著者
Koichi Ito Emiko Chiba Noriko Oyama-Manabe Satoshi Washino Osamu Manabe Tomoaki Miyagawa Kohei Hamamoto Masahiro Hiruta Keisuke Tanno Hiroshi Shinmoto
出版者
Japanese Society for Magnetic Resonance in Medicine
雑誌
Magnetic Resonance in Medical Sciences (ISSN:13473182)
巻号頁・発行日
pp.mp.2020-0182, (Released:2021-05-15)
参考文献数
23
被引用文献数
1

Purpose: To assess the diagnostic performance of the tumor contact length (TCL) and apparent diffusion coefficient (ADC) for predicting extraprostatic extension (EPE) of prostate cancer with capsular abutment (CA).Methods: Ninety-three patients with biopsy-proven prostate cancer underwent 3-Tesla MRI, including diffusion-weighted imaging (b value = 0, 2000 s/mm2) and radical prostatectomy. Two experienced radiologists, blinded to the clinicopathological data, retrospectively assessed the presence of CA on T2-weighted imaging (T2WI). TCL on T2WI and ADC values were measured on detecting CA in prostate cancer. We used the receiver operating characteristic curves to assess the diagnostic performance of TCL and ADC values for predicting EPE.Results: CA was present in 58 prostate cancers among 93 patients. The cut-off value for TCL was 6.9 mm, which yielded an area under the curve (AUC) of 0.75. This corresponded to a sensitivity, specificity, and accuracy of 84.2%, 61.5%, and 69.0%, respectively. The cut-off value for ADC was 0.63 × 10–3 mm2/s, which yielded an AUC of 0.76. This, in turn, corresponded to a sensitivity, specificity, and accuracy of 84.2%, 59.0%, and 67.2%, respectively. The combined cut-off value of TCL and ADC yielded an AUC of 0.82. The specificity (84.6%) and accuracy (81.0%) of the combined value were superior to their individual values (P < 0.05).Conclusion: A combination of TCL and ADC values provided high specificity and accuracy for detecting EPE of prostatic cancer with CA.
著者
岩橋 尊嗣
出版者
社団法人 におい・かおり環境協会
雑誌
におい・かおり環境学会誌 (ISSN:13482904)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.183-183, 2012

日本では,これからの季節,温度と湿度の高い生活環境を迎える.そして,梅雨どきのジメジメ感は不快指数を一気に押し上げる.においと湿度の関係の定義は未だ確立されていないが,一般的には,湿度が高くなると,においに対しても敏感になりがちである.これは,高湿度によりもたらされる身体的な不快感との相乗効果も考慮する必要がありそうだ.また,高湿度になると空気の循環性が悪くなり,におい物質は滞留し易くなる.このような現象によっても,人はにおいをより強く,不快に感じるようになる.さらにこの時期,気温・湿度の上昇にともない微生物の働きが活発化する.この時に問題になるのがカビ・バクテリア(細菌)によって作りだされるにおい物質である.本特集では,微生物分野の研究で活躍されている専門の方々に,以下に示すテーマについてご執筆いただいた.いずれのテーマも,読者の方々に有益な情報となり興味深く読んでいただける事を確信している.鍵氏(東工大大学院)には「居住空間での微生物由来揮発性有機化合物(MVOC)について」という題目で執筆していただいた.真菌(カビ)や細菌(バクテリア)などの増殖と代謝過程において様々なMVOCが産生される.ここでは,カビによって作られるMVOC に特化しての記述である.主たるMVOCはアルコール類,ケトン類,アルデヒド類,スルフィド類,低級脂肪酸類,テルペン類,フェノール類等で,これら多種の物質が複合されて,カビ臭が形成されるようだ.通常,ジェオスミン,2-メチルイソボルネオール類がカビ臭の典型とされるが,室内空間のカビ臭は単純ではなく複合臭である事が解る.柳氏(工学院大)には「空調システム内微生物の汚染とカビ臭の対策」という題目で執筆していただいた.空調システム(エアコン)内は,微生物(カビ,バクテリア)が容易に増殖できる環境が整っている.特に冷房時は栄養分,温度,湿度,酸素(空気)の条件が揃っており,微生物の増殖が活発化され,それに伴ってにおい物質も産生される.また,空調システムで生起する微生物汚染は,外部から空調系を経由する在郷軍人病(レジオネラ肺炎)と空調系自身が汚染源となる加湿器病に分類される事,調査事例も含め空調システムから分離された微生物,さらに殺菌法についても詳細に述べられている. 丸山氏(帝京大),安部氏(帝京平成大)らには「植物精油の抗真菌・抗炎症効果〜真菌感染症治療への可能性〜」という題目で執筆していただいた.近年,日本でもアロマセラピーや森林浴などという言葉が定着しつつある.趣味・嗜好的な分野と思われがちだが,植物精油の働きの一つとして,抗菌性・抗炎性など医療としての効能が注目されている.精油には既存薬剤にはない優れた皮膚浸透性や揮発性という物理的特性があり,これを生かした活用法が差別化となる.精油は細菌より真菌に対して強い効果を示すとされ本文中では,白癬菌(水虫)およびカンジダ菌に対する精油の有効性(治療効果)について詳細に述べられ,さらに,抗炎症効果についてもそのメカニズムとともに述べられている.最後に,竹内氏(奈良女子大),木内氏(産総研),鈴木氏(奈良女子大)らには「文化財保全のためのカビ臭対策」という題目で執筆していただいた.文化財の保護・保存で最も厄介なことはカビの発生による損傷であるとも言われている.記憶に新しいものとしては,古墳壁画のカビによる破損消滅がある.国宝や国宝級と言われる文化財がカビによって,いとも簡単に壊されていくのには驚かされる.しかしカビが,目に見えるレベルに達すると,既に被害が出ているらしい.著者らはカビによって産生されるにおい物質に着目し,これらをいち早く検出する事で,目視での確認以前の状態でカビ発生を早期確認出来る手法を開発した.本文ではこれらの研究結果について解説されている.最後になったが,本特集を企画するにあたり,ご多忙中にも関わらず執筆をご快諾いただいた著者の方々に,本紙面を借り深く感謝申し上げます.

1 0 0 0 日ノ岳遺跡

出版者
長崎県立美術博物館
巻号頁・発行日
1981
著者
川岸 佑衣果 高田 暁
出版者
人間‐生活環境系学会
雑誌
人間‐生活環境系シンポジウム報告集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.59-62, 2020

夏季の室内で人体が湿度による不快を感じる条件を明らかにするため、住宅内の居室における暑さ、ジメジメ感、ムシムシ感の有無の調査を行った。一方、人工気候室で、気温 28~31℃の範囲で複数の相対湿度条件に被験者を曝露する実験を行い、温冷感、快適感、乾湿感、ジメジメ感、ムシムシ感、ベタベタ感について申告させた。被験者実験で申告された不快感は温冷感に必ずしも相関せず、PMV が 0~+0.5 の環境であっても不快感、ジメジメ感、ムシムシ感の申告がみられた。気温 28~29℃の範囲の高湿度条件では、暑さを伴わない不快感が発生する可能性があることが分かった。
著者
江川 悠斗 谷口 義明 井口 信和
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.1298-1306, 2021-05-15

Wi-Fiネットワークを介して様々なIoT機器がインターネットに接続されているが,小規模組織や家庭ではIoT機器が適切に管理されておらず,十分なセキュリティ対策が講じられていない場合がある.管理されていないIoT機器を管理するためには,まず,無線LAN内のIoT機器を把握する必要がある.そこで本稿では,ノートPCのみを用いて無線LAN内のIoT機器の把握を支援できるシステムを提案,開発する.提案システムは,まず,無線LAN内の無線フレームを観測することにより,無線LAN内に設置されたIoT機器のアドレス一覧を取得する.また,IoT機器から送信される無線フレームの受信電波強度を利用して,システム利用者がシステム上に表示されたアドレスと実際のIoT機器の対応付けを行う際の補助を行う.さらに,利用者が所在を把握していないIoT機器がある場合は,そのIoT機器の設置場所に利用者を誘導する.本稿では,研究室内に設置したIoT機器を利用した実験により,提案システムを用いてIoT機器の把握を支援できることを示す.
著者
福嶋 聖淳
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.17-22, 2020

<p>インターネット上の情報は今日の社会において欠かすことのできないものとなっており,2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピック競技大会(東京2020大会)を後世に伝えていくためにも,それらの保存が課題の一つである。国立国会図書館はインターネット資料収集保存事業(WARP)により,東京2020大会に関連する様々なウェブサイトの保存に努めている。ウェブアーカイブに関する国際協力組織であるIIPCにおいても同様に,オリンピック・パラリンピックに関するウェブサイトの保存が図られている。近年は,ウェブアーカイブの研究利用も進められており,オリンピックやスポーツ関連のウェブアーカイブを利用した試みもなされている。</p>
著者
宮澤 隆仁 宮岡 誠 佐藤 潔
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.124-128, 1995

右中頭蓋窩底部より発生, 右側頭葉に埋没するように発育し, CT上神経膠腫との鑑別が困難であった46歳男性の脳内神経鞘腫の一症例を報告する. 術中所見より本腫瘍は中頭蓋窩底部硬膜内三叉神経硬膜枝より発生したと考えられた. 脳神経との関係をもたない脳内神経鞘腫15例について文献的考察を加える.
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュータ = Nikkei computer (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.887, pp.46-51, 2015-05-28

自動発注プログラムの不具合により、証券会社が予期せぬ大量注文をした場合などに有効な機能だ。「特定のサーバーが"暴走"状態となっても、別サーバーから止めることができる」と川井部長は説明する。 証券会社のサーバーごとに、注文を抑止するしきい値…
著者
中村 潤平 本村 浩之
出版者
一般社団法人 日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
pp.21-001, (Released:2021-04-30)
参考文献数
25

The threadfin bream genus Nemipterus Swainson, 1839 (Perciformes: Nemipteridae) currently includes 29 valid Indo-West Pacific species, eight of which have been recorded from Japanese waters. During an ichthyofaunal survey of Tanega-shima Island, Osumi Islands (Kagoshima Prefecture), Japan, a single specimen (246.9 mm standard length) of the Japanese Threadfin Bream Nemipterus japonicus (Bloch, 1791) was collected at a depth of 10 m on 13 January 2020. The specimen was characterized by seven anal-fin soft rays, 47 lateral-line scales, 6 + 10 = 16 gill rakers, a moderately deep body (depth 33.9% of standard length), long pectoral fin (posterior tip vertically level with anal-fin origin), posterior tip of depressed pelvic fin reaching between anus and anal-fin origin, upper lobe of caudal fin filamentous, and body pinkish dorsally and silver ventrally, with 1 longitudinal yellow stripes on the lateral surface, and a reddish blotch on the lateral line above the pectoral fin. Although the species is widely distributed in tropical and subtropical Indo-West Pacific waters from the Red Sea and the east coast of Africa to Taiwan and the Malay Archipelago, and bears the specific and Japanese names japonicus and Nihon-itoyori, respectively, it has at no time been recorded from Japanese waters. Therefore, the present specimen of N. japonicus, described here in detail, represents the first reliable record from Japan and northernmost record of the species in the western Pacific Ocean. The specimen collected from Tanega-shima Island was most likely to have been transported from Taiwan or the Philippines by the Kuroshio Current, the species being unlikely to reproduce in Japanese waters.
著者
中村 真理 長崎 絵美 米山 奏 坂口 俊二
出版者
社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.252-259, 2013 (Released:2014-04-23)
参考文献数
14

【目的】月経随伴症状 (以下月経症状) は月経開始直前や月経中などに発生する不快な症状の総称である。 今回、 診療録を3年間後ろ向きに調査し、 月経症状に対する鍼灸治療効果の実態を検討した。 【方法】対象は 2009 年1月から 2012 年3月に本鍼灸院に来院した月経症状を有する初診患者 203 名とした。 鍼灸治療は本治法として中医弁証論治と、 月経症状に対する標治法 (共通穴) として次リョウ (BL 32)、 会陽 (BL 35)、 腰兪 (GV2)、 関元 (CV4)、 三陰交 (SP 6) を用いた。 40 ミリ・16 号、 ステンレス鍼を次リョウに 20㎜、 三陰交に 10㎜刺入して 10 分間置鍼した。 その他には9分灸で熱感を感じてから3壮行った。 効果判定には月経随伴症状日本語版 (Menstrual Distress Questionnaire:MDQ) を用いた。 解析は対象者を婦人科疾患有りと診断されている 46 名 (以下、 あり群) と診断されていない 157 名 (以下、 なし群) に分け、 治療前と治療開始後一月経周期 (以下治療後) における月経前・中の MDQ の8尺度得点で比較した。 さらに、 あり群では三月経周期まで追跡した。 【結果】一月経周期での治療回数は平均 2.2 回であった。 月経前は両群とも6尺度で、 月経中ではあり群で3尺度、 なし群で5尺度の得点が有意に減少した。 あり群の三月経周期にわたる継続治療による効果については、 月経前では、 「痛み」、 「水分貯留」、 「集中力」 で、 月経中では、 「痛み」、 「水分貯留」、 「行動の変化」 で有意に得点が減少した。 【結論】月経症状に対する鍼灸治療は、 短期的にはなし群で効果的であるが、 あり群でも継続治療により効果のあることが示唆された。
著者
中牟田 麻弥 佐藤 優
出版者
一般社団法人 芸術工学会
雑誌
芸術工学会誌 (ISSN:13423061)
巻号頁・発行日
vol.76, pp.34-41, 2017 (Released:2019-02-01)

屋外広告物による景観の悪化を阻止する方法のひとつとして規制や誘導が進んでいるが、派手に突出する屋外広告物は後を絶たない。さらに、屋外広告物の規制を受けた店舗では、規制対象外ののぼり旗や貼り紙等を大量に掲出するなど新たな課題も生じている。このような状況の要因として、景観を視点とした屋外広告物の表示や色彩、大きさ等の視覚効果による規制や誘導に限界があるのではないか。また、広告主の広告媒体としての屋外広告物に対する認識や景観に対する理解が不足しているのではないかと考えた。 そこで、受け手が期待する受容効果に着目し、広告効果が高い屋外広告物のデザイン要素を明らかにすることで、広告主の自主的な屋外広告物の改善につながるのではないかと仮説をたて、本研究において、見る人が期待する屋外広告物のデザイン要素を明らかにし、広告主にとっての屋外広告物のデザインのあり方をまとめる。 本論文は、見る人が期待する屋外広告物のデザイン要素を明らかにすることを目的としている。研究の方法としては、 屋外広告物を見る人が期待する屋外広告物のデザイン要素の抽出を目的として、SD 法による印象評価を行った。まず、見る人に受け入れられる広告要素を分析し、受け入れられる広告の要素を抽出した。次いで、抽出された要素について、イラストや写真等の絵や文字、色彩、面積量等のデザイン要素を分析し、最終的に調査を通して明らかになった見る人が屋外広告物に期待するデザイン要素の考察を行った。 その結果、見る人は「上品で趣があり、興味を引かれる面白さ=interest」のイメージを持つ広告で、モノトーンや寒色系の落ち着いた色彩、文字は控えめでありながら独自性が高いものを期待していることが分かった。一方、「楽しくユーモアがある面白さ= fun」のイメージを持つ広告で、安全や安心、親しみやすさを伝える緑や、元気さや楽しさを伝えるオレンジ、可愛さを伝える黄色などの明るい色彩を、単色画法に限り使用することは好まれ、立体的な表現や、広告物形態に個性がある広告を期待することが確認できた。反対に、情報過多で一瞬では焦点が定まらない広告や、業態や商品以外を表現した曖昧な絵などの表示は期待していない。店主の絵の掲載は、見る人に不快な印象を与える可能性が高いことが確認できた。
著者
工藤 琢磨 鈴木 貴志
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会誌 (ISSN:13498509)
巻号頁・発行日
vol.97, no.5, pp.225-231, 2015-10-01 (Released:2015-12-23)
参考文献数
41

猛禽類の巣の土台となりそうな太枝がない若齢針葉樹に,人工巣を設置することで中型猛禽類の営巣を誘導できるか,試みた。その結果,オオタカとトビ,それぞれ一つがいが営巣を行った。オオタカは2羽の巣立ち雛を育てることに成功した。トビは育雛期になって巣を放棄したが,原因は山菜採りによる撹乱の可能性が疑われた。オオタカは前年に自ら構築した自然巣が近くにあったにもかかわらず,人工巣を利用した。トビが利用した人工巣は,もともとトビを含む中型猛禽類の営巣がみられなかった地域に設置されたものだった。これらの結果は,若齢や間伐遅れのために太枝が発達していない針葉樹でも,人工的に中型猛禽類の営巣を誘導することが可能であることを示した。この技術を利用すれば,営巣適木がない森林を営巣適地に変えることが可能で,結果として生息地域拡大も期待できる。
著者
高見 寛孝
雑誌
二松学舎大学論集 = Bulletin of Nishogakusha University
巻号頁・発行日
no.62, pp.57-77, 2019-03
著者
野口 琢史
出版者
日本高圧力学会
雑誌
高圧力の科学と技術 (ISSN:0917639X)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.275-280, 2009 (Released:2009-12-02)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

Such as high pressure machine, it has image difficult to use and dangerous in generally, dose not gain in popularity. In particular over 100 MPa, that is the filed of super high-pressure, there were still many researches carried out on the super high-pressure, however there were few products that is commodification in the world. In this paper, developing machine is easy to use the super high-pressure and technology is utilized super high-pressure of the versatility, therefore commodification shows several possible of super high-pressure.