著者
金子 健二
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会誌 (ISSN:13405551)
巻号頁・発行日
vol.127, no.3, pp.152-155, 2007-03-01 (Released:2007-06-01)
参考文献数
16
被引用文献数
1 2

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1 0 0 0 OA 征清独演説

著者
服部誠一 (撫松子) 述
出版者
小林喜右衛門等
巻号頁・発行日
vol.続編, 1895
著者
金子 雄一郎 田中 瑛
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.A_47-A_53, 2015

<tt>本研究は東京圏の高齢者を対象にアンケート調査を実施し、外出状況や公共交通の利用実態などを把握したものである。主な結果として、外出頻度が高い移動目的は買い物と仕事であり、通院は加齢とともに高くなること、外出先は居住地域内が大半で、交通手段は徒歩と自動車が目的に関わらず広く利用されていることが分かった。また、公共交通の利用頻度は鉄道の方がバスより高いこと、頻度自体には、居住地域や就業状況、自動車保有の有無、健康状態、シルバーパスの保有状況等の個人属性が影響を与えていることが分かった。さらに、対象地域では、将来的にも自動車の運転を継続する意思を持つ人の割合が高いことが明らかになった。最後にこれらを踏まえた交通施策の必要性について述べた。</tt>
著者
鍛治 宏介
出版者
史学研究会 (京都大学大学院文学研究科内)
雑誌
史林 = THE SHIRIN or the JOURNAL OF HISTORY (ISSN:03869369)
巻号頁・発行日
vol.96, no.2, pp.251-287, 2013-03-31

本稿は、江戸時代において近江八景という一つの知識が、刊本や写本という書物を介して社会に伝播し、さまざまな地域・階層の人々に教養として受容されていく過程を、近江八景を詠んだ漢詩と和歌を素材に検討したものである。まず朝廷や五山文化圏で産み出された近江八景詩歌が、堂上歌壇のみならず地下歌壇においても流布していたことを明らかにした。さらに『扶桑名勝詩集』の板元吉田四郎右衛門に注目して、吉田家は書肆を営む一方、院雑色という朝廷の下級役人としての側面も有し、朝廷の知を社会に広げる回路として、近江八景詩歌が刊本世界へ流入する役割を果たしたことを指摘した。それから一八世紀以降の日用教養書における展開に注目し、さまざまな誤謬も内包しつつ、手習教育の教材に利用されるなど、近江八景詩歌の伝播の射程が格段に広まったことを明らかにした。以上の検討を通じて、江戸時代書物文化における知の流通構造の一端を描き出した。
著者
梨本 加菜
出版者
鎌倉女子大学
雑誌
鎌倉女子大学紀要 = The Journal of Kamakura Women's University (ISSN:09199780)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.15-27, 2019-01

青少年の放課後の文化活動に対する関心は、日本経済の深刻な状況や高額な学校教育費、また社会的・経済的に厳しい家庭を背景にしながら十分では無い。先行研究や優れた事例により、児童館や居場所事業、学校や公民館の「カフェ」、また博物館の教育活動の有用性が明らかになっている。障害者の文化活動も重要である。青少年の自主的で固有の活動と文化の観点から、発展的な研究が行われる必要があろう。

1 0 0 0 OA 長慶天皇紀略

著者
三輪義熈 著
出版者
博進館
巻号頁・発行日
1924
著者
仁宮 崇
出版者
中国学園大学/中国短期大学
雑誌
中国学園紀要 = Journal of Chugokugakuen (ISSN:13479350)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.1-6, 2017-06-16

2000年代半ばより,わが国では「格差社会」という言葉がよく聞かれるようになった。非正規雇用割合の増大,失業率の増加等で低所得者が増え,所得格差が拡大している傾向にある。所得格差が拡大することは,ただ貧富の差が広がるのみならず,生活面の格差にも影響を及ぼす。本研究では「所得格差」と「生活面での健康格差」との関連性に着目した。高所得であれば体調が悪いと感じたら医療機関で受診する,健康診断を受診して疾病の予防に努めることが可能である。一方で,低所得のため,診察や健康診断の受診をためらう等健康を守る活動を行えず,健康意識の低い生活をするようになれば,疾病に罹る危険性も増してくる。人間が生活していく中で,健康は必要不可欠な要素の一つであり,所得格差と健康生活指標との関連性を調査,分析し,社会経済状態と健康との関連における実態を明らかにする。
著者
池内 宣夫
出版者
大分大学教育福祉科学部
雑誌
大分大学教育福祉科学部研究紀要 (ISSN:13450875)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.33-44, 2004-04

相互関係を表す相互構文に再帰構文が対応する場合がある。本稿では、両者の関係は「相互動詞」や「対称的再帰動詞」という概念によっては十分に説明されないことを指摘し、再帰構文を構文モデルと情報構造の観点から考察する。さらに、相互構文に現れるsichを取り上げ、これが再帰代名詞の相互的用法ではないことを検証すると共に、この構文で観察されるmiteinanderの省略を「対称性」との関連から考察する。
著者
横塚 弘毅
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.94-101, 1989-06-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
57
被引用文献数
1
著者
伊藤 健 小嶋 寛明 新宮原 正三 清水 智弘
出版者
関西大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2018-06-29

セミやトンボなどの翅には無数のナノ構造が表面を埋め尽くしており、その表面は抗菌性を示すことが近年報告された。本研究では、その抗菌メカニズムを解明するために、人工的に様々な条件を制御したナノ構造を作製し、構造や物理化学的性質と抗菌との関係を明らかにしようとしている。初年度は、安価かつ大面積にナノ構造を作製するため、コロイダルリソグラフィとメタルアシストエッチングを用いることで2インチ角のシリコン基板に対して任意の寸法をもつ円柱状の構造物をアレイ状(ナノピラーアレイと呼ぶ)に配列させることに成功した。作製法を以下に記す。まずSi基板上にナノサイズの樹脂ビーズを単層配列させる。樹脂ビーズの直径により構造の間隔を決定できる。次に、酸素プラズマをこの基板に当てることで、樹脂ビーズを徐々に削っていく。この時の樹脂ビーズの直径がナノ構造の直径に相当する。次に、メタルアシストケミカルエッチングの際の触媒として働く金を上述した基板に薄く堆積させる。続いて、基板を特殊なエッチング溶液に浸すことでシリコン基板が深さ方向に異方的にエッチングされる。エッチング溶液に浸している時間で、ナノ構造の高さを制御することができる。最後に、金と樹脂ビーズを除去することでシリコン単体からなるナノ構造を形成することができる。この技術を用いることで任意のピッチ、直径、高さを持つナノ構造を得ることができた。この技術を利用して様々な幾何学的な条件を変化させたナノ構造を作製し、その基板に対して抗菌評価を実施した。抗菌評価法にはJIS Z2801(フィルム密着法)を適用し、菌体として大腸菌をターゲットに抗菌評価を行った。その結果、抗菌性を示す条件を得ることができ、特許の申請に至った。
著者
中村 和彦 神野 一平 妹尾 孝憲
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.47, no.10, pp.1351-1357, 1993

スタジオ規格ディジタルビデオ信号のシリアル伝送のためのチップセットを開発した.4チップからなるシリアルインタフェース用チップセットは, アナログのFIRフィルタによる波形等化回路を内蔵し, 同軸ケーブルの伝送損失を自動的に補償可能である.また, コンポジットNTSC/PAL, コンポーネント525/625,および, ワイドコンポーネント525/625の各ディジタルビデオ信号の伝送に対応している.さらに, 並列型のスクランブル/デスクランブル回路の採用による低消費電力化, 24ビット音声4チャンネルの多重化分離回路の内蔵, 伝送エラー監視のためのEDH(Error Detection and Handling)パケットの対応等を実現した.本チップセットの使用により, トータルディジタルシステムの構築が容易となる.
著者
新井 基洋
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.123, no.5, pp.307-314, 2020-05-20 (Released:2020-06-05)
参考文献数
21

めまい・平衡障害は, 前庭機能ならびに視機能, 体性感覚などの複合感覚障害であり, その治療法としてのめまいのリハビリテーション (以下めまいリハ) は耳鼻咽喉科領域において関心の高い事項の一つである. 1989年日本平衡神経科学会 (現, 日本めまい平衡医学会) の “「平衡訓練の基準」掲載にあたって” の中で, めまいリハは, 一側前庭障害代償不全や各種めまい後遺症のみならず, めまい・平衡障害の治癒促進を目的とした治療法の一つとして扱われている. 筆者は1989年に北里大学耳鼻咽喉科の徳増厚二教授 (現名誉教授) から北里式めまいリハの指導を受け, 以来, めまい・平衡障害の治癒促進を目的としためまいリハを「平衡訓練の基準」にのっとり施行してきた. めまいリハは, 体系的なメニューを採用する Cawthorne-Cooksey 法を元にした方法と, 特定の疾患や病態を対象として考案された方法に大別される. 後者の代表が良性発作性頭位めまい症における Brandt 法で, 最近の時流である患者個人ごとのめまいリハ治療も後者に該当する. 当院でも, 効率良くめまいリハを行うために個人の疾患を踏まえたリハを選択して外来指導をしており, そのポイントとなる適切なリハの見極め方について述べる. 一側前庭障害代償不全では中枢代償獲得促進が, 加齢性めまいなど両側前庭機能障害は視覚と深部感覚などによる機能補充を目標とする. 頭位治療や Brandt 法では改善しなかった良性発作性頭位めまい症例には頭位変換を用いた寝起きめまいリハも選択肢となる. そのほか, メニエール病, 前庭性片頭痛, 持続性知覚性姿勢誘発めまいに対するめまいリハについても触れる. さらに, めまいリハの歴史と根拠, 治療に導入できるめまいの対象疾患と方法の選択, 評価方法についても述べる.
著者
奥山 武彦 依田 信治 木村 潤子 下田 乾二
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.16, no.67, pp.31-36, 1992

フィールド内,或いはフレーム内で一画面固定長とする圧縮方式を用いたNTSCディジタルVTRを試作した。据置モードよりメモリ容量を小さくした,ムービーモードでは,前画面符号量からの予測を用いた一画面符号量制御法を開発した。符号量制御演算はDSPによるソフト処理で対応する。さらにダビング,つまりDCT符号化の繰り返しによる画質劣化の対策と,DCTの特徴を使った,DVTR特有の特殊効果をシミュレーションにより検討し,試作機に盛り込むことができた。また記録再生系では,低域成分の抑圧性能を向上した新8-14変調方式の採用と,強力なエラー訂正能力で高密度記録を実現した。本論文では試作機のシステムの概要と,各ブロックの特徴,及びシミュレーション検討結果について述べる。
著者
村上 真基 大石 恵子 荒井 進 島田 宗洋
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.109-115, 2016 (Released:2016-02-03)
参考文献数
11
被引用文献数
2

【目的】療養病棟でがん患者の緩和ケアを行った成績を検討した.【方法】2010年4月~2014年12月に当院医療療養病棟へ入院した194名について,医療用麻薬(麻薬)不使用期(2012年3月まで:前期)と麻薬使用期(2012年4月以降:後期)の2群に分け,患者背景,入院期間,転帰,麻薬投与,苦痛緩和等について後方視調査した.比較のため緩和ケア病棟(PCU)の入院動態を調査した.【結果】前期74名中がん患者は16名(22%),後期120名中がん患者は79名(66%)と後期でがん患者の割合が3倍に増えた(p<0.01).後期の入院期間は1/2(144日)に短縮(p<0.01),死亡退院率(78%)は増えた(p<0.05).後期はがん患者の半数以上(57%)に麻薬を投与し,疼痛緩和は良好であった.後期の期間はPCU入院患者も増加した.【結語】療養病棟はPCUと連携してがん緩和ケアを行える可能性が示唆された.