著者
冨林 豊 竹川 佳成 寺田 努 塚本 昌彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.78, pp.39-44, 2008-07-30

近年,人と音楽との新たな関わり方として,クラブやイベント会場における BGM の選曲や再生をコントロールする DJ (Disc Jockey) が現れた. DJ は選曲を行い,曲と曲のスムーズなつなぎ合わせやエフェクトの選択を行い,聴衆を盛り上げる重要な役割を持つ一方,行動範囲は機器が設置されているブース内に限られている.そこで本研究では,ウェアラプルコンピューティング技術を活用することで,この問題を解決した新たな DJ 支援システムを提案する.提案システムでは装着型の無線通信機能付き加速度センサとジェスチャ認識技術を活用することで,場所を問わずに直観的な操作で DJ パフォーマンスを行える.本研究では,2007年神戸ルミナリエのイベントステージにて実際にシステムを試用し,BGM の制御を行った.また,評価実験により,状況認識用のセンサを新たに装着することで認職精度を損なうことなく自由度の高いジェスチャ認識が行えることを確認した.In recent years, DJ (Disc Jockey) who selects and plays music has attracted a great deal of attention. DJ selects music, changes the playing music to another music smoothly, applies the effect, and excites audience. DJ cannot get away from the booth where there are DJ equipments. Therefore, in this study, we propose a new DJ system that solves this problem by using wearable computing and behavior recognition technologies. The system proposed enables DJ to perform DJ techniques by intuitive gesture operations using wearable acceleration sensors. We have actually used our prototype system on an event stage of Kobe Ruminarie in 2007. We have evaluated the accuracy of the gesture recognition by changing the parameters, and we confirmed the effectiveness of the proposed system.
著者
服部 真也 峯崎 俊哉 成嶋 弘
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.53, pp.325-326, 1996-09-04

学習をどの順序で行っていくかということは非常に重要な問題である。学習要素の順序を把握することは、指導者にとっても、学習者にとっても重要なポイントとなり、そのためには対象教科の学習順序を考慮した教材の構造化(ネットワーク表現)が有効である。本稿では、文書を読み理解をして知識を得るということを学習としてとらえ、「Aという事柄を理解するためにはBという事柄を理解している必要がある」 という文書の内容把握に欠かすことのできない重要な用語の関連構造を自動的に抽出するための一手法を提案する。
著者
横田 誠 加藤 佳仁 横山 未希子
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.50, pp.365-366, 1995-03-15

情報的パタンの内に音楽的パタンがある。音楽的パタンを認知したり,演奏したり,創作したりする,パーフォームするシステムを,音楽的ニューラルネット的システム:MPNとして考えている。音楽的パタン系は,先ず正規化楽曲パタンとして,MPNに取り込まれる。今回は,主旋律パタンの,考えられる種々のデフォルメである,ポリフォニー系の一つとして,伴奏的パタン系の,MPNへの取り込みについて考える。
著者
木坂 順一郎
出版者
龍谷大学
雑誌
龍谷法学 (ISSN:02864258)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.28-76, 1993-03
著者
越澤 勇太 日浦 慎作 佐藤 宏介
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.38, pp.171-178, 2005-05-12
被引用文献数
1

今後,家電機器はより一層高機能化し,それに伴って操作は複雑化していくものと考えられる.そのような複雑な操作に柔軟に対応でき,またリモコンのように機器を手に取る必要のない操作インタフェースとして,ジェスチャを用いたインタフェースが考えられる.ジェスチャ操作用のインタフェースにおいても,GUIのようにウィジェットと呼ばれる基本操作に対応した部品を提供し,その組み合わせでインタフェースを構築することで様々な機器の操作方法を統一し学習を容易にすること,また操作法をユーザへ アフォードすることができると考えられる.そこで本研究では,特に音量などの連続量の操作に注目し,ジェスチャ操作に適した量操作ウィジェットを設計,評価した.その結果,従来のGUIに見られる量操作ウィジェットを用いた場合と比較して,提案するウィジェットの方が高速かつ正確な操作が行えることがわかった.The ways to operate electric appliances will be more complicated if new functions are added without careful organization. A gestural interface with visual presentation is one of the solutions for such complicated operations without taking any devices like remote controllers. For ease of learning and to afford users how to operate various appliances, it is effective to use a set of widgets for constructing interfaces, because each widget can be shared by all different appliances. Therefore, in this research, we designed value-control widgets for gestural interfaces and then compared them with existing GUI widgets for evaluation. We showed that users can control values more rapidly and accurately with the proposed widgets than the ones for GUI.
著者
越澤 勇太 日浦 慎作 佐藤 宏介
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. CVIM, [コンピュータビジョンとイメージメディア] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.149, pp.171-178, 2005-05-12
参考文献数
8
被引用文献数
1

今後, 家電機器はより一層高機能化し, それに伴って操作は複雑化していくものと考えられる.そのような複雑な操作に柔軟に対応でき, またリモコンのように機器を手に取る必要のない操作インタフェースとして, ジェスチャを用いたインタフェースが考えられる.ジェスチャ操作用のインタフェースにおいても, GUIのようにウィジェットと呼ばれる基本操作に対応した部品を提供し, その組み合わせでインタフェースを構築することで様々な機器の操作方法を統一し学習を容易にすること, また操作法をユーザヘアフォードすることができると考えられる.そこで本研究では, 特に音量などの連続量の操作に注目し, ジェスチャ操作に適した量操作ウィジェットを設計, 評価した.その結果, 従来のGUIに見られる量操作ウィジェットを用いた場合と比較して, 提案するウィジェットの方が高速かつ正確な操作が行えることがわかった.
著者
和田 英一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.46, no.10, pp.1163-1171, 2005-10-15
被引用文献数
1
著者
伊藤 寿
巻号頁・発行日
2007

筑波大学博士 (農学) 学位論文・平成19年7月25日授与 (乙第2311号)
著者
蔵 琢也 蔵 研也
出版者
岐阜聖徳学園大学
雑誌
Review of economics and information studies (ISSN:13453998)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.111-127, 2004-09-30
著者
蔵 研也 蔵 琢也
出版者
岐阜聖徳学園大学
雑誌
Review of economics and information studies (ISSN:13453998)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.470-510, 2001-03-01

現在の物理学は十分に発連しており、基本的な謎は、素粒子や宇宙論に関連する問題を除いてないように宣伝されている。しかしながら、物理学は数学と異なり、公理から作られた体系というよりも、経験的に現実とうまくあった数式の運用規則の集まりという側面が強い。そのため、法則や原理、運用規則が完全に整合がとれて無矛盾であるとは眠らなくなっている。このようなことから、多くの研究者が集中的に研究する流行の問題以外にも、色々な種類の基礎的な問題がある。本論文では、そのようなものの中から幾つかの問題を示す。この中には一見初等的に見えるもの、解決済みに見えるもの、色々な意見がありながら店晒しになっているものなどが含まれている。それは以下の六つである。(1)因果率とトンネル時間(2)観測と保存則(3)重力と制動放射(4)重力と角運動量の転移(5)特殊相対性理論とポテンシャル(6)ホーキング幅射 各問題は理解しやすさと言う目的のため、具体的な思考実験の形式をとっており、十分に抽象化・一般化されているとは眠らない。抽象化や一般化の方向については一部述べた。また、各問題にはわれわれの解説や意見、あるいは暫定的な解答が述べられているが、必ずも同意を求めているわけではないし、重要でもない。むしろ、これらの問題は、読者の各自が自分自身で考えて、答えを出していただきたいと思う。なお、問題の順番は、基本的に我々が考え出した順番に並んでおり、あまり意味がない。また、多くの問題には我々より先に類似した問題を提唱し論じた研究者がいるが、それについても不十分ながら知る限りで論じている。
著者
佐野 雅規 八木 伸行 片山 紀生 佐藤 真一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.229, pp.89-96, 2006-09-01
被引用文献数
2

本稿では,大量に蓄積されたニュース番組から,映像(画像)付きクイズを自動生成する手法について提案する.クイズの形式には多種多様なものが存在するが,本稿で対象とするのは,映像とそれに関連する説明文とのマッチングを問うクイズである.このようなクイズを生成するためには,映像または説明文同士の「似て非なる」関係を見つけ出す必要がある.また,通常の文字だけのクイズと違い,映像がクイズとして適切である必要があり,どのような画像も利用できる訳ではない.本稿では,これら映像クイズを自動生成する際の問題点を整理し,表層的な解析だけで生成する手法を提案する.また,その実験結果についても報告する.
著者
渡辺 豊子 大喜多 祥子 福本 タミ子 山田 光江
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.308-314, 1997-11-20
被引用文献数
3

ケーキバッターにおいては,製法により生じるバッター比重の相違が焼成中の温度上昇に影響を及ぼすと言われているため,撹拌程度を規制して3種の同一比重バッターを調製した。そしてこれらのバッターの物性を検討すると共に,この物性の影響を受けないモデル加熱法を考案し,バッターの熱伝導を調べ,バッターの熱の伝わりやすさやケーキ形状に及ぼすバターの有無・製法の影響をみた結果,1.撹拌規制によりスポンジとバタースポンジの両バッターは,共に流動性が増した。また同一比重の3種バッターの物性を比較すると,卵起泡のスポンジとバタースポンジはバター起泡のパウンドに比べ,柔らかく流動性があり,バッターの流動性にはバターの有無よりも製法が大きく影響するといえた。2.同一比重バッターの流動を抑えて一方向から加熱したモデル加熱Iの結果,スポンジは温度上昇が速く,バターを含むバタースポンジとパウンドの温度上昇は同程度遅れた。従ってバッターの熱伝導は製法の違いよりもバッター構成成分(バター有無)の影響を大きく受けるといえた。また加熱特性値を求めたモデル加熱IIからも同様の結果を得た。これらのことから成分の違いがバッターの有効熱伝導度に影響を与えることが認められた。3.既報でバタースポンジの温度上昇がパウンドほどには遅れなかった原因は,バタースポンジバッターの比重が小さかったためと考えられ,バッターの熱の伝わりやすさには有効熱伝導度よりも比重の影響が大きく関与すると考えられた。4.ケーキ形状は周囲部が焼き固まる時期に中央部の膨化が進行中か終了しているかで決まり,これにはバッターの熱の伝わりやすさが影響し,この熱の伝わりやすさには比重が大きく関与した。
著者
小川 久恵 宮本 千佳子 松本 仲子
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.229-235, 1987-11-20
被引用文献数
1

家庭において白ソースをより手軽に調製できるよう、従来のルーをかく方法、粉とバターを練り合わせて加える方法に加えて、全材料を混合して加熱するミックスの方法および電子レンジを利用する方法の4手法について、煮込み時間を5、10、20、30、60分間としたものを試料として、各面から比較し、合理的な調製方法について検討した。また煮込み時間がソースの風味に及ぼす影響についても検討した。1. 官能検査の結果を分散分析した結果は、4手法間には有意差が認められず、煮込み時間間に1%危険率で有意な差が認められた。2. 煮込み時間は、各手法ともに20〜30分間がよく、煮込み時間がそれ以下あるいはそれ以上のものでは評価が低かった。3. 煮込み時間30分間位までは、各手法間に有意差はないが、あらかじめ炒め操作を行うルーをかく方法が他の手法に比べて高い評価を得たが、煮込みに先だち、加熱しない他の手法では、30分間位煮込むことで粉っぽさが消失し、炒め操作をしない欠点を補うことが出来るものと考えられた。4. 煮込み時間がソースの風味に及ぼす影響については、濃縮により味が向上する反面、着色、粘性の増加により、長時間に煮込みは望ましくないことがわかった。5. 煮こみ時間を5分位にとどめた時、ソースをそのまま味わう料理に用いた場合はルーの手法によるものが高い評価を得たが、グラタンのように他の味が加味されるような場合には、手法による差はみられなかった。6. 調理時間および手間の面から検討した結果はミックスの手法が手間を要せず時間も最も短時間であった。7. 風味・調理時間・手間等の各面から総合的に検討した結果、ミックスによる手法が合理的な方法と考えられた。
著者
米田 匡史 鵜川 始陽 花井 亮 八杉 昌宏 湯淺 太一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.47, no.11, pp.38-49, 2006-07-15

リージョン推論と呼ばれる静的にオブジェクトの寿命を見積もる手法に基づくメモリ管理が,Tofteらによって提案されている.リージョン推論に基づくメモリ管理では,オブジェクトはリージョンと呼ばれるメモリブロックのいずれかに生成される.リージョンは特定のスコープを抜けると解放され,そのリージョン内に生成されたオブジェクトも同時に解放される.そのため,再帰呼び出しのように,関数呼び出しが連続する場合にはリージョンの解放ができない.Tofteらの処理系では,今後の計算においてアクセスされる可能性のあるオブジェクトが入っていないリージョンにオブジェクトを生成する際に,そのリージョンに入っているオブジェクトに上書きして生成しようとしている.しかし,関数がリージョンをリージョン変数に受け取ることができるため,リージョン変数のエイリアスが生じ,静的にオブジェクトを上書きしてもよいと判定できる箇所が限られる.本論文では,問題となるエイリアスが存在するかどうかを,実行時にオブジェクトを生成する際に調べる手法を提案する.これにより,Tofteらの手法では上書きしてよいか分からなかったオブジェクト生成の箇所で,より厳密に判定できるようになる.その結果,メモリ効率が向上し,これまで妥当なメモリ使用量で動かなかったプログラムが動くようになると期待される.A technique for memory management based on region inference, which statically estimates the life-time of objects, was proposed by Tofte, et al. With this technique, objects are created in one of the memory blocks, called regions. Each region is deallocated when the control flow exits its corresponding scope and all objects in the region are deallocated at that time. This means that systems cannot deallocate regions while function calls are repeated without returning. This often happens in the case of recursive function calls. Tofte implemented a system which creates a new object by overwriting existing objects in a region if the region has no object that might be accessed in the rest of the computation. However, there are not a few points of object creation at which his static analysis cannot find it possible to overwrite. This is because functions may receive regions as region variables and there may be aliases of region variables. In this paper, we propose a technique to improve memory usage by checking the existence of problematic aliases at runtime. Our technique can determine exactly whether it is possible to overwrite in many points of object creation where Tofte's analysis fails. As a result, we expect more programs to run with a relatively small amount of memory in region-based systems.