著者
北野 直子 中嶋 名菜 福山 豊 中嶋 康博 松添 直隆
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.47, no.5, pp.254-259, 2014 (Released:2014-11-07)
参考文献数
17

2010,2012年に,熊本市と農耕祭事の行事が残っている阿蘇地域において質問紙調査を行った。質問は,年中行事の認知・経験と喫食状況であった。対象は,熊本市が136名,阿蘇地域が168名の食生活改善推進員であった。年中行事は,正月,節句,七夕など15行事であった。両地域の90%以上の者が,ほとんどの行事について認知,経験をしていた。「春祭り」,「秋祭り」の認知度,経験度は他の年中行事より低く,地域差は認められなかった。稲作儀礼を中心とした行事は,農業従事者の高齢化,農業就業人口の減少とともに廃れていき,行事食の伝承も難しくなっていると考えられた。行事食を家庭で作る割合は熊本市より阿蘇地域が高かった。熊本市に比し阿蘇地域が3世代世帯は多かった。その結果,年長者から子どもへ継承されやすいと考えられた。
著者
相野 毅
出版者
Société Japonaise de Didactique du Français
雑誌
Revue japonaise de didactique du français (ISSN:18805930)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1-2, pp.286-301, 2016 (Released:2019-06-21)
参考文献数
27

Le projet de loi pour ratifier la Charte européenne des langues régionales ou minoritaires a été rejeté par le Sénat. Il n'empêche que la promotion des langues minoritaires elle-même est attendue et soutenue y compris par Les Républicains qui ont voté contre ce projet de loi. Le cas de la langue romani nous invite à une considération approfondie et pour sa non-territorialité et pour sa diversité. Il ne s'agit pas seulement de la diversité linguistique de cette langue qui consiste en trois sous-groupes : le calo, le manouche et le rom, mais aussi de ses différents usages dans les rapports sociaux de ses locuteurs, qui refusent parfois la transcription graphique de leur langue. S'y ajoutant la condition particulière de l'enseignement (général ou spécifique aux langues) des « gens du voyage », la standardisation facile est à éviter et beaucoup plus de « souplesse » serait demandée quand nous envisageons sa promotion, que la ratification de la Charte soit réalisée ou pas.The bill to ratify the European Charter for Regional or Minority Languages has been rejected by the Senate. Nevertheless, the promotion of minority languages itself is expected and supported even by Republicans who voted against the bill. The case of the Romani language invites us to an in-depth consideration for its non-territoriality and diversity. It is not only the linguistic diversity of the language that consists of three subgroups: the Calo, Manouche and Roma, but also its various uses in social relations of its speakers, who sometimes refuse graphic transcription of their language. Adding to it the special condition of education (general or specific to this language) for “les gens de voyage", easy standardization should be avoided and much more “flexibility" should be sought when we consider its promotion, whether the ratification of Charter is achieved or not.
著者
川瀧 紗英子 粕谷 マリア カルメリタ 畑中 研一
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.3, pp.211-212, 2016-05-01 (Released:2016-05-30)

細胞にフルオラス溶媒からの酸素と培地からの栄養分とを同時に供給することを目的として,DMEM 培地とフルオラス溶媒の両方が3T3-L1 細胞に接するような培養系を構築し,細胞の様子を観察した.マイクロチャネル二層系では細胞が培地中と同様に生育するのに対し,フルオラス溶媒のみでは細胞形態が通常と異なることがわかった.また,T-flask を用いた(逆さまの)培養系でも3T3-L1 細胞を培養することが可能であり,フルオラス溶媒を存在させることによる細胞増殖を観察することができた.
著者
北脇 義友
出版者
瀬戸内市立国府小学校
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2015

岡山藩は備前地域と備中地域からなるが、現在までに備前地域では17世紀の墓が約400基、備中地域では約320基の儒教の墓を見付けることができた。備中地域の儒葬墓は、約8割方の地域の調査が終わった。これまでの調査から、藩主池田光政が進めた儒教政策によって武士や領民は儒教の墓を造った。さらに、備前国では、湊町の牛窓村・片上村にそれぞれ約20基のまとまった儒葬墓が見つかった。このことから、この二つの村では一時ではあるが、儒教が広がっていた。管見の知る限り領民の儒教としては最も古いと思われる。さらに備中地域でも、大庄屋一族が儒教の墓が造ったことがわかった。しかし、備前地域と備中地域の墓の形式は異なっている。会津藩では、儒葬の墓地として寛文4年(1664)に指定した大窪山で17世紀の儒葬墓26基を見付けた。そして、この墓地で最も古いのは1674年で藩主保科正之の死後造られ始めたことが分かった。水戸藩では、儒教の墓地として指定した酒門墓地と常盤墓地について調査した結果、17世紀の墓23基を採取した。この中で特徴的であったのは「香取氏幻心居士墓」(1684年死去)と戒名をもった墓の存在であった。これは仏教と妥協を図ったと考えられる。岡山藩と儒葬墓を比べると会津藩と水戸藩では少なく、岡山藩と比べて儒教の広がりは限定的であった。土佐藩では、家臣の儒葬墓が散在していることから、多くが未調査である。今回の調査では、岡山藩・会津藩・水戸藩と比べて古い時期から儒教の墓が造られている。儒者小倉三省の父(1654死去)の墓は棹石の下部に蓮華を刻み、ここでも仏教と妥協を図っている。さらに墓石の背後に長方形の石垣を積み、独特の墳をもっている。近世における儒教は17世紀後半に家臣を中心に広がっていった。そして、この事態の墓は、多様性をもっていることが分かった。

1 0 0 0 遊行経

著者
中村元著
出版者
大蔵出版
巻号頁・発行日
2003
著者
羽田 敦子 浅田 純子 水本 洋 上松 あゆ美 高原 賢守 Midori IIDA 吉村 文秀 長藤 洋 秦 大資
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.78, no.9, pp.846-852, 2004-09-20 (Released:2011-02-07)
参考文献数
12
被引用文献数
4 6

2002年インフルエンザ流行期に, 発症早期, 抗原検査が陰性で, 後日, 陽性となった症例を経験した. 2003年の流行期には877名の鼻腔拭い液965検体が検査され, その約半数は救急時間帯に施行された. 発熱出現後12時間以内に初回陰性であったため, 12時間以降に再検査した31名のうち陽性に転じたのは10名で偽陰性率は29%であった. 一方, 12時間以降に初回検査陰性の13名は, 再検査も陰性で12時間以降ならば診断は確実であるといえた. 治療は原則として抗原検査結果に基づき抗ウイルス薬が開始された. 発症12時間以内に初回陽性の患者群は, 12時間以内初回陰性12時間以降陽性の患者群と12時間以降初回陽性の患者群に対して発症から投薬までの期間 (p=0.0001, p<0.0001) と有熱期間 (p=0.0003, p<0.0001) は有意に短く, 入院は有意に低率 (p<0.0001, p=0.0406) であった. 12時間以降でも48時間以内であれば, 12時間以内に初回陽性の患者群に対し有熱期間に有意差がみられた (p<0.0001) が平均2.3日と短く, 入院率に有意差はなかった. インフルエンザ流行期には多数の患者が来院しとりわけ救急外来は混雑をきわめる. インフルエンザ迅速診断を活用し治療に役立てるためには, 確実に診断された患者に比較的不利益を与えずに治療できる発症12時間以降48時間以内の施行が最適であると考えられた.
著者
GOTO Derek 齊藤 玉緒
出版者
北海道大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

細胞性粘菌と線虫を同一のシャーレ上で培養すると、粘菌は線虫を忌避させることを定量的に示した。このような忌避行動を起こさせる原因は細胞性粘菌の子実体の分泌する化学物質であることを同様の実験から導きだした。この混合物は抗線虫薬開発の有用資源となる。植物を生育させその根のから2mm離れた地点に、細胞性粘菌が放出する疎水性物質をろ紙に吸着させたものおき、直後にそれぞれの植物から10mm離れた地点に線虫を播種し、48時間後に植物の根の染色を行い感染数の比較を行った。その結果、細胞性粘菌抽出物が近くにあった植物ではなかった植物に比べ有意に線虫の感染が減少していた。
著者
平工 雄介
出版者
三重大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2003

大気中汚染物質の中でも、特に屋内の化学物質による健康障害は緊急に解決されるべき重要な問題である。新築住宅の室内では、建築材料や家具に使用される接着剤や塗装剤などからホルムアルデヒド、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの揮発性有機化合物(VOC)が空気中に放出される。ごれらの物質には少量でも長期にわたり連続的に曝露されるため、発がんなどの健康障害が懸念される。エチルベンゼンはラットで腎に、マウスで肺、肝臓に悪性腫瘍を形成するという報告がある。本研究ではVOC、特にエチルベンゼンによる遺伝子損傷機構をヒトがん関連遺伝子DNA断片を用いて解析した。我々はエチルベンゼンを太陽光に曝露した場合に過酸化水素および過酸化物が生成され、銅存在下で酸化的DNA損傷を起こすことを明らかにした(BBRC 2003)。さらに我々は代謝活性化されたエチルベンゼンによるDNA損傷について検討した。エチルベンゼンはラット肝ミクロソームによりベンゼン環の水酸化を受けてエチルハイドロキノンおよび4-エチルカテコールに代謝されることが判明した。これらの代謝物は銅存在下で酸化的DNA損傷を起こした。生体内還元物質NADHの添加により、4-エチルカテコールによる酸化的DNA損傷は劇的に増強した。酸化的DNA損傷にはこれらの代謝物の酸化還元サイクルに伴い生成されるCu(I)と過酸化水素が関与することが明らかになった(Chem.Biol.Interact.2004)。これらの結果から、VOCの代謝物や光生成物などによる遺伝子損傷が、突然変異を介した発がんおよび免疫細胞の直接的な傷害による免疫能低下をもたらし、両者の相互作用が室内汚染物質による健康障害に関与すると考えられる。また我々は種々の環境発がん因子により生成される活性種がDNA損傷をもたらすことを明らかにし、研究報告を多数行っている。