- 著者
 
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             加藤 由樹
             
             杉村 和枝
             
             赤堀 侃司
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 日本教育工学会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.29, no.2, pp.93-105, 2005 
 
          
          
          
          - 被引用文献数
 
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             6
             
             
             
          
        
 
        
        
        本研究は, 電子メールのコミュニケーションで生じる感情に及ぼす, メール文の内容の影響に注目した.本論文は, 研究Iと研究IIから構成される.研究Iでは, 62名の被験者に, 実際に電子メールを使ってコミュニケーションを行ってもらい, ここで収集したデータから, 電子メールの内容と, それを読んだ時の感情的な側面との関係を, 重回帰分析を用いて探索的に調べた.結果から, 「顔文字」, 「性別の返答」, 「質問」, 「強調記号」, 「文字数」の影響が示された.続いて, 研究IIでは, これらの要因の影響を仮説として, 23名の被験者に, これらの要因を操作したメール文を提示して, それを読んだときの感情を測定した.結果から, これらの要因の影響は, 概ね支持された.このことから, 電子メールでは, 自己を強く主張するのではなく, 相手との関わり合いを重視し, 顔文字などを上手く用いることで, コミュニケーションが良好になる可能性が示唆された.