著者
天野 秀雄 榊 信広 竹内 憲 野村 幸治 多田 正弘 岡崎 幸紀 斉藤 満 飯田 洋三 沖田 極 竹本 忠良
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.22, no.10, pp.1346-1350_1, 1980

新拡大内視鏡分類にもとずいて,胃粘膜表面にみられる胃小区よりもさらに細かい模様像である胃粘膜微細模様を観察し,胃局在病変の微細形態を検討した.新拡大内視鏡分類を用いるにあたって,今回は局在病変部の粘膜微細模様を正確に表現するために,さらに細かく分類し,CおよびDについて,C<SUB>1</SUB>(整),C<SUB>2</SUB>(粗大),C<SUB>3</SUB>(不整),D<SUB>1</SUB>(整),D<SUB>2</SUB>(軽度不整),D<SUB>3</SUB>(高度不整)の亜分類をもうけた. 一般に,過形成性ポリープはBCCD.異型上皮巣(ATP)はC<SUB>3</SUB>.隆起性胃癌はC<SUB>3</SUB>をとることが多く,一方陥凹性胃癌ではD<SUB>3</SUB>,胃潰瘍は病期により異なるが,CD D<SUB>1</SUB>D<SUB>2</SUB>をとることが多かった.潰瘍の病態との関係では,難治性胃潰瘍では,Dをしめすことが多い.
著者
青木 仕
出版者
特定非営利活動法人 日本医学図書館協会
雑誌
医学図書館 (ISSN:04452429)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.473-482, 1997-12-20 (Released:2011-09-21)
参考文献数
7
被引用文献数
2 1

According to Ulrich's International Periodicals Directory (1997), the number of newly-established journals in the field of neurological science has been tending to increase and 92 new journals were established in 1980's, the greatest number ever. In Japan, there was a correlation between the value of the impact factor and numbers of newly established holding journals. Brain Research, Neurology, and Journal of Comparative Neurology were selected as the core journals in the field of neurological science in the 1984 and 1995 edition of the two-step model targetting 85 journals in the neurological science field. The impact factor of the Journal of Neuroscience suddenly began to increase in 1988, and it was the journal with greatest increase in value in the field of neurological science. The field of neurological science, from the stand point of linkage with the physiological science field, has deepened its links with the core journals of the natural science field. This reflects the fact that the field of neurological science is rated as the research subject field at the center of the natural sciences.
著者
Yuko Ogawa Masafumi Tsujimoto Ryohei Yanoshita
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
Biological and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:09186158)
巻号頁・発行日
vol.39, no.9, pp.1496-1507, 2016-09-01 (Released:2016-09-01)
参考文献数
38
被引用文献数
21

Exosomes are small extracellular vesicles containing microRNAs and mRNAs that are produced by various types of cells. We previously used ultrafiltration and size-exclusion chromatography to isolate two types of human salivary exosomes (exosomes I, II) that are different in size and proteomes. We showed that salivary exosomes contain large repertoires of small RNAs. However, precise information regarding long RNAs in salivary exosomes has not been fully determined. In this study, we investigated the compositions of protein-coding RNAs (pcRNAs) and long non-protein-coding RNAs (lncRNAs) of exosome I, exosome II and whole saliva (WS) by next-generation sequencing technology. Although 11% of all RNAs were commonly detected among the three samples, the compositions of reads mapping to known RNAs were similar. The most abundant pcRNA is ribosomal RNA protein, and pcRNAs of some salivary proteins such as S100 calcium-binding protein A8 (protein S100-A8) were present in salivary exosomes. Interestingly, lncRNAs of pseudogenes (presumably, processed pseudogenes) were abundant in exosome I, exosome II and WS. Translationally controlled tumor protein gene, which plays an important role in cell proliferation, cell death and immune responses, was highly expressed as pcRNA and pseudogenes in salivary exosomes. Our results show that salivary exosomes contain various types of RNAs such as pseudogenes and small RNAs, and may mediate intercellular communication by transferring these RNAs to target cells as gene expression regulators.
出版者
日経BP社
雑誌
日経コミュニケ-ション (ISSN:09107215)
巻号頁・発行日
no.394, pp.54-56, 2003-07-14

オレオレ詐欺と呼ぶ犯罪が多発しており,プリペイド(料金先払い)携帯電話が使われるケースが目立つ。こうした中,新規層の開拓を狙いJ-フォンがプリペイド携帯のサービスを強化。順調にユーザー数を伸ばしている。競合事業者は今のところ静観の構えだが,市場は魅力的。追従する可能性を否定できないでいる。 プリペイド携帯電話を悪用した犯罪が後を絶たない。
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュ-タ (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.638, pp.42-48, 2005-10-31

9月6日。家電製品メーカー30社の営業担当者が、白い建物に次々と吸い込まれていく。東京都北新宿のヨドバシカメラ本社である。 会議室に集まった担当者は、ヨドバシカメラ営業統括本部長の藤沢 和則常務取締役から意外な提案を聞く。「来年5月から、商品の検品作業にICタグの利用を始める予定だ。ぜひ協力をお願いしたい。
著者
福室 嶺 千葉 滋
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.9, no.4, pp.16-26, 2016-09-12

本論文では,有効範囲を既知のコールパス上に限定することで安全に利用できるクラス拡張method sealsを提案する.クラス拡張は既存のクラスを拡張するための言語機構であり,RubyやAspectJ,C#など様々な言語に取り入れられている.クラス拡張を用いることで,既存のクラスに対してソースコードを書き換えることなくメソッドの追加や再定義を行える.しかし,クラス拡張はモジュラリティの向上に寄与する一方で,誤動作を引き起こしやすい.これはクラス拡張どうしの衝突や,クラス拡張が想定外の領域で有効になることが主な要因である.こうした問題を解決するために,プログラマのコードに対する理解度に応じてその有効範囲を段階的に拡張できるように設計されたクラス拡張method sealsを提案する.本機構では,プログラマにとって未知のパッケージのコードはブラックボックス内にあると見なし,クラス拡張が無効になる.また,ブラックボックス内から発するコールパス上ではそれ以外のコードも一時的にブラックボックス内にあるものと見なす.これにより,クラス拡張がブラックボックス内のコードに対して予期せぬ影響を与え,ひいてはプログラム全体の誤動作を引き起こすことを防げる.本研究ではRuby処理系上にmethod sealsを実装し,いくつかの条件下でその実行性能を評価した.
著者
笹井 宣昌 縣 信秀 宮津 真寿美 早川 公英 河上 敬介
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.A0458-A0458, 2008

【目的】負荷運動により骨格筋が肥大して、筋力が増強される。運動中、収縮力に対抗する力学的負荷(張力)が筋に働く。その張力が加わることが、筋肥大に重要であると考えられる。しかし、その分子メカニズムは十分に解明されていない。これまでに我々は、培養骨格筋細胞の伸張刺激による肥大に、自己・傍分泌を介して PI3K/Akt/TOR 経路が働くことを支持する結果を得た。そこで今回は、伸張刺激による自己・傍分泌が、伸張刺激による肥大に十分であるかどうかを調べた。<BR><BR>【方法】ニワトリ胚胸筋由来の筋芽細胞を、 collagen type I をコートした薄いシリコン膜上に初代培養した。筋線維様に成長した筋管(筋細胞)が一定方向に並ぶように工夫した。培養 5 日目の筋管に、その長軸方向の周期的伸張刺激(周期 1/6 Hz、伸張率 10%)を、 72 時間加えて伸張群とした。伸張群と同じチャンバー内で、非伸張の細胞(同チャンバー非伸張群)と、それらと別のチャンバー内で、非伸張とした細胞(別チャンバー非伸張群)を実験対照として用いた。各群における筋管の太さ(直径)を、次の手順で計測した。 4% パラフォルムアルデヒドで固定した細胞の位相差顕微鏡像を、デジタルカメラで、シリコン膜全域に亘り任意に撮影した。画像解析ソフト Scion Image を用いて、筋管の直径を計測した。尚、本研究は、名古屋大学における動物実験に関する規定・指針に従って行われた。<BR><BR>【結果】筋管の太さ (mean ± SD) は、別チャンバー非伸張群 20.9 ± 9.7 μm (n = 215)、同チャンバー非伸張群 21.5 ± 11.6 μm (n = 91) に対して、伸張群 34.1 ± 18.2 μm (n = 103) であり、伸張群の筋管が有意に肥大した (p < 0.01)。なお、別チャンバー非伸張群の mean + 1SD を超える太さの筋管が占める割合は、同群 15.8% に対して、同チャンバー非伸張群 26.2%、伸張群 48.6% であり、伸張群のみならず、同チャンバー非伸張群にも太い筋管が増えていた。<BR><BR>【考察】同チャンバー非伸張群で、十分な肥大が見られなかった。よって、自己・傍分泌を介した PI3K/Akt/TOR 経路の活性化は、本系の肥大に十分ではない。しかし、その PI3K/Akt/TOR 経路を阻害すると、伸張群の肥大が顕著に抑制されることは分かっている。これらの点から、同経路は、この伸張刺激による肥大に関連するが、その働きは、主に自己・傍分泌とは別に調節されていることが考えられた。<BR><BR>【略称】PI3K: phosphatidylinositol 3-kinase, TOR: target of rapamycin
著者
堀田 友三郎
出版者
日本マネジメント学会
雑誌
日本マネジメント学会全国研究大会報告要旨集
巻号頁・発行日
no.66, pp.9-12, 2012-11-03

地域産業としての食品サンプル産業について考察したい。地域に根付き、地域に貢献する産業を地域産業と定義する。岐阜県郡上市に根付いた食品サンプル産業は,昭和7年に岩崎瀧三(故人)が大阪で食品サンプルを事業化に成功したのが発祥と言われる。その岩崎瀧三が郡上八幡出身であったことから昭和30年に(株)岩崎岐阜工場(郡上八幡町)を設立したことに起因する。岐阜工場は現在の岩崎模型製造(株)になっている。郡上市は7月中旬から9月上旬にかけて,郡上踊りや郡上八幡城で有名な観光地であるが、この食品サンプル産業を活用し、産業観光に力を入れている。これは岩崎瀧三が戦時中に郡上八幡へ疎開し、その後、いわさきグループ創業者の出生地、郡上八幡を食品サンプルの町にしようと努力した成果である。いわさきグループは(株)いわさき、(株)岩崎、岩崎模型製造(株)の三社からなっている。この産業の市場規模は約120億円で在るが,約50%をグループで占める。それではどのようにして郡上八幡が食品サンプルの町となってきたか。岩崎瀧三に続く後継者がどのように育成されてきたか。また、これからどのように後継者育成がなされようとしているのか。このような観点からインタビューを試みてきた。たしかに食品サンプル産業は多品種少量生産で地域に密着した営業活動をしなければ成り立たない。地域産業としての食品サンプル産業を郡上八幡の産業観光として活かし,岐阜県も地域の原石としている。B to BからB to Cと産業観光の目玉とした食品サンプル体験が東京、大阪でも注目し始めている。
著者
西 真紀子 熊谷 崇 ウェルトン ヘレン
出版者
一般社団法人 日本口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.399-407, 2016 (Released:2016-08-03)
参考文献数
14

リスク評価(CRA)に基づき,患者個人にカスタマイズドしたう蝕予防,つまりパーソナライズド・カリエス予防(PCP)は日本人にまだ新しい医療サービスである.Rogersのイノベーション普及理論によると,普及の初期段階のキーパーソンは,イノベーションについての知識が高いとされている.われわれは,PCPプログラムへのアクセス困難が,この新しいプログラムの普及を妨げていると仮定した.アンケート調査による本横断研究の目的は,う蝕と歯周病のリスク評価を促進することを目的としたあるNPO 法人(PSAP)を通した成人(20 歳以上)を対象に,(1)PCP 利用者の割合を調べ,(2)PCPプログラムを受けていない理由をまとめ,(3)カリエスリスクについての知識がPCPへのアクセスと関係しているかを決定することにより,この仮定を調査することである.被験者はPSAPの初期の賛同歯科医院会員の患者(グループA:N=389),新規の賛同歯科医院会員の患者(グループB:N=78),新規一般会員(グループC:N=68)とした.主要なアウトカム変数は,患者によるPCPプログラムの利用,PCPプログラムを受けていない理由,選ばれたカリエスリスクファクター/インディケータの合計と,8つのリスクファクター/インディケータを選んだ回答者の割合である. グループAはPCPプログラムの利用率が最も高く(83.0%, 99% CI: 71.4–94.7),グループB (59.0%, 99% CI: 21.8–96.1),グループC (27.9%, 99% CI: 13.4–42.5)と続いた.グループAとCには,統計学的有意差があった(p<0.01).PCPプログラムを受けていない最も多い理由は,グループAB(グループAとBの混合)で"それについて知らなかった"(68.4%),グループCで"かかりつけ歯科医がしてくれない"(53.1%)だった.彼らはグループABのPCP非利用者よりカリエスリスクの知識が高く,リスクファクター/インディケータの中にはグループABのPCP利用者よりもよく知っているものもあった.これらの知見を一般化すると日本における潜在的なPCP利用者は,彼らの歯科医師がこのサービスを提供していないためにPCPプログラムへアクセスする機会がないのだろう. 結論として,PCPプログラムへのアクセスは,歯科医師が提供しているサービスに決定され,患者の知識はPCPへのアクセスに関係なかった.日本において社会決定要因へのアプローチを通してPCPプログラムの利用可能性を高めるために更なる努力が必要である.
著者
KIKKAWA Aiko OTSUKA Keijiro
出版者
GRIPS Policy Research Center
雑誌
GRIPS Discussion Papers
巻号頁・発行日
vol.16-13, 2016-08

Using unique data on rural households in Bangladesh for the period 2000–2014, this study aims to explore whether the socio-economic characteristics of the beneficiary households of international migration have changed over time. Our analysis shows that household education and asset levels are important determinants of international migration, particularly in earlier years. We also find that less educated and less wealthy households did take part in migration, albeit slowly, in recent time. In addition, social network facilitating migration within community is a key contributor to migration, but its predictive power declines over time. These findings suggest that entry barriers to international migration, resulting from paucity of financial, human and social capital endowment, have decreased over time. We also explore possible causes for such changes, including persistent demand for low-skilled workers in major destination countries, increasing domestic demand for educated workers, and increasing access to loans and grants to finance migration.
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.242, pp.84-87, 1999-10-22

橋梁は,断層の直上または直近の橋が,橋桁が落下するなどの大きな被害を受けている。台湾の交通部の調査結果によると,中部地区の754橋のうち,大破が10橋(通行止め6,速度制限4),補強要が30橋となっている。 例えば,石岡の大甲渓に架かる豊橋は,断層変位によって橋桁が落下。川床にも2〜3mの段差が現れて滝となっている。
著者
松田 徹
出版者
麗沢大学
雑誌
麗沢大学紀要 (ISSN:02874202)
巻号頁・発行日
no.41, pp.p186-166, 1986-03