著者
相沢 友勝 岡川 啓悟 カシャニ メハダッド
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMD, 機構デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.457, pp.13-16, 2008-01-18
被引用文献数
2

板厚0.2〜0.3mmの金属薄板を穴あき絶縁シートを挟んで重ね,これを平板状ワンターンコイルの上または間に固定し,コンデンサ電源からコイルにインパルス大電流を急激に流す.金属薄板には,磁束が交差し,渦電流が流れ,磁気圧力が働く.この圧力と渦電流加熱により,重ねた金属薄板は穴のあいた部分で圧接される.板厚0.05mmの銅箔も加圧用金属薄板を用いて同様に圧接される.このような電磁圧接により絶縁導体間を穴を介して接続する各種方法および実験結果を述べる.
著者
Uranishi Yuuki Sakata Muneyuki Arai Ismail MANABE Yoshitsugu SUNAHARA Hideki CHIHARA Kunihiro
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.411, pp.405-410, 2008-01-07

This paper proposes a system for managing users and books in a room using various sensors. The proposed system consists of an RFID (Radio Frequency Identification) sensor, a non-contact IC card sensor and camera sensors. When a user enters a room, he/she is identified using IC card, and a tracking process by camera sensors starts at the same time of the identification. Users in the room are tracked by multiple camera sensors. Each book has an RFID tag, and an RFID sensor is attached to a bookshelf. An existence of the books is observed by the RFID sensor. In addition, a user who takes out or returns the book can be recognized by the camera sensors. A prototype was implemented, and the system has demonstrated that the users and books were observed without cumbersome procedures.
著者
河東 晴子 寺島 美昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.76, pp.1-6, 2008-05-23
被引用文献数
1

リモートセンシングのための高効率高安全な通信方式として、ネットワークコーディング通信方式を提案する。ネットワークコーディングでは、各ノードにおいて、データのルーチングだけでなく、入力情報に演算(符号化)を施して出力情報を作成する処理を行うことにより、伝送効率および秘匿性向上を実現できることが特徴である。本稿では、ネットワークコーディングにおける情報の秘匿性に関する尺度、および秘匿性を増すための新規アルゴリズムを提案する。
著者
松野 陽一郎 山崎 達也 松田 潤 石井 信
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.688, pp.91-98, 2001-03-16

本研究では, マルチエージェント競合系の例としてカードゲームであるハーツを取り上げ, Actor-Cmicアルゴリズムと先読みを用いた強化学習法を提案する. この系では, 部分観測マルコフ決定過程における強化学習を取り扱わねばならない. 提案手法では, ゲームを序盤, 中盤, 終盤の3つの局面に分割し, それぞれの局面でActorを切り換えて行動制御と学習を行う. 中盤においては, 期待TD誤差に基づく先読みを用いた行動選択を行う. この際, Criticによって近似された状態評価関数と相手戦略から推定した状態遷移確率を用いて期待TD誤差を計算することで部分観測性に対処する. 本手法の有効性を計算機シミュレーション実験により確認した.
著者
冨田 宣也 片岡 裕雅 郷原 麻衣子 箱崎 正洋 バトバータル 長尾 和彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.632, pp.121-124, 2006-02-25
被引用文献数
3

コンピュータ教育においてプログラミング学習は大きな要素を占める.しかし,個々の理解度に差が生じやすく,学習意欲が低下しやすいという傾向がある.本研究では,遠隔ペアプログラミングやテストファースト指向の課題演習といった,XP(eXtreme Programming)の手法を取り入れたプログラミング学習支援システムを提案する.本システムの利用によって,相互学習による理解度の向上,学習意欲の改善がみられた.本報告では,学習におけるXPの有用性について調査し,通常のペアプログラミングと遠隔ペアプログラミングとの効率の比較,考察を行う.
著者
堀田 政二 井上 光平 浦浜 喜一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.702, pp.95-100, 2001-03-16
被引用文献数
1

画像検索を高速化するためのフィルタリング法として,特徴ベクトルの次元削減に基づく距離の不等式とクラスタリングに基づく三角不等式とを利用する手法を提案する.画像の非類似度をカラーヒストグラム間の2次形式距離で測り,それに基づいてクラスタリングと類似検索を行う.まずデータベース画像をk平均法でクラスタリングする.このとき特徴ベクトルの次元削減に基づくフィルタリングによって計算時間を短縮する.クラスタリングによって得られる代表点を画像のkNN検索でのフィルタリングに利用する.このときにも特徴ベクトルの次元削減に基づくフィルタリングを組合せて用いる.実験により,次元削減によってクラスタリングが高速化されることと,クラスタリングと次元削減の両方に基づくフィルタリングを用いることにより,画像検索の時間が短縮されることを示す.
著者
蜷川 繁 広瀬 貞樹 長谷 博行 米田 政明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-コンピュータ (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.80, no.11, pp.856-865, 1997-11-25
被引用文献数
3

Wolframはセルオートマトンを四つのクラスに分類することを提案したが, 特にクラス3とクラス4の分類が困難な問題となっている. 本論文ではパワースペクトルを用いたスペクトル解析による1次元セルオートマトンのクラス3とクラス4の分類方法を提案する. クラス3およびクラス4に分類されるすべての1次元2状態3近傍セルオートマトン(単純セルオートマトン)についてスペクトル解析を行ったところ, クラス3のセルオートマトンは白色雑音型の不規則な変化をするかあるいは不規則な変化をしている中で周期2の周期的な変化をする確率が高いのに対して, クラス4のセルオートマトンはセルオートマトン固有の周期で周期的な変化をする確率が高いことがわかった. 更に, より複雑な1次元3状態3近傍セルオートマトンおよび1次元2状態5近傍セルオートマトンから無作為に選んだセルオートマトンのうちクラス3またはクラス4と推測されるセルオートマトンについてスペクトル解析を行ったところ, 単純セルオートマトンの場合と同様の特徴をもったパワースペクトルが得られた. これらのことから, スペクトル解析は1次元セルオートマトンのクラス3とクラス4の分類に有効であると考えられる.
著者
馬 〓 飯田 一弘 謝 孟春 西野 順二 小高 知宏 小倉 久和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.85, no.1, pp.21-30, 2002-01-01

多数本のケーブルを最適に配線する最適配線経路選定問題に対する遺伝的アルゴリズム(GA)の構成法を提案する.配線経路に制約のない場合は, 個々のケーブルの最適経路を有限離散グラフにおけるダイクストラ法により得ればよい.しかし配線経路に容量の制約をもつ場合はダイクストラ法では最適化できない.提案するGAは, 2階層からなる染色体コーディングを採用した2階層GAである.各ケーブルの経路とケーブル経路の組合せとをそれぞれの階層とし, それぞれの階層における遺伝的操作によって全体として配線経路選定の最適化を図る.前者の階層における遺伝的操作として, ブロック交叉とブロック突然変異を導入した.また, 後者の階層で生成される制約条件を満たさない致死遺伝子を利用する手法も工夫した.コンピュータシミュレーションにより, これらの遺伝的操作をもつ2階層GAが, 経路探索問題に対して有効に働くことを確認した.
著者
鈴木 源吾 山室 雅司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, no.1, 1995-03-27

企業における情報基盤整備の一環である企業全体の情報モデル作成では,スキーマ統合が必要である.筆者らは,スキーマ統合に用いる共通データモデルとして概念グラフを用いて,スキーマ間の異種性解消を容易にする方法を提案した.本稿では,このアプローチではスキーマ要素間の類似度計算も容易になることを述べる.
著者
宮本 俊光 臼井 健太 牧志 純 菅沼 拓夫 白鳥 則郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.204, pp.111-116, 2008-09-04

本論文では,共生コンピューティングの概念に基づき,実空間(RS)からディジタル空間(DS),およびDSからRSへの情報の流れを制御し,協調作業の効果的な支援を実現する手法を提案する.具体的には,DS内の共有作業領域と個別作業領域の利用を,協調作業の進行状況に応じて適宜制限することによって,協調作業の進行を促進する手法を提案する.これにより,知的協調作業の質的向上を実現する高度な支援が可能となる.本論文では,本提案手法を知的協調作業の一つであるグループ学習ドメインに適用する.具体的には,教師と複数の生徒によるグループでの問題解決において,DS内の共有作業領域をRS側に対し適切なタイミングで提示することにより,協調作業の進行がより効果的に行えることを示す.実験結果から,グループ学習の進度に合わせて共有作業領域を適切なタイミングで提示することによって,学習結果の質が向上することを確認した.
著者
川人 光男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.91, no.2, pp.123-130, 2008-02-01
被引用文献数
9

最近20年間に脳科学は著しく進展し,脳活動を非侵襲的に計測する新手法の開発,分子生物学の実験手法の導入,計算理論の発展などの進歩により,基礎科学として新しい様相を呈するにとどまらず,コミュニケーション技術,経済活動,先端医療などに大きく貢献する可能性が示された.一般の人々の普段の生活に,脳科学が大きな影響を与える応用科学としての側面が顕著になったといえる.本稿では,筆者らが提案している脳と情報ネットワークを直接つなぐ新しいインタフェース:ブレイン・ネットワークインタフェースについて解説する.
著者
高塚 伸太朗 村林 俊 三田村 好矩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.122, pp.9-12, 2005-06-10

睡眠時無呼吸の簡便な検出のために心拍変動の呼吸性不整脈に着目した解析手法を提案した。これは呼吸性不整脈を正弦波と考えてフィッティングを行うことで呼吸の間隔を得ようとするもので、健常者の心電図から得られたRR間隔に対して解析を行ったところ非常によい一致が見られた。また、無呼吸症患者の心電図に対し解析を行い、正常例との明らかな差とより精度のより結果のための課題を得た。これらより、本手法の睡眠時無呼吸の検出に対する有効性が示唆された。
著者
菊田 裕次 井上 創造 岩井原 瑞穂
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.31, pp.41-48, 2000-05-02
被引用文献数
1

近年の計算機の処理能力の進歩により, 計算機が大量の情報を処理することが可能になってきた.それに伴い, 利用者が大量の情報を扱わなければならないような機会が増加しつつある.利用者が大量の情報を扱うことを可能にするためには, 情報フィルタリングと情報可視化の手法を効果的に組み合わせて用いることが重要である.つまり, 情報フィルタリングにより重要度がつけられた情報を, 重要度を反映しながら可視化することが要求される.本稿では, 種々の情報視覚化の手法に対し, 個々の視覚化対象の重用度を反映しているかを評価する手法を提案する.我々は, 個々の視覚化対象の重要度をどの程度反映しているかを示す尺度として, 表示達成度を提案し, これにより情報視覚化の手法が重要度をどの程度反映しているかを評価することが可能になった.
著者
平藤 雅之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICD, 集積回路 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.163, pp.47-51, 2007-07-19

センサネットワークは,地球環境モニタリング,バイオエネルギー資源等の増産,食の安全・安心などに活用できる。しかし,センサノードを多数設置するためには大幅な低コスト化,ブロードバンドサービスあるいは速距離通信技術が必要である。将来,光合成速度,土壌水分分布,植物の生理状態などが計測できるようになるが,センサネットワークは高収益農業,環境ビジネス,温暖化対策等のキーテクノロジーになることが期待される。また,モニタリングだけではなく屋外の環境制御技術として,砂漠の緑化などにも活用できるだろう。
著者
沖野 正宗 牛島 準一 加藤 聰彦 伊藤 秀一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PN, フォトニックネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.508, pp.71-74, 2003-12-12

近年無線アドホックネットワークにおけるルーチングプロトコルの研究が注目されている。将来アドホックネットワークの発展により、多くのノードが集まった高密度なアドホックネットワークで効率的に経路を確立するためのルーチング手法が必要となってくる。現在提案されているAODV(Ad hoc On-demand Distance Vector)のように、経路制御メッセージを受信した全てのノードが再ブロードキャストを行うルーチング手法は高密度なアドホックネットワークでは適切とはいえない。そこで我々はAODVを高密度なアドホックネットワークに適用したルーチングプロトコルについて検討している。本方式では、無線到達範囲の遠くにいるノードを経路制御メッセージの中継ノードとして選択し、ネットワークに広がる経路制御やデータのためのメッセージ数を減らし、宛先ノードまでのホップ数を最小限に抑えるルーチング方式を実現している。本稿ではこの方式の詳細について述べる。
著者
前田 正浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.601, pp.25-29, 2004-01-19

我々は新しいアーキテクチャの人工ニューラルネットワークシミュレータ:"Sphincs"(Simulator with Parallel and Hierarchical mechanisms for Investigation of Neural Computation System)の開発を行っている。このシミュレータは生体脳の持っている特性をより現実的にシミュレーションすること目的としており、大規模かつ複雑な機能を操作するために、1.自動ネットワーク生成機能,2.複数のマルチレイヤネットワークの操作,3.生体神経を参考にしたニューロンモデル(例:Basket,Pyramidal,etc.),4.自動ネットワーク生成する前の元設計図段階で、Genetic Algorithmの様に交差させる機能を持たせる事により、パラメータ調整作業を省力化させる、等の新しいアイデアを導入している。また、開発にJava[TM]を用いているため、Threadを利用した並列処理や様々なプラットフォームでの実行が可能であるだけでなく、新しいモデルの拡張が容易になるなどの利点を数多く合わせ持っている。
著者
豊田 正史 喜連川 優
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.64, pp.35-40, 2002-05-10
被引用文献数
1

本論文では,定期的に収集したウェブのスナップショットからウェブコミュニティの発展過程を抽出する手法を提案する.ここで言うウェブコミュニティとは,同じトピックに関心をもつ人々や組織によって作成されたウェブページの集合を指す.これまでに,リンク解析を用いてウェブコミュニティを抽出する様々な手法が提案されてきた.我々は,1999,2000,2001年に定期的に収集した3つのウェブスナップショットを比較することで,ウェブコミュニティの発展過程を調査した.この際,成長率,新規率,安定率など,興味ある発展過程の抽出に有用なメトリックスを導入した.さらに,発展過程の視覚化,および抽出の対話的な支援を行うシステムを構築した.このシステムはまず,各ウェブスナップショットから主要なウェブコミュニティとその間の関連度をすべて抽出し,発展過程のデータベースを構築する.ユーザは,関連度およびメトリックスを用いて,発展過程を抽出することができる.最後に,このシステムを用いて抽出した発展過程の例を幾つか示す.
著者
日渡 裕也 若原 俊彦 庵 博文 鄭 自力 柴田 宗久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TM, テレコミュニケーションマネジメント (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.462, pp.25-30, 2007-01-11

本論文では,ユーザのWebページ閲覧履歴からユーザが興味や関心を持つ分野を特定し,その分野における興味の度合いを定義してその強さを定量化するとともに,コミュニティ内のユーザ間で類似の興味や関心を持つユーザ同士の情報共有やコミュニケーションを支援するコミュニティシステムを提案する.本システムは,ユーザの興味分野を階層的に分類し,ユーザが閲覧したページがどの分野に属するかをベイズ推論によって判定し,ユーザの興味の強さを計算する.また,webページを閲覧した結果,その後のユーザの行動(コメントを送ったり,ブックマークを付加したり,トラックバックしたりする)をも考慮してユーザの興味度を算出する.さらに,これに基づいてポップアップウインドウの表示方法を変更したり,ランキングを表示したり,興味度数などを表示しユーザ間のコミュニケーション支援に役立てる.上記の考えに基づき,プロトタイプシステムを構築し実験を行なった結果, ",社会","国際","政治"など8分野にユーザの興味を分類し,70%以上の精度で興味度を判定出来ることを確認した.