 崇 新村 正明 不破 泰
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. VLD, VLSI設計技術
巻号頁・発行日
vol.98, no.625, pp.9-16, 1999-03-04

本研究では, 産業用機械のシーケンス制御を従来のプログラマブルコントローラを用いる代わりに, FPGAを利用したシーケンス制御用ハードウェアを設計使用する方法について提案する. FPGAを使用することにより,制御の高速化,大規模化,迅速なシーケンスの切り替えなどが可能となる.FPGAにディジタル回路を実現するには,ハードウェア記述言語を用いて記述する方法が一般的になりつつあるが,ユーザが容易にシーケンスを記述できるよう,ぺトリネット及びラダー図で記述したシーケンスをハードウェア記述言語に自動変換するツールを作成した.本ツールの変換方法として,関数形言語と呼ばれる中間言語を間に介することで,処理の簡略化や各記述手法の相互変換が可能となる.このツールを用いて実際にシーケンスモデルを制御し,その有効性を確認した.
著者
前田 真梨子 尾関 基行 岡 夏樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.440, pp.75-79, 2015-01-23

二つの選択肢が表示された画面上にユーザからの入力(手の傾き等)を受けて移動するカーソルを表示し,ユーザには自身の入力だと気づかせないように工夫を加える(主体感覚を離脱させる)と,ユーザが潜在的に好ましいと思っている選択肢の方向にカーソルが自動的に動くように感じさせることができる.このときユーザから乖離した主体感覚はユーザ以外の何らかの対象(コンピュータプログラムやその上で動く擬人化エージェント)に帰属されるが,その対象にはより強い意図性が付与されるという仮定を我々は立てた.この仮説を検証するため,本研究では,スマートフォンアプリの占い風相談システムを構築し,その上で動くCGキャラクタに対してユーザが感じる意図性の強さを調べた.実験では,提案手法(ユーザが動かした方向にカーソルが動く)に加えて左右反転選択とランダム選択を用意した.その結果,二つの比較手法に対して有意差はみられなかったものの,平均値としては提案手法が最もよい結果となった.
著者
前田 真梨子 尾関 基行 岡 夏樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.440, pp.75-79, 2015-01-30

二つの選択肢が表示された画面上にユーザからの入力(手の傾き等)を受けて移動するカーソルを表示し,ユーザには自身の入力だと気づかせないように工夫を加える(主体感覚を離脱させる)と,ユーザが潜在的に好ましいと思っている選択肢の方向にカーソルが自動的に動くように感じさせることができる.このときユーザから乖離した主体感覚はユーザ以外の何らかの対象(コンピュータプログラムやその上で動く擬人化エージェント)に帰属されるが,その対象にはより強い意図性が付与されるという仮定を我々は立てた.この仮説を検証するため,本研究では,スマートフォンアプリの占い風相談システムを構築し,その上で動くCGキャラクタに対してユーザが感じる意図性の強さを調べた.実験では,提案手法(ユーザが動かした方向にカーソルが動く)に加えて左右反転選択とランダム選択を用意した.その結果,二つの比較手法に対して有意差はみられなかったものの,平均値としては提案手法が最もよい結果となった.
著者
井上 七穂
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C, エレクトロニクス (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.84, no.7, pp.618-620, 2001-07-01

周波数の異なる音響波を液中の球面レンズで液面に集東させ, 噴射実験を行った。バースト周波数ごとに異なる焦点距離や噴射エネルギーを液面としンズ間の距離及びバースト波の駆動パラメータで補正し, 安定した大小のドロップを交互に噴射することができた。これにより, 高画質を維持し, 高速プリントを図る可能性を見出した。
著者
柏木 陸 小尻 智子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.513, pp.147-152, 2015-03-07

スポーツにおいて動作を成功させる良いフォームは一意に体格に応じて異なる。体格は個々人で異なるため、競技者は自らの体格を考慮してフォームを形成しなければならないが、自身の動作を客観的に分析するのは困難である。本研究では、サッカーのパスを題材として、競技者自身が体型に応じたフォームの形成を支援するシステムの構築を目的とする。動作が成功した時のフォームは競技者の体格に応じたフォームであり、失敗したときのフォームは体型に適していないと考えられる。そこで本システムは成功・失敗した動作のモーションキャプチャデータから、成功・失敗を識別する特徴を抽出し、競技者がフォームを形成する際に注意すべき特徴として指摘する。
著者
柏木 陸 小尻 智子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.513, pp.147-152, 2015-03-14

スポーツにおいて動作を成功させる良いフォームは一意に体格に応じて異なる。体格は個々人で異なるため、競技者は自らの体格を考慮してフォームを形成しなければならないが、自身の動作を客観的に分析するのは困難である。本研究では、サッカーのパスを題材として、競技者自身が体型に応じたフォームの形成を支援するシステムの構築を目的とする。動作が成功した時のフォームは競技者の体格に応じたフォームであり、失敗したときのフォームは体型に適していないと考えられる。そこで本システムは成功・失敗した動作のモーションキャプチャデータから、成功・失敗を識別する特徴を抽出し、競技者がフォームを形成する際に注意すべき特徴として指摘する。
著者
中村 大 神田 和重 小柳 勝 山村 俊雄 細野 浩司 吉原 正浩 三輪 達 加藤 洋介 Mak Alex Chan Siu Lung Tsai Frank Cernea Raul Le Binh 牧野 英一 平 隆志 大竹 博之 梶村 則文 藤村 進 竹内 義昭 伊東 幹彦 白川 政信 鈴木 裕也 奥川 雄紀 小島 正嗣 米谷 和英 有薗 尚倫 久田 俊記 宮本 晋示 野口 充宏 八重樫 利武 東谷 政昭 伊藤 文俊 亀井 輝彦 亀井 輝彦 丸山 徹 井納 和美 大島 成夫 大島 成夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICD, 集積回路 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.6, pp.25-29, 2008-04-10
被引用文献数
10

43nm CMOSテクノロジを用いた16ギガビット4値NANDフラッシュメモリを開発した.66NANDと新規コントロールゲートドライバー回路を用いた構成とし、アレー上にパワーバス配線を配することでチップサイズ120mm^2を実現し、micro SDカードへ実装可能とした.デュアルステージドライバーを用いることで1.8V VCCQで25nsのサイクルタイムを実現した.
著者
谷口 行信 外村 佳伸 浜田 洋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.79, no.4, pp.538-546, 1996-04-25
被引用文献数
79

本論文では, 映像をリアルタイムに解析することにより, ショットの切換わりを自動的に検出する新しい方法を提案する. ショットは映像の基本的な単位であり, 映像に対するアクセス, 編集, 検索などのインタフェースを実現する際に有用な情報である. 提案法は, 瞬時にショットを切り換えるカットだけでなく, フェードやワイプといったゆっくりとしたショット切換えも検出でき, 瞬間的なノイズや, 被写体の動きに対してもロバストであるという特徴をもつ. 提案法は, "隣り合う" フレームの間だけではなく, より間隔をおいた2枚のフレームの間で非類似度を計算し, それらを総合的に評価してショット切換えの判定を行う点が従来の方法とは異なる. 更に, 検出されたショット切換え情報に基づいて実現される映像アクセスインタフェースとしてPaperVideoとTVRamの二つを提案することによって, 本手法の有効性を示す.
著者
山田 健太 須鎗 弘樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.759, pp.83-88, 2005-03-22

Taniのrecurrent neural network with parametric bias(RNNPB)モデルによるロボットの運動パターンなどの学習において自己組織化されるPB空間の性質について述べる.RNNPBモデルは, ロボットの一連の運動パターンを低次元のPB空間で表現し, その空間上のPB値によって容易に学習パターンを生成できる.このとき, PB空間が学習した運動パターンと対応関係をもつように自己組織化される.本研究では, この自己組織化されるPB空間の性質を述べ, PB空間の特徴を利用した応用の可能性について議論する.
著者
大久保 賢祐 ヴィシュヌ プリエ 堤 誠
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C-1, エレクトロニクス 1-光・波動 (ISSN:09151893)
巻号頁・発行日
vol.79, no.1, pp.34-35, 1996-01-25
被引用文献数
4

イットリウム・鉄・ガーネット薄膜上にマイクロストリップ線路で入出力端子を構成する新しいタイプの静磁前進体積波遅延線を提案する. 厚さ100μm,長さ17mmの薄膜を用いて遅延線を試作したところ, 2.94GHzで0.8μs以上の遅延特性が挿入損21dB, 伝搬損34dB/μsの低損失で観測された.
著者
前川 喜久雄 菊池 英明 五十嵐 陽介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.521, pp.25-30, 2001-12-14
被引用文献数
3

本稿では日本語の韻律ラベリングスキームであるJ_ToBIを拡張した新スキーム、X-JToBI(eXtended J_ToBI)を提案する。新スキームでは分節音ラベリングが実施されていることを前提として、J_ToBIの問題点であったtoneラベル位置と物理的イベントの不一致を解消した。さらに自発音声の韻律ラベリングを実施するために必要とされる多くの拡張を施した。この拡張には、BPMインベントリの拡張と表示方法の変更、BIラベルの詳細化、フィラー用ラベルの提案、卓立のラベリング法などが含まれる。
著者
吉田 京平 服部 峻
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoNA, モバイルネットワークとアプリケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.31, pp.127-132, 2014-05-08

近年,歩きスマホによる事故が多発しており,特に階段ではユーザが自己抑制しないと大きな事故に繋がる危険性が高い.階段における歩きスマホ事故を未然に防ぐため,コンテキスト・アウェアネス技術を用い,階段における歩きスマホを検知できるモバイルアプリケーションを提案する.加速度センサから得られた加速度値,及び,4つの閾値とウィンドウサイズをパラメータとして,「静止」,「歩行」,「階段昇り」,「階段降り」の4つのコンテキスト認識を行っている.また,各コンテキストの再現率・適合率が最大となるようなパラメータを求める実験を行った.
著者
水野(松本) 由子 伊達 進 甲斐島 武
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.85, no.8, pp.1261-1268, 2002-08-01
被引用文献数
5

近年のインターネットの普及及び高速化など情報産業技術の発達は著しい.そのなかでグリッドと呼ばれる広域分散計算環境が注目されており,グリッドを用いた様々なプロジェクトが進みつつある.-方,高齢化社会における脳疾患や心疾患の増加や,異常犯罪を犯す若年者の脳機能発達異常など,深刻な疾病が社会問題となっている.また,MEG(脳磁図),PET(陽電子放射断層撮影装置),fMRJ(核磁気共鳴機能画像法),NIRS(近赤外線分光器)などの高度先進医療機器や最先端技術を用いた医療検査法が開発・導入され,更に,ゲノム解析や治療等への応用及びポストゲノムと目される再生医療などの新しい治療方法が用いられるようになってきた.このような状況のもと,バイオメディカル分野でもネットワークを用いた遠隔医療への期待が大きくなってきている.本論文では,広域分散コンピューティング環境での医療応用の現状と必要性を述べるとともに,望まれる医用インフラストラクチャについて考察する.
著者
張 煕 岩倉 博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.79, no.8, pp.1378-1384, 1996-08-25
被引用文献数
5

本論文では, 零符号間干渉を有するFIRナイキストフィルタを直接Remezアルゴリズムを用いて設計する方法を提案する. まず, 零符号間干渉を有するFIRナイキストフィルタの振幅特性の性質を示す. 零符号間干渉の条件から, ナイキストフィルタの通過域における振幅特性は主に阻止域の振幅特性に依存していることがわかる. 従って, ナイキストフィルタの設計問題は阻止域における振幅特性の最適化問題になる. 阻止域に直接Remezアルゴリズムを適用し, その設計問題を線形問題として定式化を行う. 簡単な線形方程式を解くことによりフィルタ係数が決定でき, 更に繰り返して反復計算を行い阻止域における等リプル特性が得られる. 本設計法の特長は従来法と比べて計算量が少なくなることである. 最後に, 本設計法を整合ナイキストフィルタ対やマルチステージナイキストフィルタ等の設計に応用する. 幾つかの例題を設計し, 本設計法の有効性を示す.
著者
小曽根 真 平瀬 勝典 飯塚 和久 平松 達夫 木村 晋二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RECONF, リコンフィギャラブルシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.225, pp.35-40, 2007-09-13
被引用文献数
4

カーチューナLSIでは,受信処理のソフトウェア化が望まれており,カーチューナ処理に適したプロセッサが求められている.本稿では,カーチューナ向けプロセッサとして独自開発したALUアレイベースのリコンフィギュラブルプロセッサのアーキテクチャとコンパイラについて明らかにするとともに,本プロセッサを用いて試作した放送受信機について述べる.本プロセッサは,ALUをアレイ状に配置しており,ALU間の接続に独自の制限を加えている.本プロセッサの処理内容はC言語で記述し,本コンパイラはデータフローグラフを介した独自のコンパイル手法を用いて処理する.本放送受信試作機では,本プロセッサ上に地上波デジタルテレビ「ワンセグ」とFMラジオの復調処理を実装し、実放送波によるそれらのリアルタイム復調とソフトウェアの変更による復調処理の切り替えを実現した.これは,カーチューナ向けプロセッサとしての本プロセッサの有用性を実証するものである.
著者
大柴 小枝子 小舘 亮之 荒川 薫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp."SSS-4"-"SSS-5", 2010-03-02

ブロードバンド環境の構築など電子情報通信分野における急速な技術進歩は、競争のグローバル化を進展させている。そのため経済の持続的な繁栄や市民生活の安定、ざらには、社会を取り巻く環境、エネルギー問題対策など、未来を切り開くためには科学・技術の一層の発展と研究成果からの絶えざるイノベーションの創出が求められている。そのようなイノベーションを創出できる研究開発人材の確保が重要となるが、一方で、将来を担う研究者となるはずの博士号取得者が就く常勤職が少ないなど、その就職が社会問題化している。本企画では、企業・研究所のトップ・経営層、第一線で活躍する大学教育者の視点から、「今必要とされている理工系人材」および、「将来のイノベーションシステムのあり方」について課題を提議する。さらにパネルディスカッションにおいては、産業界において博士号取得者を有効に活用するにはどうしたらいいのか、大学でどのような人材教育をすべきであるか、未来を切り開く理工系人材にはどのようなことが求められているか、などの課題を参加者とともに考える。
著者
大槻 知明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WBS, ワイドバンドシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.71, pp.31-36, 2009-05-27

本稿では,無線通信・放送分野での誤り訂正技術動向を,低密度パリティ検査(LDPC)符号を中心に解説する.まず,LDPC符号について説明した後,通信や放送の標準に採用されているLDPC符号を中心に解説する.また,無線通信で不可欠な技術となっているMIMO(Multiple-Input Multiple-Output)に関連したLDPC符号の研究動向について解説する.さらに,近年注目が高まっている中継通信でのLDPC符号の研究動向について解説する.
著者
田野崎 真司 谷口 宏 Devaraj Balasigamani 稲場 文男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C-I, エレクトロニクス, I-光・波動 (ISSN:09151893)
巻号頁・発行日
vol.81, no.6, pp.366-367, 1998-06-25
被引用文献数
5

レーザ色素のエタノール溶液を米, 麦粒を用いた植物生体組織に浸み込ませ, レーザ光励起による入出力および発光スペクトル特性の測定により, 光共振器なしでのこれらの試料のレーザ発振が確認された.これは, 生体組織内の微細構造による光多重散乱の有効な帰還誘導放出効果に基づくものと考えられる.
著者
黒野 正裕 伊澤 清順 栗原 雅幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OCS, 光通信システム
巻号頁・発行日
vol.95, no.343, pp.45-52, 1995-10-27
参考文献数
9
被引用文献数
1

落雷の多い北陸電力石川総合制御所管内のOPGW(光ファイバ複合架空地線)40kmを対象に、常時および落雷時の偏波変動を測定し、偏波変動特性を評価した。その結果、落雷による偏波変動が測定期間中(2ヵ月半)に51回検出された。偏波変動の継続時間は2〜5msec、立上り時間は50〜200μsec、波尾は数kHzの減衰振動を示し、最も大きい変動では偏波状態が反転する位置まで達した。また、LLS(落雷位置標定システム)落雷検出位置および送電線トリップの記録との比較から、OPGWの観測ルートから数10km離れた落雷でも偏波変動が発生することが判明した。