24 0 0 0 OA 現代と住民運動

著者
宇井 純
出版者
沖縄大学
雑誌
沖縄大学地域研究所所報
巻号頁・発行日
vol.5, pp.100-118, 1991-09-26
著者
蔵川 圭 武田 英明
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.54, no.10, pp.622-631, 2012 (Released:2012-01-01)
参考文献数
18
被引用文献数
3 1

本稿では2009年より始まった国際的な研究者識別子付与活動であるORCID(Open Researcher and Contributor ID)について解説する。ORCIDは世界中の研究者に一意の識別子を与えることで,さまざまな学術コミュニケーションを円滑にすることを目的としている。このために学術コミュニケーションに関与する出版社,大学,研究助成機関等が集まって非営利法人ORCID Inc.を設立して,活動の母体としている。現在300近い組織が参加している。ORCIDのIDは個別の研究者にとっては自己の研究業績の集約や他の研究者の業績の発見に役立つ。大学にとっては組織の業績をまとめるのに貢献する。出版社には著者や査読者の同定に貢献する。研究助成機関にとっては,応募者の同定に役立つ。ORCIDのサービスは2012年の初頭に最初の機能限定版が公開され,2012年中にはより多くの機能を含んだサービスが公開される予定である。
著者
平田 恵子 山崎 由希子
出版者
東京大学
雑誌
社會科學研究 (ISSN:03873307)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.162-190, 2006-01-31

国際規範に関する分析は概して,システムレベルの規範の普及に着目している.本稿では,そのような分析はネオリアリズム,新自由主義制度派,構造主義などに根ざしており,主に二つの問題があると主張する.一つは,それらの分析が普及に成功した規範の実例に多大な関心を払っているのに対し,失敗したものについては見過ごしていることである.もう一つの問題はそれらの分析が,規範の普及する過程において国際規範と国内構造がどのように関連しているかを検証できていないことである.この関連を見過ごすことにより,システムレベルの研究は国際規範が国内の領域に広がる具体的なメカニズムとプロセスを明らかにできないでいる.本稿は国内構造(特に文化・政治的構造)が国内レベルにおける国際規範の普及を可能にする主要要素であると主張する.日本における反捕鯨規範の受け入れ拒否を分析するにあたり本稿は,このような国内構造が反捕鯨規範の出現や受け入れを阻むフィルターとして機能していると論じるものである.
著者
長尾 真
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.1-8, 1991

今日,情報は社会のすみずみにまで行きわたるようになり,人それぞれによりそれぞれの仕方で活用されるとともに,また種々の影響を社会と個人に与えるようになってきた.従って,情報・情報技術の社会における実態とその影響をよく観察し,情報と人間との相互作用,相互関連性について考えることが必要である.即ち情報社会というものに対する生態学的研究が今日必要とされていると言える.本稿では,これを「情報社会の生態学」と名づけ,その試みを示す.情報の代表的な表現媒体は言語であるが,音や図形・画像,さらには動作などによっても行なわれている.かっては,印刷物に固定された情報以外はすべてその場で消滅してしまうものであったが,電子技術・計算機技術によって,各種の情報が記憶され,処理され,種々の形に変換されて利用されるようになってきた.情報爆発という言葉が示すように,情報表現技術によって膨大な情報が利用できるようになってきているが,それに従って,1人の人間にとって必要な情報の割合が極端に小さくなり,真に有効な情報の取得が困難となってきている.ここでは,社会と情報,個人と情報との関係として検討すべき課題を列挙し,情報の有効性と危険性について考える.
著者
常川 真央 小野 永貴 安西 慧 矢ヶ部 光
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. DD (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
no.65, 2008-03-28

本研究では利用者同士のコミュニケーション促進を目的とした図書館システムShizukuの開発を行った。現在の図書館は、情報提供機関であることを越えて知識創出を支援する機関となることを求められつつある。知識創出を目指すためには、コミュニティの形成が欠かせない。そこで、本システムでは図書館利用者のコミュニティ形成を支援する機能の実装を目指した。具体的には貸出履歴情報を活用し、仮想本棚や仮想図書カードによる交流機能を実装した。
著者
江渡 浩一郎 高林 哲 増井 俊之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. HI,ヒューマンインタフェース研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.111, pp.5-11, 2004-11-11
参考文献数
10
被引用文献数
4

メーリングリストはグループ・コミュニケーションにおいて一般的であるが,送られたメールは通常はユーザが保持するだけであり共有されない.また送られたメッセージを編集してまとめることはできない.WikiWikiWeb(Wiki)はWeb上で情報を編集・共有するための柔軟で使いやすいシステムであるが,通常は編集履歴を保持せず,また誰が編集したのかはわからない.本論文では,この両者の長所を統合した新しいグループ・コミュニケーション・システムqwikWebを提案する.qwikWebは,メールを送信するだけで新しいメーリングリストを作ることができ,同時に対応するWikiサイトが作成される.全てのメールはWikiページとして蓄積され,通常のWikiページと同じように編集できる.ユーザは特別な管理を必要とせずに,メーリングリストとWikiの両方の機能を同時に活用することができる.
著者
井上 勝文 黄瀬 浩一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.93, no.8, pp.1407-1416, 2010-08-01
被引用文献数
1

局所特徴量を表す特徴ベクトルを用いた特定物体認識において,メモリ使用量を削減することは,重要な課題の一つである.メモリ使用量を削減する一般的な手法として, "bag of features" モデルに基づくものがある.この手法では,クラスタリングにより複数の特徴ベクトルをある代表ベクトルにまとめることでメモリ使用量を削減している.しかし,得られる代表ベクトルの識別性が低下するため,高い認識率が得られないという問題がある.この問題を解決する一つの方法は,特徴ベクトルを代表ベクトルに置き換えずにそのまま保持して認識処理に用いることである.この際,異なるメモリ削減の方法が必須となる.本論文では,特徴ベクトルの照合に距離計算ではなく, Bloomier filterを用いることでメモリ使用量を削減する手法を提案する.55個の3次元特定物体を用いた実験より, "bag of features" モデルに基づく手法と比較し,同じ認識率を得るために必要なメモリ使用量を1/3に削減することができた.また,1万個の平面物体を用いた実験でも同様に,メモリ使用量を1/7に削減することができた.
著者
南学 正仁
出版者
心の科学の基礎論研究会
雑誌
こころの科学とエピステモロジー (ISSN:24362131)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.12-20, 2023-05-15 (Released:2023-06-02)

Imagine a situation in which a patient asks a doctor “Why must I die?” and the doctor stands there stunned. Physicist Schrödinger claimed that scientists unconsciously put “I” as the subject of recognition outside the objective world. Both doctor and patient put “I” as the subject of recognition outside the objective world. In medicine as a science, doctors eliminate the fact that each patient is “I” for himself. Also, doctor puts himself outside the objective world and thinks as if he himself will not die. By doing so, doctors can continue their clinical practice in which they get close to people’s death. On the other hand, patients spend their days as if they will not die, by putting “I” outside the objective world.