著者
山内 賢幸 坊農 真弓 相原 健郎 西本 一志
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告: ヒューマンコンピュータインタラクション (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010-HCI-137, no.10, pp.1-8, 2010-03-12

学会の懇親会や結婚式の披露宴などの立食形式パーティーで会話の輪から孤立している人がいる. この会話の輪に入ることが出来ていない状態の人を 「孤立者」 と呼ぶ.本研究では立食形式パーティーの映像を使いハンドアノテーションを行う.そしてそこから得られたアノテーションデータを用いて孤立者の検出を行う.今回提案する検出手法は会話集団を見つけ,それ以外の人を孤立者とする方法である.人が映像を見て直感的に孤立者と判断したデータと提案手法で得られた結果との比較を行い,どれだけ孤立者が検出できたのかを明らかにする.またその結果から今後の課題についても検討を行う. : In this paper, we discuss a hand annotation method for video analysis of a buffet party toward detection of wallflowers. There are often some wallflowers in the banquet or the wedding party. We try to find out the wallflowers thorough understanding various participation roles, ex. Speaker, addressee, side participant, by the multimodal analysis of integrating several hand annotation data, i.e., speech, gaze direction body orientation and standing positions. We compare the wallflowers found out by our algorithm and that found out by people’s intuitions to investigate the performance of our algorithm.
著者
高木 駿 岩佐 宣明 品川 哲彦 青田 麻未
出版者
北九州市立大学
雑誌
学術変革領域研究(A)
巻号頁・発行日
2023-04-01

本研究では、「態度適合理論/分析」を、感情、自然・環境、生命、文化、ジェンダー、セクシャリティの観点から改良・使用することで、多元的で多様な現代社会に対応した尊厳概念を「社会的地位/身分」ではなく「絶対的価値」として正当化し、従来のモデルを克服する尊厳理解の新たなモデルを築くとともに、尊厳概念のより正確な定義を提案する。これにより、尊厳概念に多元化・多様化・拡張化を強く求める社会の要請に十分に応答可能な概念を「尊厳学」の確立の基盤として提供する。さらに、「生きるに値する/値し ない」の優生学的線引きとして機能することのない尊厳概念を練り上げ、その射程を人間以外のさまざまな存在者にまで拡張する。
著者
坂西 明子
出版者
日本交通学会
雑誌
交通学研究 (ISSN:03873137)
巻号頁・発行日
vol.53, pp.165-174, 2010 (Released:2019-05-27)
参考文献数
12

1990年代に、京阪神都市圏では都心の雇用が減少し、郊外の外縁部の雇用が大きく成長する就業地の郊外化が生じた。地域間の雇用成長の差異は、都市圏全体としての通勤トリップ数と利用交通手段に影響を与えた。鉄道分担率の高い大阪市では男女とも雇用が減少し、郊外では女性の自動車を利用した通勤トリップ数が増えている。通勤トリップは就業に付随する派生需要であり、その動向を検討する上で、雇用の地域別変化や通勤者の属性と関連付けた考察が重要であることが示唆される。
著者
井上 忠恕
出版者
日本SPF豚研究会
巻号頁・発行日
no.53, pp.25-30, 2018 (Released:2019-05-17)
著者
立岩 真也
出版者
The Japan Sociological Society
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.426-445, 1998-12-30 (Released:2009-10-19)
参考文献数
19
被引用文献数
1

1) 国家による生存のための資源の分配と, 2) その資源の使途についての個々人の直接決定の最大化とは共在しうるし, また私達はその結合を追求すべきである。もし生存が権利であり, したがって生存の支持が義務であると考えるなら, 1) が採用されるべきである。なぜなら, 国家だけが法によって国民に義務を課すことができるからである。国家による分配の限界は, 国境内に義務を課しつつ, しかも人と財の移動が国境を越えてなされることにある。したがって, 社会的資源の調達と配分において私たちが採るべき方向は, 国家間の格差の是正であって, 国家から「コミュニティ」への移行ではありえない。他方, 2) はあらゆる社会政策, 社会的支出の再考を私たちに迫るものである。すなわち, 私たちは, 特定の目的のために予算が使われること (例 : 景気浮揚) の一切を生に対する余計な介入ではないかと疑ってみることができるのである。社会サービスにおいては利用者の直接選択が困難であるとしばしば言われる。この指摘は部分的には正しい。しかし, 私たちはそうした場合がいったいどれほどあるのかを再検討し, 利用者による直接選択を増やしていくことができる。また, 利用者の決定に対する社会的支援が必要な場合でも, 不要な介入を減少させるための方途を作りだしていくことができるのである。
著者
山田 慎太郎 藤井 聡 宮川 愛由
出版者
人間環境学研究会
雑誌
人間環境学研究 (ISSN:13485253)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.155-164, 2016 (Released:2017-01-06)

A referendum in a manner of direct democracy has been occasionally adopted in Japan for a political decision. However, it may not always maximize public interest, and it may thus lead failure. This referendum failure can easily emerge when those who insist a controversial policy, such as politicians who can benefit from the policy, use sophistry to justify the policy. This is because voters can not rationally judge the policy ouing to the sophistry. In this research we focus on politicians' remarks related to the referendum of "Osaka Metropolis Concept" of which voting day was 17th May, 2015 in Osaka City. We quantitatively analyzed remarks by 2 politicians, who are representative debaters in 2 major political parties in Twitter for a month (from 17th, April, 2015 to 17th, May, 2015), and remarks by them in a debate TV program casted in 12th, February, 2015. The result indicates that sophistry accounted for 33.9 % of the Twitter sentences and 48.0 % of the verbal sentences spoken by a politician who insisted the concept, whereas almost no sophistry (only 0.1 %) for the other politician. This result implies that there was risk that voters might not be able not rationally judge based on such frequent sophistry.
著者
小嶌 慶太 青木 真彦 石井 智 田村 光 小島 正夫
出版者
日本腹部救急医学会
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌 (ISSN:13402242)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.625-629, 2013-03-31 (Released:2013-06-07)
参考文献数
18

巨大な直腸異物の2例を経験したので報告する。症例1は65歳,男性。肛門痛,腹痛を主訴に近医を受診し腹部単純X線写真上,約30cmの針金を腹部に認め当院に紹介された。腹膜刺激徴候は認めず,CTでは腹腔内遊離ガス像およびS状結腸内に靴べらとS状結腸壁を貫通する針金を認めた。同日緊急手術を施行したところ,針金はS状結腸壁を貫通しS状結腸間膜内に迷入していた。靴べらはS状結腸内に認めた。靴べらと針金は経肛門的に摘出した。穿孔部位を含め腸管切除を施行した。術後13日目に退院となった。症例2は58歳,男性。主訴は直腸異物の摘出困難。CTで直腸からS状結腸に棒状異物を認めた。穿孔所見もなく,腰椎麻酔下に異物を鉗子で摘出した。術後1日目に退院した。直腸異物では腹部症状も軽度にあらわれる可能性があり,治療方針決定においては詳細な病歴聴取,理学所見,そして画像診断も重要であることが認識された。

66 0 0 0 OA 人工降雨とは

著者
村上 正隆
出版者
日本エアロゾル学会
雑誌
エアロゾル研究 (ISSN:09122834)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.5-13, 2015-03-20 (Released:2015-04-16)
参考文献数
17
被引用文献数
1

Scientifically-based methods of rainmaking (one of planned weather modification technologies) appeared brilliantly just after World War II, and are currently used in about 40 nations and regions worldwide. The rainmaking methods introducing dry-ice pellets or artificially generated aerosols which act as cloud condensation nuclei and/or ice nuclei into clouds, bypass the rate-limiting processes in rain and snow formation mechanisms in natural clouds by producing precipitation embryos in the form of large droplets in warm clouds or ice crystals in cold clouds, and lead to precipitation enhancement. In this paper, while describing the necessity, history, principle and problems of rainmaking, the leading-edge trend of the planned weather modification research is briefly introduced.
著者
天沼 寧
雑誌
大妻女子大学文学部紀要
巻号頁・発行日
vol.18, pp.1-23, 1986-03