著者
Issei KATO Yuta MASUDA Kei NAGASHIMA
出版者
National Institute of Occupational Safety and Health
雑誌
Industrial Health (ISSN:00198366)
巻号頁・発行日
pp.2021-0072, (Released:2021-08-20)
被引用文献数
5

Surgical masks are widely used for the prevention of respiratory infections. However, the risk of heat stroke during intense work or exercise in hot and humid environments is a concern. This study aimed to examine whether wearing surgical masks increases the risk of heat stroke during mild exercise in such environments. Twelve participants conducted treadmill exercise for 30 min at 6 km/h, with 5% slope, 35°C ambient temperature, and 65% relative humidity, while wearing or not a surgical mask (mask and control trials, respectively). Rectal temperature (Trec), ear canal temperature (Tear), and mean skin temperature (mean Tskin) were assessed. Skin temperature and humidity of the perioral area of the face (Tface and RHface) were also estimated. Thermal sensation and discomfort, sensation of humidity, fatigue, and thirst were rated using the visual analogue scale. Trec, Tear, mean Tskin, and Tface increased during the exercise, without any difference between the two trials. RHface during the exercise was greater in the mask trial. The psychological ratings increased during the exercise, without any difference between the two trials. These results suggest that wearing surgical masks does not increase the risk of heat stroke during mild exercise in moist heat.
著者
日比野 友亮 伊藤 雄一
出版者
一般社団法人 日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
pp.22-011, (Released:2022-11-05)
参考文献数
23

Two species of the moray eels, Gymnothorax mucifer Snyder, 1904 and Gymnothorax niphostigmus Chen, Shao and Chen, 1996 are reported from Japanese waters for the first time. The former has been previously recorded from Australia, Taiwan, New Caledonia and Hawaii, and the latter from Vietnam and Taiwan. Two specimens of G. mucifer [356 mm and 392 mm of total length (TL), collected from Okinawa Island] conformed with the diagnostic characters and the presence of dark streaks on the branchial basket of the species. Although Gymnothorax mucifer is closely similar to Gymnothorax kidako (Temminck and Schlegel, 1846) in general body coloration and proportions, they differ in color pattern of the anal fin (whitish margin mostly continuous but posteriorly represented by separated spots in G. mucifer vs. entirely continuous in G. kidako), the pattern of the lower jaw (no defined patterned vs. obscured reticulation), and the presence of dark streaks on the branchial basket (present vs. absent or not obvious). One specimen of G. niphostigmus (514 mm TL, collected from Danjo Islands, western Nagasaki Prefecture) fully conformed with the diagnostic characters of the species. The color of the margin of dorsal fin was described as “darkish” for the species in the original description. However, the species including holotype and paratypes has a broken whitish margin on the fin. Although G. niphostigmus is closely similar to Gymnothorax intesi (Fourmanoir and Rivaton, 1979) in both proportional characters and coloration, the former is characterized by smooth edges of the teeth (vs. distinct serrations), the presence of mid-premaxillary teeth (vs. absent), and the margin of the dorsal fin coloration discontinuous whitish, the width less than the anal fin margin (vs. continuous whitish, the width similar to the anal fin margin). The new standard Japanese names, “Takanoha-utsubo” and “Watayuki-utsubo”, are proposed for G. mucifer and G. niphostigmus, respectively.

117 0 0 0 OA 水族四帖

著者
〔奥倉辰行//著〕
出版者
巻号頁・発行日
vol.春,
著者
Akemi SAITO Masaharu YAMAMOTO
出版者
The Japanese Society of Toxicology
雑誌
The Journal of Toxicological Sciences (ISSN:03881350)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.195-200, 1996-08-25 (Released:2008-02-21)
参考文献数
18
被引用文献数
40 54

The oral toxicity of capsaicin was investigated in mice and rats. Oral LD50 values were 118.8 mg/kg for male and 97.4 mg/kg for female mice, and 161.2 mg/kg for male and 148.1 mg/kg for female rats. Major toxic symptoms in mice were salivation, erythema of skin, staggering gait, bradypnea and cyanosis. Some animals showed tremor, clonic convulsion, dyspnea and lateral or prone position and then died 4 to 26 min after dosing. Survivors recovered within 6 hr in mice and 24 hr in rats. Toxic symptoms of fats were almost the same as mice, but rats showing higher incidence of cyanosis, clonic or tonic convulsion, dyspnea and lateral position, and the recovery was later than mice. The cause of death by capsaicin may be due to hypotension and respiratory paralysis in both animals, although the pathophysiology of death is not clearly understood. At pathological examination, erosion and ulcer of gastric fundus were seen in dead animals, while no pathological change was seen in surviving ones.
著者
江崎 悌三
出版者
東京動物學會
雑誌
動物学雑誌
巻号頁・発行日
vol.34, no.402, pp.560-563, 1922
著者
土井 賢治
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.11, pp.971-973, 2018-10-15

深層学習の画像識別分野への適用事例として,ラーメン二郎の画像から提供店舗を識別するモデルを作成した際の具体的な作業項目や勘所を紹介する.学習データの収集および分類工程においては, クローラーで収集した画像に対するクレンジング処理について重点的に解説する.モデルの学習においては, モデルの識別精度向上につながる各種手法(ファインチューニング, データ拡張,モデルアンサンブル)について重点的に解説する.学習したモデルの評価においては, モデルの各種評価指標の解説および, 作成したモデルの具体的な識別精度を提示する.
著者
城ヶ原 貴通 小倉 剛 佐々木 健志 嵩原 建二 川島 由次
出版者
日本哺乳類学会
雑誌
哺乳類科学 (ISSN:0385437X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.29-37, 2003 (Released:2008-06-11)
参考文献数
24
被引用文献数
12

沖縄島北部やんばる地域におけるノネコ(Felis catus)および集落におけるネコの食性と在来種への影響を把握するために,糞分析による食性調査を実施した.その結果,ノネコおよびネコの餌動物は多くの分類群にわたっていた.林道においてノネコは,昆虫,哺乳類,鳥類および爬虫類を主要な餌資源としていることが推察され,集落においては,人工物および昆虫が主な餌資源となっていることが推察された.ノネコの餌動物には多くの在来の希少動物が含まれており,沖縄島固有種で国指定特別天然記念物であるノグチゲラ(Sapheopipo noguchii)をはじめ8種の希少種がノネコの糞より検出された.やんばる地域に生息するノネコおよび集落に生息しているネコは,沖縄島の生態系において陸棲動物のほとんどを捕食できる高次捕食者として位置づけられると考えられた.今後,やんばる地域の生態系を維持するためには,ノネコの排除が必要であり,さらに供給源としての飼いネコの遺棄を防ぐ県民への啓蒙普及活動が不可欠である.
著者
橋本 彩子 神戸 大朋
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.107, no.11, pp.836-841, 2012 (Released:2017-12-15)
参考文献数
28

日本人の食生活については,献立の欧米化,インスタント食品化が進み,最近では伝統的日本食の価値が見直されている。現代日本人の食事では,タンパク質,脂質の摂取が十二分となっているが,金属元素等の微量成分が不足しがちであることが明らかになってきた。本解説の著者らは,人体における亜鉛(Zn)の重要性に着目し,Znの栄養研究を実施してこられた。その中で,味噌等の発酵食品の成分がZn吸収促進効果を持つことを示された。ここでは,亜鉛栄養研究の現状を概観していただき,発酵食品の成分への期待を含めて,今後の研究の展望をわかりやすく解説していただいた。
著者
猪瀬 優理
出版者
北海道社会学会
雑誌
現代社会学研究 (ISSN:09151214)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.1-18, 2010-06-16 (Released:2013-02-28)
参考文献数
23
被引用文献数
4 1

現代日本では,若者の性行動・性意識に変化が生じており,これを「乱れ」として懸念する声も強い。しかし,若者の意識をより実質的に理解するには「乱れ」という否定的な解釈だけでは不十分である。若者たちが自分自身やその周囲の人びととのかかわりの中で形成する性意識の文化的背景を知る必要がある。本稿は思春期にあたる中学生,高学生(以下,中高生)の月経観・射精観に着目してこの問題に取り組む。射精に関する先行研究は月経に比して少ないため,射精観に関する議論は意義がある。 北海道の都市における中高生を対象とした調査票調査とインタビュー調査をもとにして,⑴射精に対するイメージが月経より希薄であること,⑵月経/射精と生殖の結びが漠然としたものである可能性,⑶射精が罪悪感・羞恥心を伴うものであること,⑷射精経験が月経経験よりも公的に語られにくいものであること,を明らかにした。 この背景には,⑴性的欲望や性的欲求について公的に語ることに対するタブー視が根強く,特に子どもに対して顕著であること,⑵女性の身体は特別なケアが必要なものとみなすが,男性の身体には特別なケアの必要を認めないこと,⑶生殖とのつながりについて特に女性の身体を重視する文化があること,⑷性的欲求や性的欲望が主にポルノグラフィとして語られる文化があること,が挙げられる。射精はその現象の性質から性的欲求との関わりが強いために,公的に語られにくいことが指摘できる。
著者
野内 勇
出版者
Japan Society for Atmospheric Environment
雑誌
大気汚染学会誌 (ISSN:03867064)
巻号頁・発行日
vol.25, no.5, pp.295-312, 1990-09-10 (Released:2011-11-08)
参考文献数
148
被引用文献数
13

酸性雨は今や世界的な環境問題であり, 酸性雨の陸上生態系への影響に関する多くの研究が報告されている。本稿は酸性雨による農作物および森林樹木への影響をまとめたものであり, 特に, 酸性雨による葉障害, 植物の生長低下や農作物の収量減少, 障害発現メカニズムおよび酸性雨が原因と言われている森林衰退を中心とした。人工酸性雨の実験によると, 葉面に現れる可視葉被害発生は, ほとんどの農作物ではpH3.5以下であり, いくつかの感受性の樹木ではpH 3.0以下であった。また, ほとんどの人工酸性雨実験で, 農作物の生長・収量減少と樹木苗木の生長減少は, pH 3.0以上のpHの酸性溶液では生じなかった。それ故, 現在の大気環境レベル (pH4.0~5.0) の酸性雨では, 農作物の生長や収量および樹木苗木の短期の生長には影響はないであろう。しかし, 自然の森林における樹木では, 酸性雨は土壌を酸性化し, 毒性の強いアルミニウムの溶解性の増加, 葉成分および土壌養分の酸性溶脱の増加, 菌根菌の活性阻害など様々な影響を受けている。そのため, 酸性雨は森林衰退に寄与する環境要因の一つであるかもしれない。森林衰退の原因に関しては,(1) 土壌酸性化-アルミニウム毒性説,(2) オゾン説,(3) マグネシウム欠乏説,(4) 窒素過剰説,(5) 複合ストレス説の五つの主要な仮説がある。酸性雨にはこの5仮説のうち4つに関連する。ヨーロッパや北米での森林衰退の原因は明らかではないが, 研究者の多くは寒害, かんばつ, アルミニウム毒性, 昆虫害, オゾン, 酸性雨, 酸性の雲水などが複合して森林衰退を導いているものと推定している。
著者
梅村 光俊 金指 努 杉浦 佑樹 竹中 千里
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会誌 (ISSN:13498509)
巻号頁・発行日
vol.97, no.1, pp.44-50, 2015-02-01 (Released:2015-04-07)
参考文献数
20
被引用文献数
1

東京電力福島第一原子力発電所事故で放出された放射性セシウム137 (137Cs) の福島県内のモウソウチク林における分布を明らかにするため,2012年5,6月に,事故前後に発筍したタケの稈,枝,葉,地下茎,タケノコを採取した。また2014年4月に経根吸収の実態を把握するため,深度別土壌と地下茎,および土壌表層と下層に伸びる地下茎根を採取した。2010年以前発筍稈の節部には放射性物質が高濃度で強固に付着しており,2012年時点で,降雨で洗脱されずに地上部に残留していることが明らかとなった。また,事故前後に発筍した稈の各器官中の137Cs濃度は同程度であった。このことから,137Csは地下茎を介した転流等によって拡散し,2011年発筍稈に含まれる137Csの起源として,フォールアウトの影響を受けた成竹からの転流と事故直後の可給態137Csの経根吸収の関与が示唆された。一方,地下部において137Cs濃度が地下茎の深さや根の方向に関係していないことから,現時点では137Csの経根吸収は少ないことが推測され,事故直後に吸収された137Csが地下茎を通して竹林全体に拡散していることが考えられた。

116 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1926年07月07日, 1926-07-07