著者
日野 滋樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CST, コンカレント工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.389, pp.35-40, 2005-11-03

インターネットサービスの内部でグラフアルゴリズムが応用されることが増えているが、その殆どが階層構造など特別なグラフ構造に依存して高速化されたものである。ここでは、特定の構造に依存しない一般グラフ上のアルゴリズムが応用できないかを考える。例題として、ノード間の直接的関係の強さを枝重みで表すグラフにおいて、他ノードを経由して伝搬される関係強度を加味したノード間の関係強度を求める問題を取り上げ、計算方法の簡略化と適用場面を想定した妥当性の関係について考察した。計算対象経路を、起点に近いノードに発する枝優先で選択した有向木を基準として順方向の枝のみを加えた部分グラフ上の経路に絞り込むことで、一般グラフを対象とするアルゴリズムが伴いやすい組み合わせ爆発を抑止しつつ、関係強度のランキングを提示する。隣接相手が少ないノードを起点とするとき、全経路を計算したときとほぼ同じ結果を得た。これをネット上の人間関係や企業間の依存関係のモデルに当てはめると妥当な結果になる。
著者
上河内 頌之 松浦 佐江子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.364, pp.37-42, 2006-11-11

プログラミングではソースコードを作成し、動作の確認のためテストを行う必要がある。だが従来のプログラミング演習では、ソースコードの作成に重点が置かれており、テスト方法の学習が十分に行えていない。学習者自身で十分にテストを行えるようにするため、Java言語を対象に『テストするメソッドの決定、テストデータの作成、テストプログラム作成と実行』の3フェーズで定義した単体テストプロセスに対するテスト方法学習支援を提案する。また学習者に対し、より効果的な学習を提供するため、学習者自身でチュートリアル実行など各フェーズの支援内容を変更出来るテスト方法学習支援ツールを開発した。
著者
蓬菜 博哉 灘本 明代 田中 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学
巻号頁・発行日
vol.103, no.191, pp.61-66, 2003-07-10

これまで我々は,「容易に」「楽しく」「片手間に」Webコンテンツを取得するために,Webコンテンツを放送型コンテンツに変換してきた.本論文では,この放送型コンテンツをより親しみのあるコンテンツに変換することを目的とし,Webコンテンツを対話型番組に変換することを行う.本論文で提案する対話型番組とは漫才を用いた放送型コンテンツの事である.Webコンテンツを漫才に変換することにより,幅広い年齢のユーザ層にとって内容の理解を容易にするとともに,これまでWebコンテンツ取得時に必要であった能動的操作を軽減する事が可能となる.そこで,本論文ではまず漫才の形式化に取り組み,Webコンテンツから漫才形式に基づいた対話型番組に自動変換する機構を提案する.
著者
下川 俊彦 木場 雄一 中川 郁夫 山本 文冶 吉田 紀彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IA, インターネットアーキテクチャ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.176, pp.1-8, 2001-07-05
参考文献数
6
被引用文献数
3

大規模なストリーミング配信では, ストリーミングサーバも広域に分散配置することが有効である.この場合, 各利用者からの処理要求を, どのようにして最適なストリーミングサーバに誘導するのか, という問題が生じる.本研究では, インターネット上の経路情報とDNSを利用することで, 利用者から透過かつサーバやクライアントから非依存に実現可能なシステムを開発した.本システムを月食中継システムに適用し, 評価を行った.
著者
早水 悠登 合田 和生 中野 美由紀 喜連川 優
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.328, pp.67-72, 2010-11-29

昨今、データセンターにおけるサーバの消費電力増加が著しい。これらサーバのなかでも、データセンターの中でもメジャーなアプリケーションであるオンライントランザクション処理(OLTP)の省電力化が重要である。OLTPシステムはサービスレベル契約(SLA)を満たすことが求められるため省電力化が難しく、これまでのところ有効な省電力手法はほとんど提案されていない。本論文では、OLTPにおけるアプリケーション指向省電力を提案する。我々の手法では、OLTPアプリケーション性能の測定にもとづきプロセッサの動作周波数を動的に調整する。これにより、SLAを満たしつつOLTPシステムの消費電力を削減できる。TPC-Cと実サーバの負荷データを利用した実験では、最大でサーバ全体の消費電力における11%の消費電力削減効果があることが確認された。
著者
広田 健人 太田 聡
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.449, pp.199-204, 2011-02-24

WWW (World Wide Web)サービスは,多くのサーバマシンで構成したクラスタにより提供されることがある.サーバクラスタの消費電力の節減は電力コストや地球環境の点で重要である.サーバクラスタの消費電力は,与えられる負荷を測定し,必要なマシン台数を判定し,必要最小限のマシンを稼働させることによって低減できる.これを実現するためには,必要なマシン数の判定技術が必要になる.この技術は,クラスタ負荷に関する複数の指標を測定し,それらの間の関連性も考慮し,かつ仕様変更に柔軟に対応可能であることが必要である.本稿では,この条件を満たす手法として機械学習に基づく方法を提案する.機械学習の適用法を示し,省電力制御プログラムを実装し,実験により提案方法の有効性を明らかにする.
著者
倉光 正己 伊佐冶 圭介 荒木 光彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.365, pp.1-8, 1999-10-21
被引用文献数
5

筆者らは、3次特性非線形素子を含む3次元発振器にカオスが生じるための必要条件に関して議論してきた.本論文では,まず従来のカオス発生条件の仮説をより適切な表現方法に書き改める.この条件を,従来検討した3次元発振器を全て包含する一般的な表現の3次元発振器に適用し,カオスの発生する可能性のある線形パラメタ領域を求める方法を提案する.シミュレーションの結果,この方法で求めた領域の広い範囲で,実際カオスの発生することを確かめた.この結果から,従来知られている回路構成の異なる3次元発振器に発生するさまざまのカオスは,一般的な発振器表現においては,トポロジカルに繋がった同一領域内の現象であることが分かる.

2 0 0 0 IWCS2007報告

著者
服部 知之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OFT, 光ファイバ応用技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.451, pp.5-8, 2008-01-17

2007年11月11日〜14日に米国フロリダ州ブエナ・ビスタで開催された第56回International Wire and Cable Symposiumの概要を報告する。
著者
野村 俊昭 石井 六哉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DSP, ディジタル信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.95, no.68, pp.39-46, 1995-05-26
被引用文献数
1

本論文では,快音・不快音の特徴を解明するため,パワースペクトルに着目し9種類の自然音について解析を行った。解析は,始めに各対象音を一定のフレーム長で切り出してパワースペクトルを算出した。次に求めたパワースペクトルについて1次と2次の関数による近似を行い,近似関数の係数をパラメータとした。各音のパラメータを比較した結果,パワースペクトルの4kHz〜20kHzの帯域を2次関数での近似を行うと,快音は2次の係数が負,負快音は正になる。またパワースペクトルがピークに達してからの減衰の傾斜が,快音は緩やかな傾斜から10kHzを越えて急峻な傾斜となる。これに対し不快音は快音の急峻な傾斜に比べ緩やかな傾斜で減衰し高域にホワイトノイズ的成分を持つことが分かった。
著者
土屋 明仁 宮寺 庸造 夜久 竹夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.41, pp.19-24, 2001-05-04
被引用文献数
1

URLの登録/再利用を行う際の問題として, URLは階層構造をなす分類項目に一意に類別されるが複数の内容を含むURLの類別が困難, URL相互の関連が欠落するなどがあげられる. 本研究では多変最解析の手法を用いて上記の問題点の解決を試みた. 開発にはクロスプラットフォーム, ネットワーク型のソフトウェア開発が比較的容易に行えるJAVA言語と, WWWブラウザにはNetscapeナビゲータを用いた. 新しいURLナビゲータではキーワードによるURLの意味付けが可能で, またURL相互の関連性が提示される. 利用者の思考状態に対応して動的に変化するURL集合を操作することによって, 思考活動に対して自然でURL相互の関連に基づいたウェブコンテンツの参照を支援できると考えられ, これまでにないURL資産の運用が実現できる可能性がある.
著者
白鳥 貴亮 中澤 篤志 池内 克史
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.90, no.8, pp.2242-2252, 2007-08-01
被引用文献数
6

近年コンピュータグラフィックスの分野では,自然なキャラクタのアニメーションを生成する手法が数多く提案されてきている.しかし,人間の振舞いの印象を大きく左右する表現を考慮した手法はほとんど提案されていない.そこで本論文では,表現が重要な要因となる舞踊動作を対象として,入力される音楽信号から舞踊の表現に関係する音楽情景を解析し,その結果に合った舞踊動作を生成する手法を提案する.これにより従来手法では不可能であった,音楽に合った豊かな表現をもつ舞踊動作を生成することを目的とする.動きデータからは動きのリズムと盛り上がりの特徴量を,音楽データからは楽曲構造解析によってセグメント分割し,特徴量としてリズム,盛り上がりを抽出する.舞踊動作生成時は,まず構造解析によって得られる音楽セグメント内のリズム成分と高い相関を示す動きの候補セグメントをすべて抽出する.そして最後に盛り上がり成分の相関を求めることで最適な動きセグメントを選択し,連結することで舞踊動作が生成される.様々な楽曲や動きデータに適用して実験を行い,その有効性を示す.
著者
大東 俊博 白石 善明 森井 昌克
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.729, pp.43-48, 2005-03-10

無線LAN用の暗号化プロトコルであるWEPは2001年にFMS攻撃によって破られた.FMS攻撃に対して耐性を持たせるために, FMS攻撃で用いられるweak IVを取り除く実装が現在のWEPではなされている.既に我々は, 現在使われているバージョンのWEPに対して既知IV攻撃を提案し, ほぼ全てのIVがweak IVになることを指摘している.提案した既知IV攻撃は64ビットのセッションキーを用いるWEPに対しては現実的な解読の脅威を増大させ, 128ビットのセッションキーを用いるWEPに対しては計算量を実行可能な値まで削減している.本稿では, 我々は全てのweak IVの中で特に偏差の大きなIVを選別する方法を与えることで更に効果的な鍵復元攻撃を実現する.提案手法は128ビットのセッションキーを用いるWEPに対して現実的な時間での解読を可能にする.したがって, FMS攻撃のweak IVを取り除いたWEP実装はもはや安全とはいえない.
著者
北浦 明人 岩井 誠人 笹岡 秀一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.90, no.3, pp.315-317, 2007-03-01
被引用文献数
6

本論文では,フェージング変動が緩やかに変化しているような環境での秘密鍵共有方式として,二つのアンテナの受信信号強度の大小比較により2値化を行う方式を提案する.また,提案方式の性能を計算機シミュレーションにより評価を行った.
著者
今井 友裕 小川 恭孝 大鐘 武雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.368, pp.15-21, 2001-10-13
被引用文献数
16

本報告では、OFDM通信系におけるアダプティブアレーの提案を行っている。このアレーはFFT後の各搬送波毎にウェイトの乗算を行っており、ガードインターバル内の干渉波のマルチパス波全てを一つのアレー自由度で抑圧し、希望波のマルチパスのエネルギーを取り込むように動作する。希望波と干渉波それぞれのトレーニング区間の信号が既知である条件のもとで、受信側でスライディング相関器を用いて自己相関系列を求め、それぞれのマルチパス波の遅延時間推定を行う。更に、その複素振幅をMMSE基準に従って精度良く推定する。その結果にFFT処理を行い、希望波と干渉波の各搬送波毎にアレー応答ベクトルを求める。それらを用いてウェイトの決定を行う。計算機シミュレーションの結果、従来のウェイト制御アルゴリズムに比べて、出力SINR、ビット誤り率ともに優れた特性を示すことが分かった。
著者
曽我 麻佐子 海野 敏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.611, pp.25-28, 2007-03-16

本研究では,ダンス・レッスンで実用できる振付を自動的に生成するシステムの開発を目指している.モーションキャプチャで取得したバレエおよびコンテンポラリーダンスの基本動作を組み合わせ,ダンスの振付を自動生成するシステムを試作した.本システムは,条件を選択することで,異なる性質の振付を生成することができる.実用的な振付を生成するアルゴリズムを考案するため,異なる条件による振付生成実験を行った.各アルゴリズムによって生成された振付をダンサーに実演してもらったところ,実用的な振付を生成するための要素が明らかになった.
著者
渋谷 茂一 石塚 春雄 亀島 昭徳 木下 敏雄 安藤 秀哉 吉村 和昭 鈴木 喬 賀来 壽一 海野 幸次郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播
巻号頁・発行日
vol.97, no.228, pp.1-8, 1997-08-22
被引用文献数
23

何百光年もの遠い星が輝いて見えるのは、星から地球えの光の伝達形式が吸収や屈折や散乱のない「自由空間伝搬」のおかげである。人工的な無線通信で自由空間伝搬に最も近いのは、衛星間と衛星地球間の通信で、良質安定な通信品質が得られる。自由空間伝搬を、地上通信に応用するには、地球表面(大地)の反射と回折の影響と大気の屈折効果を「実用上の自由空間伝搬条件」の限度内に抑制する必要がある。1960年以降、日本のマイクロ波中継システムが、世界各国に広く輸出されて重要な幹線用に採用されたのは、「自由空間伝播路設計法」のノーハウを駆使して、高品質な中継システムの提供に成功したからにほかならない。われわれは、この貴重な経験を「自由空間型EMCテストサイト」の実現に役立てるべく、研究開発を重ねて来た。その結果、VHF・UHF・SHF・EHF以上(30MHz〜400GHz)の周波数帯域に広く適用でき、測定距離(0.5m〜10m)を任意に選択できるUniversal(万能)なUtility Test site(UUTS/U site)の実用化に成功した。本論文は、EMCテストサイトに実用上要求される「自由空間伝搬の条件」と「自由空間化の方法」、「Universal Site」の実施例について述べる。
著者
松尾 賢一 上田 勝彦 梅田 三千雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.80, no.6, pp.1617-1626, 1997-06-25
被引用文献数
56

2値画像の単純さを表す尺度とされる複雑度および平均隣接数を用いて, 適応しきい値法に基づく情景画像からの銀行看板上の文字列抽出方法について述べる. 明度情景画像に対して各明度値をしきい値として2値化し, 複雑度あるいは平均隣接数を求めて変化を曲線に表す. この変化の極大となる点より, 比較的単純な2値画像が得られる複数のしきい値を定める. これにより, 明度情景画像を複数枚の分解画像と呼ぶ2値画像に変換する. そして, 分解画像内における閉領域の外接方形の形状から閉領域を3種類に分類する. このうち文字領域候補として分類された方形に対して文字列の連結性を規定する4条件を設定し, それをもとに分解画像ごとに文字列領域候補を決定する. 次に, 分解画像ごとに得られた文字列領域候補を重畳した文字列統合画像を作成し, X軸方向における文字総数ヒストグラムより, 文字列候補の出現頻度を求め文字列領域を抽出する. 本手法より, カラー情景画像100枚中450文字を対象に文字列抽出実験を行い, 分解画像の作成に複雑度を用いた手法から, 文字領域抽出率93.3%, 文字列領域候補抽出率85%, 文字列領域抽出数は100列中97列の結果が得られた.
著者
後藤 正徳 佐藤 充 中島 耕太 久門 耕一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CPSY, コンピュータシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.287, pp.7-12, 2006-10-06
被引用文献数
8

近年のPCクラスタで使用されているインタコネクトは高性能化し,メモリバンド幅のスループット性能に近付きつつある.そこで,我々は高速インタコネクトを使用し,遠隔ノードのメモリをスワップとして用いる遠隔スワップメモリ技術の実現可能性を検討している.評価を行うために,我々は遠隔スワップメモリシステムNuzuraを実装した.Nuzuraは10Gb Ethernet上でRDMAを実現するNIC UZURAと,これを用いたネットワークブロックデバイスRNBDをスワップデバイスとして用いる.評価に際しては,本システム上で搭載メモリの数倍を要求する複数のHPCアプリケーションを実行し,性能を測定した.実験結果から,アプリケーションのメモリアクセスパターンや遠隔スワップメモリの使用比率に応じて性能オーバヘッドが異なることを示した.また,ページ置換方式の変更によって姫野ベンチマークの性能が4倍近く向上することを示した.
著者
実藤 亨 井上 真杉 大西 真晶 森野 博章
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. USN, ユビキタス・センサネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.399, pp.29-34, 2009-01-15
被引用文献数
6

ユビキタスセンサーネットワーク技術を利用したビジネス展開を考えた場合、現状漠然とした疑問点が存在する。まず、マーケットニーズそのものは大きく見えるが、実際にビジネスとして採算が取れるまでにどのようなマイルストーンが存在するのか?また、あと何年で採算性の見合うマーケットに成長できるのか?さらに、従来ネットワークビジネスと本質的に何が異なるのか?何が斬新なのか?そして誰がユビキタスセンサーネットのビジネスプレイヤーになり、誰がユーザとして利用するか?上記のような漠然とした疑問が存在する中でユビキタスセンサーネットワーク研究は進められてきており、現状その試験運用も含めた研究の中で何らかの解決が導き出されてきた。本講演においては、現在研究されているユビキタスセンサーネットワークに想定されるビジネス展開に向けた課題を整理して解決案を検討していく。
著者
斎藤 宏文 山田 隆宏 中谷 一郎 杉森 明志 神谷 典史 大塚 誠
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.1, 1996-03-11

深宇宙探査機や観測衛星からのデータを高品質に伝送するため、リードソロモン符号は重要な役割をする。CCSDSではリードソロモン符号の仕様を定めている。今回月探査機(LUNAR-A)及び火星探査機(PLANET-B)搭載を目的としたCCSDS準拠リードソロモンエンコーダを開発し、評価を終了した。本リードソロモンエンコーダは、回路に工夫を加える事により、インタリーブ2の場合一個のFPGAに納めることができた。評価の結果、最高動作速度70Mbpsを確認した。回路はインタリーブの深さを容易に変更できる構成で設計した。現在インタリーブ5のリードソロモンエンコーダを開発中である。さらにゲートアレイ化や、目的毎の回路構成最適化により、処理速度を向上させることも可能で、将来予想される高分解能観測画像データの高品質伝送にも、今回開発した回路方式は対応できる。