著者
高嶋 敦史 大島 順子
出版者
森林計画学会
雑誌
森林計画学会誌 (ISSN:09172017)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.59-65, 2019

<p>大径木は,亜熱帯性照葉樹林の保全において重要な指標であると考えられている。そこで本研究では,沖縄島やんばる地域に広がる約65年生の二次林において,大径木の分布と地形の関係を小流域レベルで調査した。その結果,胸高直径30cm以上の大径木の密度は全樹種合計で91.0本/haであり,そのうちイタジイが65.2%,イジュが20.9%,オキナワウラジロガシが6.4%を占めていた。やんばる地域の非皆伐成熟林を調査した既往の研究と比較すると,大径木の密度は半分以下に留まっていた。調査対象の小流域を尾根,中間斜面,谷の3つの地形に区分して大径木の密度やサイズを比較したところ,尾根では大径木の密度が谷や中間斜面の半分以下であった。また,イタジイやイジュは,尾根より谷でサイズが大きくなっていた。このように,やんばる地域の約65年生の二次林では,谷を中心にサイズの大きな幹が分布していた。また,谷から中間斜面にかけては過去の伐採を免れた老齢な大径木も僅かながら残っており,谷や中間斜面は二次林においても生態系管理や生物相保全の面で大きな役割を果たす重要な立地である可能性が示唆された。</p>
著者
古家 泰三
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.125-134, 1990-04-15 (Released:2017-10-04)

この究明を通じて,日本の火災統計のうちで,「死因別の火災による死者数の推移」は,その集計過程に問題点があると指摘した, この分析結果から,焼死者発生の問題点は,集積した易燃性可燃物の急激な延焼拡大である.建物内に合板内装材,プラスチック,紙類,繊維類が集積していると,これらに火源から着火して急激に拡大 する。 このような急激な延焼拡大は,必然的に酸素不足の不完全燃焼になるので,出火建物内に高濃度の一酸化炭素を含んだ煙が充満する。この煙に取りまかれた滞在者は,短時問でCO中毒になり,行動不能 で倒れ,避難することができなくなる. この事例研究から,火災による死者発生要因を究明するうえで,消防が行う火災原因調査事務は,重要な役割を果たすことができる、そのためには,調査過程では監察医による死体検案結果をぜひとも参考にすべきである.また,焼死者の煙中における,短時間での行動不能原因についても,究明されるべ きである.
著者
石 禎浩 森 義治 井上 信 上杉 智教 栗山 靖敏 長内 昭宏 プロンシュ トーマス ラグランジュ ジャンバティスタ 高島 将 山川 恵美 酒井 泉 岡部 晃大 今津 英樹 高鉾 良浩
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会 年会・大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.128, 2009

2009年3月、京都大学原子炉実験所において陽子加速器を用いた世界初の加速器駆動未臨界炉実験が開始された。実験に用いたシステムは固定磁場強収束(FFAG)加速器と京都大学臨界集合体(KUCA)を結合させたものである。本発表ではFFAG加速器複合系の研究開発について報告する。
著者
伊藤 華江 保沢 こずえ 牧野 伸二 近藤 玲子 熊谷 知子 平林 里恵 関口 美佳
出版者
JAPANESE ASSOCIATION OF CERTIFIED ORTHOPTISTS
雑誌
Japanese orthoptic journal (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.191-196, 2009-11-30
被引用文献数
2 1

<B>【目的】</B>プリズム非装用時と眼鏡内組み込みプリズムレンズ、膜プリズム装用時の視力、コントラスト感度、高次収差を比較検討した。<BR><B>【対象と方法】</B>屈折異常以外に眼疾患のない正常者20例20眼(21~47歳、平均28.8歳)を対象に、屈折矯正下でプリズム非装用下(装用なし群)、8Δ組み込みプリズム装用下(組み込み群)、8Δフレネル膜トライアルレンズ装用下(膜プリズム群)の視力、コントラスト感度、高次収差を測定した。コントラスト感度は、CAT-2000™(ナイツ)を用い、昼間視の状態で100%、25%、10%、5%、2.5%で測定した。高次収差はKR-9000PW™(トプコン)を用い、瞳孔測定径4mmのコマ様収差(S3)、球面様収差(S4)、全高次収差を測定した。<BR><B>【結果】</B>視力(logMAR)は装用なし群の-0.08±0.0に比較すると、組み込み群では-0.07±0.02と有意差はなかったが、膜プリズム群では0.04±0.10と有意に低下した(p<0.001)。コントラスト感度は装用なし群と組み込み群ではいずれのコントラストでも有意差はなかったが、膜プリズム群では有意に低下した。高次収差は装用なし群と組み込み群ではS4で有意差がなかったが、S3、全高次収差は組み込み群で有意に大きく(p<0.05)、膜プリズム群ではS3、S4、全高次収差の全てで有意に大きかった(p<0.005)<BR><B>【結論】</B>眼鏡内に組み込み可能な8Δまでの組み込みプリズムでは、同じ度の膜プリズムに比べ、視機能への影響は少ないことが推測された。
著者
武末 祐子 タケマツ ユウコ TAKEMATSU YUKO
出版者
西南学院大学学術研究所
雑誌
西南学院大学フランス語フランス文学論集 (ISSN:02862409)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.47-77, 2014-02

ジョヴァンニ=バティスタ・ピラネージは、1752年(32歳)にアンジェラと結婚するまでに、『建築と透視図法、第一部』、『グロッテスキ』、『牢獄』など創作性が強いカプリッチョ作品を制作するが、同時に『古代現代のさまざまなローマの風景』(1745)、『共和政および帝政初期時代のローマの遺跡』(1748)、『ローマの景観』(1748年以降)などヴェドゥータといわれる写実的な風景版画を制作している。このヴェドゥータは、かなり正確に当時のローマの風景を描いており、幻想性、想像性が強い前者とは少し性質を異にする。1 グロテスクな美は、その幻想的性質の強さからヴェドゥータにおいては見出されないように思えるがはたしてそうであろうか。本稿では、古代ローマの廃墟が18世紀当時のローマの建築物とともに描かれているピラネージのヴェドゥータについて検証していく。実際の都市風景を描いたという『ローマの景観』において、「グロテスク風」の美がどのように描かれているのか、廃墟をモティーフにしてどのような「グロテスク風」の美的効果を生起させているのか論じてみたい。『ローマの景観』(全137作品)は、いわゆる18世紀、ピラネージの時代の絵葉書といってよく、実際ピラネージ作品のなかでも、観光客によく売れた版画である。このシリーズは、個別に販売されもしたが、ときどきアルバムにして売られ、たとえば1751年には34枚をブーシャール印刷所が発行している。当時、イタリアのヘルクラネウム(1738年発見)やポンペイ(1748年発見)、ローマなどで遺跡の発掘が進められ、古代ローマ史を学んだイギリス、フランス、ドイツなどの貴族の子息がグランドツアーでローマを訪れ、お土産に版画を買って帰ったのである。『ローマの景観』Vedute di Roma アルバムは、タイトルページに「ローマの景観、ヴェネチアの建築家、ジョヴァンニ=バティスタ・ピラネージによって描かれ彫られた」と刻まれた石板とそれを美しく飾るカルトゥーシュ、フロンティスピスには「ミネルヴァの彫刻がある廃墟のカプリッチョ」と題された『グロッテスキ』とほぼ同じ印象を喚起する作品があり、そのあとにローマ各所の風景が綴られている。まずピラネージの廃墟作品の植物的特徴、次にハイブリッド性、最後にその化石的特徴をみていきたい。
著者
水上 裕造 松永 明子
出版者
日本茶業学会
雑誌
茶業研究報告 (ISSN:03666190)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.114, pp.114_21-114_28, 2012-12-31 (Released:2015-10-30)
参考文献数
10
被引用文献数
1

‘そうふう’の煎茶の香りには1-octen-3-one,linalool,3-methylnonane-2,4-dione,β-damascenone,(Z)-methyl jasmonateが強く影響した。FDfの指数を算出し,匂いの性質で分類してアロマプロファイルを作成したところ,‘そうふう’は‘やぶきた’に比べ,果実様の匂いと花様の匂いが強く, 中でもmethyl anthranilateと(Z)-methyl jasmonateの影響を受けることがわかった。一方,‘やぶきた’の煎茶の香りは,(Z)-1,5-octadien-3-one,4-mercaptomethyl-pentanone,linalool,(E,E)-2,4-nonadienal, 3-methylnonane-2,4-dione, β-damascenoneの6成分が強く影響することが考えられた。
著者
佐藤 まゆみ 佐藤 禮子
出版者
一般社団法人 日本がん看護学会
雑誌
日本がん看護学会誌 (ISSN:09146423)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.36-48, 1997 (Released:2017-03-28)
参考文献数
20

要 旨癌治療等のために手術により片眼球を喪失した患者10名に対して面接調査を行い,片眼球喪失患者の適応課題と課題克服に影響を及ぼす要因に関して,以下の分析結果を得た.1.片眼球喪失患者が,片眼球喪失に適応するためには,以下の2つの適応課題を克服する必要がある.①顔や視機能の変化により生じる喪失感を克服する.②顔や視機能の変化を補う新しい行動を獲得する.2.視機能の変化により生じる喪失感の克服には,視機能の変化を補う新しい行動を獲得し,身体を再統合する必要がある.3.顔の変化により生じる喪失感の克服には,変化した顔をありのままに受け入れ,義眼装用の顔についての他者の反応を肯定的に感じとることが必須である.4.視機能の変化を補う行動や義眼のケア行動といった新しい行動の獲得には,練習を繰り返すことが重要である.5.適応課題の克服には,以下の6つの要因が影響を及ぼす.即ち,①片眼球との決別のしかた,②障害者に対する考え,③顔の変形の程度,④職業,⑤ソーシャルサポート,⑥問題解決に利用できる知識である.
著者
早川 雄貴 滝沢 穂高 工藤 博幸 岡田 俊之
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.77-80, 2016

本報告では,腹部X線CT画像の位置合わせ手法について述べる.はじめに空気領域の非対応の問題に対応するため,粘性流体力学に基づく非剛体変形により2枚の画像の空気抜きを行う.次に撮像範囲の異なる2枚の画像間においても柔軟に同一組織の位置合わせを行えるようにするため,CT画像から骨領域を抽出し,その構造情報を基に大まかな位置合わせを行う.最後に,マクスウェルの悪魔アルゴリズムと局所的なアフィン変形のモデルに基づく変形場近似のアルゴリズムを用いて非剛体の位置合わせを行い,より詳細な位置合わせを行う.本報告では,本手法を実症例画像に適用した結果を示し,本手法の有効性を検証する.
著者
Bennett Charles H. Schumacher Benjamin
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.8, pp.32-37, 2011-08

水は高きから低きへと流れ,太陽は東から上って西へ沈む。それが自然界の理(ことわり)だ。
著者
Hinako ITO Hiroe KIKUZAKI Hiroshi UENO
出版者
Center for Academic Publications Japan
雑誌
Journal of Nutritional Science and Vitaminology (ISSN:03014800)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.264-271, 2019-06-30 (Released:2019-06-30)
参考文献数
11
被引用文献数
18

Vegetables are rich sources of nutrients such as fiber, minerals, vitamins, and antioxidants. Vegetables also contain various free-form amino acids, which improves their nutritional and palatable value. Cooking alters the content of free amino acids in vegetables, which affects their nutritional values. In this study, free amino acid levels were evaluated after cooking vegetables by different methods, boiling, roasting in an oven, and using a microwave. Results showed that many vegetables analyzed contain aspartate and glutamine abundantly. On the other hand, hydroxyproline, cysteine, ornithine and citrulline are the free amino acids existing at low or undetectable levels in all vegetables tested. The total free amino acid content in vegetables tended to decrease after boiling, and almost the same amount of free amino acids was obtained in the cooking liquid. Roasting of vegetables in an oven resulted in an increase in the content of specific amino acids, including γ-aminobutyric acid (GABA). Thus, it is important to choose the right cooking methods to prevent the loss of free amino acids. The results of the present study emphasize the changes in the contents of free amino acids during cooking with methods that are typically used on a daily basis. Our study on the dynamics of free amino acids caused by various cooking methods provides ample information for future nutritional studies.
著者
Saya MATSUSHITA Misuzu HASHIZUME Kumiko KISARA Yuri YOKOYAMA Ayaka KOTEMORI Yuki TADA Azumi HIDA Yukio YOSHIMURA Sakuko ISHIZAKI Yukari KAWANO
出版者
Center for Academic Publications Japan
雑誌
Journal of Nutritional Science and Vitaminology (ISSN:03014800)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.233-241, 2019-06-30 (Released:2019-06-30)
参考文献数
29
被引用文献数
2

This study investigated whether body fat percentage (BF%) in Japanese female university rhythmic gymnasts (RG) and non-athletes (control) was associated with the time-of-day of energy intake. A total of 57 females (RG group, n=34; control group, n=23) completed 24-h dietary recall surveys on 3 non-consecutive days. BF% was measured using a bioelectrical impedance analyzer after overnight fasting. Energy intake was stratified by time-of-day: morning (3:00 to 11:00), midday (11:00 to 17:00), evening (17:00 to 21:00), and nighttime (21:00 to 3:00). There was no significant difference between the groups in total energy intake, body weight, or body mass index. The RG group had significantly higher energy expenditure, a larger negative energy balance and lower BF% than the control group. The energy intake ratios (ER%) in the evening and at nighttime in the RG group were significantly lower and higher than in the control group, respectively. Total energy intake and energy balance did not show any significant association with BF% in either group. Multivariate linear regression with substitution model indicated that a substitution of ER% in the morning for ER% at nighttime was negatively associated with BF% after adjusting for confounding factors (β=−0.240; 95% confidence interval (CI): −0.455, −0.025) in the control group. In the RG group, a substitution of ER% in the evening for ER% at nighttime was negatively associated with BF% (β=−0.117; 95%CI: −0.214, −0.019). These results suggest that the timing of energy intake throughout the day is associated with BF% in Japanese university RG and non-athlete female students.
著者
堀 哲郎 有村 章 ECKHART Simo 武 幸子 高木 厚司 片渕 俊彦 粟生 修司 SIMON Eckhart RIEDEL Walte SIMON Eckhar
出版者
九州大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1994

本年度は2年計画の2年目に当たり、以下のような成果を得た。1.侵害環境適応反応発現を媒介する神経活性物質の作用機序の解明in vivoマイクロダイアリシス法により測定した無麻酔ラット前頭前野のノルアドレナリン(NA)放出は、拘束ストレスによって亢進し、この反応は、corticotropin-releasing factor(CRF)の脳室内前投与によって著明に減弱した。また、CRFの脳室内投与で、前頭前野のNA放出は増加した。従って、拘束ストレスによって脳内のCRF系が活性化され、その結果前頭前野でのNA放出が増加すると考えられた。2.侵害環境適応反応発現における脳サイトカインの作用機序の解明(1) 脳スライス標本におけるIL-1βの迷走神経背側運動核(DMV)ニューロンに対する作用:IL-1βはDMVニューロン幕に直接作用し、プロスタグランディン(PG)系物質を介して抑制性に作用することを示した。IL-1βによる胃酸分泌抑制機序の一つと考えられる。(2) ラット侵害受容行動に対するIL-6の作用:ラットの脳室内にIL-6を注入すると、用量依存性にホットプレートテストによる痛覚過敏が観察された。この反応は、α-MSHの前投与で阻害され、また、脳内PG系物質の産生を介していることが明らかになった。(3) IFNαによる免疫抑制反応の脳内作用部位の同定:IFNαを視床下部の各部位に微量注入し、脾臓ナチュラルキラー(NK)細胞活性を測定したところ、内側視索前野(MPO)注入時のみでNK活性の低下が観察された。3.侵害環境適応反応発現におけるサイトカインの媒介物質機構としてのアラキドン酸代謝系の関与の解明PGE2をラットMPOに微量注入すると、脾臓NK細胞活性が有意に抑制された。ラット脾臓交感神経の活動は、PGE2のEP1受容体アゴニストの脳室内投与でPGE2と同様亢進し、EP2アゴニストでは変化しなかった。さらに、PGE2による反応が、EP1アンタゴニストでブロックされたことから、PGE2による脾臓交感神経活動の亢進は、脳内EP1レセプターを介していると考えられた。4.肝門脈血液中のエンドトキシン(LPS)濃度の測定(1) 実験を始める前に、今回使用した高感度LPS測定法の回収率を確認した。既知の標準LPS溶液を正常血漿中に加え、検体を氷冷していた場合、その回収率は90%以上であったが、37度で10分間インキュベーションしてやると血漿中の添加した標準LPS量は、約1/3に低下してしまうことがわかった。血漿中には補体などのLPSを非活化する種々の因子の存在が報告されており、検体の温度管理がたいへん重要であることが明らかとなった。(2) 肝門脈血液の安静時LPS濃度は、一般静脈血のそれと比較して約30%高値を示した。拘束ストレス負荷により肝門脈中のLPSレベルは拘束負荷30分後に基礎値の約3倍まで上昇したが、1時間の拘束を加えているのに関わらず、拘束開始1時間後には下がり始め、2時間後(拘束終了1時間後)にはほぼ基礎値に戻った。5.肝クッパー(K)細胞のIL-6産生に及ぼすノルアドレナリン(NA)の作用(1) K細胞の一次培養系を用いて、NAが、IL-6の産生に及ぼす効果を観察した。その結果、NAの濃度(10nM-100μM)に依存して、IL-6の産生量が増加した。しかし、その効果は最大でも基礎分泌量の約30%増加に過ぎなかった(NA,10μM)。(2) K細胞のLPS刺激によるIL-6の産生能は、用量依存的(1ng/ml-1μg/ml)に著明に増加した(約10倍)。さらに、NAの同時投与はこのLPSの効果を約30%増強した。(3) 上記の結果より、拘束ストレス時の末梢IL-6増加反応では、腸管由来のLPSが肝でのIL-6産生の直接因子となり、交感神経の終末より遊離されるNAが増強因子となっている可能性が示唆された。
著者
Takashi MIYAZAKI Toshihiko SUZUKI Genshoku LEE Sinya FUJIMORI
出版者
Showa University Dental Society
雑誌
昭和歯学会雑誌 (ISSN:0285922X)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.47-52, 1992-03-31 (Released:2012-08-27)
参考文献数
14

Anodic oxidation is a popular method to deposit an oxide film on titanium with a thickness on the order of several hundred nm. In this study formation and some properties of anodic films of titanium under discharge conditions were investigated. Treated titanium specimens served as an anode in several electrolytes, and voltage was applied using the direct current power source. The discharge threshold voltage in each electrolyte decreased as the concentration of the electrolyte increased. Anodic oxidation of titanium was carried out on applying the voltage above the discharge threshold voltage, for example, at 100-130 V for a phosphoric acid solution (30 wt. %). Surface films with a thickness on the order of pm were formed by this treatment. Adhesion of the oxide film was superior when the anodic oxidation was carried out under moderate discharge conditions. SEM observations appeared the featured microscopic surface topography with many small (pm order) holes on the surface of the specimen treated by anodic oxidation under discharge conditions. X-ray diffractory analysis revealed that titanium oxides (TinO2n-1) and an amorphous anatase (TiO2) were formed by the anodic oxidation under discharge conditions.