著者
安野 彰 篠野 志郎
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.63, no.506, pp.161-167, 1998-04-30 (Released:2017-02-02)
参考文献数
87
被引用文献数
1 1

In 1926, the Tokyo Metropolitan Police Board enacted the regulations called Yuenchi-Torishimarikisoku. They were issued for the amusement parks around Tokyo. In the regulations, the police board thought that an amusement park might develop to a facility for sexual pleasure. As a background of this regulations, in the academic magazine of garden design, some informed people wrote articles, in which they maintained that early amusement parks were not founded in sound places and shuold be changed into places for the public benefits. In fact, many amusement parks before the regulations were located near the licensed quarters. This paper clarifies such a social situation concerned with the issue of regulations.
著者
山田 実 上原 稔章
出版者
身体教育医学研究編集委員会
雑誌
身体教育医学研究 (ISSN:13456962)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.1-6, 2009 (Released:2009-07-06)
参考文献数
20

The purpose of this study was to investigate the relation between fall and performance under multiple-task condition. Subjects were 30 elderly people (12 faller and 18 non-faller). The motor performance when changing the difficulty of a gradual short-term memory task was evaluated. The relation between the difficulty of a task and ease of a fall was investigated using two-way analysis of variance. By the fall group, when the difficulty of the short-term memory task increased, the motor performance decrease. However, by the non-fall group, the motor performance was maintained regardless of the difficulty of a short-term memory task. These results suggested that short-term memory under multiple-task condition had influenced the fall in elderly people.
著者
福森 史郎 辻 泰弘
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.18-25, 2018-01-25 (Released:2018-04-25)
参考文献数
27

抗菌薬の多くは注射薬により投与されている。しかし、注射薬は速やかに効果が出現する半面、急激な血中濃度の上昇により副作用が出たり、痛みを伴ったりするため、患者にとって最適の投与形態ではない。したがって、注射による投薬を経口に変更することによって、患者の負担を軽減することができる。内服DDS製剤の技術には、プロドラッグ化および分解酵素阻害剤の併用による薬物吸収改善技術と、徐放化システムおよび放出制御システムを用いた薬物放出制御技術が重要な項目となる。本稿では、バカンピシリンやアジスロマイシンなど感染症領域において実際に使用されている内服DDS製剤の特徴および現況について概説する。
著者
高野 尊行 中薗 健一 薄井 啓一郎 仲澤 恵 梅田 啓 池野 義彦 中丸 朗 阿久津 郁夫
出版者
一般社団法人 日本環境感染学会
雑誌
日本環境感染学会誌 (ISSN:1882532X)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.287-292, 2014 (Released:2014-10-05)
参考文献数
16
被引用文献数
1

海外ではClostridium difficile感染症(CDI)発症と,いくつかの抗菌薬の投与の関連性が示唆されている.そこで,当院の患者を対象とし,系統別抗菌薬投与とCDI発症との関連性について検討を行った.2005年7月から2007年12月までに,CDIが疑われC. difficile toxin A (CD toxin A)検査を実施した全ての患者のカルテ調査を行った.CD toxin A陽性のケース群と陰性のコントロール群で,系統別抗菌薬投与によるCDI発症のリスクを比較検討した.対象期間に下痢を発症しCDIが疑われ,CD toxin A検査を行った患者は269例であった.ケース群では,抗菌薬投与56例,抗菌薬未投与3例,コントロール群では,それぞれ169例と41例であった.多重ロジスティック回帰分析にて比較し調整オッズ比(AOR)を算出した結果,有意にCDI発症を上昇させた抗菌薬は,フルオロキノロン系(AOR, 9.0 [95% confidence interval, 2.7–29.9]),第2世代セファロスポリン(AOR, 7.2 [95% confidence interval, 2.4–22.1]),第3世代セファロスポリン(AOR, 4.1 [95% confidence interval, 1.4–11.8])であった.今後,多施設による研究および個々の抗菌薬とCDI発症の関連性の調査を行う必要性があると考えられた.
著者
今福 信一 中山 樹一郎 野口 雅久
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.74, no.6, pp.636-641, 2012-12-01 (Released:2013-02-26)
参考文献数
12

皮膚の細菌感染症はありふれた疾患で,その多くは黄色ブドウ球菌による。治療には内服または外用の抗菌薬が用いられるが,外用薬についてはあまり熟慮されず古典的な抗菌薬が未だに用いられ続けている傾向がある。また,日常の臨床では培養結果をみて薬剤を選択することは稀で,一般に初診時に経験的に投与されている。従って用いている抗菌薬の感受性と菌種の頻度を知ることは重要である。ナジフロキサシン (NDFX) は内服の剤形がない外用抗菌薬で,皮膚の細菌感染症に対して保険適応があるが,伝染性膿痂疹以外の皮膚細菌感染症についての効果,および感受性についての情報に乏しい。   目的:伝染性膿痂疹以外の皮膚感染症(毛包炎,せつ・癰,ひょう疽)について NDFX 軟膏 1 %の臨床効果,および分離された起炎菌の各種薬剤に対する感受性について検討した。   方法 : 同意を得た各疾患毛包炎患者 22 例,せつ・癰患者 28 例,ひょう疽患者 25 例に対して起炎菌の培養同定,感受性試験を行った。また治療の効果を 5 段階で評価した。   結果 : 分離された菌の 37%(29/79)が Staphylococcus aureus であった。。NDFX の感受性は MIC が最も小さい 0.063 μg/ml 以下が 75.9 %を占め,また全菌種が 4 μg/ml 以下で耐性が無いと考えられた。臨床的な改善度は改善以上が毛包炎で 95%,ひょう疽で 81%,せつ・癰で 96%であった。試験中に明らかな副作用はみられなかった。NDFX 軟膏 1%は他の薬剤と比較して頻度の高い起炎菌に低い MIC を示し,有用性の高い外用薬と考えられた。
著者
下江 文子 野口 雅久 中南 秀将 笹津 備規 黒川 晃夫 森脇 真一
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
雑誌
皮膚の科学 (ISSN:13471813)
巻号頁・発行日
vol.11, no.6, pp.520-527, 2012 (Released:2013-05-10)
参考文献数
22

伝染性膿痂疹は,乳幼児に好発し,主として黄色ブドウ球菌,時にレンサ球菌に起因する皮膚細菌感染症である。今回我々は,1%ナジフロキサシン軟膏の伝染性膿痂疹に対する効果および臨床材料より分離された細菌株に対する各種抗菌薬の薬剤感受性を調査した。同疾患に罹患した解析対象42例に対して,1日2回7日間1%ナジフロキサシン軟膏の外用および抗菌薬1剤の内服で加療し,治癒率および改善率を検討したところ,それぞれ57.1%,97.6%であった。全例から黄色ブドウ球菌が検出され,そのうち,MSSA は37例(80.4%),MRSA は9例(19.6%)から分離された。ナジフロキサシンは MSSA にも MRSA にもともに高い感受性を示した。以上より,伝染性膿痂疹の治療において,1%ナジフロキサシン軟膏はその起因菌が黄色ブドウ球菌の場合は MRSA であっても効果が期待できる有用な抗菌外用剤であると考えられた。(皮膚の科学,11: 520-527, 2012)
著者
山本 幸代 須貝 哲郎 麻生 五月
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.571-577, 1985 (Released:2010-06-04)
参考文献数
8

アミノグリコシド系のゲンタマイシンとフラジオマイシン (ネオマイシン) は繁用されている。最近5年間の本院のパッチテストはゲンタマイシン10. 4%(47/450), フラジオマイシン5. 0%(79/1577) の陽性率を示した。ここ3年間に両方に感作を示した患者について交叉反応か共感作かを推論した。
著者
中牟田 智朗
出版者
近畿大学産業理工学部
雑誌
かやのもり:近畿大学産業理工学部研究報告 = Reports of School of Humanity-Oriented Science and Engineering, Kinki University (ISSN:13495801)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.59-66, 2012-12-01

[Abstract] A consumption tax begins, and it is 25 years. It is stocking tax credit to be important with a consumption tax. In Japan, it is not invoice procedure. Because it is not an invoice, stocking tax credit is not accurate. Because it is not an invoice, I depend on the judgment of the person. In the EC countries, it is an invoice for some time all the time. In this article, I study the judgment of the court about the stocking tax credit. I will discuss how to deal with the issue.
著者
梅村 正幸 松崎 吾朗 高江洲 義一
出版者
琉球大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2018-04-01

結核菌感染における免疫応答では、IFN-γ産生を主体とする細胞性免疫が最も重要な役割を担っている一方で、我々は炎症性サイトカインであるinterleukin(IL)-17Aが結核菌感染防御においても重要であることを明らかにしてきた。近年、我々は結核菌感染組織由来のTcR γδT細胞が抗原特異的な刺激においてIL-17A産生増強することを見出した。しかし、その産生増強メカニズムは未だ不明瞭な点が多い。そこで、TcR γδ T細胞がどのような機序により抗原特異的なIL-17Aを産生誘導するのか検討した。野生型C57BL/6(WT-B6)マウスに5x10e6 cfuのMycobacterium bovis BCGを気管挿管法により経気道感染させ、感染20日後の肺からリンパ球を調整した。WT-B6マウス由来の抗原提示細胞(APC)と肺リンパ球を結核菌精製抗原(PPD)存在/非存在下で共培養し、IL-17A産生T細胞(Th17およびγδ17細胞)を検出した。その結果、BCG感染肺においてIL-17A産生T細胞が認められ、PPD刺激において抗原特異的γδ17細胞の顕著な増強がみられた。加えて、この反応が培養上清中の液性因子に依存するのか、あるいはcell-to-cell contactが必要であるのかを明らかにするため、肺リンパ球とAPCを非接触型共培養法を用いて培養した。この非接触型共培養の条件下においても、PPD刺激によりγδ17細胞の増加が認められ、IL-23p19 KOマウス由来APCにおいても同様の結果が得られた。培養上清中の液性因子による影響を調べる目的でIL-1βおよびIL-23の中和処理をしたところ、γδ17細胞の増強は著しく減退した。一方、APCを介さず、感染肺リンパ球に直接PPDを投与したところ、γδ17細胞の増加が認められた。