584 0 0 0 OA ウバザメの幼魚

著者
伊澤 邦彦 柴田 輝和
出版者
The Ichthyological Society of Japan
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.237-245, 1993-08-15 (Released:2010-06-28)
参考文献数
21

三重県和具のサワラ刺網で1977年5月4日, 特異な形状の吻を持っ全長2.6mの雌のウバザメ1頭が捕獲された.脊椎骨椎体に形成された石灰化輪紋の数から生後6ヵ月以内の, その年の1月頃に生まれた幼魚と推定され, 腹面に溝を備えた長く湾曲した吻はウバザメの幼魚形態と考えられた。この吻の幼魚形態は急速に変化して生後1年 (全長4m) でほぼ消失すると推定された.吻は神経頭蓋の3本の吻軟骨によって支持されており, 生後1年以内に起こる吻の急激な形態変化は吻軟骨の相対成長によって引き起こされると考えられた.吻の幼魚形態は胎児期から誕生後の幼魚期にかけての摂食に関わり, 母胎内では卵食性に関係して, 誕生後の若い幼魚にとっては不十分であろうと考えられる遊泳摂餌能力を補償する口域の拡大あるいは流体力学的な意味で摂食に関与するものと考えられる.
著者
平石 界 中村 大輝
出版者
The Philosophy of Science Society, Japan
雑誌
科学哲学 (ISSN:02893428)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.27-50, 2022-03-31 (Released:2022-03-31)
参考文献数
126

It has been almost ten years since Bem published the psi study in a prestigious social psychology journal, which ignited the replicability crisis in psychology. Since then, drastic and systematic changes in research practices have been proposed and implemented in the field. After a decade of such controversy and reformation, what is the current status of psychology? We provide an overview of the 10 years of credibility revolution in psychology by taking the perspectives of “researcher's degree of freedom” and “specification space.” Based on the view, we propose possible future directions for psychology to proceed as a scientific discipline.
著者
河上 麻由子
出版者
奈良女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

倭国が「天下」の語を銘文に用いた五世紀ころ、中国では皇帝の支配領域以外を指して「天下」を用いることに柔軟で、中国的な天下観を前提にせずとも、ある領域を指して「天下」と表現することがあった。倭国の鉄剣・太刀銘文に自らの支配領域を「天下」と表現したことを理由に、倭国を中心とした天下観の誕生を論じるのは難しい。加えて、銘文のように単純な漢文すら作成できない支配者層の人びとが、中華思想のように複雑で高度な思想を十分に理解・咀嚼し、それを自らの支配に当てはめて独自の天下観を醸成するということは不可能であろう。さらに、そのほかアジアの事例を踏まえれば、倭国には独自の「アメ(天)」を祭る信仰があり、その下にある領域=大八洲(オオヤシマグニ)は倭王に統治されるという認識をベースとして、倭王武の実効支配領域を「天下」と表現したと判断するのが穏当である。倭国的な天下観の芽生えに疑問を呈するからには、倭王武よりのちには倭国が朝貢しなくなった理由にも、再検討を加えねばならない。西嶋定生氏以来、先行研究では、独自の天下観を発展させた倭国は、朝貢をやめ、冊封を受けないことで中国の天下から離脱したとされてきたからである。しかし広義の天下とは、皇帝の実効支配領域に、その威徳が及ぶ夷狄の範囲を加えたものである。皇帝の威徳が及んでいると中国側が判断しさえすれば、冊封の有無にかかわらず、その国は中国の天下に編入された。倭国が冊封を受けようと受けまいと、皇帝が自身の威徳が倭国にも及んでいると考える限り、倭国は中国の天下に組み込まれる。倭国の朝貢停止と冊封の問題は、切り離して議論されねばならない。倭国が朝貢を停止した理由は、雄略天皇より以降に、直系継承を担うべき人物が不在となり、王権が大きく同様する中で、対中国交渉を維持する余力が失われたためと考えるべきである。
著者
千田 淳司
出版者
徳島大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

インフルエンザで重症化すると脳症や多臓器不全等を引き起こすが、その詳細な機序は不明である。そこで申請者らはインフルエンザの重症化モデル(CPT2遺伝子改変)マウスを作出し、ウイルス感染試験を実施した結果、全身性のATPの枯渇が認められた。以上の結果から、本病態の主要因は全身性のATPの枯渇であることが明確になった。さらに、本結果を基盤にした新規の重症度診断法と治療薬(代謝改善薬)を開発することに成功した。
著者
清水 和人
出版者
東京大学大学院情報理工学系研究科電子情報学専攻
巻号頁・発行日
2013-03-25

報告番号: ; 学位授与日: 2013-03-25 ; 学位の種別: 修士 ; 学位の種類: 修士(情報理工学) ; 学位記番号: ; 研究科・専攻: 情報理工学系研究科・電子情報学専攻
著者
Ming Zhou Hongwen Ji Nian Fu Linxi Chen Yong Xia
出版者
Tohoku University Medical Press
雑誌
The Tohoku Journal of Experimental Medicine (ISSN:00408727)
巻号頁・発行日
vol.244, no.2, pp.175, 2018 (Released:2018-02-22)
被引用文献数
1

Retracted Review article: Nucleophagy in Human Disease: Beyond the Physiological Role. [Tohoku J. Exp. Med., 2018, 244 (1), 75-81. doi: 10.1620/tjem.244.75.]The above Review article was published online on January 27, 2018. Soon after its publication (on February 1, 2018), Dr. Nian Fu and Prof. Linxi Chen informed the Editor-in-Chief, The Tohoku Journal of Experimental Medicine (TJEM), about serious violation of publication ethics. Indeed, Dr. Nian Fu and Prof. Linxi Chen were astonished to find their names as coauthors of this Review article, because they were not involved in the submission process of this Review article and they do not know any of other coauthors. In addition, the Review article is similar to their unpublished manuscript. After a thorough investigation in accordance with the recommendations of the Committee on Publication Ethics (COPE), the Editor-in-Chief of TJEM decided to retract this Review article. The reasons for Retraction are summarized below: forged authors and an unexpected case of plagiarism. Forged authors: Dr. Nian Fu and Prof. Linxi Chen were added as co-authors of the Review article without their knowledge. In fact, the signature provided by Prof. Linxi Chen is apparently different from the signature of a coauthor, named Linxi Chen, on the AUTHORS’ RESPONSIBILITY FORM, provided by the corresponding author of the Review article. More critically, the signature provided by Dr. Nian Fu is completely different from the signature of Nian Fu, because the Chinese characters are different between the two signatures. In addition, the replies from three authors (Ming Zhou, Hongwen Ji and Yong Xia) clearly indicate that they misunderstand the identity of Dr. Nina Fu. We also attempted to contact two authors, named Nian Fu and Linxi Chen, via e-mail. As expected, the forged authors did not respond to our inquiries, despite that their e-mail addresses appear to be active. An unexpected case of plagiarism: This Review article is similar to the unpublished manuscript prepared by Dr. Nian Fu and Prof. Linxi Chen. Moreover, two figures used in the Review article are identical to the preliminary figures of their unpublished manuscript. According to Dr. Nian Fu, a local agency for language editing had transferred their unpublished manuscript to a third party. Unfortunately, the check system of TJEM is not effective for plagiarism of unpublished materials. We believe that the corresponding author of the Review article included the names of the original two authors to avoid the criticism of plagiarism. Eventually, the corresponding author agreed to retract the Review article.We apologize for any inconvenience caused by this retraction to readers. We also hope that the publication of the plagiarized Review article will not trouble Dr. Nian Fu and Prof. Linxi Chen too much.
著者
佐藤 洋志 角 浩史 佐藤 ルブナ 田中 めぐみ 西脇 農真 鶴田 信慈 原岡 ひとみ
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.103, no.1, pp.149-151, 2014-01-10 (Released:2015-01-10)
参考文献数
5
被引用文献数
1

症例は56歳,女性.20歳頃月経時に発熱と腹痛が生じ,その後月経周期に一致して症状を繰り返すため近医で精査するも異常所見を認めなかった.症状は月経終了後無治療で自然軽快していた.父親にも同様の症状が出現していたことから,遺伝性自己炎症性疾患を疑い遺伝子検査を施行したところ,MEFV遺伝子変異を認めたため家族性地中海熱(Familial Mediterranean fever:FMF)と診断した.コルヒチン投与後症状は消失し,現在までアミロイドーシスの発症も認めていない.
著者
藤川 賢
出版者
環境社会学会
雑誌
環境社会学研究
巻号頁・発行日
vol.11, pp.103-116, 2005

<p>被害が被害として認識されにくいことは多くの公害問題に共通して見られるが,イタイイタイ病および慢性カドミウム中毒においてはとくに特徴的である。中でも,大幅な発見の遅れにより多くの激甚な被害者が見過ごされたこと,富山以外でも要観察地域や土壌汚染対策地域が指定されながら同様の健康被害が公害病と認められなかったことは,重要と考えられる。本稿は,被害地域などでの聴き取り調査にもとづいて,こうした被害放置の経緯と背景を明らかにしようとするものである。発見の遅れについては,公害の社会問題化以前で危険性が重視されなかったこと,川への信頼などの他に,個々の症例においても地域全体としてもイ病が長い年月をかけて深刻化したために,激しい症状さえもあたかも自然なことのように受け止められていたことが指摘できる。また,農業被害は明治時代から明らかで補償請求運動も続いていたにもかかわらず,それが直接には健康被害への着目や運動につながらなかったことが指摘される。</p><p>イ病訴訟後も,土壌汚染対策費用などの政治経済的理由を背景に,イ病とカドミウムの因果関係を疑い,神通川流域以外でのカドミウムによる公害病を否定する動きがある。これは医学論争であると同時に,力の弱い少数者の被害が行政面でも医療面でも軽視されるという,未発見時代と類似した社会的特徴を持ち,現代にも問題を残していると考えられる。</p>
著者
國久 美由紀 松元 哲 吹野 伸子
出版者
農業技術研究機構野菜茶業研究所
巻号頁・発行日
no.4, pp.71-76, 2005 (Released:2011-03-05)

野菜茶業研究所で開発したイチゴ品種識別用CAPSマーカーのうち9マーカーを用いて,市場で流通していた韓国産輸入イチゴ5パックの品種識別を行った。本試験の目的は,開発した識別技術が長期の流通期間を経て鮮度の低下した果実サンプルに適用できるか確認すること,および韓国からの輸入イチゴ品種の実態を調査し,‘さちのか’に関する育成者権の侵害が起こっていないか確認することであった。分析の結果,著しく鮮度の低下したサンプルでも品種の特定は可能であった。また,分析した5パックのうち4パックは‘さちのか’と‘レッドパール’の混合であり,全71果実のうち27個が‘さちのか’で,種苗法に違反している疑いが極めて強かった。また3パックは‘女峰’と表示され店頭で販売されていたことから,品種の不正表示も示唆された。
著者
伊藤 正直
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.54, no.11, pp.707-714, 2012 (Released:2012-02-01)
参考文献数
2

東京大学経済学部において,企業・団体・個人資料等の収集・保存・管理・公開の任にあたっている経済学部資料室について,現在に至るまでの推移,現時点での役割と機能について紹介する。また,資料室の最大のコレクションである山一證券資料に関して,その受入からその後の公開,出版に至るおよそ14年間の軌跡と,その過程で生起したさまざまな課題について明らかにし,山一證券資料の概要とその学問的・社会的意義についても論じる。
著者
安川 康介 野村 恭子
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.315-319, 2012-08-25 (Released:2014-01-09)
参考文献数
9
被引用文献数
4

1)医師における性役割分担の実際について検討するため,都内某私立大学医学部同窓会に所属する医師を対象に,診療時間と家事労働時間に関する任意無記名の質問紙調査を実施した.2)週当たりの診療時間は男性の中央値が50時間,女性では40時間と女性の方が短いが,週当たりの家事労働時間は男性の中央値3時間に比べ女性は30時間であった.3)診療時間に家事労働時間を加えた労働時間は,男性医師よりも女性医師の方が長かった.4)本研究では,医師という専門職においても性別役割分担が存在していることが認められた.
著者
藤本 由香里
出版者
社団法人 日本印刷学会
雑誌
日本印刷学会誌 (ISSN:09143319)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.474-483, 2015 (Released:2016-01-15)
参考文献数
37

Before the Japanese manga went global, it was adapted for each country. Even in the pirated editions, we can find specific adaptations in them, resulting from the need for printing. For example, the print style in which 4 pages are set into 1 page in China, and different craftsman who draw cover art for manga in Thailand. However, the most important problem to be solved was how to adapt manga, which involved reading from right to left, into the style of being read from left to right in languages such as English. This essay tells you how the book style of reading from right to left has become popular even in Western countries.

554 0 0 0 OA 虫鑑 2巻

著者
高, 玄竜
出版者
天王寺屋市郎兵衛
巻号頁・発行日
1807